優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

OTODAMA SEA STUDIO 2019 GIRLS WAVE FES 2019【20190905@三浦海岸】

河西さんの歌って、ふとした時に「聞きたい…!」って衝動に駆られるんです。それでCDとか聞いちゃうともう「LIVEは!?」って欲求が止まらなくなってしまうほど定期的にライブで体験したい音楽をされる方なのですけど、ちょうど予定があったので久しぶりのOTODAMAに行ってきました。
今年6月のは行けなかったから、本当に久しぶりのOTODAMA。由比ヶ浜ぶり…ブログ遡ったらなんと4年前。その時の由比ヶ浜も「2年ぶり」と書き残していた。河西さんのOTODAMA出演歴が確実に続いている証。すばらしい。

OTODAMA SEA STUDIO 2019 河西智美セットリスト
1. Blue…
2. キエタイクラ
3.僕のSummertime blues
MC
4. Memory
5. 助手席RAIN
6. No Return

はじまりは海と夏を感じる3曲。ああ好き。Blue…のサビで手を振った時点でもう、今日来てよかった!って思った。声がきれい。響き方がきれい。AKB卒業してもう何年も経って、河西さんがソロであることにはすっかり慣れたけど、一周か二周まわって、デビューからずっと変わらずにある歌声のベースがくっきりと聞こえた。ような気がした。声の響きや伸びの中に、やわっこくて甘い、でもコクとパワーのある河西さんの歌い方をはっきりと聞くことができた。ように思った。久しぶりのLIVEだからだろうか。はあ好き。来てよかった。
そして、舞台稽古中だなあと感じる感情の入り方。キエタイクラのサビの最後は発声がはっきりして情がこもるし、空っぽな瞳でうなだれるように揺れたりして、そのまま続いた僕のSummertime bluesでも失恋のさびしさみたいなものを感じたけれど、♪古い木のテーブルのコップの水の跡とかいつもかかってたドリカムとか頬杖ついた君とか、ものすんごい懐かしそうなほほ笑みで歌っていた。あれは懐古の顔だった。はあ好き。サマブル歌ってくれてありがとう。大好きなんだこの歌が。蒸し暑かったやるせなさと、思い出せない大事なこと。

MCでは、まず今日の電車の事故の話。そう。会場、三浦海岸だったのです。開演予定の2時間ほど前に京急電鉄の事故があって、もともとの開演時間とタイムテーブルが30分押しになりました。河西さんの出演も17:20から17:50に変更。「思ったよりも大事故だったけど、その中でみんな別のルートで来てくださったのかな?遠くから来た方はもっと大変でしたよね。こうして無事に開催できて嬉しいです」と挨拶。こういうニュースに触れるの、変わったな…ネガティブなニュースにもきちんと向き合って、客席にお礼を言って。すごい背筋がしゃんとして見えました。会場にいた私も、たどり着けるかわからなかったけど、京急の運休区間が最小限だったおかげで、JRで迂回しつつ足止めなしで行って、帰ってくることができました。京急電鉄の皆さん本当にありがとうございました。
さて、MCでは、音霊はいつも雨など涼しい日に立つ記憶が強かったらしく、秋らしい衣装も持ってきていたらしいのだが、涼し気なワンピースと2着持ってきておいてよかったwってお話から、「昨日「もう夏終わっちゃったの?」ってインスタグラムを更新したけれど、この夏はこれということをせずに終わっちゃったな」と言いつつも、舞台「ピーターパン」にウェンディ役で2年連続出演したお仕事の話はしっかりと。それが終わるとすぐに9月26日からのアイランドの稽古が始まったそうです。キャストがほぼ変わらない中でやるからチーム意識、愛着がとても強いそう。「「アイランド」は2年ほど前に出演した、自分にとって初めてのがっつりしたミュージカルだった。それをまた、その時と同じキャスト、同じ演出家さん、同じ演目で立てることをとても嬉しく思っている。変わらないといっても微妙にキャストさんが変わるから全く同じではないけど…。それまでミュージカルを観ることは大好きだったけど、私にミュージカル(に立つこと)を好きにさせてくれた作品が「アイランド」。自分が出る舞台は観に来てとすべての作品で言うけど、アイランドは特に家族や知り合いに絶対に見に来て!と強くお願いしたくらい。魂が震える作品。今の河西智美を感じていただけると思うので、ぜひ観にきてください」と熱弁。行きますよもちろん。あのIMAホールから天地を揺らすようなティモーンの魂の演技、楽しみにしてます。

急に日が落ちて暗くなりましたね。さっきまでいい感じの夕焼けだったのに。今スポットライトをすごい感じる」とポカリスエット(※スポンサー)を飲んで始まる後半は、しっとりと。Memoryがこのタイミングで今日は半月で、♪ムーンライト 誰もいない夜の砂浜で……。時間帯がぴっっったり!天才か。4thのC/Wだけど、Memoryも海の情景の歌ですね。キエタイクライのハワイロケは河西さんの音楽にかなり影響を与えているように思うというか、河西さんが海。河西さんは海です。最後はそのまま続けて助手席RAINNo Returnとアルバム曲でしっぽり。No Returnのあの感情の入り方、なんなんでしょうね。フレーズの1つ1つがビターで、彼女の歌唱スキルを存分に発揮できる名刺代わりのような1曲。緩急というか、抜くところと入れるところが絶妙で本当、耳に心地よい。会場の後方から抜けて見える空も、日が落ちた後の涼しい風も、すぐそこの三浦の海も、途中で会場内に入ってきてステージをびゅんびゅん飛びまわってた鳥(コウモリかしら?)も、あんたら河西さんの歌聴けて幸せだな!!ってくらい最高の空間でした。はあ。楽しかった。

No Returnが終わると持ち時間の30分がすっかり経ってしまってて、本当にあっという間でした。もっと聴きたかった…(河西様、運営様、chapter live待ってます!!!!!)けど、河西さんの歌をひさしぶりに生のステージで観れたのも、思いのほか早く着いたから海でのんびりできたのも楽しかった。いい休日でした。ありがとうございました(´ω`)

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青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」 【20190728 13:00-@彩の国さいたま芸術劇場】

夏休み、ピーターパンです。8月までに各地をまわりますが、皮切りのさいたま公演の千秋楽に行ってきました。今年はホリプロ所属で大復帰した佐江ちゃんがタイガーリリー役で再演ということで、時がきた。さえともの共演を待っていました。二人とも嬉しそうで、ツイッターやインスタグラムに投稿されるオフショットの楽しそうなこと…

吉柳咲良:ピーターパン、EXILE NESMITH:フック船長/ダーリング氏、河西智美:ウェンディ、宮澤佐江:タイガー・リリー、入絵加奈子:ダーリング夫人、久保田磨希:ライザ
萬谷法英:スミー、笠原竜司:ヌードラー、森山大輔:チェッコ、髙橋英希:マリンズ、西村 聡:スターキー、安田カナ:トゥートゥルズ、田畑亜弥:双子、庄司ゆらの:スライトリー、出口稚子:カーリー/ジェイン、川村海乃:ニブス、小山圭太:ジョージ・スコーリー、長嶋拓也:アルフ・メーリン、松本城太郎:チャールズ・ターリー、石上龍成:フォジェティ、三浦莉奈:ナナ/ワニ
持田唯颯:ジョン、山田こはな:マイケル(Wキャスト)、遠藤希子:マイケル(Wキャスト)

個人的に今年2回目ということもあり、ウェンディの無垢な笑顔が序盤からさっそく切ない。いい笑顔。ジョンとペアでダンスするシーン、ピーターパンがやってきたときの反応は、仕草も表情もまだ”大人気どりの子ども”。それが空を飛んでネバーランドに行って迷子たちの"みんなのお母さん"になって弟たちの面倒をみるうちから顔つきが変わってくる。

ネスミスめっちゃ背高いのね。並ぶと河西さんがとても小さく見えるくらい高くてびっくり。それにスレンダーだから英国紳士の着こなしが似合う似合う。そしてフック船長の海賊スタイルも似合う…目がギョロッとした感じと、帽子をすっ飛ばして髪ボサボサになって暴れるシーンなど迫真の演技でとてもよかった。迫力がすごい。

吉柳さん、頼もしい素振り、力強さを見せるシーンの説得力がすごい。あと歌声が逞しくてかっこよくて、とても好き。昨年は初座長ということであどけなさもあったのですが、今年はひたすら逞しい。今話題の「天気の子」で声優さんもやってるらしくて、映画も気になってます。1年ぶりにお目にかかったけど、彼女に魔法がかかる瞬間を目撃できることが嬉しくて、贅沢だなと思いました。昨年も信じられなかったんですけど、吉柳さん15歳なんですって。私は今も信じることができません。

そして佐江ちゃん。………佐江ちゃんんんんんん(涙)あなたをお目にかかるのいつぶりでしょうか…下手したらDiVAの解散イベ以来なんですが…。休養期間などあったようだから気がかりだったのですが、まあ健気で、ますます綺麗になって……くびれ…。スタイルの良さと露出多めのインディアン衣装、ただし過剰にならないようにメッシュで抑えめに。とても似合ってた。ネスミスさんと同じ感想だけど、佐江ちゃんも綺麗な上にやっぱり背があって存在感がある。つい見てしまう。インディアンとピーターパンが兄弟になる宣言してひとり気持ち整理追いつかないでいるウェンディに手を差し伸べるところとか、目の前で優しい世界が展開されていて眼福でした。インディアンの仲間に指示を出し、槍を振り回して戦闘する凛々しい横顔も美しいもので見惚れてしまった。歌中はマイケルと目を合わせると肩や頭をぽんぽんと撫でてあげる仕草に、ああ、佐江ちゃんだなとほっこりしたり。

チケットはFC先行で買ったから、お家に届いたのを確認したらウェンディの写真が印刷されたチケットでまあかわいい。そして謎の良席。下手2列目通路。というわけで、ステージから下りてきた演者さん達とたくさんハイタッチしました(´ω`)笑顔を振りまく佐江ちゃんがすぐに通りがかって、曲が進み、真横にいて耳からの距離30cmのところで彼女の歌声が聞こえたときは卒倒するかと思った。ひたすら美人。元気そうでよかった…。河西さんは復路でステージに戻ってくるときに通ってくれて、後ろの列にお子さんが座ってたから私はノーチャンと思いつつ一応ハイタッチ用に手をおろおろと差し出していると、立ち去り際に肩ポンいただきました…ありがとうございました…大切にします、私の右肩…語彙力ごめん…けどパワーがあったよ。すごいね、触れ方でパワーって伝わるんだね。熱くなった。

最後、ロンドンの部屋に戻ってきて、大人になったウェンディ。ピーターパンを大切に思いながらも、大人になったからもう飛べないし、妖精の粉を無駄にしないでと自らネバーランドにいく約束を果たせないことを明言します。やっぱり切ないんだけど、切ないシーンくるぞーと身構えてた結果思ったよりえぐられず、むしろウェンディの表情に切ないながら明るさが残っているなと感じることができた。ピーターがジェーンに妖精の粉をかけて、楽しいことを想像するように促して、合図をしてあげると、ステージ中央の手前に立つウェンディも目を閉じてワクワクと待ってるんです。大人にこそなったけど、大人になった彼女の中にもまだ"子ども"はいるんだなと思って、それがちょっと嬉しかったです。大人になっていくということが、ただ切ないだけじゃなくて。切ない笑顔じゃなくて、これから大人になっていくジェーンの未来と、ピーターパンの永遠を祈るような優しい笑みをしていました。さっきまでの無垢で明るい発声は、すっかり落ち着いた女性の声に。深みが増して、大人になったという説得力がより一層あったな。河西さんって何でもできるんだな。

何度見ても、飛行は泣いてしまいますね。カーテンコールも、2列目だとさすがにワイヤーがよく見えるし、来るぞってわかってるのに。なんででしょうね。座長の吉柳さんがお辞儀をして「いくぞー!」と言って劇中歌をみんなで歌う時、客席に向かって手を振っている河西さんがとても楽しそうに笑ってこちらを見てくれて、ほっこりしていると、隣のダーリング夫人と目を合わせて安心したみたいに笑いあいながら歌ってて、なぜか大泣きする私。演者の笑顔に弱いのはいつものことだが、まさかピーターパンを観て泣くとは思わなかった。物語の結末も、この舞台の演出も、飛行の仕組みもティンクの正体だってぜんぶわかってる。なのに泣くとはね。童心に返るとはこのこと。いい時間でした。
さいたま芸術劇場いいですね。ピーター&迷子たちのお家のセットと、劇場ロビーの作りが妙に雰囲気似てたし、ステージまでの距離が近くて楽しめる会場でした。ありがとうございました。

8月は来週の神奈川公演を終えると、名古屋、大阪、富山に巡回します。ぜひ…!
horipro-stage.jp


大人になるとは

子どもから大人になる過程で何が決定的に損なわれるのか。おそらく汚れを知らない純真さ、真っ白さだと思うのだけど、もしそれが失われた=「人の闇を知り傷を負うこと」なのだとしたら、乳母車から落ちて親に拾ってもらえなかったピーターパンは、もしかしたら生まれた瞬間からそれをすでに失っていたのではないだろうか。
そうすると、「大人になること」=人の闇に染まり傷つくことについて諦めを覚えて無垢であろうとする努力を止めること、ではないだろうか。
ピーターは親にこそ捨てられ深く傷ついてるが、そのエピソードをさも他人の話のように語っていた。自分の身近に闇を見てもなお、ピーターは無垢であることを放棄しなかった。"子ども"のままで妖精を信じているからティンカーベルと会話ができるし、空も飛べる。ただし、現実世界ではなくネバーランドという離れた世界で。彼が恐れ、軽蔑し放棄している「大人になること」はそういうことなのではないかと、思った。

でも「大人にならない」という選択肢が必ずしも純真無垢の美しいものではないとも思った。ウェンディのように新しい家族を持ち、いつまでもいつまでも幸せに暮らすわけだが、その幸福の形をピーターが受け入れられないとしても、否定することはできない。ウェンディがピーターに(あるいは逆)恋をしていたかどうかはさておいて、一緒に大人になっていくピーターといろんな話をしてみたかったんじゃないかとも思う。ウェンディは「大人になりすぎた」のかもしれないが、ピーターとの約束は大人になっても覚えていたし、彼の存在を信じていたし、ジェーンが彼の訪れを大喜びするのを叱責はしなかった。そんなウェンディの中にもまだ"子ども"はいるはずで、わずかだったとしても"子ども"の想いを持ったまま「大人になる」ことはできるのではないだろうか。

ただしそれは、汚れるたびにきつい漂白剤に浸し生地を痛めながら真っ白に戻していく行為で、苦痛を伴う。そんな苦痛に耐えるくらいならいっそ染まり切って白でなくなってしまったほうが汚れは目立たない。逆に、社会から乖離してしまって美しい白を守り続けることだってできる。劇中で観るピーターと、ウェンディと、迷子たちでさえ、どれを選ぶかは人それぞれ違う。どんなに大切に思う人でも無理強いはできず、ウェンディがピーターに抱いたように、見守ることしかできないもどかしさもあるけど………って、何を書いているんだ私は。
大人になるってどういうことだと思いますか?

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村山チーム4「手をつなぎながら」公演 村山彩希生誕祭【20190621 18:30-】

この記事を公開したのは、2019年9月28日午後8時6分です。3カ月以上経ってなぜ今?理由はない。ちゃんと書き終わらせたかっただけです。 

彩希ちゃん22歳の生誕祭、今年も劇場でお祝いさせていただくことができました。ビンゴはワースト4まで干されて、上手立ちの3列目中央寄り。ステージはあまり見えなかったけど、観えたものはあったので、書き残したい感想だけ。

個人的に本当に久しぶりの手つなだったから、本当に何も考えずにただ楽しんできました。彩希ちゃんがにこにこ踊っていたからそれだけで楽しかったです。

 

浅井七海・稲垣香織大西桃香大森美優岡田奈々川本紗矢行天優莉奈・黒須遥香坂口渚沙佐藤妃星高橋彩音・多田京加・平野ひかる・馬嘉伶・村山彩希・山内瑞葵

えくぼの笑顔がやっぱりとってもかわいいんだけど僕らの風から泣くんじゃないよ…わかるよ…。かわいい。僕らの風好き。マンゴーNo.2もかわいい。甘い~甘い~のところは本当にセクシー。好き。個人的にこの日初めましてだった平野ひかるちゃんを確認。手をつなぎながらも上手から出てきた瑞葵ちゃんと絡んでるのがかわいい。ハイハイハイハイの手の位置を上下させたりして、瑞葵ちゃん相手だと弄んでるみたいで癖が強いんだけどそれもかわいい。チャイムはLOVE SONGもいいね。一列になった時にみんなが彩希ちゃんに向かってケチャしてるの面白かったよ。

公演演出は前半曲の指定が多かったのですけど、彩希ちゃんソロコンのサイリウムがとても有能という事がわかった。なぜかというと、リンゴの輪郭以外の部分は透明の板になっているので、前列の人がこのサイリウムを高めに上げて振っていてもステージが透けて見えるから。スティック型のライトだとこうはならない、邪魔で見えなくなるだけ。公式グッズに感謝。

ユニット。Glory daysの瑞葵ちゃんが本当に綺麗だった話をしていいですか…。ダンスも長い四肢が映えていてはきはきしてて見惚れていたんですけど、最後のサビだったかなと思うのですが、「Say No,」で伏せた目の、まぶたに映えたまつ毛が綺麗でね…時が止まった。「昔舞台をやっていたから上を向く癖がある」と研究生の時言ってて、それから時は経って正面を向くようにはなっていたけど、下を向いて表現をつけてくるとは思わなくてびっくり。去年手つなを見た時はこんな芸はしてなかったと思う。それで、「Say No,」で伏目して「Say Yes!」で正面向いて笑顔をするんですよ。スポットライトの効果以上に輝いて見えて、本当に綺麗な子だなと思いました。

雨のピアニストですね…どんちさん本当にありがとうございました(n回目)。上手の立ちで手すり横を確保していたどんちさんの隣に偶然入ったのですが、雨のピアニストの時に場所を替わってくださったんです。この方、彩希ちゃん推しですよ。ちょっと何が起きたのかわからなかったんですが、ウインブルドンが終わるとすぐ曲が始まってしまうから、もう言われるがままに入れ替わることしかできなかった…まるまる1曲。人影を縫って見ていた視界が拓けて、ただステージを観ていました。

これまで何度かチーム4手つなに入っていたけど、雨ピのセンターがノーストレスで観られたのは今回が初めてでした。多分、私があれこれ病んでたのを察して、気を利かせてくださったのだと思います。多分。本当にありがとうございました。

長袖がひらひらと裂けて手首で留まっている衣装が、彩希ちゃんによく似合ってる。ソロコンで着ていた衣装と似てるんだな。シンプルに大人っぽく魅せながらその腕のひらひらに儚さ、脆さ、そんなものが見える。それがとても似合ってる。髪飾りも、今までは黒のレースが跳ねて寝癖みたいに見えていたが、ちゃんと見えると綺麗だなと思った。彼女の顔に対して、髪飾りがずいぶん大きいんだなとも感じた。

歌も表情も力んでなくてナチュラルだったように思う。目を閉じて苦い表情をするのとかナチュラルで、パフォーマンスはエッジが丸くなった。去年は結構太い声で歌ってたし、モデルさんみたいに冷ややかにかっこつけて見えたから、今は背伸びをした感じがなくなったというか、肩の力が抜けたんだと思う。アンナさん公演を観た時と同じ感想。大人になったんだな。

 

後半曲はわりとセンター寄りとか下手側にいることが多くて彩希ちゃんよく観えたかも。InnocenceのAメロって咲いた花の真ん中で歌うみたいな陣形になっててほんとエッチね好き。ロマンスロケットもしょうもない歌だがかわいいね。シンプルな振り付けなんだけど、彩希ちゃんの腕や膝のはきはきしたダンスが好き。恋の傾向と対策は自然と身体が動いた…楽しかった。大好きではきぃちゃん、大西さんと指ハートを如何にかっこよく決めるかを競い合っててたくさん笑っていました。

ロープの友情はなぎちゃんと下手1列目でペアになる時に、目を合わせて微笑み合っていてぐっときた。1年を経て、それこそチームの友情が深まっているんだなと感じた。火曜日の夜、水曜日の朝あと落ちサビ前の高速MIXできたのすげぇ楽しかった←。

  

生誕祭、お手紙はSKEの斉藤真木子さん。牧野アンナさん公演をきっかけに先生が引き合わせた2人、BUBKAでの対談も実現しました。以下スピーチ録。想いをたくさん語ってくれたので、それだけ覚書。

21歳の生誕祭でちゃんとしゃべれなかったことを反省して1年過ごしてきた

それでも彼女はを頂いた。リクアワ14位にランクイン、そこで初披露し終えた時に、ファンの方、メンバー達が「ステージに立ち続けてる彩希ちゃんを歌った曲だよね」と言ってくれてた。秋元先生は私のことを知らないと思ってたけど、私はこの劇場のステージに、誰かのためじゃなくて自分のために立っていたんですけど、歌詞に「ただ単に立ちたかっただけ」と入ってて、私の頑固で劇場にこだわるやり方について背中を押してくれたように思った。ソロコンサートもやらせていただいた。そこで彩希ちゃんのこと好きになったと言ってくださる方もいる。この前900回出演を迎えたけど、それでも実力不足だったり、キャプテンとしてメンバーを不安にさせてしまうこともあるけど、1000回を迎えた時に飽きないようにしたいし、新しいファンの方を獲得して劇場を盛り上げたいと思った1年でした

22歳は1000回公演を目指すのはもちろんなんですけど、去年「レッツゴー研究生」公演をプロデュースさせていただいたことがあるんですけど、またプロデュース公演をやらせていただきたい。簡単じゃないけど、劇場が本当に好きなので、今度はプロデューサーだけど自分も入りたい。まだ何も決まってないけど、口に出してみようかな…と思って出してみたので、誰か聞いてくれていると嬉しいです

 「あと、チーム4メンバーって若いメンバーが多くて、他のチームに比べたらスキルや知名度がまだまだかもしれないけど、本当にいい子たちばっかり。こんなにゆいりんごヘアをしてくれる、お誕生日を祝ってくれる優しいメンバーはいないので、私は本当に素敵なメンバーに巡り合えたなと思ったので、私は責任をもってこのチームを最高のチームにしたいと思うんですけど、また一人で突っ走っていくとへんに空回りして肩に力が入ってしまうので、今年はみんなで手をつないで、みんなでドカンと行けるようにみんなで頑張っていけたらいいなと思います。頑張ります!

 「21歳は苦戦しまくりの1年だったから、正直握手会でも皆さんに心配をかけてしまうような弱音を吐いたりした。ごめんなさいって言うのは違うかもしれないけど、皆さんがいなかったら下に下にいってしまうような年になってたと思うけど、コメントやファンレターで励まされて、皆さんがいなかったら私はここにいないし、劇場公演を出来るのも皆さんがいてこそだと思う。これからも迷惑をかけてしまうかもしれないけど、それでも楽しい思い出を作っていきたいと思う。今年は、皆さんが泣きたい時にこの劇場に来てその気持ちを忘れさせるっていう恩返しができるように、私はずっと今年は笑っていたいなと思うので、またぜひ劇場公演に遊びにきてください

 

気が競っているのか早口になるところもあって、きちんと伝えようとしてる想いがたくさんたくさん彼女のあることがわかった。よくぞここまで……感謝はもちろん、目標も望みも、しっかりと語るようになった。

彩希ちゃんが総選挙出ないと決めて、劇場公演に照準を合わせて4年。時間がかかりそうだなと感じてから、4年。彼女は状況をここまでも変えた。変わったんじゃなくて、変えた。人に影響を与えて、ファンだけじゃなくメンバー、スタッフ、偉い人さえも突き動かした。それはすべて彩希ちゃんのパワー、人柄、考え方。

本当に、かっこいいです。22歳も輝いてください。お誕生日おめでとうございました。

 

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あやなんとSHOWROOMのセブ島企画

思ったことを書きます。SHOWROOMのことについて。

 

何を言ったら喜ばれ、何を言ったら傷つけるのか、何を言うべきで何を言わないべきなのか、区別がつかない私だから、この記事で誰かを傷つけてしまうのなら不本意だし、何があったのかを包み隠しながら書いた部分もあるから、読んでも何を言ってるかわからない人もいるかもしれない。

 

だから、あやなんとSHOWROOMセブ島企画について今考えたくない人は読まずにブラウザを閉じてください。よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思ったこと

 

どうしてあんなに誤解されやすいんだろう。

 

緊張に弱くて、身体もおなかも心臓もタフではない。睡眠やいろんなことを削った10日間。限界になって感情的になれば、誰だって言葉に角が立つものだし、必死さに拍車がかかってしまうこともある。それは彼女に限ったことではない。でも人は、注目されている時のそれだけを切り取って、最高だの最低だの言う。

 

それが彼女の「弱さ」だというなら、そうなのかもしれない。

 

ももちゃんは強い。あやなんの配信をのぞきに来て、かわいいと言って星を50個投げて「これで50ポイント差で大西が負けたらその時は笑ってください」って言えるももちゃんは、間違いなく強かった。その余裕は確かにあやなんにはなかった。その差で負けたのなら、私は自分の中で今回の最終結果を腑に落とすことができた。

 

それでもやっぱり悔しい。でもあやなんがこれをやりたいって決めたら、応援するしかなかった。それを自分の課金で応援できるならこんなの安いと思った。こんなことであやなんを応援できるんだったら、いつもしてくれてる恩返しとして当然だったし。総選挙であやなんは1票の重みを知っている人だとわかっていたから尚更、課金に対する迷いはなかった。

 

なのにどうして課金して支援してる私がこんな胸糞悪くならなきゃいけないんだろうと考えた。多分このSHOWROOMの企画は、票の内訳公開式の総選挙っぽかったから。それで名前を呼ばれていい気になってる(ように見える)のが気にくわない評論家の皆さんが、ああだこうだ言うのね、と思った。

 

そういう金がものを言わせるイベントを「頑張る」ことが、はたして美しいのか醜いのか、良いことなのか悪いことなのかわからない。けど少なくとも、メンバー1人1人、それに対するファン1人1人で答えが違うことだから、外野がどんなけ何言ったって意味がないしそんなのただの愚痴だと思った。

 

私は総選挙もリクアワも大嫌いだったけれど、今回のSHOWROOMを通じて、そのようなイベントを「頑張る」ということについて見え方が変わった。それを選んで「頑張る」ことで輝きたいと思うメンバーがたくさんいることもわかった。”自分はここで頑張りたい”って決めるのはきっと論理に基づかない感覚的なものだから、それこそファンや外野だけじゃなくてメンバー同士でも意見なんて簡単にはできない事だと思う。

 

もしも、いつの日か推しが総選挙で1位になりたい!って言った日には、こういう汗をかくことになるんだろう。人は変わる、良くも悪くも。そんな時に「札束が飛ぶ」とか「運営の思うつぼ」とか考えてられないということが今回わかった。

 

そして私も今まで、何もせずに随分と偉そうなことをたくさん言ってきたんだなと思う。このところ、本当にそう痛感することばかりで自分が嫌になる。

 

 

 

でもそうやって頭を抱えているだけでもしょうがないので、楽しめるものを楽しんで、肯定したい。そのためにはまず「好き」を大切にすることだと思った。自分がおもう正義のために、飲み込めない事、苛立つことや嫌いなものを増やしてもしょうがないと思った。やわらかく、優しい人でありたいと思った。私はすぐに忘れてしまうから、何度でもこの目標を書く。

 

この10日間のあやなんの配信は本当に楽しかった。見る人がどうしたら楽しんでくれるかをたくさん考えて企画してくれていたから、スイッチの入ったあやなんの本気が伝わってきたから、それが嬉しかったし、人として温かいと思った。本気のあやなんが何を見せてくれるのか、見てみたかったから。私のしたいろんなことに理由があるとしたらそれ。そして結果として素晴らしいものを見せていただいた。

 

まいにちアイドルの配信が途切れた日から、あやなんのSHOWROOMには愛しかない。この10日間だって、あやなん推しの皆さんがすごくすごくすごく頑張っていた。あたたかくて優しくて、私がTLでぼやいてるとリアクションやDMをぶっ飛ばしてきてくださるあやなん推し・チームなん・あるいはカプサ団の皆さんには、今日までとってもお世話になったし、これからも一緒に(非常にささやかだけど)あやなんを応援させてほしいと思いました。

 

今日の全握でも声をかけてくださって一緒にいさせてくれて、あやなんのところに行くのもご一緒させていただきました。本当にありがとうございました。

 

 

どの考えがいいことなのか悪いことなのか、誰の言ってることが正しいのか正しくないのかなんてわからないけど、今日あやなんの笑ってくれている顔をみて、これがすべてだと思いました。私はあやなんのSHOWROOMが大好き。あやなんに笑顔で活動してほしいと思う。そしてセブ島に、胸を張って堂々を行ってきてほしいです。きっととっても似合うから。

 

この後、今日もあやなんは配信をしてくれるみたいです。それがとっても嬉しいです。笑って前向いてるしか、ないですね。

岡部チームA「目撃者」公演 篠崎彩奈生誕祭【20190207 18:30-】

2月のあやなん生誕、キャンセル待ち当選が繰り上がりました。ビンゴは干されましたが、「目撃者×あやなん=上手側!」というのはわかっていたのでお立ち台に向かったところ知り合いのあやなんヲタさんがいらして、周囲の方のご厚意で観やすい位置に入れていただきました。

あれから仕事でバタバタしてたのと創作のほうを優先させていたので、ブログを久しぶりに書いています。今までは作品を観て思ったこと感じたことをたくさん書いてきたけれど、長ければ長いほどいいブログというわけではないから、すべての曲について詳細に書くことについてはもう無理をしないと決めて、印象に残った感想を残していこうと思います。

 

小栗有以・加藤玲奈後藤萌咲・下尾みう・篠崎彩奈・鈴木くるみ・田口愛佳・谷川聖・千葉恵里・西川怜・人見古都音宮崎美穂向井地美音・山根涼羽・横山由依・本田そら

前座ガールズは佐藤美波ちゃん、道枝咲ちゃんとドラ3の古川夏凪ちゃん。前座のイントロがかかると夕方18時という感じがして当時のロビ観の空気を思い出すから大好き。ミニスカートの妖精、さとみなちゃん好きだ…かわいい。がんばれ。

overtureからの映像。オンデマンドで観てる時スクリーンの出てくる位置って考えたことなかったけど、幕が途中まで開いた状態でステージの手前天井から下りてくるんですね。あの位置にもスクリーンがあったなんて知らなかった。田原公演の時もこうだったっけ?目撃者。倒れてたのが立ち上がって少しずつ振付の動きが大きくなって目覚めていく感じがとても好き。2番Bメロ「遠いかすかな記憶は」大好きおばさんの私はあやなんを凝視してました。足元は見えなかったものの上を向いた横顔の美しさたるや。いやぁ好き。

そして前人未踏やっぱり大好きおばさん(おばさん発動しがち)。衣装だけでなく振付もA6thとは違っているように思いましたが如何に。それでもサビの後半で片腕を上げながらターンする大好きなところは健在で嬉しい。いびつな真珠は歌い出しの加藤玲奈さんの美しさたるや小嶋ポジにふさわしい。そんなに激しい曲というイメージはなかったけど、後藤萌咲さんの動きはかなり動的で、バロック!!*1と思いました。腕振ってまわるサビが好き。目撃者ってやっぱりかっこいいポイントが目を引く。そんな中で憧れのポップスターのあやなんは、これでもか!ってくらい笑顔を振る舞いながら踊ってた。Aなのでイントロは\ずんちゃんかわいい!/コールではなかったが、やっぱりレッツゴーを思い出さざるを得ない1曲であった。楽しい。

なんだかA楽曲のあやなんは、今まで観てきた彼女と違うな。楽曲世界が憑依してても、ポップなナンバーで笑顔でいても、とにかく生き生きしていた。

あやなん、ユニットはトップバッターで登場。腕を組んで。柱でほぼほぼ見えなかったけれど、上手の段差上の立ち見エリアから見てちょうど柱の鏡が役に立つということがわかりましたw(今までどこの上手立ちにいても柱の影は見えなかった)。

鏡越しにみるあやなんの手ぶりのしなやかさとか、下手側にみえる怜ちゃんの透明感とか、綺麗だったなあ。こういう聴かせる曲だから、あやなんみたいなお姉さんがひとりいると締まりますね。

2番でれなっちが下手花道で歌っている時のライト、れなっちより上のほうにポツポツと模様の入った明るいグリーンのライトがまわっていて、なんだろう?と思ったら、ちょうどれなっちの立つポジションの背後にある劇場壁の梁を幹に見立てて樹の葉っぱにしてるじゃないか!!!それポプラ並木だよね!!!となってテンションが上がりました。ああ好き。オンデマ観てるだけじゃわからないことたくさんあるな。

炎上路線ゅぃゅぃヵヮィィ…昨年のマジムリやその舞台でリリーを演じるかっこいい小栗さんばかり観ていたので、かわいいアイドルアイドルした小栗さんに思わずため息。前に入った女限の8公演(会いたかった)にも小栗さんいらしたのですが、二年半の月日を感じたし目撃者では前田ポジションということもあるのか尚更オーラがすごかったです。愛しさのアクセル後藤下尾かっこよ…思わず声が出た。produce48で洗練されたパフォーマンス本当にかっこよくてキレキレで、ブレードこそ持たなくなったけれど四肢の動きの鋭さで斬れそうな気迫があった。☆の向こう側のイントロでアクセルのほとぼりが冷めていく感じがとても好き。麟ちゃんポジにいたずんちゃんがとてもよかったし、そこに愛佳と一緒にいるのもよかったし、横山・宮崎のボーカルで曲の世界に浸れた。サボテンとゴールドラッシュは圧倒的鈴木くるみ感。9月に「アイドル修業中」公演を観たあの日はずっと目の前にくるるんがいたからそのせいで圧倒的なんだと思ってたけど、そうじゃなかった。確かに立ち位置がいいというのもあるが、目を惹く。奥から手前に歩いてくる歩き方、堂々とした身なり、くっきりとした表情。何だろう。あれがオーラというものなのか。

生で観たくて夢にまでみた美しき者はとてもぞわぞわした。不気味な冷風が足元を掠るようなミステリアスなイントロに始まり、舞踏のような楽曲は続く。オンデマだとサビは台詞を言ってるメンバーに注目してしまいがちだけど、実際同じ歌詞を歌っているメンバーたちも艶やかで素晴らしいパフォーマンスをしていて、あやなんも翻弄されてるようで素敵だったな。オチサビで決めてくる前田ポジの小栗さんは、リリーとして見慣れた小栗さんに近かった。なるほど、この孤高感か。

アイヲクレいいなぁ。斜めにひねるようにしてターンするところに、あやなんのしなやかさが出ていてとても綺麗だった。TDCであやなんに見惚れた摩天楼の距離の憑依も健在。客席の頭に埋もれてあまりよくは見えなかったけど、楽しそうに舞っていて良き。あやなんはかわいいだけじゃない。

命の意味で、目撃者公演におけるライトの意味を考えた。腕を組んでではポプラ並木を表していた。愛しさのアクセルでは一列にまっすぐ並ぶライトが波打つように光って、まるでハイウェイのトンネルを走っているような感覚で視界を流れていった。この公演においてライトはきめ細かな描写に用いられていると思った。そして陰鬱とした、あるいは気だるい楽曲が続く目撃者公演でもっとも眩しい光を放ったのがこの、命の意味のオチサビだった。「この命を与えられたのは…」と悩みぬいた後にその意味を悟ったかのような強い光で、目の奥がずきずき痛むほど真っ白に、客席に向かって輝きを拡散させた。舞台に倒れている自分が何のために立ち上がったのかを時間をかけて体験させる、とても神秘的な構成になっていると思った。以上私見

アンコール明けはまたも暗い底に戻ってきて、I'm crying。ぐちゃっと潰れたような感じにおわってからの、ずっとずっとのイントロでものすごい助走をつけてテンションがぶち上がったのを感じました。シリアスな曲、しっとりした曲が多い公演だからこそモチベーションを保つことが難しい故ハードル高めの公演とかねてより聞いておりましたが、最後の最後でずっとずっとを仕掛けてくる秋元康Pはすごい。上がるよこれは。本当に楽しかった。詳しくは下記。そしてPioneerで駆け抜けるラスト。AKB的な存在意義に戻ってきて終わる。笑みを浮かべてガツガツ腕を振るのが楽しいし、全体を見渡しても素敵なメンバーが揃ってて、AKBのフロントにふさわしい良いチームだなと思いました。 

 

1月生まれのあやなんですが2018年は開催がとても押して、チーム異動後の2018年6月に、新チームA公演の2公演目、トップバッターで生誕祭が行われました。ずっとずっとの時、サビの「ずっと ずっと」にかぶせるように「あやなん あやなん(そばにいたいよ 君のいない世界は無意味)」とコールを入れるのを、生誕委員の皆さんが企画されていたんです。オンデマで見た時に聞こえて、涙が溢れました。こんなに愛のあるコールってあるんだな…と。
今年の生誕祭も同じ目撃者公演で、ロビーで受け取ったフライヤーのコール表にも同じコールが記載されてて、私もこのコールが出来るんだ!!と嬉しくて、とても楽しみにしていたんです。
一方で、私はどんなに声を張って出しても細くて全然通らない声をしておりまして、大好きな劇場公演でコールをしたって全然届かなくて空気に溶けて消えてしまう戦力外なのはわかっている。でも、通らないとわかっていてもこの日は全力で、「あやなん!あやなん!」と叫びました。
その時に思ったのですが、コールは自分の声が届くか届かないかではなく、自分が声を出すか出さないかなのだと、それが大切なんだと悟りました。私のあやなんコールがステージまで届いたかはわからないけど、きっと劇場全体を包んだあやなんコールの中の一筋の音波くらいにはなることが出来てたんじゃないかなと思うことにしました。
あとこれはovertureの時だけど、「化繊飛除去」のところを後ろに立ってたフォロワーさんが\しのざきあやなー!/って叫んでたのがきれいにハマっててめちゃめちゃ楽しそうで笑ってしまったwコールが楽しい公演でした。以上余談。

 

生誕祭は、大学を卒業して社会人になってから48の活動をする環境に変わって、今まで以上に有難みを深く感じることが増えたというお話。「人間ね、永遠って言葉は難しいし、変わらないっていうのが一番難しいと思うんですけど、でも変わらずずっとずっと好きだよっていう気持ちで応援してくださったらすごい嬉しいなって思います」って言葉は、どんどん変化していくアイドルの世界、人の気持ちの核心を突いていてズキッとしたけれど、想うことを言葉にできるあやなんは賢くてしっかりしてて素敵なアイドルだなと思った。素敵、いや、可憐だ…(次のネーチャンズ☆8ブログに続く)。

 

あやなんは、アイドルの夜明け公演をやっていた頃の峯岸チーム4で知って、それ以来彩希ちゃんと仲良しのメンバーということで気にしていて、マジックトレードセンターで舞台をするようになってから演技の仕事で完全に心を掴まれました。それから最近まで舞台を中心に応援してきたけれど、握手会に行くようになっていつも楽しくしてくれて、48としてのステージももっと見たいな…と思っていたところでチームAへの組閣があり、今年1月のTDCホールの単独公演も観ることができ、目撃者公演に入ることができ……ふりかえってみると完璧すぎるくらい順調にあやなんを推す道を歩んでおりました私です。最近になって、自分で思っている以上に私ってあやなんのこと好きなんだなって自覚を持てるようになりましたwこれからもたくさん応援させてくださいね。

初めての目撃者、初めてのあやなん生誕祭、とても楽しかったです。あやなん、チームA、親切にしてくださったあやなん推しの皆さんも本当にありがとうございました(´ω`) 場所を入れてくださったフォロワーさんに劇場を出る時にご挨拶したら「筆を折るなんて言わないでよ」と勇気づけてまでくださり…最後までありがとうございました。これからものんびり書いていきます。

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*1:美術様式の呼称、ポルトガル語で「歪んだ真珠」の意味

舞台「山犬」【20190302 13:00-@サンシャイン劇場】

ホラーと思ってたらそんなことなかった。下記感想はストーリー展開など盛大にネタバレを含みます。明日の東京千秋楽の後、来週は大阪公演があるそうですので、ネタバレを気にする方はブラウザバックをお願いします。

岩立沙穂太田奈緒、谷口めぐ、山本光二郎(コンドルズ)、オレノグラフィティ(劇団鹿殺し)、丸尾丸一郎(劇団鹿殺し
脚本・演出:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し
原案:入交星士
音楽:オレノグラフィティ
主催:オフィス鹿/ネルケプランニング

ホラー映画はほとんど観なくて、頭の中には有華ちゃん・まりやんぬの「ひとりかくれんぼ」しかなかった()から、物語がどういうところに着地するんだろうと思っていた。
同窓会、先生への恋、タイムカプセル、学校の裏山、林業関係の山小屋…と、ホラーサスペンスにいかにもありそうな設定で、どうなるのだろうと思ったら「ハマダマコト」という人物を思い出すことで展開する。冒頭から伏線が散りばめられていてシーンが展開されるたびに気づきがあり、人を怖がらせたいだけのホラーではなかった。復讐劇ではなくヒューマンドラマだった。

「ハマダマコト」からの連絡で集められた3人は協力しあいながらも監禁されているから疲弊してきて、記憶を想い出すとそれぞれ在学当時の10年前を回想して、当時の不安、苛立ち、憎しみを打ち明けていく。「死ぬ気で思い出せ」のメッセージがキーワードの本舞台。ハマダマコトに関する記憶を思い出すことができると、小屋に監禁されている3人の褒美としてカレーが置かれる。それをスプーン無しで貪り食う3人の惨めなこと…恐ろしい監禁中にそれこそ山犬になってしまったかのような姿。多国籍居酒屋の喧騒すら懐かしいが、この舞台中「食」に関するシーンがたくさん出てくるのに「ごちそうさま」をきちんと言えていたのはマコトだけだったと思う。食堂で働くコックが残り物のカレーをマコトにふるまうシーンだった。おいしそうにスプーンでかきあつめて食べてた。最後の一口を食べて次の言葉を言うまでの間合いとか、リアルだった。

マコトは「おなかすいたなぁ」と何度か言うし、タイムカプセルに入れた10年前のチョコを直子は食べちゃうし、虫を食べて自分から排出した虫をさらに食べて…というひばりのやべぇ妄想もあったし、10年前のチョコレートと尿でカレーを作ってしまう。コックも出てくる。事故で切断されてしまった手を大切そうに咥える犬に、マコトは「その手食べてもいいからな」と言ってあげる。かなり歪んだ形のものもあるがこの舞台において「食」は大切なキーで、「犠牲になった/した何かを自分の中に取りこんで生きていくこと」のメタファーだったように思う。怖いよりグロいのほうが感想として勝るのはそのせいか。

幕が上がってすぐのオープニングで流れたピクミンの愛のうたは最初はちょっとよくわからなったけど、シェフが出てきて「食べたものがその人の中で生き続ける」と言っていたから、あのオープニングは"犠牲になって食べられていった者"たちへの追悼だったのかもしれない。

みんなが大好きなカレーライスがこの舞台では食事の象徴として出てくるけれど、「カレーに入れれば何でもカレー味になってしまう」というのは残酷で、中身がにんじんだろうが牛肉だろうが赤ワインだろうがブルーチーズだろうがチョコだろうが尿だろうが人肉だろうが、中身なんか何でもよくて全部同じカレーになる。直子・ひばり・服部先生本人たちは最後まで気づかないけれど、マコトは彼らの人生の中で「犠牲になって彼らの中に取り入れられたもの」。最後のコンクールの日、直子に突き飛ばされてトラックに引かれそうになるひばりを助けようとした先生を庇おうとしてはねられ手を失い、犠牲になったから。人は自分を満たすことさえできれば、犠牲者は誰でもいいのかもしれない。そして自分がつらかった記憶(コンクールで歌えなかった、脚を失った)として忘れ、消化し取りこんで生きていく。

アキラは姉妹であるマコトのことをみんなが忘れてしまわないように、マコトの名前で同窓会の手紙を彼らに出したのだろう。そしてマコトが守ると決心した恋の相手である先生を、マコトの代わりに守り続ける。10年間。だから、私利私欲で人を好きになり妄想し誘惑したり、人を傷つけ虐待したりする中で、マコトが一番人間らしく見えた。犬をこきつかって八つ当たりして暴力をふるっているのに、直子とひばりが暴力をしあっているのと違って、なぜか許せた。犬のナレーションに憎悪が一切ないというのも一因あったかも。仕方がないとおもえて、切なかった。そうやって優しいふりをしてマコトを見ている観客の自分もまた犬を犠牲にしている。先生の優しさが残酷だと直子が言う通り、優しさの裏で何かが犠牲になるのはある意味で摂理なのかもしれない。

犠牲の霊がマコトだとしたら、あのコックは死神にも近い存在のように思う。だけどそんなコックも、インド人であることをバカにされ差別されながら、無差別に人をばらばらに殺し、カレーを作る。ある意味で彼もまた「犠牲者」だから、「与える者」として自分と同じく孤独なマコトと手を組んでいたのかもしれない。

回想と現実が緻密に編まれた演出なので、どこが生身の人でどこからが霊として立っているのか、マコトも犬もわからないようになっていたけれど、悪霊としてではなくかつて生きた一人の人として描かれていて、恐怖よりも好感のほうを持てた。むしろ、監禁されトラブルに巻き込まれて恐怖を与えられている人間側のほうが、よっぽど愚かで残酷で、悲劇の元凶のように思われた。10年間先生との約束を覚えてまっていたマコトが健気にすら思えた。最期に、散々こきつかってきた犬への気遣いがあって、マコトは優しい人だったんだなと思った。多分、先生と同じ。身体の一部を失って誰かの犠牲になる。その犠牲になった一部を誰かが取りこんで生きていく。


いろいろ書いてきてしまったが、このAKBから出演している3人みなそれぞれよかった。おめぐはなかなか感情移入できるキャラクターではなかったけれど、際どい台詞も自然にこなすし、先生に恋する自分に恋して妄想を展開する姿は大変よく狂気じみていた。たなおちゃんの役も繊細さが出ていて、おろおろと弱気なところから直子を刺しにいく歪んだ勇気まで、感情のふり幅がすごかった。力んで悲鳴みたいな声になる時の、声の透明な揺れが好きだった。
岩立さんは、セーラー服姿で微笑むポスターを見た時からてっきり女の子らしいキャラクターだとばかり思っていたけど、マコトは一人称が僕で強がり。犬を従えてお山の大将みたいに強がる。普段のうふふって言う岩立さんのイメージからは離れているのに自然。先生に思いを伝えに行った帰りに泣きながら走るシーンは恋する繊細な少女。弱弱しい泣き声がリアルで、最期の弱ってる時の色気とかふいに見せた優しさにドキドキした。初めから「まさかあれ沙穂さん?」ってところで登場するし、ある意味ひとり3役くらいの変わりっぷりで、声色とか表情、目つきもあんなに演じ分けられるのがすごい。(おそらくやってただろう早替えとかその壮絶さが全然感じられず)最後まで楽しませていただきました。

先生は怖かったかもしれないけど、ハマダマコトをホラー作品の元凶とは思いたくなかった。自分のために人を恨む人間たちと違って、マコトは怨霊のような恨みじゃなくて先生への愛情で動いていたから。最後は、マコトのためにみんなが犠牲になってくれて、報われてよかったと思えた。きっとそうやってみんな犠牲にしあいながら生きているんでしょうね。食事するみたいに。

典型的なホラー作品みたいに、永遠に続く呪い的な救いようのないラストではなくて、こんなホラーがあるんだなと思った。むしろホラーなのか?ホラー要素は強かったけど。観にきてよかったと思った。で、「しばらくカレーは食べれないわね」なんて会話がちらほら聞こえる劇場を後にして、おなかすいたぁと思ってカレーを食べて帰りました。ごちそうさまでした。

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舞台の感想 下書き供養 〜AKB48 13期生編「旋律テロル」「ネーチャンズ8」

【このブログは20211002に公開しています】
2人のそれぞれ一番と言っても過言じゃないくらい好きだった舞台に限って感想を出していなかったことについて全力でお詫びを申し上げる。
(言い訳をするとね、年明けはずっと繁忙期なんですよ仕事が…)
 
 

ネーチャンズ☆8【20190222 / 20190224 16:30-@築地本願寺ブティストホール】

猫と犬と約束の燈を観た監督から「篠崎さんで!」とオファーにつながったという主演舞台。ということで2公演観てまいりました。2018年12月にあやなんの出演した「スポットライト」と同じ、築地本願寺の劇場です。今回はゆっくりお寺さんを参拝できたんですがパイプオルガンがあって静かにバイブスが上がった。
 
ネーチャンズ☆8のあらすじを説明しだすと複雑に編まれた勘違いのアルゴリズムを全部書き並べてしまいそうなので、面白かったところだけピックアップしていきたいけど、結局全部面白かったのでそれはそれで長くなりそう。とにかくおもしろくて、いい意味でつっこみどころ満載の楽しい舞台でした。

篠崎彩奈AKB48)、野元空(フェアリーズ)、今出舞、藍菜、御崎かれん、西田薫子、品田セシル、永瀬千裕、香月ハル、荒木未歩、小澤暢子、大仲マリ、原しおり、丸山祐花、栗本佳那子、伊礼妙子

脚本・演出:江戸川崇(カラスカ)
主催:株式会社Am-bitioN

舞台セット

あやなんもSHOWROOMで「なんであるのかわからない」と言及していた「ゲームボーイ」なんですけれども、どうしても言わせてほしかったのですけど、あの4色のボタンはゲームボーイじゃなくてスーパーファミコンだと思うんです私!!←上に画面ついてたけど、赤青黄緑の4色ボタンはスーファミのコントローラーの特徴だと思うんです!!
そして私は2公演観たのですが、千秋楽に着席してセットを眺めていると、「ゲームボーイ」の画面部分に四角く切り込みの入ってるのを発見。金曜日には絶対になかった……あの穴絶対ぱかって開くじゃん…絶対何かあんじゃん…と開演前からじわじわが止まらない。
 

結晶

あやなん演じる宝田結ちゃんは幼稚園のころから20歳になるまでずっと頑なに「世界征服」を夢見ている。とにかくずっとニコニコしていてかわいい。結ちゃんの幼馴染の石本晶ちゃんはストーリーテラーも担っています。ほんと綺麗。ゴス系の女の子がイラストから飛び出したようなビジュアル&ストレートの黒髪。つっこみが冴えすぎてて斬れそう。そしてもう一人の幼馴染ねづみさんもツッコミなんだけどどこかツッコみたくなる面白さとちょこまかしたかわいさがありました。
 
シャロンベアトリクスがかっこよかったな。シャロンはものすごい知的で計算や仕事が早くて、みんなの通信機とか時計型麻酔銃とかジャミング電波でジャックとか最初から仕事できる(貴重な)役なのに、最後はよくわからないメカを装着してピンダムとロボット大戦始めちゃったり、認証用のピン子博士の笑顔データを獲得するためにめちゃめちゃなギャグを飛ばしたりとか、晶・ねづみさんのつっこみどおり「一周まわってバカ」なのがすごく好きでした。
 
難しくてあやなんをトラウマにした通信のシーン、結に「できる?」と訊かれて「愚問だ」と微笑むベアトリクスがかっこよくてだな…。狙撃にあったり大和田社長との一人二役をなさってたりなどありあまり見られなかったのだけど、もっとベアトリクスの殺陣というか戦闘シーンを見たかったな。
 
私の聞き間違いでなければ「先祖120代」続いてる武士の家系だそうで、19世紀後半の平均寿命を盛って1代50年と考えたとしても120代ということは約6000年続いてることになるのでやべぇなって思いました。私の聞き間違えで実は「先祖120年」続いてるとしたら今度は逆に2代しか続いてないの?ってなるので、いずれにしよツッコミどころ満載のレズ侍さんでしたかわいい。お幸せに。
アドリブの入り方が半端なくて、入る場所の数も種類もすごいのに入れてくるいれてくる。千秋楽なんか本編ラストから派生したおまけシーン(TOMATO)まで加わっていて、上演期間中に成長する舞台って初めて観ました。
 
あと特筆すべきは今も忘れない、悪になったあやなんの渾身の演技でしょう。わざとやってるの?ってくらい悪になり切れてない、頭を抱えてしまいたくなるかわいさでした。あれから他の舞台で経験を重ねてきたし、今やったらまた違うのかな。当時からしても上演期間が終わるのが惜しいカンパニー、また見たい元気の出るお芝居でした。また観たいなあ…
 

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LIPS*S 2018 Spring Musical「旋律テロル」【20180324 14:00- @新宿村LIVE】

3年以上経ったのか…。物語の流れとか詳細とかぼんやりとしか思い出せないけど、でも「旋律テロル」とてもよかったから、何もしないよりはいいと思うので一応書き残しておきたいと思います。

が、これまでのこの劇団の観劇経験も含めて結構な辛口を書きますので、「続きから読む」でワンクッション置かせていただきます。読む気のある方だけお付き合いくださいませ。私には「優しい嘘」はつけません(´ω`)

 ====

 

北澤早紀さんが出演していたので観たのですが、こちらもとても良い舞台でした。今まで観た北澤さん出演の中では一番好きでした。彩希ちゃんを応援し始めてから13期メンバーが出演している舞台(あやなんもだけど、あやなんの舞台はちょっと別格なのでここでは除く)を追うようになった。

のだが。正直、この前に2本観たところで、Illuminusは自分に合わないという結論にたどり着いていた。

 

劇団の感想

2本のまったく異なるIlluminusの舞台について、作品名を伏せて手短に辛辣にまとめるのは気が引けるが私が抱いた感想は次の通り。

観劇した1作目は台本は良しとして、演出がやりたいことをやっているだけで客席へ伝えることが洗練されていないように思えた。食事をリアルで取り入れる意味。映画のような映像作品ならまだしも舞台でそれは過酷じゃないか?そしてこの作品でそこまでする意図はなんだったのか? そして終盤、悪戯に怖さを強調して暗転する演出があった。あの意味はちょっとわからなかった。だから△。

そして観劇2作目は客がリピートで来ていることが大前提のようにすら思える身内ネタ。出演者のパーソナルを知っているファンには楽しく笑えるものかもしれないが、演劇の舞台で演者の素を出されても興ざめする。これを劇団名義を表に出してやってしまうのが恐ろしい。学校の予餞会じゃないんだから。私にはおもしろさがわからず、一緒に笑うことができない場面があった。好みの問題と言ったらそれまでだが、観客が気を遣わないと笑えない舞台はだめだろう…ということで×。

演目を選ばずに手当たり次第で行った私も悪かったとは思う。でも、△と×。次観てダメだったらもうこの劇団、この中の人たちが作る舞台を観るのはやめようと思っていた。演劇について学生のころ無駄に目を肥やしてしまった自分が嫌になった。もっと何も考えずに楽しみたかった。そんなもやもやを抱えて3本目に観たのが「旋律テロル」だった。「旋律テロル」は厳密に言えばIlluminusではないのだが、主な出演や脚本は過去に観た2本と同じ人たちだった。

 

旋律テロル

 

早紀ちゃんが演じるのは、特別な歌声をもつ少女。音楽が禁じられた街で両親を殺されてしまい、そこから孤独の影を背負ってしまった少女。その社会の風潮は彼女が大人になってからも続きます。

何より、歌がよかった。北澤早紀という人のために書かれた脚本なのでしょうか。彼女の良さが大変よく引き立った舞台でした。人柄のせいもあってか透き通りすぎて非現実的に感じることすらある高音に、人を操る不思議な魔力があるだなんて。

中谷さんは花雨でもペアの相手役を演じた俳優さんでしたが、このファンタジーの舞台ではアイヒマン的に少女の両親を射殺した過去を引きずりながらも彼女の成長を気にかける政府軍の一員。時にはナーバスになりもする、繊細な役どころでした。ちょうど花粉症の季節で、つらそうにくしゃみで相槌を打って会話するところは笑ってしまったけどw

 

他の作品では見たことがない(これ以降も見たことがない)早紀ちゃんの、少年のような荒々しい態度。重い記憶を背負った影のあるキャラクター。「私は魔女だ」と低い声で宣言で去っていく姿は今でも焼き付いている。かっこよかった。北澤早紀さん。

マジムリ学園の舞台の代打にも出演して、引き続きIlluminusやシアターロケッツなどいろんな劇団の舞台に立っている彼女。これからの活躍が本当に楽しみです。花雨みたいにテロルも再演してほしいです。そして今度こそは彼女の歌声が入ったサントラを…。

 

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