優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

スーパーエッシャー展

今日はこれです。初めて渋谷のBunkamuraに行ってきました。
ポーラ美術館展、ポンペイ展と、今まで地味に見たかったものを逃し続けてきた場所ですw


版画の美術展というと、去年秋、西美のキアロスクーロ以来なわけだけど、
ジャンルがまったく違うし、そもそも個展だし、
教科書とかで見たことのある”だまし絵”の展示もあったので、かなり楽しめました。
立体だけど平面にすぎない…不思議な空間でした。



だまし絵

まず先に、エッシャーといったらのだまし絵の感想。
終わりのない階段のモチーフ。あの空間はみていて不思議と不安になる…。空間やら次元がねじまがるからかな。
《上と下》みたいなのはうまいなぁって感心できるんだけど。
《描く手》は下の方の手の角度が不自然なんじゃないかと感じ、
メビウスの輪と蟻のモチーフは、あれはあり得る立体だよなと想いました。
有名な《滝》や、幾何学模様からトカゲのようなワニのような生物がぐるぐるしてるのも見れました。
何枚もの膨大な量の習作を重ねてまで、どうしてこんな異次元を描いたんだろう。
見ていておもしろいからまったく問題ないけどさ。
描きたいから描いたんだよね。…不思議な人だなぁ。



イタリア旅行時の風景画。

きれいでした。
崖の上から鳥瞰してるような作品があったけど(名前どれか忘れた)自然描写が、ディズニーの「眠れる森の美女」の風景みたいに感じられました。
お城とかアーチも、細かくて風格あって綺麗でした。



《24の寓意画》

出品リストで名前を見た瞬間から、かなり期待してましたが、実際、期待以上。
絵とともに文章が添えられていて、ボードに日本語訳がありましたが、24作すべて、どれもすてきな文章でした。
一緒に行った友人2人も相当気に入っていた様子でした。


このはかない命は人のためにある …1.花瓶
決めたらその道を進まなければならない。他の道は閉ざされているのだから。…12.標識
産業もハチも働いてる時は仕事が進むから助かる。狂って暴れ出さない限りは。 …13.ミツバチの巣箱
運命は自分が決めている …18.サイコロ


……とまぁ、このようなことが徒然と書かれていました。
他、リュート、風見鶏、蒸気ローラー、火打ち石、天秤、蝶、サボテン、井戸、じょうろ…あげていけば全部あがってしまいますw
どれにも美学や摂理がある。それが身近なものだからこそ一層共感できるし、本当にうまい。
美術家は詩人だなぁとつくづく感じました。
ちなみに、絵と詩を合わせて見るなら《24.南京錠》が一番好きです。




これだけのために図録を買うのも悪くないとか、全訳を鉛筆を借りて必死にメモすればよかった…とか、悔いが残る部分が多数なので、
おそらくあともう1度、時間を作って行ってきたいと想います。





ちなみに金曜日は

上野の東美へ、大エルミタージュ美術館展を見に行く予定です。
企画展行き過ぎだな;;これは多分もうヲタクの域だろ…


でも、専門的に勉強したいとか鑑賞したいって、結局こういうことになっちゃうんだろう。
今のこの状態じゃまだまだ「趣味」の段階だけどさ。
「専門」と「ヲタ」の意義って、重なってる部分あるだろーと想ってます。…正当化でしょうか?