優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

オーバー・ザ・ウェイブ

 9月6−8日。いろいろあって夕刻や昼からと、時間は遅いながら三日間続けてインした。自分は6日19:00公演と7日15:30公演を鑑賞していたのだが、それが見納めになるなんて。台風がくるという情報はあったけど、この春からインする日は晴天に恵まれていたこともあってなんとなく自分の中で現実味に欠けていた。
8日最終日。1・2・3公演目すべてに列が出来て、レインコートに傘に雨風防備したヲタが長いこと待機していたのだが、台風の勢力が弱まらず結局、全公演中止。最終公演直前には雨もかなり小ぶりになっていたのだが、それよりも早い段階で悪天候による中止が決定していた。夕方には列は解散し、名残惜しそうにステージの客席に座ってS.S.コロンビア号を眺める人々でいっぱいだった。


 あれは3年前だったか。À la carteの季節に妹とインしてドックサイドステージ横を通りかかると、ミッキーの甲高い声で「ママの分!」。歓喜に盛り上がってショーがフィナーレを迎えていた。そのセリフと盛り上がり方のギャップにどんなショー内容だよ!と爆笑で過ぎて行った姉妹だった。その半年後くらいにインした時にちゃんと鑑賞してみると、あの時笑いこけていた自分らが恥ずかしくなるほどの、感動的な内容。眼鏡をかけたシャイボーイのティムが、ビジュアル的にもキャラクター設定的にも好きだったけど、ジェシカ様のエレガントさや、乙女なスー、スミス夫妻の優しさとか、もうどれもこれも素晴らしいものにキラキラしてみえて。回を重ねるごとに見るたび違う魅力に気づいて、8月末に年パスを買ってからは、今日のダンサー誰だろう!あの人いいな!といった感じで目に焼き付けていた。写真や動画を撮るのも好きだけど、やっぱり手拍子したり、音楽にのったり、キャラやダンサーと一緒に楽しんでいるのが一番楽しい。それでこそ「生」で観られるうちの最大の魅力。ほんとうに毎回しみじみ感じた。
 長く続いたショーだけに、最後を完全に締めくくれなかったことは本当に悔やまれる。後日改めて…なんてことはないだろうな、ディズニーだし。卒紺なしで娘。を脱退していった矢口を思い出す。しかしながら、定番ショーというのは、年月を置いて、行くたびに見え方や感じ方も変わってくるというのがおもしろい。それだけの要素がたくさん詰まっているディズニー・クオリティーだから尚更。それがまたひとつ終わるというのは哀しい。今後ドックサイド・ステージではクリスマスショー「セブンライツ・オブ・クリスマス」を行うそう。それに11月13日の「ブラヴィッシーモ!」終了からは機材の入れ替え期突入に伴ってメディテレニアーンハーバーでのイベントが限られてくると思われるから、今後しばらくは何かと活用されるのかな。
 あの場所はあるのに、いつも観ていたショーはもうないなんて、なんだか抜け殻みたいだけど。
 ダンサーの方々、スタッフの方々、そしてクルーのキャラクター達。本当にありがとう。お疲れさまでした。