優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

Die Angst

 不在着信あり。「会って話がしたい」とメールがきた。
 こないだ会った時の様子だと、どうやら職場で気になる男性がいるらしい。そういう話をとくに相手に関係なくどばーっと話す。本人は気付いていない。だけど気になる人がいると、その人の話ばかりになる。友達の頃から変わらないところ。気を許してあれこれ話してくれたそれがかえって自分には不安と出た。
 不在中に立ち寄ったときにメモを残してきた。その日、帰り道にひさびさに電話をかけてきてくれた。きっと通話を切った直後においらが書いたメモを見たんだろう。よくないタイミング。それを見て、いろいろ考えるところがあったんだろう。向こうの気持ちがすごく沈んでるとかそういうことではないようだけど、いつ「さようなら」がやってきても、もはやおかしくない状況だとは思う。
 今の日本を考えたら、男性と付き合っていく方が、彼女は経済的・環境的に幸せなのかもしれない。もしかしたら人間的に、優気よりも心を許せる相手かもしれない。それを最終的に決めるのは彼女。自分じゃない。だけど、こちらから手放してあげたほうがいいのかなとふと思うことがある。どうせきっと別れて、2人の関係が恋人から友達に戻ったところで、今までの何も変わらないよ、だからきっとまた遊んだり旅行したりしてまた会えるから…とか、なんかそういう漫画みたいにかっこつけたことが言えればいいんだけどね。そんなにできた人間じゃない。そんなに優しい人間じゃないよ、俺は。忙しくて会えなくても、ドタキャン続きでも、それでも傍に居たい人。愛してるのは、彼女じゃなくて自分自身?と疑ることがあるけど、周囲からみただけではわからない彼女の負の部分にまで目をつむれる。支えてやりたいと思う。
 俺よりも彼女を愛せる人はいない。