アルプスの愛と死:セガンティーニの《生の天使》とその周辺

ゼミの先生が過去に執筆なさった論文をwordに文字あげしてデータ化する作業をお手伝いさせていただいたのだが、
どの論文がいい?となって、セガンティーニを選んだ。
ウィーン分離派が彼の代表作《悪しき母》を購入したことがあり、知識として知っておきたいと思ったから。
点描じゃないけれどよくみると線状の色彩を重ねることで描かれているんだが、鉛筆によるデッサンに色彩をだぶらせたシーレとなんとなく交錯した。
シーレだってこの絵を見た可能性は十分あるよね、オーストリアにあったんだから。
主題は宗教的で神秘的。シーレとは対極をなしてるけど、同じ“世紀末”に生きた者として死とか恐怖とか、見つめたものは似てる。
先輩が提出したシーレの修論では、彼の画風とゴシック的要素について書かれていたけど、セガンティーニもそういう面からみたら技法は別としても、持って表現しようとしたものは昔ながら、の作家って感じがする。


今日のゼミの発表は、M3の方のムンクと女性関係だったけど、
やっぱり世紀末っておもしろい。…どの画家も病んでて←
精神病とまではいかないにしても、そういう精神面が弱かったりする人間も、それをエナジーにして画家なり芸術家なりとして、“変わり者”ながらも健常者として生きていたんだよね。ゴッホだってそうだし。
画家の思想や技量だけじゃなく、内面にまでフォーカスするって近現代ならではの切り口だけど、ひとりひとり違って、一くくりにできる様式なんてないからおもしろいんだよね。


しかし、彼がアプローチの仕方は、自分がやりたい方法そのままの論展開だ。学部でお世話になったゼミの先生だったら絶対にやらない。
千足ゼミに来られてよかったとつくづく思う。