優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

中野ブロンディーズ 初日【10月6日夜 @サンシャイン劇場】

http://www.nelke.co.jp/stage/nakano_2011/

美術史をやっているからでしょうね。
今回のミュージカルも、増田有華が出演しているからではなく、増田有華が一部になって作り上げているアートを観に行くつもりで脚を運びました。
歌、ダンスパフォーマンス、演技、トークなど、ステージ上で魅せられるそこにある全てで客を楽しませてこそ演者、だと思ってる節があります。
秋葉原の劇場も今日みたいな舞台やミュージカルも、パンフレットのあらすじをさらっと読むくらいの知識しか自分は入れません。


19時からの初演。
開演の一時間前くらいから妙に緊張してきて、きっと有華もバクバクなんだろうなと思いながら会場入り。
1階21列目ながら、会場が小さい(2階も合わせて全816席だそう)ので、小粒ながらも表情の動きまで見ることができました。


物語、ステージ

中野ブロードウェイの漫画ショップ「ブロンド」の常連である瑞希増田有華)。ある日、店主の寿美枝(たくませいこ)から「店を“閉める”」と聞く。どうしても店を残してほしい瑞希は、寿美枝の無茶ぶり「チアの大会で入賞すること」を実現すべく、レアな漫画の初版本を釣りにインターネットで仲間を募る。
“可愛いコスチュームでみんなの夢を守る、正義のヒロインになってみませんか?”
――というような始まり。
青春ものという感じである程度の流れが検討ついて、終始、想定の範囲内の展開だった。




舞台下手側に置かれた本のようなセットが開いて、メインステージが登場。物語が始まった。
こまごまと仕切られた部屋のように4つほどに分かれていて、階段やはしごで上り下りできるようになっている。
中央の大階段(ひとつひとつの段差は大きいけど数段)や下手側の階段は、それぞれアコーディオンや引き出しみたいに収納可。
上手側はそれで「ブロンド」のセットが収納されている。
なんであんなチマチマと動きにくいセットなんだろーと思ったけど、“マンガっぽさ”に気がついた時になるほどと妙に感心。
マンガが特に好きなのは、主人公の瑞希だけど
ほかにはゲーマー、歴女ゴスロリヲタ、コスプレヲタ、ギャル系と田舎者のガンヲタに、一般人。
役ひとりひとりの世界の小ささとかを表現するのにふさわしい、マンガのコマのような閉じられた空間。
けど、チアをやっているさおり(寿美枝の孫)が言うような、“根暗さ”はなく、ポップな色使いと柄でかわいらしいステージ。
冴えない主人公たちがこういう風に明るく変わっていくのかなーしかし凝ってるなぁーと、まじまじと見てしまいましたw



ゆかいななかまたち

SKE48SDN48や、他のアイドル界隈からのキャスティングで多くが構成されている出演者一同ですが
それもあまり頭に入れず予習せずに見てきた。
その感想はまず第一声に。


梅田悠がかわいい(*´Д`*)


ゲーマーのハスミ役。ちょうどTLでも梅子梅子と騒がれていたので何となく名前は存じ上げていたのだが、メガネに三つ編みとか…なんかもうすみません。好みがどストライクでした←
そんでもって、歴女が美しくてどうしようかと。実は瑞希を別格として、キャラ的に一番好きだなと感じたのは松子(G-Rocketsの小林由佳ちゃん)でした。
そして我らが浦野ですね。ゆずにゃん。度肝抜かれました←。


セリフも、漫画やアニメ(ガンダムとか聖矢が多かったのかな)からの引用がかなり多い。
チアのわかりにくい説明もゲームやアニメの戦闘システムに例えられて、ひとりひとりがのめり込んでいる世界観から発せられるセリフはその度に、シリアスなシーンでもどっと笑いが起こる。
意外にも会場は、若者よりも、30・40代くらいかなっていう落ち着いた層の男性客が目立った。彼らの世代なのかなーと思えるようなサブカルネタが多かったのかな。よく知らないのですが。
ちなみに殆ど詳しくないからネタがわかるはずもないのに、そんな自分でも笑えた。
おもしろかった。あれは不思議とすごかった。
ネタの共有というよりも、そのネタにのめり込んで沸いてるヲタク達の姿がおもしろかったのかもしれないな。



そこにいる増田有華

終始、有華は本当に楽しそうにしていた。
幕が開いて、ステージの中央の段でライトを浴びて歌い始めた笑顔が、どれだけ輝いていたか。
物語自体もベタとはいえ感動物。だけどそのストーリー以上に、歌って、踊れて、演技ができる最高の舞台の真ん中に、有華が立っている光景に魅せられた。
おどおどして本音を言えない、いい子な顔をしてしまう瑞希のセリフの節々に、意地をはって強がってしまう有華の境遇とシンクロするモノが多くあった。
ひとりじゃなにもできなかった。
有華にこの舞台のこの主役がまわってきたことを本当に有り難く想った瞬間だった。


席が遠かったこともあり表情や細かいところまで見ることは不可能だったわけだけど、
声色ひとつで泣いてるってわかったし、きっと有華なら涙を流しているだろうなぁと思いながら、大会の演技後の一連のシーンを観ていた。実際本当に涙していたそうで。
笑ったり泣いたり声をあげてみたり。コロコロ変わるその表情に、演技に引き込まれた。
練習風景の中ではあまりパフォーマンスらしいものを見せない台本なのだけど、“できない演技”っていうのもなかなか上手かった。


本人がその幸せを噛みしめてるんだろうなと思うと、自分まで幸せな気持ちになった。ようやくここまできたねって。
そして本当に有華はすごいなぁって想った。安直な感想だけど。
昨日の舞台は楽しかったというよりも、嬉しかった。
今年は本当に、有華が輝くチャンスばかりだなぁ。
本当におめでとう(*´ω`*)
東京、神戸と続くけど、怪我せず存分に楽しんでほしいなぁと思います。



今後の予定

自分はあと10日の千秋楽を(祝日につき金曜日課→よって4限にTAで一仕事した後に)遅刻で会場入りします(´Д`)神戸は行きません
チケット買い増ししたいけど、いかんせん金が…リバイバル全公演DVDぽちってしまったもので。あれだけはどうしても欲しかったから。
そんなわけで欲求と戦う土日を過ごします(´Д`)