作品の前から、うごけなくなりました。
ポートレイトには、作者の作者に対するまなざしが表れるものですが、
まっすぐに真正面から自分自身と向き合っている夏希さんの姿勢がみられた。
笑顔でもないし、どちらかというとどこか寂しげというかぼんやりした印象を受けた。
なんだか自分に納得していなさそうな、そういう野心的な目。
そう、目の部分がとても繊細で、脆そうで、でも色と輪郭ははっきりしていて、夏希さんそのものだった。
ポスカ作品。
そして、塑像。
ピカソの《泣く女》から!!!
かすれたDon't cry……。
カラフルなんだけど、紫や青がわりと使われているせいかビビッドすぎないのが不思議で。
安定したぶっ飛び感。
バランス感覚がいいですね。
なんだか、作者の心情やメッセージを正面から受け取ることができたのは夏希さんの作品だった気がします。
自画像なんかは、みんな余白はきれいに真っ白のままを心がけて描いてるのだけど、
夏希さんだけは、クレヨンや絵の具の画材がかすれた跡がそのまま残っていて。
まじめで素直な作品でした。