愛知美術館巡礼2012夏

旅の疲労が溜まってたみたいで、1日を寝に費やしてしまった…(´・ω・`)
どうやら完全に首を寝違えたらしく、耳の裏側の筋が痛くて頭痛という救いようのない展開…。
夜行バスってまともな睡眠とれないですね。
Cryイベで大阪まで地下水道を観にいった時はそんなことなかったのにな(´ω`)歳って言うな





去年はちょうど声をかけてもらった全ツチームBの公演の日程に合わせて行った(帰りの新幹線でゆかとも大発生して死にかけたやつ)のですが、今年はそんなうまいこともいかず(´ω`)
それでも美術館どうしても行きたかったので、
豊田市美術館愛知県美術館名古屋市美術館と、聖地巡礼をしてまいりました。



各館のコレクションの経緯にどれくらいのリンクがあるのかわかりませんが、
愛知県の上記3館は、20世紀の西洋美術から現代にかけての作品が、見事に私の趣味にクリーンヒットしておりまして。
特に、豊田市美、愛知県美は、自分が研究対象にしているエゴン・シーレも含め、世紀末転換期ウィーンの作品を日本で見られる貴重なコレクション。
宮城県美術館も有数ですがあちらはドローイングや版画を中心に収集する方針だそうで、
しっかりした油彩画を持っているのは愛知。
コレクションや展覧会だけではなく建築や適度な地方感もあいまって、自分にとっては非常に行く価値のある美術館ばかりです。



豊田市美術館

カルペ・ディエム展という企画展が行なわれているのですが、美術館の所蔵コレクションも多分に含めた内容。
今日の花を摘んで生きろという意味のローマの格言「カルペ・ディエム」から、
「花」と「死」に関連した作品を集めた展示を、中世の挿絵版画から、絵画、家具、現代のインスタレーションや映像まで。


福田美蘭さんの、花や蔦の模様の向こうに、ディズニー『眠れる森の美女』のオーロラ姫のイメージがあるデザインのソファーや、
同デザインのマレフィセントの布地が展示されていて、持ち帰りたい衝動にかられてしまい大変だった。
蔦模様がプリントされた《鏡》も、
自分の姿をみるために“邪魔”になるはずの模様が邪魔にならず、むしろ“邪魔”な存在の方が綺麗に感じられたりする不思議な感覚をおぼえました。
彼女の作品、哲学も造形も非常に好みでした。
先日、デザイナーの福田繁雄さんについて調べる機会があったのですがその娘さんということで、なんだか縁を感じました。




普段は常設展示に使っている部屋も股にかけて企画展が展開されていたのですが、
常設は夏らしい花の絵画がでていました。委託寄贈という形のようですが、速水御舟も持っているんですね。
完成品というよりは習作のような構図でしたが、青・黄・緑が印象的なひまわり。初めて観たかも。


展示も無論おもしろかったのですが、何より豊田市美術館といえば谷口吉生さんの建築で
美術館の中だけではなく外も十分に楽しめる。
城の跡地の高台に建てられたため、
名古屋駅から小一時間かけて豊田市駅に到着した後10分ほど歩いた先に待ち構えているラスボスのような急こう配の坂をのぼらないといけないのですが
あの苦労を乗り越えた先にこんな美術館があるのはなんかもう快感だったりしまして。

ちょっと曇り空だったり広角きかないデジカメだったりでいろいろと残念ですが
ショップ前の階段をあがっていきますと



と に か く 聖 地 な ん で す 。


川村記念美術館とか町田市立国際版画美術館をおとずれる時もおもうのですが、
アクセスが悪い場所のほうが、立地が限定されてないため自由で開放的な土地の使い方ができる。
それに、気軽に足を運びにくい分、コレクションや施設という部分で客足を伸ばす努力をしなくちゃいけないので
大きな駅や都市から離れた美術館のほうが、美術館としてすばらしい場合が多い気がします。








愛知県美術館

栄駅近くの愛知芸術文化センターの10階にあります。
名古屋でのDiVA「Cry」リリースイベントが行なわれたオアシス21のすぐ近くです。


横浜美術館で行きそびれたマックス・エルンスト展の巡回に行って参りました。



常設コレクションでは、目玉であるグスタフ・クリムトの《黄金の騎士》は、ウィーンのレオポルド美術館での展覧会を終えたばかりで展示されていなかったのですが
ちょうど1862年生まれのクリムトの生誕150周年記念の大々的な展覧会があったんです。
あらためて、世界有数のクリムト、シーレのコレクションを持つ館に貸し出されるほど優れた作品を持っているのだなと感服。


フェルナン・レジェの《緑の背景のコンポジション(葉のあるコンポジション)》は新所蔵にあたり話題になった。


購入時のニュース記事


「わざわざこの作品をみるために足を運ぶか?」という意見があった。
本作は支援金で購入したものだけど、基本的に公立の美術館が年度で区切られる予算の中で、それくらいの高質な作品を購入するのはとても大変なこと。
1点のために足を運ばせるくらいの目玉作品を購入するのは、それこそ難しい。
でも、企画展だとか、他に観たい作品のために行ったら、「レジェも観れてラッキーだった!」っていう多幸感もあるべきで。
20世紀美術の作品群のなかにレジェが1点追加されることで、
さらに愛知県美術館のコレクションの文脈的な魅力が増すのではないかなと思います。


客寄せになりそうな印象派だとかそういう人気の高い作品に傾倒することなく、
多岐に渡って複雑に展開する20世紀以降の美術を、広く観ることができるコレクションです。







名古屋市美術館


現在は、国立新美術館から巡回していった「大エルミタージュ美術館展」が開催中です。
自分は時間とお財布と疲労の都合で、企画展は回避して常設展示だけ(´ω`)
「常設だけ観よう」っていう感覚、関東の美術館ではなかなか覚えないな。



フンデルトヴァッサーの作品を持っているの知らなくて展示室入って早々に歓喜
デザインTシャツストアで買って愛用しているのに誰にも突っ込んでもらえずにしょぼくれていたけど、
この日ばかりはフンデルトヴァッサーTシャツを着て行かなくてよかったと胸をなでおろしました。




モディリアーニローランサンなどのエコール・ド・パリ、フリーダ・カーロなどのメキシコ・ルネサンスを核にしていて、
同じ20世紀の西洋美術を集めている中でも異彩を放つ存在。
メキシココレクションだけでなく写真なども、特に社会的なニュースや歴史をじかに感じるものが多い気がします。


夏休みの子ども向けの企画は、所蔵作品をキャプションなしで並べて「線をみてみよう」「絵の裏側をみてみよう」など、
作家という最大のバックグラウンドなしで、純粋に作品だけをみせるというおもしろいタイプの展示をしたりしています。
公園内のいかにも公立施設といった館ですが、とても教育熱心で、身近にアートを楽しめる場所です。


お気に入りは、ロビーにそびえる巨大な摩天楼、レッド・グルームス《ウールワース・ビルディング》
メッセージは皮肉に溢れてるけど、制作過程を想像してあんなに楽しめる作品があるんですね。




そういえば去年は工事中だったお隣には、きれいな名古屋市科学館の新館。
親子連れやキッズばかりで尻込みして入りませんでしたが、どんなもんかとエントランスには入ってみた。



受付にπ(´ω`)