※当ブログは演出など含めてネタバレありで書いておりますので、気にする方は閲覧注意でお願いします。
劇団四季「アナと雪の女王」【20220430, 20221029@四季劇場春】
今年2022年4月に友人に誘われて観に行ったのですが、すばらしかったので10月に2度目の観劇をしてまいりました(´ω`)
ウィキッド、サウンド・オブ・ミュージック、ライオンキング、美女と野獣、リトル・マーメイド……劇団四季の著名な演目は、決して多くはないですが観劇の機会に恵まれました。しかしながらリピートしてチケットを取ったのはアナ雪が初めてです。群を抜いて好きな四季作品になりました。
2013年に上映されたディズニー「アナと雪の女王(Frozen)」自体がミュージカル映画で、映画制作当初からピクサーと統合して培われたCG技術の向上によってスクリーンでは収まりきらないスケール世界が描写されていました。映画を観た時点で舞台化が念頭に置かれていたように感じましたし、実際、四季のパンフレットを読む限りでもそのような記述がありました。
ミュージカルとしても素晴らしかったのですが、何より
「プロジェクションマッピング」をこんなにも適切に効果的に用いたエンターテイメントを他に見たことがない。
これに尽きる。これを叫ぶためにこの記事を書いている。
日本のパークでは本国のビッグカルチャーは超えられない
私はいろんなエンターテイメントを見てきたわけではないけど、ディズニーや推してるアイドルなど好きになったものを中心に、いろんな形式の"作品"を観てきました。特に東京ディズニーリゾートで体験するものは、構築時の最新技術を常に取り入れるスタイルをとることは近年では多い。その中にプロジェクションマッピングを用いたナイトショーもある。
しかしながら本国のパークとは異なり、日本・舞浜で作り込むにはスケール的限界があるため、どうしても自由な表現が出来ず融通が効かない。故に「これはプロジェクションマッピング使う必要あった?」と首を傾げざるを得ないことが多くあった。
そのような残念な結果はプロジェクションマッピングには限らない。
例えば、カリフォルニア・ディズニーランドの「ワールド・オブ・カラー」では地上から何百本も噴射させた水でスクリーンを作り出しそこに投影した映像と音楽・水の光の色の効果でダイナミックなショーを作っている。
それが東京ディズニーランドでできたのは、シンデレラ城前の特設ステージで催された夏の散水ショーの、スプリンクラー程度の奥義型のウォータースクリーンが精一杯だった。そんなわけでTDRは本国のスケールには到底敵いそうにないというのが私の感想です。米国には行ったことがないのでそれを見たら考えや感じ方が変わるかもしれないけれど。
そんな中、劇場ステージの設備としてプロジェクションマッピングを用いた劇団四季の演出には目を見張るものがあり、演目内で表現したいことに対して的確に技術が使われている!と感銘を受けました。
魔法
劇団四季のアナ雪。基本的にはエルサが施す氷の魔法や、それで変化する情景にプロジェクションマッピングの技術が用いられているのですが、演者が本当に魔法を出しているかのように自然に見える。私のような極端な視点で見ていると「もはやエルサのためにプロジェクションマッピングという技術が開発されたのではないか?」とさえ思ってしまうくらい。Frozenと3Dアニメ作品と魔法を再現するプロジェクションマッピングという最新技術が見事にマッチしている。
Let it goのエルサの衣装チェンジもまるで魔法のようで。ウォルト・ディズニーが見せたかったエンターテイメントって最新技術の力で"魔法を使う"ことだと理解しているので、そういう点でFrozenと舞台技術・美術との調和が素晴らしかった。
そして、楽曲も(いわゆるヒーロー枠にあたる)クリストフのソロがあったり、クリストフとアナのデュエットがあったりと、ディズニー映画では描ききれなかったシーンや感情が多く捕捉されていたようにも感じました。とても楽しい舞台でした。
雑記:TDL「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」と神田沙也加さんへの合掌
20221205東京ディズニーランド
いろいろあってイン予定がずれたりして、やっとクリスマスのランドに行けたのですが、午後になって雨に降られてしまいました。
15:30からのパレード「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」は中止になり、代わりに雨の日仕様の「ご挨拶」に内容が変わりました。クリスマス・ストーリーズの音楽に合わせてフロートが流れ、キャラクターたちがご挨拶するだけ。パレード中のセリフ部分はカットです。
Twitterで「今年のストーリーズ、アナは沙也加ちゃん」とレポを読み、声(音源)変わってないんだ!同じなんだ!と歓喜して決めた12月のインパ。でも結局、パークで彼女の声のストーリーズを拝むことは叶いませんでした。
思い返せば、三年前のクリスマスシーズンに珍しく家族でインした時も、クリスマス・ストーリーズは雨で中止になって見られなかった(写真が残ってないのでそう思われる)。デイパレの方(ドリーミング・アップ)は見られるのになあw
悔しくて一人で行こうかとリスケを試みたのですが、人気の季節で週末のチケットは完売状態。平日は半休をねじ込めばいけるのですが、仕事が繁忙期にあたるため月二回の無理はできず…。リベンジは諦めることにしました。
残念。運がなかったですね。
We all need a little Christmas
どうしてこんなにもクリスマス・ストーリーズに固執するかというと、このパレードの主軸になっているクリスマスソング「We all need a little Christmas」が、映画「MAME(メイム)」の劇中歌であるため。コロナ禍でさまざまな音楽や映画を観る中で勧められて、大好きになった作品です。*1
父親を亡くした少年パトリックが、メイムおばさんのもとに引き取られてたことから始まるこのお話。投資で富を得ていたメイムは豪邸で派手な生活を送っていたのですが、1930年代の世界恐慌の波にのまれて調度品を少しずつ売ったり、慣れないデパートで働いたりしてどうにかお金を工面するまでになった。よくしてくれる執事とシッターに対して「あなた達を雇い続けられないかもしれない」と声をかける疲れ果てたメイムに、二人は「私たちはそれでもここにいますよ」と返事する。まだ11月だけど私たちにはちょっとした楽しみが必要ねと、まだ季節には早いけれどクリスマスの装飾品をひっぱりだしてきて住まう四人で歌い踊るのがこの「We all need a little Christmas」です。*2
こんな楽しい楽曲がディズニーリゾートのアレンジになっていたなんて…!
クリスマスの東京ディズニーランドは行く機会が少なかったので、「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」のパレード曲に使われていることに気づいたのもコロナ禍に入ってからのこと。どうして今まで知らなかったんだろう!とApplemusicでリピートする日々でした。
ディズニー・クリスマス・ストーリーズ
楽しい×楽しいのこのパレード、雨のご挨拶バージョンでも目頭が熱くなりました。パレード最後にやってくるのが、Frozenからエルサとアナ、オラフが乗ったフロートです。
ディズニー・クリスマス・ストーリーズのWe need a little Christmasやっぱ大好き😭雨バージョンで動画暗いけどアナとエルサかわいかったから載せる pic.twitter.com/skOLDLl7Fe
— 優気 (@4everdnk8f) 2022年12月5日
神田沙也加さん
劇団四季の観劇に10月は母を誘って行った時ですが、休憩時間に話した感想は「やっぱり沙也加ちゃんを思い出すね」でした。
4月に初めて観劇した時も、演者さんの歌い方や発声の仕方に神田さんを思い出さずにはいられなかった。どんなトレーニングをしてどんな思いで演じられているのかはわからないけど、大ヒットしたFrozenの「日本語吹替版のアナ」としてキャラクターを築き上げたといって過言ではない神田沙也加さんのイメージは、ごめんなさい、どうしても拭い去れなかった。
ディズニーは企画制作からリリースまでに何年も時間がかかることから、神田さんの声で収録されたFrozenのコンテンツがまだあるかもと思います。
時が過ぎた今、一般人の私でも彼女を思い出すとじわじわと心が締め付けられる思いになります。私でこれだけ悲しいのだから、彼女を応援してきたファンの方々は本当に本当にあの出来事からつらい思いや悔しい涙をたくさん流してきたことだろうと察します。彼女がどうか天国で、彼女を愛するたくさんの想いにぎゅーっと抱きしめられて、あたたかく穏やかな気持ちでいてくれることを願います。