優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

文学フリマ

東京流通センターで行なわれた「第十五回文学フリマ」を散策してまいりました。
思ったこと、ほぼ自戒。

※画像は増田有華さんのブログに掲載されたニューヨーク、タイムズスクエアの様子です




同人誌の即売の会場に足を運ぶのは今日が初めてだったのですが、
アピールの難しさ、お金をとることの険しさを痛感しました。
コミック・マーケットのように(良かれ悪しかれ)一瞬で伝わる絵という視覚表現でない分、
手にとってページを開いてみないと、どんな作家でどんな作風なのか、自分の好みなのかもわからない。
活字になればどんなものであれ、とりあえずは立派に見えてしまう。
「言葉」という記号にはそういう無個性なところがある。


それでも、手身近に検索できて大量の情報を入手できるインターネットが社会の核になっている今、
「言葉」の力を信じることは間違えではない。
だからこそ、そのパワーをコントロールし、発言のひとつひとつに責任を持つようにならなければ、
その文化で育った人が堕落していくだけだとも、一歩ずれたところで思いました。




創作物について。
文学や文章のほうになると、アニメや漫画の二次創作というケースも少なく、
設定やなにやら、作家のオリジナルが多いらしいという印象を強く受けました。
なくはないようですが、
3次元の女子アイドル、小説となると希少なようです。
疎い自分なのでリサーチ不足ではありますが、ふらりと行ってみた今日の会場では出会えませんでした・・・。




私事になりますが

10年近く前、そうモーニング娘。の熱心な(在宅)ヲタだった頃。
当時のメンバー15人版の『バトル・ロワイヤル』を書いていた頃。
女性アイドルという3次元の二次創作、しかもSSの需要はほぼ皆無でした。
娘。飼育なる巨大SS掲示板がありますが(途中まで投稿して空中分解)、
作品を載せる個人ブログも持たず、無責任なマスターベーションの共有みたいなものでした。


原点のファンがあってこその二次創作。
まさかこんなにアイドル文化が進むとは思いませんでした・・・。


Twitterで「SSブログをやってる」とツイートした時の反応の大きさにはとても驚きました。それも女性ばかりで。
GIDジェンダーの捉え方についても大きく変化しつつあると思います。もちろん、まだまだ足りませんが。
「百合」という現象が、いわゆる「腐女子腐男子」という垣根を越えて、ヲタク文化各界にあるていど根付いていると感じました。


音楽、演劇、舞台、アニメ、スポーツ・・・・・・何にだって挑戦する彼女たちは、広告塔にすぎないのかもしれない。
けれどそれをきっかけに、興味の幅が広がるのはとても素敵なことだと思います。
その広がっていく関心の中に、彼女たちが引き受ける仕事ではないですが「ジェンダー」という根本的な問題があると思っています。
女の子だけのコミュニティー、同じ女の子たちだけの毎日、プレッシャー、消費社会、葛藤、支えあい・・・などなど。




インターネットカルチャーの繁栄、
空前のアイドルブーム、
ポルノグラフィーの蔓延と規制。
自分という性別の問題。


ヲタクと懸念されていたマイノリティーだったはずのものが表舞台に…
なんだ俺の時代なのか?と錯覚するほどヒットする、現代の現象ww
時代を生きなければいけないってこういうことなんですかね…


時代が造ってくれたアンテナに、うまいことビビッとメッセージを発信できたら幸いです。