酔狂落語~二〇二一春の陣~【20210223 11:30-】

久しぶりに舞台のお知らせを見かけたのでチケットとって行ってきた。この回は完売だったらしいけど、一番後ろの一番端っこだったからギリギリ取れたのかもしれない。コロナ禍の配慮なのかわからないけど1時間ちょっとで観やすかった。

「かくかくしかじか」北澤早紀(AKB48)
「ぴいひゃら」佐藤海里 (NGT48)
「月が綺麗ですね」北澤✕佐藤

観た演目のメモをしたいためだけにここに書いているけど、どれも面白かった。落語の言葉の綾を楽しむのはもちろんだけど、時間軸が現在にあって48のアイドル文化などなど絡めた今のお話だったのでどれも取っつきやすかった。

AKBを追う中でいろんな舞台を観てきたけど、落語は新鮮。手ぬぐいをお財布に見立ててお金を出すのとか、文鎮みたいなものでドアをノックする硬い音を表現したりとか。現代にあるものもちゃんと表現できるんだな。芸術鑑賞会で昔みた時から"閉じた扇子でお蕎麦をすする演技"が大好きだった勢なので、落語のこういう特有の表現が面白かった。

瀬戸酒造店の日本酒のPRで3話どれもお酒が出てくるお話だった。早紀ちゃんの「かくかくしかじか」は凄かったな。12月のさきりんご公演生誕祭で委員が用意した幕にも使われていて、今回の舞台は以前やった演目の再演だったみたいだけれど観れてよかった。右向きと左向きで人物を演りわけるのはもちろんだけど、素面⇔泥水の二役を一瞬で切り替えるのが圧巻だった。声も表情も全然違うし。

「ぴいひゃら」は展開に込められたメッセージが現代的でよかったし、「月が綺麗ですね」でまさかかわいいお嬢さん二人が老夫婦をやるとは思わなかったけど、腰のひん曲がり具合とかしゃがれ声とか再現率がすごかったし、耳の遠さからくる聞き間違えのキャッチボールが逐一笑えた。浮世と言わんばかりに死ネタが盛り込まれた時のあの間。それまでと変わらない温度と速度で物語が続いていくのに、息を呑んだような間が会場全体を支配する。そしてその中で耐えうる演技。北澤早紀はすごいよ。



メンバーの舞台を追う中でILLUMINUSの舞台もいくつか観てきた。私個人としては、興奮気味に感想を語るヲタクほどにはのめり込めないことが多いというか、演出の意図がよくわからんかったことが多くて、言ってしまえば当たり外れの差を強く感じてきた。でも酔狂落語は面白かった。会場も駅のすぐ近くでこじんまりとしているけれどいい箱だった。

大きな会場での音楽のコンサートが難しい昨今だけど、映画館とか中小規模の劇場で観る演劇なら、客席の熱量が上がりすぎずに楽しめて今の時代にちょうどフィットするんじゃないかと思う。春先には瑞葵ちゃんが「フラガール」に出るし、河西さんも「アニー」に立つ。あと全然別だけど、好きなアニメの映画が今年だけですでに3作品決まっている。2021年はいろんな作品を観に行けますように。

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YouTube 2020雑感

年末が近づくと雑感を書きたくなったのだが、パワーダウンしてる今なので年内に書ききれず年を越して今に至る。

コロナ禍で活動が著しい制約を受ける中、ちょうど今年に入ってから山内瑞葵ちゃんがIxRでTiktokを、山根涼羽ちゃんはnoteを始めたり…などなど、メンバーが各々SNSやサービスのアカウントを新しく作ったり投稿数を増やしたりして、ネットから元気を発信しようと頑張っている。

 

2020年の一年を振り返った時、避けては通れない存在が超大手の動画共有サービスYouTubeだった。
 
芸能人がYouTubeに活動の場を広げる傾向が強まる中、2020年1月の毎年恒例TDCコンサートシリーズで発表があり、48メンバーがこぞってチャンネルを開設した。自分の推しも現役・OGふくめユーチューブに乗り出し、動画の投稿を始めた。撮影だけでなくPCを買って自ら動画編集を勉強しているメンバーもいる。春の自粛期間中にはAKB48がOUC48(=おうち48)としてユーチューブチャンネルでの生配信をして(機能にはzoomミーティングを使用)いくつもの番組ができた。
 
私事だが、私自身の生活も一変した。テレワーク中心の生活になり在宅の時間が大半を占めるようになる中、サブスクリプションでいろんな音楽を自由に聞きたくてYoutubeプレミアムに登録した。広告無しでBGMチャンネルを何時間も聞いていられるのはとても快適。そしてお気に入りのチャンネルがいくつもできて、赤い再生ボタンのアイコンに頻繁にアクセスするようになった。ちなみにAppleMusicの登録もこの頃したんだった。GAFAの時代。
 
この記事に書きたいのはどのユーチューブチャンネルがいい/悪いという話ではない。
 
私は今までユーチューブの流行をよく思うことができていなかった。それが2020年を生きる中でちょっとずつ受け入れて、毎日楽しめるまでなった。その感想を整理するためにこのブログを書いている。 
 

「やってみた」でいいのではないか 

いきなり結論を見出しにしてしまったが、世の中の流行の中心が若者だというなら、その渦の外にいる者としてできることは「彼らが"おもしろい!好き!みんなを楽しませたい!"と思ったことを自由にやっていく様をただただ観ている」だけだと思う。
 
ただし。これはネットリテラシーの学びとも直結することだが、自分で経験してみないとわからない世界であるのは確かだと思う。たとえば炎上などしくじった経験を持つ失敗の先人から「気をつけろよ」といくら注意を受けたとしても百聞は一見にしかずで、実際に自分が痛い目に遭ってみないと身につかない類のこともあるのではと思う。
 
そしてそういう経験を経るのが多感な若い時期だとしたら、彼らは流行の只中で生きながら学習している最中ということなんじゃないだろうか。そうしたら一連の経験は不可欠だし、実際にやってみないと成功することも失敗することもできない。 

「若者」と書いてしまったけど、年齢的な問題だけでなく、インターネット上である界隈に初めて入ってきた層とも言い換えられると思う。
 

コアラさん

私がメンバー登録したユーチューバーに、あつ森などのゲーム実況で知られる「コアラ's GAME SHOW」のコアラさん(UUUM所属)がいる。
 
コアラさんは辛辣な鋭いツッコミに定評のある邪悪で誠実なクリエイターだが、そのバックボーンにはゲーム・漫画から一時期勤めたという探偵業までさまざまな経験からくる博識と考察力、物腰の柔らかさがある。キレのあるツッコミを連発する瞬発力だけでなく、ものごと一つ一つに対する思想が非常に興味深い。ただのV系ヤンキーのお兄さんではない。
 
そんな彼が以前、メンバー限定放送で仰っていた印象的な話がある。アイドルのユーチューブ参入についてのコメントを拾いながらこんなことを語った。
 
「ユーチューブ一筋でやっているユーチューバーと、イベントの司会などマルチにこなしつつ動画もアップしているユーチューバーがいるとしたら、成功しているのは後者だと俺は思っている。
『動画が何万再生されてるんです』と言っても、ユーチューブの外に出てしまったらその数字は強いパワーにはならない。それだったら例えば『(有名企業の)イベントで司会をやったことがあるんです』の方が強いと思う」
 
その例としてマスオさんを挙げていた。(自分はマスオさんをよく存じてないけど)主旨としてはこんな話だった。
芸能人がユーチューブに参入してくる前から何年もユーチューバーとして活動しているコアラさんはこんな考え方をするんだ、と大変興味深いコメントだった。
 
今までずっと、自分の推しにはユーチューブ"じゃなくて""というよりも"ステージの上でかっこいい姿を見せて欲しいと切に思ってきた。裏の顔を見たいんじゃない。ただでさえ人に見られ続けている生活をして注目が集まっているのに、さらにプライベートな部分までエンターテイメント化するなんて精神破綻しちゃうよ…という心配もあった。
 
だけど、そのコアラさんの発言には考えさせられた。そして気持ちの靄が少し晴れていったように感じた。
 

YouTubeチャンネル2種類

一言にユーチューブチャンネルといっても、コアラさんが示したように「ユーチューバーのYouTube」と「アイドル・タレントなど芸能人のYouTube」があって、その2つには決定的な違いがある。
後者にとってYouTubeは多々ある活動のうちの一つ、副業的な場合が多いということ。活動主体は別の場所にあり、ユーチューバーとして成功することがゴールにはならないはずだ。
だからいずれ芸能人のYouTubeブームには終わりが訪れると思う。
 

「やってみた」後の選択

そもそもブームと言うか、活動ツールの一つとしてYouTubeを「やってみた」という感じだと思うから、自分の活動に合わなければ「やめる」という選択肢をとる人が出てくると思う。「やめる」まで行かなくても、活動の中心がまた変わっていって「休止」になるかもしれない。
「飽きた」だって怠慢などネガティブな意味では決してない。むしろ自分がキャパオーバーだったり、自分のやりたいことにフィットしていなかったりで「本能が警鐘を鳴らしている」と捉えることができる。その「やめる」選択は逃げでもなんでもなく、その人が自分の仕事をまっとうする上で当然のことだと思う。
 
インターネットにはサービスが飽和している。自分が生きていく場を絞っていかないとやりきれなくなってしまう。
そして、どの場で生きていくかを選択する行動として「やってみる」「成功する/失敗する」「続ける/やめる」は万人に必要なプロセスだと思う。
 
全世界に通じるユーチューブなどのウェブサービスは、そもそものユーザーの母数が膨大なので瞬く間に大拡散・大流行する。そして瞬く間に廃れる。「やってみる」の必要プロセスを踏んでいるだけでも、その世界ではプロがクリエイトした動画も、素人が回したハンディカメラの映像も全てが等しく可視化される。
見るものの琴線に触れた都合のいいものが拡散される。それが今のインターネットなんじゃないかと感じる。 アンディ・ウォーホルが説いた「誰もが15分は有名人になれる時代」は今、とうに飛び越えてしまった。
 
なので、YouTubeを推しが始めたとしてもそのうちやめるという選択も大いにあるなぁと思っている。だから、やりたいことをやってみたでいいんだと思う。「あなたがやりたいと思うことを好きなようにやってください」と推しを応援してきたのはヲタクだし。それにユーチューブでの活動を続けていったとしても、彼女たちの活動の軸はぶれることないだろうと信じている。だって、その軸があるから私の"推し"なんだもの。
  

幻滅についてのどうでもいい話

Youtube雑感を書いているうちに、気づいたら「ヲタクって何だろう」を考えるはめになっていた。そしてヲタクとしてのスタンスを考えて記事を書いているうちに、ジョルジュ・ローデンバックの小説『死都ブリュージュ』の顛末を思い出したので書いておく。

 
岩波文庫で絶版になってるしネタバレしても問題ないと思うので記憶の限りであらすじを書くと、「最愛の妻を若くして亡くした主人公男性が、街で亡き妻そっくりの女性を見かけて一目惚れする。彼女は劇場で踊り子をしている清楚な娘で、男はすっかり惚れ込んで通い詰めてアプローチするわけだが、家に招き入れるまでの関係になると実は礼儀のない下品な娘であることがわかって失望し、しまいには妻の大切な遺品で遊びだすのでぶちキレて殺してしまう」という具合。いかにも退廃的な世紀末趣味の物語である。間違っていたらごめん。
 
読後は、どんなけ自分勝手な話だよと思った。思ったが、殺めるまではもちろんいかないにしても同じような幻滅の経験は多くの人にあるんじゃなかろうか。
 

推しに「幻滅」する経験

「幻滅」というと聞こえが悪いのだが、実際私は握手会で「幻滅」したことがある。それはがっかりして嫌いになったという辞書的な意味ではなくて、「私が頭の中に思い描いていた推しと現実の推しが異なる色だと気づいた」つまり「私の頭の中にいる推しの幻が滅した」経験を指す。
 
その幻滅経験は、自分と推しの距離感を認識するために重要なんじゃないかと思う。特に私のような没頭しがち干渉しがちなガチ恋に関しては。あなたにはこういう部分もあるのね、と気持ちを整理するうえで便利な経験ではある。「知らなくていい」という状態を保つのが難しい現代ではなおさら、そう思っておくしかないとも思う。
 

好きは好き、面白いものは面白い、つまらないものはつまらない

YouTubeに参入していく推しの活動はそれだけ多岐にわたっているのだし、応援するヲタク側もまた「推しのすべてを追う」というメジャーな姿勢を見直す時に来ているんじゃないかと思う。
 
だからどんなに好きな推しでも、見たいものだけ観る。好きなものは好きだし、面白いものは面白いから見る。でもつまらないものはつまらないという感情でいいし、納得いかなければ見ない、支払わない(払って支えない)選択をすればいい。自分が支えていなくたって、ほかの大勢の誰かがどこかで支えてくれている。それでいいんだな…と思えたのが2020年だった。
 
動画の最後で誰もが口にする「チャンネル登録、高評価、コメント」の数字なんて業務上でしか役に立たないと思っている。個人的な体験としてこの2年でそう実感することがとても多かった。例えフォローもRTもいいねもされずにその数字が伸びなくても、見てくださる方は見てくださっているし、見てる奴は見てる。何人に見られているかよりも、誰に見られているかのほうが重要。どんなに数字が小さい人だって良い(もしくは悪い)ポストをすればそこに注目が集まる。そういうふうに構築されている、この世界は。
 
だから、推しのすべてを好きでいようとヲタク一人が無理する必要はない。多岐にわたる活動をしているメンバーほど多方面にファンがついているのだから。自分を大切にして推しごとしましょ、治安よく。 
 
 
 
と、少なくとも自分には言い聞かせることにしました。
「そんなことずっと前から思ってるわ」って人も多くあるでしょうけど、私はこうして書いて文字にしないと腑に落とせないところがあるので、当たり前レベルのことでもこうして書きますよ。
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推しの動画がおもろかったから見てほしい

youtu.be

 

くそおもろかった。ユーチューブを始めて2ヶ月ほど経つ河西智美さんなんですけど、昨日投稿された激辛麺を食べる動画。ほんと面白かった。気に入った動画はひたすらリピートする性の私だが、彼女のユーチューブ「チユウチャンネル」の動画で一番ヘビロテ再生している。多分50回は見た。

 

本当に面白かったのだが、コメント欄に投稿しきれないくらいの数の感想が生成されてしまったので記事として書くことにした。
そして最近書くことのリハビリのためnote投稿を続けているのだが、この話題ははてなブログの方だなと判断して今日はこちらに投稿しています。だから日記的でいつもと色が違う記事です。

 

おもしろかったポイント(ネタバレ含む)

"ネタバレ"とは言ってもこれから書くことが1だとしたら、動画の河西さんのアクションは100ってくらいに面白いからぜひ見てほしい。元気が出ると思う。

 

おもしろかったポイント

  • 「辛いものは得意だから辛がれないかもしれない」と、動画の撮れ高を気にかけているところ。言ってしまえば韓国の辛さ2倍をナメきっているところ。
  • ユーチューブを始めてから今までは躊躇してたことも「ユーチューブでやってみよう」という発想に変わって充実しているというすばらしい近況報告
  • 毎日がエブリデイと叫び、キッチンでエビカツの間奏を踊りだす
  • と思えば次の瞬間さびしがる不安定なメンタル
  • ミュージカル俳優ぶりを発揮し、即興で状況を歌い出す
  • (彼女にはよミュージカルの仕事をくれと願わずにはいられない私)
  • 泣いてるルナのTシャツがかわいい(伏線)
  • 声がでかい
  • 茹で汁スプーン3杯でいいのにマイメロのピッチャーで1リットルくらい残している
  • ホットプレートからソースがはみ出ていくのを阻止しながら「いけるよ!」と自分を励ます。声がでかい
  • テロップのセンスがいつもの動画と違うような気がする(おもしろおかしい)
  • 黒い文字のテロップの最後に絶対ついてくる「。」
  • 効果音もおかしさを煽ってくる
  • おいしーいと食べてる最中に突然襲ってくる辛さ。レクイエムのBGM。
  • 辛さと対話していてもはや演劇レベル
  • 聞いたこともない「ぴゃあああああ」という叫び声
  • 「毛穴がパァ!って開いた感じ」→テロップ「河西智美誕生」
  • 情緒が不安定になってきて自問自答
  • 辛さ2倍を食べて河西の様子がいよいよおかしくなる
  • 「からーい!」「これからーい!」の声が完全に月野うさぎ美少女戦士セーラームーンのアニメで聞いたことあるやつ
  • そういやこの人セーラームーンなんだった
  • 叫びだす直前のシャネルの心配そうなにゃおん
  • 突然すべてを投げ出してスネだす河西
  • BGMの蛍の光がたまらなく切ない(笑いながら)
  • 情緒が安定しない飼い主をひたすら心配するシャネル
  • うじうじと嘆き続ける河西
  • 相槌を打ち続けるシャネル
  • シャネルに相槌を返すスネ散らかした河西
  • (もしかしてシャネルはルナだったのか?という疑念が拭いされない私。伏線ここで回収)
  • Wao!
  • 思考回路がショートしてしまった河西
  • 締めでなんで名前の前に「29歳」つけた?
  • 謝罪というか反省しだす河西
  • (だんだんと「治安」の意味がわからなくなって辞書を引いてしまう私)

これ全部コメントしたかったけど流石にスパム扱いされそうだったのでこの記事にしました。気になった方はぜひ見てみてください。

 

AKBメンバー、OGを含めて芸能人の方が続々ユーチューブチャンネルを開設している昨今ですが、河西さんのチャンネルを日々見ていて思うのは「この人は本当にYouTubeをやりたくてYouTubeを始めたんだな」ということ。

誰かのチャンネルでも見たことあるようなYouTube的企画も多々ある(今回のもそう)けど、自分でやってみたかったんだなっていうのをどの動画を見ていても感じます。

特にASMRなんかは私も個人的に好きでいくつも動画を見てきましたが、河西さん初めてのASMRは、どういう音、どういう撮り方をしたら素敵なASRM動画になるかを河西さん自身よくよく研究して撮影しているなーと感心してしまいました。

頑張っています。ぜひ見てみてください。

 

 

youtu.be

 

YouTubeについて、この年末から雑感として下書きをしているところでした。あんまりまとまりきってないのでまだ出してないけど、このブログを書いたことだしこれをきっかけとして投稿しようかな。また後日。

 

舞台「ホテル・アヴニール」【20201213 12:00-@Theater mixa】

あやなんが出演する舞台を観るために、今日は池袋のtheater mixaという場所に行ってきた。駅からサンシャインシティまでの途中の賑やかな通りに面したビルで、ゲームセンターが入るその上の階が劇場施設になっている。秋葉原のドンキみたいで池袋ながらなんだか落ち着いた。

 

入場前に記入する来場者の用紙(体調のこととか聞かれる)とか、電子チケットの何もない画面にスタッフさんが指タッチで図形書いてチェックインするのとか初めてだった。先月に河西さんのライブに行ってきてそのブログを書いたけれど、芝居の観劇もまた3月以来。コロナが常態化した2020年末、観劇の現場はこうも変わったのか。

 

※以下感想にもならない備忘録ですが、ネタバレ等気にせず書いてるのでご注意ください※

 

出演者:上田悠介、小西成弥、椎名鯛造、高橋良輔、葉山昴、深澤大河、校條拳太朗、植万由香、篠崎彩奈、藤松祥子

演出:川本成
脚本:A・ロックマン川本成/西山宏幸
⾳楽:⻄⼭宏幸
制作:SOUL GARDEN
主催:講談社 

 

演劇については「板の上で見せてもらうものが全て」と思ってるのでいつものように予習はせず、あやなんの755の投稿を偶然読んだくらいで会場へ。着いてみると女性客ばかりで、いつものあやなん現場の雰囲気が薄く???だった。若いお兄さんが何人も出演しているから、その俳優さんたちのファンで占められてるのだろうと察した。

 

東京のホテル・アヴニールを舞台にして、2人1話で演じられるいわゆるオムニバス形式の舞台。小説の締め切りに終われる夫とその妻。劇団立ち上げの青年とその友達。結婚して島に渡ることが決まったボーカルとその相方としてギターを弾くあやなん。ホテルの従業員と辞めたばかりの先輩、の4つの短い物語。

調べてみると2016年が初演みたい。台本に手は加わっているのだろうけれど、2人ずつしか舞台に立たない仕様とか、部屋に遊びに来た青年がコンビニ袋を置いてまず手洗いするところ(話の進行上必要ではなかったと思う)とか、2020年冬のコロナが常態化した今初めて観劇するとその演出は時代にフィットしてた。演劇も時代に合わせてこうやって変化していくんだろうなという兆しというか、今までには見なかった潮流を感じた。

 

ストーリーは755のあやなんの説明なしでもわかったよ。けど確かに、観劇に慣れていない人だったらわかりづらい部分はあったと思う。笑っていいところ(ぼけ)が序盤に多く、喜劇なのかシリアスなストレートプレイなのかわからないままに客席に座るとそのへんの読み取りづらさはあったかもしれない。

時系列も、土曜日からフェスのある日曜日にかけての話であることが最初のお話(小説家と編集担当)の電話のやりとりでわかるようになっていたけど、そのちょっとの符号を読み取り損ねると迷子になったかもな。もちろんそこで迷子になっていたとしても十分楽しめるお話だったし、劇中劇もわかりやすかったので優れた役者さんと台本による演劇らしい演劇だった。どこかで毒を盛るどんでん返しがあるんじゃないかと考えつつ観てたけど、普通にハートフルな舞台だった。

 

文学・演劇・音楽と続いて4話目のホテル従業員二人のストーリーの中で、誰かの物語を想像しながらルームを片付けてベッドメイキングする哲学的な話がとても面白かった。確かにホテルってそういう白い場所だ。世の中にいろんなものと情報が溢れている中でそんな天職に巡り会えていること、一旦やめたけど戻ってきてくださいと力添えしてくれる後輩に恵まれたことが羨ましい。クリエイトが好きな人たちの話であることは間違いない。呼吸をするようにクリエイトをするしかない人たちというか。

 

それにしても、あやなんの演じるあずさ(だったよね?)かわいかったよ。白いアコギを常に持ってて見慣れない姿なのに、背中にギターをまわす仕草とかなんでだか一丁前に見えた。

ボーカルのたみことは気が置けない間柄でふざけて笑い合う中、実質的には"解散"を目前にしている二人。「思ってることは言ってくれないとわからないよ」と真面目な話を吹っかけてからの「おでこ触って」の下りはまじでかわいかった。どうしましょうと思った。たみこがあずさのおでこから手を離す時にささっと前髪(分けておでこが出てはいたけど)を整えてあげる仕草を見せたのもよかった。

あやなんが出演する舞台には、大体そういう可愛く見せられるシーンがあるような気がする。見せ場があるというか、演者として篠崎彩奈を見せる場所をわかってきちんと伝えてきているような感じ。そういうとこがあやなんはずるい。本当にもう。どうしましょう。あずさのおでこを触ったのはたみこなのに、観客の自分自身が触ってしまったような感覚にさえなった。

歌もしっかり歌ってたし。ちなみにおでこに手を当てられながらあずさが本音を話すの中で「わたし歌下手だし」ってセリフがあったけれど、あやなんは下手ではないよ。セブ島企画のSHOWROOM配信あたりから肝が据わったというか変わったと思ってるよ。J popには疎いので36.5度のあの歌が誰の歌なのかとかわからないが、最後のライブで歌う新曲もどれもいい歌詞だった。この舞台にぴったり。

90分の長くない時間だったけど、楽しかったです。普段とは違って自分のファンより他の出演者のファンの方が客席に多かったんじゃないか?という意味でアウェイ戦だったんじゃないかと思うけど頑張ってた。今回もありがとうございました。また舞台楽しみにしてます。

 

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Tomomi Kasai 29th Birthday Live【20201114 19:30- @目黒Blues Alley Japan】

夏に宣言した「無期限停止」が嘘になった。ごめんなさい。ネット配信で河西さんのライブが観られる機会なので伝わってほしいと思ってこの記事を書いている。


今日のバースデーライブは2部制で、両公演ともにStreaming+でのネット配信がある。彼女の誕生日11月16日を挟んで明後日まで視聴可能なので、ぜひこの折に観てほしい今の河西さん。聴いてほしい今の河西さん。
神ライブ。この方のライブは毎回素晴らしくて、夜の第2部ではユーチューブで途中MC+1曲生配信されたけれど、今回のセットリストは特に歌詞のメッセージを込めて持ち歌だけでなくカバー曲(ヒット曲揃いだったのできっと聴いたことある)にも軸足を置いた内容になっていて、今この時に楽しむステージとして至高だった。

もう一度書きますが、eplusからチケットを買って今日から11月17日(火)23:59まで視聴できます。eplusアカウントがあればOK。1公演約90分3000円。1秒1.8円換算だけどそれ以上の価値あります。ぜひ観てみてください。
セトリはこの記事の一番下に掲載していますが、2回公演で変えてきてる楽曲もある(ところどころカット箇所があるっぽい)のでお好きなほうだけでもぜひ。配信用カメラ、なんと8台入ってたらしい。

YouTubeライブ配信アーカイブ(MC+今さらさら歌唱。これは今すぐみれます!!!)


3月に脳内ポイズンベリーの舞台を観たのを最後にコロナ禍へ。オンラインイベントばかりの先が見通せない中で最初の現場になるのは何だろう?と気がかりだったところ、11月生まれの河西智美さんのバースデーライブが決まった。そしてコロナ流行第3波と報道される中、毎年恒例のライブスケジュールは無事に当日を迎えた。
私がAKB48劇場を好きになったきっかけの人。離れた時期もあったけどマイペースに応援してきて、起源は彼女なんだなと感慨深くなる。今ではもう卒業後ソロ活動に転じてからの期間のほうが、AKB在籍期間よりも長くなるのだという。いろんなことがあったけど今でもステージを愛して立ち続けてくれていることをとても尊く愛しく思う。

第1部は配信で、第2部は幸いなことにチケットを手に入れて現地で参加できることになった。
BLUES ALLY JAPAN、何度ここに来たことか。都心のライブ会場が大好きな河西さんで、目黒のこの場所はだいぶ通い慣れた。とは言っても半年以上ぶり久々のライブ。スタバのイルミネーションに11月を感じつつ、こんなに綺麗な街だったっけと思わず写真を何枚も撮ってしまった。

生の舞台で見るライブ、スポットライト、演者の一挙一動、観客の手拍子、笑い声…今まで当たり前に思ってた"ステージ"を構成するエレメントのひとつひとつが輝いて感じられた。配信で観た時以上にスポットライトの色々がきらめいて見えたというか、ライトの色々に照らされた河西さんの長い髪がとても綺麗で、歌の世界に吸い込まれる感覚があった。ライトってこんなに綺麗だったっけ。生のステージってこんなに輝いてたんだな。
以前からライブでファンのテーブルに用意されていた指鈴が、声を出して応援できないコロナ禍で生きてくるとは。曲に合わせてリンリンと鳴る指鈴がBメロに入ると「とーもみ!」のリズムで打つのを聞いて、ああこの鈴はファンの声だ…と思った。河西さんもMCで「鈴の音はファンの声援」とそういう言い方をしてたけど、比喩じゃない。確かに鈴の音はファンの声だった。

いつもだったら「ここからはカバーで」とはっきりパートを分けてくるところだけど、今回のライブは持ち歌にカバー楽曲も含めて河西さんのメッセージが一曲一曲の歌詞に込められているセットリストだった。負けないでは、個人的に5月の同人誌の追い込み時期に毎日のように聞いていたので←かなり嬉しかった。どんなときも。も完全に世代なので嬉しい。「どんなときもどんなときも 迷い探し続ける日々が答えになること 僕は知ってるから」…河西さんの声で改めて歌詞をたどってみると、今までと違った響き方で聴こえた。メッセージ性が強い歌を選んでいるだけでなくてメッセージを伝えようとする思いがいつも以上に強かったように思う。それもこれも生で会える機会が激減した今だからなのかもしれない。

もちろん河西さん楽曲もとても楽しめた。大好きなMineも第2部のオープニングで聴くことができた。イントロの「誰にも」が急にセリフだったりして、アレンジにドキッとしたり。シングルの中では歌いにくそうなことが多かったけど、振り返ってみるといつの間にかすっかり気持ちよさそうに歌っているし、こちらも安心して楽しめるようになった。いつ頃だろう、なんとなくセーラームーンのステージに立って以降さらに安定したように思うけど、安定というよりは自信が強くなったというか(偉そうな表現になってしまうけど)意識に磨きがかかっているというか。とにかく河西智美は日々進化している。指鈴を鳴らすようにしきりに促されたけど、そう言ってもらわないとすぐ手拍子するの忘れちゃうくらい引き込まれた、どの曲もそうだった。引力が強かった。
ぎゅっと!STAR-T!もずっと聴いてきた歌だけど、今日はやっぱり聴こえ方が違う。歌詞に登場する「君」と「僕」がストーリー上の誰かではなくて目の前のみんなと私だよとはっきり聴こえた。河西さんの明るい歌が大好きなのでとても嬉しいセットリストだった。

手紙 〜拝啓 十五の僕〜はじんときた。私がAKBの河西智美を知った時、彼女がちょうど15歳だったことに気づいた。流行ったこの歌はいろんな場面で聞いてきたけど、河西さんの歌唱を聞いて初めて愚直な言葉たちが沁みてきて、自分が入り込める歌になったと思った。「あの時の辛さがあるから今がある。もしあの時の辛さがなかった今の自分はないと思うと、こわい。あの時があってよかった」と話していた。コロナでいろいろな不自由を強いられて、自分にとっての大切なもの・好きなもの・譲れないものがはっきりしたと。そしてライブの締めでの一言、今は辛い時期かもしれないけどみんな元気でまた会いましょうとも繋がった。辛くても生きてそれを乗り越えていけばきっといつか良い方向にどうにかなる…と。しっかりとそう言っていた。逞しかった。彼女は繊細かもしれないが、脆くはないと思った。

そして名曲、。愛の塊のような暖かいこの歌を大好きな河西さんの歌唱で聴くことができるなんてこんなに幸せなことがあっていいのか。メッセージ強めのセットリストについて「いつもだったら「ちょっとクサいかな」と避けるけど、今日はもうクサくていいと思った」と話していた。「恋愛としてこの歌が歌われることが多いけど、私はこの歌詞にファンのみんなと私の「絆」を感じた。そうやって織った布が誰かの傷を癒すかもしれないし誰かを庇うかもしれない。それはとても素敵なこと」だと。「ネットだと言葉が一人歩きしてトゲっとしてしまってそれでさらにトゲっとなってしまうけど、私はそこをもちっと。そうしてもちもちと楽しんでいきたい」と。(小生には用法が難しいワードなのでこれ以外の書き方ができない) ああ、好き。ああ好き。
河西さんのあたたかみに似合う歌だと思った。目を閉じて、手を縦に横に動かしながら歌詞を辿るように歌うのが好き。体を揺らして、ノリのいい曲では細いヒールでリズムを刻んだり、膝を曲げて力をこめるのも好き。彼女の歌はとても引き込まれるけど、それだけじゃなくて現場で観るステージはやっぱり格別。歌はいい。




個人的にいろいろある中で、歌詞のある楽曲を聴くのが怖くなっていた。テレワークに切り替わったのを機にディズニーBGMとかジャズやクラシックとかばっかり聴いている一方で歌詞のあるポップスも無性に聴きたくなるのだけど、言葉は具体的なのであれこれ思い出しては深く考え込んで沈むことが多くなっていたのでしばらくずっと避けていた。正直。けど今日ここに流れた音楽には陰りがなく歌詞には棘もなく、河西智美の言葉としてしっかりと届いてきて、あたたかく優しかった。ただただ嬉しくて楽しかった。ほくほく。あ、これがもちもちか。

先日、河西さんがユーチューブチャンネルを始めるというニュースを聞いて、インスタに思い切ってコメントした。心配性の自分、重いメッセージなのはわかっていたのだけど、手紙も何も書かない自分が今気持ちを伝える術はここしかないと思ったから。すると、すぐにいいねがついて返信をくれた。コロナ禍でSNSなどネットを通じた「新しい繋がり」をポジティブに受け止められたとMCで話していたように、まさに「読んだよ!今画面のこっち側にいるよ!」と伝えてくるかのような返事だったから、嬉しかったけどそれ以上に驚いた。ずっと応援してきたといってもネットからエールを送ることくらいしかできなくて、握手会も通ってなかったから認知もされてないし、彼女が「チユリス」と目を細めて言う中に私は入ってないんだろうなーとずっと思ってきたから、自分なんかの言葉もまっすぐ送ればちゃんと届くんだと実感した瞬間だった。

なんて暖かいんだろうって。これからチーンって悲しいことや傷つくことがあっても味方がいる、こんな最高なみんながいるんだって思うから大丈夫
それを文字だけではなくてステージの上で彼女の声で話してくれた。河西さんは舞台に生きる生命力を持っているのだと思った。落ち込むことがあったってまた立ち上がってくれる。だってあんなに輝いてる。だから、私ごときがそんな憂えなくても大丈夫なのかもしれない。彼女だって自分のファンが憂えることを望むわけがないし、私ももっと素直にもちもちと今を楽しんで良いのかもしれないと。思うことができました。そして「これからも頼むわw」でマスクの下で声だして笑いました。ありがとう。


TOMOMI KASAI 29th Birthday LIVE 第1部【20201114 16:00〜】

01. 負けないで *ZARD
02. どんなときも。 *槇原敬之
03. ぎゅっと!
MC
04. キエタイクラ
05. まさか
MC
06. 友よ
07. 夕陽を見ているか?(イントロハーモニカ演奏)
08. 向日葵
MC
09. 手紙~拝啓 十五の君へ~ *アンジェラ・アキ
10. 糸 *中島みゆき
MC
11. Enjoy your life!
12. STAR-T!

TOMOMI KASAI 29th Birthday LIVE 第2部【20201114 19:30〜】

01. Mine
MC
02. 負けないで *ZARD
03. 僕の太陽
04. どんなときも。 *槇原敬之
MC
05. 今さらさら
06. ぎゅっと!
07. Lovely days
MC
08. 手紙 〜拝啓 十五の僕〜 *アンジェラ・アキ
09. 糸 *中島みゆき
MC
10. Enjoy your life!
11. STAR-T!

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舞台「脳内ポイズンベリー」【20200321 17:30-@新国立劇場 中劇場】

3月14日から始まる予定だった舞台「脳内ポイズンベリー」はこの混乱する状況下で初日を迎えることができず、3/14~19そして20日に予定されていた公演が順繰りに払い戻し・中止の対応になっていました。専門家会議で議論される内容を受けて十分な対策を施したうえで、21日(土)の公演から幕が上がることが決まりました。
そして本当に本当に幸いなことに、21日はたまたまチケットを持っていたので17:30からの2回目の公演を観てきました。

入場

開場17:00/開演17:30で、会場に着いたのは17:10頃ですが、幅広の階段の真ん中にゆるい列ができていてそこに並びました。体温検査の待機列でした。進むとビデオカメラのようなものが三脚にセットされてて、係員の声掛けで線のところで立ち止まり、画面でチェックされて「OKです」と言われたら通される形。1人ずつのチェックなので並んで待つ時間は余裕を見といたほうがいいなと思いました。きちんと検温するためにコートを脱いでおくとスムーズ。私の時は5分程度待っただけだったけど、開演ぎりぎりだと心臓に悪いかも。
通された先にはアルコール消毒液の置いてあるテーブルがあり、そこを過ぎるとチケットもぎりのスタッフがいます。そこを進むともうロビーのベンチなりで皆さんまったり開演を待っているんですが、ところどころにもアルコール消毒液は設置されていました。ロビーに出ているスタッフさんの数も多かったように感じた、みんなマスクしてた。ピリピリした空気は全くなくて、ただ入場にひと手間かかっただけ、みんながやたらマスクしてるだけという感じでした。

感想と河西さん

以下はほんの覚え書きですが、ネタバレありますので閲覧ご注意くださいまし。

市原隼人蓮佛美沙子早霧せいな、グァンス、本髙克樹、斉藤優里、白石隼人、渡辺碧斗、河西智美

どんな舞台なんだろうなあと半信半疑で観に行ったけど、脳内会議、普通に笑えておもしろかったです。
主人公の桜井いちこの脳内が擬人化されていて<ネガティブ思考>池田、<ポジティブ思考>石橋、<瞬間の感情>ハトコ、記憶担当(書記)岸、そして議長(いちこの思考に多分一番近い)吉田の5人によって繰り広げられる脳内会議。「インサイドヘッド」も同じような世界観だけど、脳内のカテゴライズが違うとこうも違う表現になるんだなあ。
いちこや実際の登場人物よりも脳内の方がフィーチャーされていたのが新鮮だった。人物はみんな人間的でしょうもない人々で、少女漫画さならがらのまどろっこしさ(毎月連載しなきゃいけないから仕方ない)もありつつ、最後の展開はそうなるんだーという意外さもあり。漫画を読んだことがないからわからないけど、ちょっとこのあとどうなるのか気になりました。


「一緒に居て自分を好きでいられる人」っていう考え方、ある芸能人の結婚が話題になった時に似た言葉を聞いたことがあるけど、そうやって自分を尊重する思考の大切さとか、それを二人の現実に当てはめた時に避けられない別れの切なさとか、思うところがあった。おもしろい舞台だけど考えさせられるというか、恋愛の世界が生々しくて。少なくとも夢見る少女の世界ではない(なんといってもいちこは三十路手前の設定だし)。甘ったるくなくて、すっかり大人になってしまった私でもある程度楽しめたのはそのおかげかなと思いました。


そして、議長の市原隼人さんが良くてねえ…。体格も良いし存在感があって頼もしいし、彼といえばもちろんROOKIESの世代なんですがドラマで観た演技とは違ってリアクションの大きさ、目の前で仲間に抑え込まれながらの演技では頬に伝う汗まで見えて、パワーのある人だなと。そしてすごくシンプルな台詞でも、言葉に含まれる感情とか意味とかがずっしりと伝わってきて、いい演技をされるなあ。


河西さんは氏名掲載順的におそらく出演少なめの役だろうなと覚悟していたけど、あずみ、良い役だったー!ぶちぎれていちこのおしりを蹴るギャルだったけど、嬉しい・悲しい・怒ってるの感情を嘘なく伝える彼女は、多分この舞台の誰よりも人間味のある役でした。トラウマのせいで場を取り繕うように自分を引っ込めてしまう、あるいは感情に振り回されて人を傷つけてしまう、この舞台の登場人物はみんなそんな過去の傷を引きずっている節があるのだけど、早乙女との関係に病んでいるいちこを見つけたあずみは「息してる?」「私はお姉さんの幸せを願ってるんだよ」などと、先日おしりにキックをお見舞いした相手にかける内容ではないあたたかい言葉をかけたりして。人間味あるなあ。


明るく甘えた声とかしっかりギャルで、良くも悪くも考えすぎず軽くて、この登場人物の中では貴重な前向きキャラクター。きっとあずみの演技を通じて、河西さん自身も元気をもらったんじゃないかなと思ってしまうくらい。出演するシーンは一瞬だけど、すんごい良い味出してた。いいやつ。しかも、1回出てくるくらいだと思ってたのに2回目出てきたし!(高校デビューの松阪麗央奈(増田さん)は一瞬だったから!←)


カーテンコールでは最初に登場してお辞儀をする河西さん。笑顔なんだけどキャスケットで顔を隠すように俯いて…。最後に出てきた市原隼人さんのお辞儀の力強さ。目を細めた笑顔。大号泣の私。
座長からのご挨拶は「この状況の中、入場にもお手間をかける中、会場まで足を運んでくださり本当に本当にありがとうございます」と、「お客さんがあっての舞台だと痛感している」という趣旨のご挨拶。逞しい市原隼人さん。大号泣の優気さん。もちろん河西さんも号泣している。キャストの誰よりも泣いている。隣の越智さんがすまし顔だからなおさら目立つ泣き姿。カーテンコールの笑顔は、本当にぐっとくる…胸が熱くなる。


あずみをちょい役という言い方はしたくないけど、このくらいライトな役どころでこれだけ「舞台が大好き」という気持ちを再認識しているなら、仮にもしも今の時期に河西さんが自身の主演舞台を控えて稽古を積んでいるのが延期だの中止だのなんて事態になっていたとしたら彼女はどんな大きな思いを背負っていたんだろう?
今日のLINE LIVEやいろんな場で河西さんがよく言っているけど、舞台という場所が好きなんだなと、舞台で生きている人なんだなと思った。その繊細さはワーッと華やかなカーテンコールのステージで静々と泣いている姿からも伝わってきた。この舞台に立つ河西さんを観られてよかったし、2020年3月に河西さんが立った舞台が脳内ポイズンベリーでよかったなあと感じました。

舞台

少しでも早く、エンタメ業界に漂う自粛ムードが収まりますように。願うしかできない。もちろんみんなの健康が一番。でも、ウィルスにおびえて心の健康まで害しちゃったら意味がないでしょう。
国がどうのということは言いたくないけれど、文化活動を異常にネグレクトする現政府の傾向と新型コロナウィルスの一連の状況から、エンタメ業界、芸術業界の戦いは続くだろうと思います。本当に悲しいことに。もうすでにいくつものイベントがキャンセルされていて、破綻ギリギリだったり、白旗を降る組織だって出てくると思う。


今回の舞台は出演者や主催の豪華さから力の入れ様を感じていたけど、まずは力のある人たちが勇姿を見せて立ち上がっていく、エンターテイメントを自粛せず実施していくしかない。お金のないところに文化は育たないのだから「結局金かよ」なんて落胆している場合ではないし、そういう意味では脳内ポイズンベリー運営の判断は正しかった。
やりたくても、たとえば小さな劇団や強いバックグラウンドがない団体では絶対にできるということではないと思うから。対策にだってお金がかかるから。アルコール消毒液だって手に入れるの大変なんだから今。


だから、混乱の中で鼻から全公演中止にはせず、開演できそうな兆しが見えたらすぐに幕を開けられるように辛抱強く検討し、十分な対策をして実施に踏み切った運営各位に感謝。いつか幕が開くことを信じて舞台を作り上げた演者、すべての関係者に感謝。幕を上げてくれた脳内ポイズンベリーに関わる全ての方に、やっぱり感謝したい。2020年3月という歴史に残るご時世に楽しませてもらった舞台、忘れないと思います。ありがとうございました。


3月29日まで、新国立劇場(初台)で観られます!笑える舞台だったのでお時間ある方はぜひ。
www.nounai-poison-berry.jp


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タロー20周年記念舞台『お笑い家族』【20200215 18:00-@浅草九劇】

ブログ無精になりがちな季節ですが、初恋タローさんの舞台はなんかすごいよかったんで雑記ながら感想を書いておこうと思う。取り留めないけど許してください。おもしろかったしいいお話でした。千秋楽後にアップしていますが、ネタバレ有なのでご容赦。 

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まず、お目当てで行った篠崎彩奈さんなんですが、三人姉妹の長女役でした。芸人のお父さん(のみやまつよし…で合ってますか?)とその娘(長女うらら)の話ということで、ヒロインというところでしょうか。

実際あやなんはお兄さんたちがいる兄妹の末っ子だから、長女らしい長女の役って意外でしたが、ちょー不機嫌そうな反抗期JKに両親が気を使いまくってる様子が、昔の我が家をそのままトレースしたような感じだったので開演1分で引き込まれました…。私も父親と顔を合わせれば喧嘩してたんで…そうそうそう…という激しい同意があってどうしてもブログを書きたくなった。むしろそこの人間描写に尽きる。

 

長女と同じ高校の次女、中学生の三女が出てくるんだけど。しっかり見てるんですよね、お姉ちゃんはこうだからとか、お父さんはこうだからとか、良い所も悪い所も…妹のほうが本当に家族のみんなをよく見てる。身体はりまくり後輩同期に頼りまくりのThe芸人の父に「人に迷惑かけまくりでダサい」とか言っちゃううららに「そうだな」って相槌してしまうところに父の人としての弱さが見えたりして、でもそんな反抗しまくりの長女うららだって、父との仲の悪さを周りにめちゃめちゃフォローされて生きてるんですよね(そしてそれを本人は自覚してない)。で、本気のスイッチが入るとやるんですよ。結局似てる父と娘。顔は似なくて九死に一生を得たけど。それがいい。

そんな設定に感心しまくっていると、うららの友達こはく役に岡田彩花ちゃんが出てきて、彼女の演技をみるのは一昨年のスナップアウェイぶりだったんですが(もうそんな前?)、元気なJKはあの時の新社会人役よりも入りやすかったかもしれないけど、なんというか、しっかり喜劇の明るさを纏っていて良い役をされていました。あやなんとお笑いコンビを組むんですけど、オーバーリアクション上手くなったなぁ(笑)おもしろかったし、垢抜けましたね彼女。

 

出演するバラエティ番組のシーンが結構長くて、そこに日替わりゲストが登場するのですが、この回のゲスト、なんと柏木由紀さんwwwwwwチケット買った後発表があって「なんで?wwwwwwww」って思ったんですが、どうやら初恋タローさんとゆきりんさん、既知の仲で仲良しみたいですね。エピソードも披露してくれたのですが、「二人でご飯に行った時(ゆきりんに)「これで週刊誌撮られたら最悪」と言われた」は笑いました。むしろ見てみたい。なんかいいな、こんな話もできちゃうアイドルって。堂々としていて強い。

ゆきりんから初恋さんへは「酔っぱらった時同じ話ばっかするなー!」とおしりに鞭を飛ばしていましたが(同番組内のゲームの罰ゲームで鞭だったんですが割愛)、「俺同じこと話してるんだ…」と結構ガチ目に刺さったようでポカンとしてたのがおかしかったです。

身体を張る芸人の役なので、初恋さんパンツ一丁で終わるんですけど、まあーお肌が綺麗www上半身脱いでる時からスキンケア完璧やんって思って見ていたけど、パン一になったら脚まで綺麗でしたよちゃんと脱毛されてて。テレビでお笑いの人が脱いでるとウゲ…って思うことあるけど、皆さん頑張っているんだろう。見方が変わりそうだ。生で見たらきっと初恋さんみたいにみんなお肌綺麗なんだろう。

…と見てみた吉本の初恋タローのプロフィール、趣味の最後のとこに「筋トレ」って書いてあったけどあの腹でこれは嘘だろ。

喧嘩の仲裁に入ったりもするタイプで、そんな野見山さんに救われたという後輩コンビの話、「二人が本気でいいお笑いを突き詰めていったら当然ぶつかることもある。コンビによるけどね」は核心をついていた。本気で極めていったらそうなりますよね…。寝ても覚めてもお笑いが大好きな人の舞台なんだなあ。

台本や設定は結構ベタというか、ぶっとび気味の展開というか、こうなるんじゃないかな?の予想が当たりつつ進む感じだったんですが、普通に漫才楽しかったし、漫才のシーンと演劇の境目が見えなくてそれが秀逸で、常にどこかおかしくて(父のセーターのダサさとか)、台本設定のベタさがどうでもよくなるというか、ちょうどよくなってくる。最後とかめちゃめちゃよかったじゃないですか。大好きだし、同じステージに立ってる二人が羨ましいなと思いました。

 

あやなんの演技は舞台で何度も拝見しているけど、観るたびグレードアップしていて、今回は漫才でボケもツッコミもやっちゃって。「包丁で指をスパって切ったら血が出ます」ってそりゃあなた()。そういえばすっかり包帯取れてて安心したけどもあなたね()。すごい笑い起きてましたね。あと中学時代にいじめてきた奴らを列挙したとき聞いたことある名前ばっかなのも笑ったよ。村山いたよね。

ボケもツッコミもできちゃって、アドリブも自然にできて、そんで素の篠崎彩奈に戻ったらいじられ屋さんでしょ。事務所移籍してゴルフまでやっちゃうでしょ。この人にできない事ないんじゃないかって思う(不良でおらつく役は除いた方がいいかもしれませんが←ネーチャンズ☆8)。

長女のあの不機嫌そうな表情といい、むすっとした態度といい、棘のある物言いといい棘あるんだけど超意地張ってる子供なところもよくて、妹の前で冷静にいようとするところとかもリアルで。こはくと二人でコンビを組んで漫才の活動をする中で出会う人々から父の話を聞いたり、身体を張らないとやっていけないって業界の話を聞いたりして、父への考えが変わっていくんですね。ダサいとか思ってたのに。根性あって素直ないい子じゃないですか、親に似て。

周りがボケの演技して笑いをとってる時ってクスクス笑っちゃうもんだけど、あやなんはしっかり役に入ってるから全然笑わないで自分を演じてるのね。その点は他でコメディのお芝居をした時も、あやなん上手だなあと思ったところだけど、今回のあの環境でもそのスキルが発揮されていたのは改めてすごいなと思いました。まあ電話のシーンのあの母は笑うよ()

何より素晴らしいと思ったのは、テレビ見てる時の何考えてるのかわからない無の表情と、父親と話してる時何か返さなきゃいけないんだけど何て言おうか本当は何も言いたくないんだけど…みたいな面倒くさそうな話し方が、遺伝子レベルで長女だった。本当に素晴らしかった。なんか、あやなんってすごいよな。半分くらい自虐なのに偽王子でステージ出ちゃうところとか、指切って3針縫った数時間後にもう笑い話にしてる姿とか見てて改めておもうけど、強いよ。ありがとうあやなん。身体張ってくれてありがとうあやなん。ありがとうございました。

 

そして、

出演者
A班:初恋タロー篠崎彩奈岡田彩花、安森彩那、横屋敷ありさ、菊地侑紀、古川龍慶、小川紘司、辻逸平、橋口巧、堀ノ内翼、望月崇望、大谷健太、今井瞳、ゲスト出演:柏木由紀

原案:初恋タロー
脚本・演出:荒木太朗
漫才脚本:中村元樹、初恋タロー

脚 本 演 出 あ ら き た ろ う …!荒木太朗さん!シアターザロケッツの!!その事実に気づいたのは観劇後なのだった…

入場して席に置いてあった舞台のチラシにだんしんぐ由衣さんのお写真を見つけて妙な安堵感を覚え(彩花ちゃんが出演予定のシアターザロケッツのものだったのですが)、今日の舞台は当たりだろうなあと思い、実際観劇して大当たりでとても楽しかったのですが、荒木さんでしたか…やられた…。笑いと心揺さぶる展開とのバランスよ。その切り替えの間合いも完璧でおもしろかった…今回も楽しませていただきました。

年度末が近づく繁忙期と、進めなきゃいけない同人誌の原稿で根詰めな日々を過ごしていますが、2時間の息抜きは本当にお腹の底から声出して笑いました。ありがとうございました。

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*1:写真は二人のツイッターから拝借しました @ayana18_48 / @ayaka_o1106