優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

ウィズの美術・衣装

東京公演初日18日に10列の上手通路側、先日25日は初めて下手側で観ました。
ドロシーは右向きになる立ち位置がわりと多いなと感じていたので、
下手からだといままで隠れてしまってよく見えなかったシーンの表情までしっかり見ることができました。


皆さんの衣装が意外と細部までみえました!
冒頭のドロシーのお家も、鏡台の部分をもっともっとよく見たいなあ(´ω`)


とおもっていたらなんと



増田有華さんがセットの写メを連投し始めたので
どうやらキセキはマジで起こせるらしい。




衣装とセットについての気になったことのメモ、意見、感想、妄想。



かかし

派手だなあーとおもったけど、よくよく見ると細かくキルトになっている部分あったりして、かわいい…!
かかしってそもそもぼろ布で作るものだし、アメリカンキルトもそういう農民の文化から生まれたものだから、
自然にしっくりくるデザイン。

手と足、右胸と左腹が赤くなっていて、
ゆながキリストの磔刑みたいですねーって言っていたのでちょっとよくみてみることにする。


(おじさんが持って登場するも数秒で流し台に置かれてしまう)ソフトクリームは、その後かかしがウエハースの十字に貼り付けられている丘になるわけで。
どうしても使いたかったイメージなんだろうなーって思う。



ブリキ男

衣装のブリキのパーツひとつひとつが、登場するセット背景と同じパッケージになっているんですね!
セットには大量のフォークがささっているので、流し台のあたりかな?と思って缶を探してみたのだけど、目立って何か置いてあるわけでもなく。棚かな…?
ブリキ缶をみつけた方、ご一報願います。


よく知らないけど、とりあえず素人目でも「Dole」のロゴは見つけられました!
肩のあたり…だったかな(・ω・)
あと「Del Monte」みたいなのもあった!
缶のカーブがそのまま使われてる部分もあれば、伸ばされて打ち付けられた部分もありました。


ロゴとかパッケージはひとつひとつカラフルだし、
最近では廃材になるパッケージをバッグとかいろんな商品にリメイクしてしまうデザインのものもある。
発想の転換がかわいらしい。
かわいらしいというか、かかしもそうだけど決して綺麗な素材ではないけど、現代的。
入っていきやすい身近なもので出来ている。



ライオン

は毛糸(というザックリとした覚え書き)。
ズボン部分をみると毛糸をピーっと張っつけたような柄になっております。


登場シーンの上手側セットには毛糸の森。
だがしかし、毛糸じゃなくておいしそうなおもちゃのスパゲティーナポリタンに見えたのが俺である。
背景映像に毛糸の山があったのでなるほどと理解しました。



黄色い道の頭髪

絶対に、黄色いレンガの道沿いにあった畑の穀物のイメージだと思う。



きのこ

下手後方セット、ライオンと出会ったシーンの後の暗い森(覚え書き)。
3人が話をする後ろでドロシーが不思議そうに見ていたのが印象的だった。


ごちゃごちゃ

鏡台のビンと、足元左側に落ちている円形のプラスチック製品
→背景映像、エメラルドシティ(覚え書き)。



小物入れ
→Mr.ウィズ演説の広場の気球台を連想する扇形。
背景映像では舞台装置と同じ白い2つ引き出しのチェスト…


ちょっと片付けてあげたくなる散らかり方である(・ω・)


水玉

ステージの床も、円形の舞台装置も、上部の梁も、白地に淡い灰色の水玉。
鏡台周辺の小物も水玉、スパゲティーの具材にみえる毛糸の木も水玉で色のアクセント。



ドロシーの衣装ってなんだかベビー服みたいな素材にみえるなーと感じつつ、淡いブルーの水玉。
なんかとても繊細で弱々しい、初々しい感じ。



水玉っていうとかわいらしい柄だけど、
幻覚とか発疹とか、身体的な“異常”を示す柄でもあるなと個人的には強くおもう。
草間彌生さんの作品にあるほど細かいドットではないけど、
色の組み合わせでビビッドに攻めるみせ方を考えると、彼女もやはりそういう錯乱的な印象を与えるものとして用いているところがある。




ところで、嵐に襲われる中で目をかっぴらいて混乱に落ちていくドロシー。
あの表情、たまらないですね。
(超どうでもいいけど自分が論文書いてる20世紀初頭のエゴン・シーレって画家も、時期的に精神分析だとかヒステリーだとかそういう病理学とリンクさせた方面への見解が展開されていたりするのですが)
鏡に映る映像よりも、初日よりも、グッと病的な目でパニックを演じられるようになってます。
頭を抱える手の弱々しさもあいまって、最高に錯乱してます。




Mr.ウィズの玉座

ベロの階段。
というか味蕾のざらざらした質感ヤバイネ



イブリーン

彼女のドレスがいちばんおもしろい!
トップとボトムで大きく4つのパーツ、十字に四分割したような作り。右上パートだけは赤一色の地。
他所は黒のふさふさが混ざっている。


下部たちはみんな青布に赤のふさふさが付いた衣装をメインに着ているけど、いちばん近くにいる男の側近は赤い布地がメイン。
ふと思ったのは、下部たちもどんどんイブリーンの支配を受けて「赤」に染められているのかなーということ。


右上、イブリーン自身からみれば左胸にあたるそこは心臓がある場所。
彼女の玉座には心臓があしらわれている。
「心臓」「赤・青」の関係というと、動脈・静脈のイメージも強くある。
けど、「赤」と黒のイブリーンの衣装に対しての「青」は、潜在的にドロシーのイメージに繋がるかなと。
原作では、マンチキンの国のカラーでもあるし、主人公の善のカラーは「青」なのかなーと得意の深読みを披露。


黒い髪に栄える赤い飾りは、子宮の形状にみえて仕方ない。
でもアダルトなシーンも交える大人の魅力あるイブリーンだからこそ意図されてるだろうなーとは思う。
ポピーの花弁もまた女性器を髣髴させるひだの形をしておりますし(花の種類はバラだったけど似た解釈は『ダ・ヴィンチ・コード』にもみられるし)。
舌とか心臓とかそういう生々しい身体的な印象を強く受けたのはこういうところから。
ということをTwitterで増田セバスチャンさんに送ったところ「興味深い感想!」とリプライをいただいたので、あながち間違ってもなさそうという虚構の自信。



グリンダ

歌もさることながら、ダンサーの静止した肉体の美しさと、
グリンダの巨大なスカートに浮かびあがる、ジョンテの横向きのシルエット。エジプトの古代壁画をおもわせる。
背景映像は星空、宇宙空間。
神殿みたい。ひんやりとした神聖な空気の流れる、厳粛な場面。



ねむくなってきたので

ここまで。
明日は東京千秋楽。下手側から観てまいります。



超メモ

Mr.ウィズのベッドのカレンダー
6月。
・6月14日土曜日に印。→2008年?→2008年6月14日(土)午前8時43分、岩手・宮城内陸地震
・6月10日まで×印。→1922年6月10日(ちなみに土曜日)ジュディ・ガーランド誕生日。映画『オズの魔法使い』(1939年)のドロシー。
・6月26日に○印。→中西里菜誕生日。→(推しなのか…?)
Wikipediaひいたら出てきたやつというメモ書き。