優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

メリダとおそろしの森

先日ですが観てまいりましたので感想をば(´ω`)
吹替版、2Dです。

声優子

このお仕事が決まった際のブログに、「映画を観終わったあと、優子の声をどこかで聞いた時に『あ!メリダだ!』と言わせるような仕事をしてほしい」と書きました。
辛口な意見になるかもしれませんが、
呂律がまわってないあたりに、大島優子を感じてしまいました。
冒頭のナレーション部分は特にそれが気になった。
セリフに関しては、滑舌はカバー出来てたかと。声のトーンの使い分けとかもできてたと思います。
メリダが天真爛漫で元気な女の子なので、
はしゃぎまわるシーンとか、アメリカンな大きな素振りに合わせた演技とかは、自然にマッチしていて、楽しく観られました。
ビッグネームのお仕事とだけあって、プレッシャーもひときわ大きかったはずだけど、
それでも堂々とした態度で優子が努めてくれた事は、AKBファンとしてだけでなくディズニーファンとしても誇れることです。


ピクサー

マーク・アンドリュース監督が"中世の歴史マニア"だそうで、世界観の作り込みは徹底してた。
人々が纏っているキルトやチェック柄、ストーリーに関わるタペストリーなど、織物・布に関する描写はとくに磨かれてた。


ただ、時代は3D。
広大な緑の大地、山々や河などの風景を映し出した映像のリアリティには目を見張るものがあるのだけど、
どうも焦点が合わず、どこを見たらいいのか定まらない。
やはり3D上映を想定したみせ方をしているからでしょうか。
美しい映像だっただけに、視覚にひっかかった違和感がちょっと残念に思えました。


冬にはティム・バートンの新作も公開になるようですが。
アンドリュース監督が本作で長編映画初監督、
同時上映の短編「月と少年」はとても童話っぽくて優しいお話でしたが、あれもイタリア出身のエンリコ・カサロサ氏が初めて監督した作品ということで、
ピクサージョン・ラセター後の新世代がぐいぐいきてますね。



メリダの物語

映画の邦題はなんと「BRAVE」。Bヲタ歓喜www
スコットランドのお話を題材にしているそうなのですが、
「勇気を出して自分の手で運命を切り開く」というようなことがテーマのようです。


戦で結婚相手を決めるという伝統的な方式を受け入れられないメリダと、厳格な母は対立してしまうのですが、
メリダが「お母さんを"変え"たい」と、鬼火に導かれた先の魔女(木彫りのおばあさん)に相談したところ、なんと母親がクマに変えられてしまうという、メリダもまったく予想だにしなかった展開。。。。
クマは、メリダの父が大クマのモルデューを撃退して国を築き上げたシンボルマークであり、殺められなかった宿敵でもある。
まず、「登場人物がクマに姿を変える」ということ自体が、日本人の慣れ親しんだお話としては稀有でショッキングではないかと思うのですが、
ディズニーでいうと「ブラザー・ベア」で同じようなことをやってた。
(一度しか観たことがないので殆ど忘れてしまったのですが;;;)
殺されたクマの怨霊が「呪い」になっていく点とか似てるかな。
大自然」を象徴する動物なのでしょう。




中世スコットランドの世界や文化を観る者にしっかり提示したかったようで、
母がクマに変わる前までにかなり長い尺があてられていて、
後半ストーリー展開を急ピッチで進めてるなという、頭でっかちな印象。


詰め込み駆け込みで終わっていってしまったのでスタッフロール中もやや混乱していましたが、
上映後にパンフレットを買って邦題Braveを知ったら、
「折り合わさった縦糸と横糸のように運命は複雑に絡み合っている」というナレーションの意味がわかった気がしました。
クマに変えられた母、
宿敵モルデューと崩壊した王国の伝説、
母と娘の絆を修復する象徴になるタピストリー。
さまざまな出来事がごちゃごちゃと絡み合ってた。


予期しない展開や、先の見えない様な絶望的な状況でも、
それが運命の歯車に乗っかっている一途であるということ。
運命にそぐいそうなこと(違和感をおぼえたことやおかしいと思ったこと)は勇気をもって変えること。



これまでの"プリンセス"ストーリーと決定的に違うのは、
王子様が出てこない、結婚もしないで終わるというところ。
徹底して、決裂した母と子の絆、自分の道は自分で決める、というテーマに拘った結果だと思います。



明日妹と友達と3D版を観にいくみたい(明日と聞いてたはずなんだが…)なので
今度は落ち着いて楽しんで観てきます(´ω`)