優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

アイドルとして歌手として

チームK3rdステージ、脳内パラダイス公演でのユニット曲は5曲。
その内でソロ枠を持っていったのは大島優子。増田はMARIAの3人組のうちのセンターポジションだった。


アイドルのクオリティを求めるならば断然大島だろう。
男女ともにヲタは多い。持ち前のキャラクターと愛嬌、内外のギャップが可愛いAKB48の顔と言ってもいいメンバーだ。女優という業界での仕事を目指しているだけあり、プロ意識もしっかり持っており、ダンスも歌もしっかりこなす。
しかし大島には声量がない。2ndステージの「禁じられた2人」やその他楽曲のソロパートを聞けば、音程の当たりもまちまちである。
貰った仕事はしっかりと引き受ける、それが大島優子。しかしそこには必ずしも実力が伴っているわけではない。AKB48というアイドル軍団を率いている以上、アイドルとしての看板を背負っている。


【アイドル】とはあくまでもビジュアル的なものを第一に求める。それを第一に据えたとき、ソロで一人ステージに立たせた栄えの良さは、大島だろう。(言い方悪いけど)


3人組ユニットでは、その左右に梅田・河西を率いている。(梅田ポジはほとんど大堀さんが演じてらっしゃったけど)
仮にここの中心に大島を持ってきても、彼女の歌唱力ではこの2人をまとめることはできない。むしろ声量においては梅田に引けをとるように思える。何より歌唱力も声量も0に近い河西を引っ張れるのは、しっかりとした土台のセンターである。


増田有華と銘打っておきながらなぜか話が大島に反れてしまっているんだけれど、
「禁じられた2人」の魅力っていうのはあのアイドルや歌手としての風格を強く持たない、1人ではなく2人でひとつの空気を作りだしているところ。だから(Youtubeでみただけだけど)高橋と中西の禁2には悲劇性は微塵にも感じられない。個人としての空気が強く出すぎて曲中の役に成りきれていない。オリジナルの大島と河西は没せられるくらいの適度な個性の薄さを持っていたということになる。




で、話を増田に戻して、


メジャーデビューシングル2枚目から選抜メンバーにも抜擢されているが、出番はとても少ない。
ソロパートはなく、2番にユニゾンを貰えれば良。PVでもダンスシーンでたまに映ればいい方である。
メジャーデビューという世間にみられる場面では必ずアイドルとしてのメンツを並べる。前田、高橋、大島、河西あたりが定番。(他事務所所属のメンバーが特に押される)
歌唱力のある増田がなぜ前に出てこられないのかというと、増田を前に出すことで他のアイドルとしてのメンバーが隠れてしまうから。もしも歌唱力がセンターの座を奪えば、周りのメンバーは本当にただのアイドルでしかない。


増田の歌唱力は誰もが認めている。ひまわり組公演(増田出演しかみたことがないけど)を見ていても「ヒグラシノコイ」でほっと一息ついて見ていられるのは、曲が聞かせる曲だからという理由だけではないだろう。高橋みなみ増田有華という確かなクオリティがそこにはあるからだ。
しかし、AKB48において前面に押し出されることはないと言ってもいいだろう。歌ではなく見た目の美しさを優先的に考えることが【アイドル】の概念だからである。増田以上に、前衛に置かれるメンバーは多くいる。いや、そういう前衛メンバーばかり揃えて押し出すのがアイドル集団としては普通である。
そうならば、アイドルでありながらアイドルには不向き、というのが正直な旨である。
つまり、増田有華はアイドルで終わるやつじゃないってこと。
こいつにAKB48は狭すぎる。