ロートレック展のレビューがやや美術史から反れた理由がこちら。
昨日昼に記者会見があり、Google+にAKBをはじめとする48チームが参入。メンバー全員のSNSへの参加、ライブなど公式動画の配信などを行い、「会えなくなってきているファンとメンバーをつなげるための」活動をするとのこと。
のぞいてみたら、メンバーみんなが繋がっていることもあってか、画像投稿にコメントに、ずいぶん盛んに行われていた。しかも某者のツイッターによると、事務所による内容チェックは一切なしで投稿されているそう。自由そのまま。
楽しそうにやってくれているならいいんだけど、機械音痴もいるし、既存のモバメやブログ更新すら手薄な子もいるし、これも義務化されていくのはしんどいだろうな。
まぁ気ままにやってくれればそれでいいよ。
「AKB48」が世界にうすくのびていく
「会えなくなってきている」からといって、Google+で世界中にネットワークを張ったところで、「会いにいける」わけではない。
メンバーは世界に1人しか存在しないわけだし、それこそアウラの拡散でしかない。
インターネット上でメンバーの発言や日常、ステージでのパフォーマンスを垣間見られたところで、彼女たちの何を知ったことになるのか。
公演、ライブをこの肉眼で目撃してこその「会いにいける」という感覚。握手はそこに後続するものであって、「会いにいける」のすべてではない。
“地域密着型アイドル”と“インターネットアイドル”という矛盾した性格を持っていることで、「イメージ」だけが拡散するという現象が起こっている。
支配人の戸賀崎氏や秋葉原ドンキホーテ8階の劇場の運営姿勢をみていると「ここでやること」に大きな意義を感じているという印象を受ける。どんなに多くの人々のものになっても、6年来のやり方を核にして貫きとおしている。
それは、世界に目を向けているプロデューサーの秋元氏とは正反対。
実際、昨日のAKB48誕生6周年を記念する日に行われたのも、「Google+との新戦略記者会見」と「劇場6周年記念公演」である。公演の客席数は250しかない。
自分は幸いにも秋葉原までアクセスのいい関東圏に暮らしている。誕生3年目に劇場に初めて足を運んだが、ここ数年の急成長っぷりは当時はとても想像できるものではなかった。
実際、テレビなどのメディアを通して「会いにいけるアイドル」に興味をもって、握手会や劇場公演に“遠征”してくる知り合いも多い。
知ってしまったものは仕方ない。忘れることもできないし、すばらしいメンバーや仲間にたくさん出会えたことには大いに感謝してる。
けど、この情報化しすぎた社会を巧みに駆使した結果の産物が、今の「AKB48」の矛盾する現状ではないのかと思えてならない。