ネーチャンズ☆8【20190222 / 20190224 16:30-@築地本願寺ブティストホール】
篠崎彩奈(AKB48)、野元空(フェアリーズ)、今出舞、藍菜、御崎かれん、西田薫子、品田セシル、永瀬千裕、香月ハル、荒木未歩、小澤暢子、大仲マリ、原しおり、丸山祐花、栗本佳那子、伊礼妙子
脚本・演出:江戸川崇(カラスカ)
主催:株式会社Am-bitioN
舞台セット
結晶
LIPS*S 2018 Spring Musical「旋律テロル」【20180324 14:00- @新宿村LIVE】
3年以上経ったのか…。物語の流れとか詳細とかぼんやりとしか思い出せないけど、でも「旋律テロル」とてもよかったから、何もしないよりはいいと思うので一応書き残しておきたいと思います。
が、これまでのこの劇団の観劇経験も含めて結構な辛口を書きますので、「続きから読む」でワンクッション置かせていただきます。読む気のある方だけお付き合いくださいませ。私には「優しい嘘」はつけません(´ω`)
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北澤早紀さんが出演していたので観たのですが、こちらもとても良い舞台でした。今まで観た北澤さん出演の中では一番好きでした。彩希ちゃんを応援し始めてから13期メンバーが出演している舞台(あやなんもだけど、あやなんの舞台はちょっと別格なのでここでは除く)を追うようになった。
のだが。正直、この前に2本観たところで、Illuminusは自分に合わないという結論にたどり着いていた。
劇団の感想
2本のまったく異なるIlluminusの舞台について、作品名を伏せて手短に辛辣にまとめるのは気が引けるが私が抱いた感想は次の通り。
観劇した1作目は台本は良しとして、演出がやりたいことをやっているだけで客席へ伝えることが洗練されていないように思えた。食事をリアルで取り入れる意味。映画のような映像作品ならまだしも舞台でそれは過酷じゃないか?そしてこの作品でそこまでする意図はなんだったのか? そして終盤、悪戯に怖さを強調して暗転する演出があった。あの意味はちょっとわからなかった。だから△。
そして観劇2作目は客がリピートで来ていることが大前提のようにすら思える身内ネタ。出演者のパーソナルを知っているファンには楽しく笑えるものかもしれないが、演劇の舞台で演者の素を出されても興ざめする。これを劇団名義を表に出してやってしまうのが恐ろしい。学校の予餞会じゃないんだから。私にはおもしろさがわからず、一緒に笑うことができない場面があった。好みの問題と言ったらそれまでだが、観客が気を遣わないと笑えない舞台はだめだろう…ということで×。
演目を選ばずに手当たり次第で行った私も悪かったとは思う。でも、△と×。次観てダメだったらもうこの劇団、この中の人たちが作る舞台を観るのはやめようと思っていた。演劇について学生のころ無駄に目を肥やしてしまった自分が嫌になった。もっと何も考えずに楽しみたかった。そんなもやもやを抱えて3本目に観たのが「旋律テロル」だった。「旋律テロル」は厳密に言えばIlluminusではないのだが、主な出演や脚本は過去に観た2本と同じ人たちだった。
旋律テロル
早紀ちゃんが演じるのは、特別な歌声をもつ少女。音楽が禁じられた街で両親を殺されてしまい、そこから孤独の影を背負ってしまった少女。その社会の風潮は彼女が大人になってからも続きます。
何より、歌がよかった。北澤早紀という人のために書かれた脚本なのでしょうか。彼女の良さが大変よく引き立った舞台でした。人柄のせいもあってか透き通りすぎて非現実的に感じることすらある高音に、人を操る不思議な魔力があるだなんて。
中谷さんは花雨でもペアの相手役を演じた俳優さんでしたが、このファンタジーの舞台ではアイヒマン的に少女の両親を射殺した過去を引きずりながらも彼女の成長を気にかける政府軍の一員。時にはナーバスになりもする、繊細な役どころでした。ちょうど花粉症の季節で、つらそうにくしゃみで相槌を打って会話するところは笑ってしまったけどw
他の作品では見たことがない(これ以降も見たことがない)早紀ちゃんの、少年のような荒々しい態度。重い記憶を背負った影のあるキャラクター。「私は魔女だ」と低い声で宣言で去っていく姿は今でも焼き付いている。かっこよかった。北澤早紀さん。
マジムリ学園の舞台の代打にも出演して、引き続きIlluminusやシアターロケッツなどいろんな劇団の舞台に立っている彼女。これからの活躍が本当に楽しみです。花雨みたいにテロルも再演してほしいです。そして今度こそは彼女の歌声が入ったサントラを…。