優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

AKB48 チームA単独コンサート〜美しい者たち〜【20190112 15:00-@TDCホール】

知り合いの方に拾っていただき、急遽Aのコンサートを観てまいりました(´ω`)第2バルコニーの上手寄りの席。最高でした。

【出演メンバー】
岡部麟、奥本陽菜、小栗有以、加藤玲奈後藤萌咲、下尾みう、篠崎彩奈、鈴木くるみ、田口愛佳、谷川聖、千葉恵里、長久玲奈、西川怜、人見古都音、前田彩佳、宮崎美穂向井地美音、山根涼羽、横山由依、吉田華恋

 

M01.美しき者
M02.Ruby
M03.胡桃とダイアローグ
M04.フライングゲット
M05.ハートの独占権(田口、宮崎)
M06.She's gone(人見、長、加藤、千葉)
M07.唇 触れず…(篠崎、岡部、前田)
M08.ツンデレ!(小栗、吉田、山根)
M09.出逢いの日、別れの日(横山、向井地)
M10.君と僕の関係(鈴木、西川、ラップ:田口)
M11.月の裏側(下尾、後藤、谷川、奥本)
M12.背中から抱きしめて(小栗、山根、向井地、加藤、宮崎、横山、岡部)
M13.NO WAY MAN
M14.従順なSlave
M15.だらしない愛し方
M16.大声ダイヤモンド
M17.ずっと ずっと
M18.ラベンダーフィールド
M19.摩天楼の距離
M20.なんて素敵な世界に生まれたのだろう
M21.Party is over
EN1.PARTYが始まるよ
EN2.Only today
EN3.ギンガムチェック
EN4.Overtake 

 

メンバー20人が「王国の王女」で、歌やダンスやいろんなことが得意なメンバー達は仲良くしつつも1つの玉座(背もたれ巨大なラタンチェア)を狙ってドロドロと戦っている、というような設定のVTRがありました。大道芸人などプロのパフォーマーの方(MCによると世界チャンピオン、ギネス記録保持者、ハロウィンナイトMV出演者などいるらしい)を率いています。マッチョさん4名に担がれて、ゆいゆい登場。この王国中で一番美しい女は誰なんだ……と台詞の後、美しき者。王国設定の時点でもしやと思ってはいたけど、サブタイトルにも掲げられている通り美しき者のAらしい気品、異国っぽい挿入曲や大道芸などなどで構成されていて、美しき者大好きマンの私はとても歓喜でした。

美しき者に着目してくれるあたり、今のチームAは趣味が合うかもしれない。そう確信したのは2曲目のチームA楽曲Ruby、続けてさらにさかのぼって胡桃とダイアローグが披露されたからでした。イントロ鳴った瞬間のなつかしさ…よくぞやってくれた…名曲。胡桃とダイアローグはわりとよく披露される機会がありますが、Rubyは篠田Aの曲で毒っ気のある歌詞が大好きなのでぜひ広まってほしい。そして、ゆいゆいセンターでフライングゲットを披露してMCへ。はじめにあった横山さんからの挨拶はいろんなメディアに報じられているとおりですが、問題の新潟のグループ名は出さずに言っていました。

MCはどのパートも楽しかったです。番号札と王女札を引いての「王女様ゲーム」は、あやなん→愛佳ちゃんへの直してほしいところを3つ挙げるという流れになって腹を抱えて笑いました。あやなん「愛佳は私の先生だからいつも注意されているけど、もっと私に優しくしてほしい。愛佳に直してほしいところは(1つしか)ないですね」と、田口先生を持ち上げて終わると思いきや、札を箱に戻して次のターンに進もうという時に、愛佳「あやなんさんはまず楽屋が隣なんですが綺麗にしてほしい。楽屋ではスリッパを履くんですけど脱いだそれを私の靴の上に置くのをやめてほしい。あとは振り覚えが悪いから…」、あやなん「そういうところを早く直してほしい!」と絶好調の二人でしたw

大勢メンバーでのMCでも、若手メンバーに混ざってMCに参加することになったあやなんが「どうして私若手のほうなんだろう」とぼやいた時にくれにゃんに「確かにw」と鼻で笑われたエピソードを披露し会場は大爆笑。後半メンバーに入れ替わってからも、みゃお「(王国物語の説明のVTRで)歌が得意な王女、ダンスが得意な王女とかいろいろいてあやなんはおしゃべり好きな王女だったじゃないですか。それを見てあやなん、「私おしゃれな王女じゃないの?」と言ってた。自分の事おしゃれだと思っていたんですね」「裏でスタンバイしてる時もずっとそのこと言ってた」と、あんなにかわいいお嬢さんなのにこんなにも持ってていじられて、愛されあやなんだなと思いました。

 

さて、前半4曲に続いてはユニットパート。始めはみーおんの王国説明(みんな玉座を狙っているんです)に始まり、ハートの独占権へ。メンバーがステージ後方のセット上一列になりサイドステップで見守る中、ベテラン大人の色気を携えるみゃおとフレッシュなかわいい田口との一騎打ち。

アリーナ中央ブロック後方、ちょうど1バルの高さくらいに簡易ステージのようなスペースができてて、ゴンドラ移動後もそこでしっかりパフォーマンスするんですよね。その間に本ステージの方セット替えしてたりして。ゴンドラで後方ステージ移動してきた宮崎田口がよく見えなかったのでモニターをみていたら、ステージに椅子が4脚配されて、これは…!!!あれしか…!!!

She's goneあああああああああああえりい!!?上手端なのでめぐちゃんがよくいたポジションだったでしょうか。意外だったけど、大人になったなぁと思わせる立派なパフォーマンス。れなっちとかもうさすがに曲の雰囲気にぴったり。

暗転するとスタンドマイクが3本登場、イントロがなると玉座に座る麟ちゃんと左右にあやなん、彩佳ちゃんで唇触れず…なんという!なつかし!あやなんは歌う時はドライな笑顔で、でも手振りで踊ってる時はニコニコと幸せがあふれ出ている表情。あやなんは小嶋さんのほうのポジションで、どおりであんなに幸せそうなわけだ…。麟ちゃんがたかみな、彩佳ちゃんがみぃちゃんポジでした。黒いドレスも似合ってた。

ツンデレ!はいきなり後方ステージで始まり、アウトロでメインステージに戻ってくる演出。ピンクゆいゆい、黄色華怜ちゃん、青ずんちゃん。ゆいゆいは何着ても似合うな…。先月に正規メンバーに昇格したずんちゃんとてもキラキラしていて、堂々としてて、なんだかとても嬉しくなった。いたずらトリオみたいに、玉座を前にキャーキャーしつつアウトロまで踊り終えるとずんちゃんがカットインで着席の流れもかわいかったな。出逢いの日、別れの日は横山さん、みーおんのデュエット。総監督を引き継ぐ言葉を交えながら歌っていて、じーんときました。
くるるんと怜ちゃんの君と僕の関係も後方ステージからスタートで、通路を練り歩いてメインステージへ。少人数のユニット曲で、どのメンバーにもスポットライトが当たっていてとても良い。やはりチームコンだな、と感慨深くなっていると、メインステージの玉座に田口愛佳氏がどっかりと座り超キメ顔でラップしていました。笑いをとりにくるとかじゃなくて本当に真剣にかっこつけてラップを歌っていてたまに前かがみなったりとか身体動かして。ラップと共にステージを去りましたけど、むちゃくちゃ真剣でかっこよかった。会場からは曲中にもかかわらずあたたかい拍手が起こり、くるるん怜ちゃんのふんわりな世界に戻っていくという、今の夢…?みたいな演出が楽しかった。

そしてまたも懐かしすぎるギターのイントロ。血が騒いだ…今度はDiVAの月の裏側。ポジションはおそらく下尾増田、後藤宮澤、谷川秋元、奥本梅田。プデュ参加も含めてダンスに定評のある実力メンバーが結集されていた。スレンダーなシルエットだけど長い四肢を美しく魅せているし、ボリュームがあった。聖ちゃんは特に髪を振り乱して、気迫があったな。NWMのセンターをやるだけある。歌も安定しているし洗練された1曲でした。(そういえば昔DiVAのLost the wayを全ツでやってくれたのもAだった。派生ユニットも織り交ぜるのがAらしいセトリの作り方なのかしら)

背中から抱きしめてはメインはゆいゆいとずんちゃん(たかみなポジ)で、名の知れているメンバーがまとめユニットに入るというかなり珍しいパターン。最後に玉座に座って決めポーズをとったのはずんちゃん。歌もダンスもセンターで堂々としていたし、彼女が昇格してあの場所に立てて(間に合って)本当によかったと思いました。

後半は谷川聖さんセンターのNO WAY MANからスタート。聖ちゃんのダンスは圧がすごい、表情の作り方もあるのかな、迫力があった。上手のあやなんも頑張っていたしかっこよかった。続いて何が来るんだろうと思ったら、従順なSlaveなんて懐かしいものを…。あやなんのパフォーマンスが本当にかっこよくて、オチサビとかもう何かが降りてきてた。両手首をあわせて拘束されてる時の翻弄されてるかのような艶やかな表情とか、身体の動かし方のしなやかさとか、髪の振り乱し方とか…表現に入り込んでいた。13期公演のInnocenceの時のような「あ、スイッチ入ってる」っていう感覚。あんなに小さいのに他の誰も見えなくなって、目が離せないんですよ。そういうパフォーマンスをする方です。

だらしない愛し方はみーおんれなっちの印象が強いアンダーガールズ曲だけどA曲みたいで雰囲気ぴったりですね。良い。「気の抜けたコーラは…」のセリフが西川えりぃだったのも良い。大声ダイヤモンド歌い出しは田口、ずっとずっとのほうはみーおん。明るい公演曲が少なめなチームだからくるかなと思っていたけど、やっぱり観れて嬉しかったな。いいですね。

ラベンダーフィールドはサインボール投げで、メンバーが通路に出てきてくれました。あやなんは上手通路にいたのですけど、想像以上にボール飛距離あってびっくりしましたw微妙に届かなかったんだけど、高いものだと2バル当たってた。サビはみんな各々の場所で踊っていましたが、上手通路側の方々が羨ましい…あんな間近で見られるなんて。「今なら君を」とかレスしていたし、いいなぁ。

摩天楼の距離でまたも篠崎彩奈タイムがやってきた。得意な曲がはっきりしているのかもしれない、またしても何かが降臨してきた。あやなんのパフォーマンスを最優先でじっくり観た機会って今回が初めてだったように思うのですが、彼女は曲を披露している中で表現が変わっていく、熱量が上がっていくのをものすごい感じるんです。間奏のダンスは同じだけど、イントロとアウトロでは表情がまるで違うんです。右へ左へステップを踏む時も、リズムに乗っているというよりはリズムをあやなんが自分のものにしているように見えたし、脚を踏み鳴らす時とかなにかに憑りつかれた踊り子みたいな妖艶な表情をしててドキッとした。摩天楼の距離はあおきー公演でもやっていたから彩希ちゃんのパフォーマンスで観る機会も多かったわけですが、あやなんは憑依型というか表現主体で踊る子だなと感じました。いや、かっこいい。これは劇場でぜひA公演を観たい。

なんて素敵な世界に生まれたのだろうもなつかしさでいっぱい。Aって河西さんまりんちゃんの頃だけで自分にはあまり馴染みのないチームと思っていたけど全然そんなことなかった。楽しい。ニコニコと客席を眺めるあやなんがずっと上手に見えて楽しい。本編ラストはParty is overで本編が終わり、大道芸人たちのレヴューを挟んで短めのチームAコールがあると、くるるんと怜ちゃんが出てきて曲ふりをしてPARTYが始まるよでアンコールがスタート。Only todayもメンバーが通路・客席にやってくるスタイル。

横山センターのギンガムチェックはなんだか感慨深かったな。ダンスがバキバキで優子を意識しているのかなと思ったけれどちょっとがむしゃらすぎて笑えてくるくらい、頑張っていました。あやなんも良いポジションで前の方にいるなと思ったら、昨夜のSHOWROOMでの裏話によると小嶋さんポジションだったようです。最後はOvertakeで爽やかに終演。あやなんの笑顔が爽やかで、もはや表情だけでなくダンス自体がニコニコしていて、あやなんがチームAに来られて本当によかったと思いました。小嶋さんリスペクトだからなおさら、チームAにきて生き生きしてた。このチームがずっとずっと続いてほしいな。

最後、麟ちゃんからは兼任メンバーがキャプテンをしている珍しい状況という前置きがありつつ「誰が何と言おうとAKBではAが先駆けるチームでありたい」と語っていたのはかっこよかったし、これぞA!と嬉しく思った。過去から受け継ぐものを大切にしつつ、彼女たちの色にチームを染めてほしいと、ステージを観て思いました。本当にいいチームAでした。

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唇触れず…衣装

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ラッパー田口



 

舞台版「マジムリ学園」【20181027 13:00-/18:00-@日本青年館】

遅くなりましたが、10月のマジムリ学園舞台の感想。ネタバレなどありなのでご注意ください。

瑞葵ちゃんがAKBとして舞台に立つ機会ということもあり、1公演くらいは…と申し込んだところ保険で投げた分も当選して、10月27日の昼・夜2公演を観てまいりました。日本青年館は昨年に改修されて再オープンしたそうで、現代的できれいな会場建築になっていました。昼公演は1階席の5列目(下手ブロックだったから実際には4列目)というなかなかいい場所。夜は2階席上手側最後列という超山岳席での観劇でした。

「マジムリ学園」

ドラマは今年2018年7月26日から全10話が放送され、今回はその舞台版。続きの話というよりはアナザーストーリー。
舞台の前半は、ユートピア嵐ヶ丘嵐ヶ丘学園の話のおさらい。リリーが荒地工業高校のトップであるカバを倒したのはドラマの話ですが、「空いたトップの座をめぐって番長争いで荒地校内が荒れている」という逸話は、ドラマの中ではカバが倒された後ナレーションで語られただけだったと思います。舞台版はその部分の荒地工業の物語が鮮明に描かれていて、後半は荒地vs嵐ヶ丘の軸で進んでいきます。

嵐ヶ丘学園学園Cast:小栗有以(リリー)、岡部麟(ひな)、向井地美音(バラ)、倉野尾成美(すみれ)、山内瑞葵(アヤメ)、髙橋彩音(つばき)、馬嘉伶(りん)、谷口めぐ(ツヴァイ)、小田えりな(フンダート)、神志那結衣(タウゼント)、横山由依(エロ先生)
荒地工業高校cast:岡田奈々(ネロ)、武藤十夢(クインビー)、福岡聖菜(ゾンビ)、岩立沙穂(ドラゴン)、佐々木優佳里(ハイエナ)、太田奈緒赤犬
アンサンブル:小川鈴花、齋藤智美、月見心、船橋来菜、矢尻真温
脚本・演出:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し

カバなき荒地工業のトップ争いの最有力候補が、ナイフを操るクインビー、一匹狼(犬だけど)で仮面をかぶった孤高の赤犬、何度倒しても這い上がってくるゾンビの3人。そこにネロが転校してきて、もともと幼馴染だったドラゴン、ハイエナの3人でつるみ、喧嘩ばっかりの荒地の中の番長争いに加わっていきます。

荒地工業、ネロドラゴンハイエナ

ネロは強者の取り巻きにうまいこと嘘をついて喧嘩をふっかけていきます。そして群れのヘッドであるクインビー、赤犬、ゾンビを一堂に会させるなど、裕福な家庭に育った彼女らしい聡明な策略をとっていきます。ネロは、希望を失った青年の犯行により両親の命を奪われ、ユートピア嵐ヶ丘への復讐を目論んでいる少女。その野望を遂行するため、人の心の裏の裏の裏までを見越した計画的で緻密、時には冷徹にも思える行動をする。平凡な知性のドラゴンとハイエナは、ネロの先の読めない巧妙な行動を「恐ろしい」という表現でナレーションしていました。回想で登場する沙織(ネロのお名前)を、幼馴染として知っているハイエナとドラゴンだからこその恐れ。

小栗有以とW主演として岡田奈々を敵校に配して、冷酷な圧倒的存在を演じさせ、かつ荒地工業四天王が抱える個人的な問題を喧嘩のシーンで見事に描きこんでいる。親友を失って負けを認めずに生きることを心に決めたゾンビ。家族に愛されたいがために非行をくり返すクインビー。自分と顔の傷を残して焼身自殺をして消えていった家族を恨んでいる赤犬赤犬がリリーにぶつけた怒りは根が深くて、観ていて心が痛んだ。顔に負ったやけどの痕と同じように、赤犬の人生に深刻な影を落として、消えることがない。

中でもゾンビの狂気の演技が物凄かったです。私は聖ちゃんのことは公演でお見かけするくらいしか知らないけど、あんなに芝居のできる子だなんて。本当に聖ちゃんなのか疑って、実質5列目の距離だったのに双眼鏡で表情を追ってしまった。「ゾンビ」という役名を知った時は福岡聖菜とのギャップを感じたが、普段がニコニコしているからこそ光のない瞳への豹変ぷりが凄まじい。藤田奈那とペアで「ロミオとジュリエット」のヒロインを演じたこともあり、経験と実力でこの役のオファーがあったのではと思った。ゾッとするほどの良い演技だった。

アヤメとリリー

つばきとアヤメはドラマよりも一般的な生徒役のほうに近く描かれていたけれど、生徒一般と華組(主人公たち)をつなぐ位置で、ドラマよりも人間味あふれててよかった。

つばきが怪我を負い、すみれがクインビーに捕まえられた時(「あんたよく目撃するねぇ」は笑った)、アヤメは激怒する。中途半端に華組が旗を振るせいで、親友のつばきは怪我をしたと詰め寄り、ひなが謝るとアヤメは感情を爆発させて掴みかかります。
アヤメを演じる瑞葵ちゃんの演技、舞台子役だったころの力がそのまま表れているようでした。普段の公演MCで聞くような活舌が若干怪しいモゴッとした感じは微塵にも出ておらず、確かに瑞葵ちゃんの声なんだけど、発声だけで山内瑞葵だと気付ける自信は100%ではなかった。この舞台に出てきた最初のシーンからアヤメはずっと平民として怒っているから、彼女に割り当てられたセリフの効果もあるとは思うけど、一人だけ声の圧が違いました。

ひなに掴みかかって怒りをぶつけるアヤメに、リリーは「怒る相手を間違えていませんか?」「感情で喧嘩したらそれは暴力。憎しみを生むだけです」と諭します。…深い。リリー先輩の申すこと深い。あの子ら高校1年生だろ?この物語世界においてはひょっとすると矢沢より深いかもしれない。
赤犬との喧嘩の後、正義がわからなくなってしまったリリーは学園から姿を消してしまいます。荒地のひとりひとりの背景を知ってしまうとなおさら誰が悪とは言えないし、マジムリ学園はドラマも舞台もひとつの答え(結末)に到達させるのが難しい設定だな…と思った。

ゲスト

この日のゲスト出演は、昼公演が小嶋真子さん、夜公演がSTUの石田千穂さんでした。ゲストが登場するのは2回。華組に相談をしに来る教室のシーンと、実は潜入捜査していた警察官でしたのていで戦争終焉後に登場してみんなに帰るように促すシーン。昼のこじまこの相談は「アイドルで21歳なのにたぬきだと言われる。カワウソは仕事に繋がったからいいけどたぬきはどうしたらいいか」という内容で、リリー先輩の一言は「山へ帰ってください」ですごい笑った。会場も沸いたし、確かひなから「リリー目元緩んでるよ?」とキレのいいつっこみも入り、とてもおもしろい場面だった。
同役は舞台終盤にも警官として登場するのですが、夜公演の千穂ちゃんポリスは、戦争の解散を促しながら「みんな家、東京じゃろ?」とニコニコしていたのがバリバリに瀬戸内の方でとても可愛らしかった。

リリーとネロ

警察がきて解散していく中、リリーがネロにまたいつでも帰ってきてくださいと声をかけた時の、ネロの表情の揺れ方が凄まじく繊細だった。「あなたは真面目に生きすぎてる。曲がったことが大嫌い」いい言葉だ…リリーはほんと、悟ってるな。もう一度言うが高校1年生のはずである。そんなリリーのあたたかい言葉に、ネロは一瞬揺れて、でも「は?」とネロを貫く。去り際の「泣きたくなったら、また来るよ」の一言には、沙織に戻ったかのような弱さと労りがあった。

この舞台を通じて知ったのは、小栗有以さんの意識の高さ、気品。テレビや公演でちょっと天然なところを見ることはあるけれど、その振る舞いから連想する以上に一生懸命で熱心な方なのだなと。いろいろな場所でセンター・選抜を任されているだけある瞳をしている。ここでも、リリーを演じきるというのは演者としていえば当たり前のことですけど、感情を表に出さない役って簡単なものではないし、ゲスト出演の笑いを誘う和やかなコーナーですら「リリー」を崩さなかったところに彼女の真面目さを見ました。

岡田奈々さんはみんなと同じライトを浴びているのに一人だけ輝き方が違った。でも悲しみに暮れる沙織でいる時はその輝きは出ていなかったから、あれはネロという役柄のオーラだったのだろう。荒地にやってきて楽しそうにてっぺんを目指していたネロが、次第に狂気に満ちていく様、美しいほど酷だった。クインビーを口説く時に、彼女のアトリビュートであるナイフでネロ自ら自分の腕を切って、同盟を組みたい様を真剣に表明する真っ直ぐさは、観ていてぞっとするくらい。純粋すぎて怖い。そして確かこの場面が終わった時、ネロは暗転するステージ中央でニヤリと口を大きく裂いて笑みを浮かべる。ほんの些細な芸だけど、物語の展開にしっかりと暗雲を乗せていた。仕舞いには、仲間たちに「ネロ様万歳」を言わせてどんどん独裁に走っていく。孤独な人だ…。個人的なぼやきだけど、ネロ、ドラゴン、ハイエナが幼馴染っていうくだりはもっと掘り下げてほしかった。最後「沙織」呼びに戻るくらいまで。その後ネロがどうしたのか、幼馴染の仲も含めて、彼女のドラマの続きを観てみたいと思った。

…とはいえ、そんな物語のあやふやな展開も、物語がフワッとモヤっとした結末で終わるところも、なんだか二次創作みたいだと思った。この舞台版で描きたかったのは主人公の嵐ヶ丘じゃない、紛れもなく荒地工業と思わせるところも含めて、この舞台自体が二時創作的。きちんと作りこんでおきながら描かないところは描かないでおく、AKBの学園シリーズらしいといえばらしい。ゆいゆいとなぁちゃん、最近は二人のツーショットを見る機会も増えてきた気がするし、選抜メンバーということで活動を一緒にする中でいいダブル主演の機会だったのでしょうね。

ライブパート、撮可タイム、お見送り

撮可タイムは昼公演ファーストラビット、夜公演言い訳Maybeでした。最後に1曲マジすかロックンロールを歌って終了。出演メンバー全員でロビーでお見送り、の流れ。

マジすかロックンロールはさておき、撮可タイムのファーラビと言い訳はマジムリ本編とは関係がなく、撮可曲を設けたかったがための挿入だったのかな。
そしてお見送り。メンバーと向かいになって点が線になりそうなくらいの人数のスタッフが立ち、ヲタクをどんどんと流していく。背負っていたリュックをべたべたと触れて、掴まれ、流され、大変不快だった。おまけの企画に時間をかけられないのはわかる。だがしかし、メンバーと顔合わせをできる喜びよりもスタッフに流される不快感が増してしまい、はっきりいって観劇の感動がぶち壊しになったというのが私の正直な感想でした。舞台がすばらしかっただけに余計にそのことが残念だったから、観劇の余韻を守りたくて夜公演はお見送りを見送って帰りました。

撮可タイムについて私はよく知らないけれど、チーム8の由来を多分に含んでいると聞きます。ライブ中の動画や写真撮影がSNSに流れてくるようになったのはチーム8の系譜ではなかったでしょうか(少なくとも私の中ではその印象が強いのだけど)。

今回のマジムリ舞台出演メンバーも、AKB10人、HKT1人で、6人が8メンバー。主人公1人、華組メンバー4人のうち3人、親衛隊3人のうち1人、荒地工業四天王も1人が8メンバー。「ロミオとジュリエット」などこれまでの48Gの舞台、チーム8は8オンリーでの舞台も踏んでいるから、ドラマ・舞台ともにその経験が買われて今回の配役になったのではと思います。劇場公演を軸にした人事に目を移せばチームAのキャプテンを岡部麟ちゃんが継いだことが記憶に新しいわけで、総じてチーム8がAKB48の一部(多くの一部)を担い始めているということだろうと。

物販なり撮可なりお見送りなり、舞台を観に来たはずなのにいろいろと用意されていたオプションが私は好きではなかったけど、その1つひとつの企画が「AKB48」というアイドルらしさであることもまた事実。AKB48を応援している限りこれらから逃れることはできないから、この兆候を受け入れていくに越したことはないのだろうなと思いました。

思い返してみれば、今年4月頭のAKB単独コンサートにも撮可タイムが導入されていたし。大箱でのライブだけでなく舞台も、チーム8の担うウェイトが変化して、それとともにAKB48の毛色も少しずつ変わりつつあるんだなということを、この日強く感じたのでした。

「マジムリ学園」本編はとても素晴らしかったです。ドラマ版はドラマだけでは完結せず、舞台版も舞台だけでは完結しない気配を感じたし、主人公たちが1年生という設定なのも今後が期待できそうだし、2なり続編舞台なりでまた続いてほしいと思いました。

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ZERO BEAT.第4回本公演「スナップ・アウェイ」【20181215 18:00- @テアトルBONBON】

こんなに日を置かずにまた中野に来ることになるとは思わなかった。10月に「シャンパンタワーは立てられない」を観劇した時は北口に出てしまったけど、今回は間違えずにちゃんと南口に出られた。何度か行ったザ・ポケットは道の向かいにも小さな劇場が2つあり、テアトルBONBONが今回の会場。とても小さい。当日に券引換、そして自由席。いろいろと私にとっては新鮮だった。

以下感想です。辛口、ネタバレ含まれますのでご容赦。

 

秋月栄志、安孫子聖奈、井関友香、市瀬瑠夏、江崎香澄、岡田彩花、川畑早紀、北澤早紀AKB48)、鍋嶋圭一、松波優輝、緑川良介、山岸拓生、結城駿、【ZEROBEAT.】中條孝紀、永田彬、島本修彰、西村侑樹

脚本・演出:西永貴文

 

舞台

雑誌の出版社、B級オカルト雑誌『Q』の編集部。刊行から30年を迎えようとしている歴史あるオカルト誌は、捏造ネタ等による質劣化で売上が右肩下がりで、廃刊の危機。次号で同社の人気芸能誌『文夏』に売上で勝てなければ廃刊だと社長から通達がある。『文夏』も『文夏』で、芸能人のスキャンダルからスポーツ界のハラスメントまで打てるネタは打ってギリギリの状態。売上勝負の号のスクープネタをかけて、2つの雑誌編集部が駆け回る…というもの。

岡田彩花さん演じる一條睦美はQの新人記者で、文字に関わりたいとこの仕事を始めた元小説家志望。祖父はオカルト界の有名な霊媒師だったが、当時の『Q』のバッシング記事に煽られ「嘘つき」と彼を叩く声が大きくなり、体調を崩して亡くなってしまう。一條は祖父の事実を証明する声がなかったことに失望して、オカルトを憎み信じなくなる。

北澤早紀さんが演じるのは『文夏』の記者・熊佳代。メガネをかけて物静かだが、当時高校生だった妹が失踪してしまった事件を暴こうと密かに思っている。しかし、書かせてください、特集させてくださいと意気込む一方で、取材に進展は無し。熊の妹が行方不明になる前、ボーイフレンドとの最後の電話で姉について語った通り、佳代は「あれしたいこれしたいと言うのは立派だが行動を起こす力がいまいち弱い」。

 

物語の芯がシリアスなだけに、コミカルなシーンがとにかくコミカル、演者さんも素をさらけ出しておもしろく演じているようだった。Q編集部の卓郎さん、開いた魔術本に顔を隠して笑ってるのはわかっているぞ。あと「もののけ姫のサンと結婚したい」と言ってる木内がミッキーマウスのTシャツを着てたけど、あれもコメディーということで良しと思っておこう。個人的に私がシリアスとコミカルの温度差と身内感が苦手なので、まどろっこしくて早く進んでほしいなと思ってしまったが、『文夏』編集部で淡々と進む失踪事件とバニーガールグラビアの人気女優のスキャンダルの方の展開はのめり込んで観ていた。1場面の長さがちょうどよくて、目まぐるしさがなく飽きることもなく、1場面ごとに新しいことが1つわかり話が繋がっていくから、ストーリーはとんとんと頭に入ってくるし、観ていて楽しかった。

ステージが大きく上下に分かれていて、オフィスのパーテーションみたいな白や青みがかったグレーの壁になってた。ステージ上の部分は道やちょっとした空間としても使えるし、下手側上部の壁はスクリーンとしても使われていて、オフィスの場所を示す字幕やスクープ写真が投影されていた。小さな劇場ではあまり観ない使い方だと思った。

 

人気女優のインスタグラムの投稿やらから、交際をばれないようにマネージャーにどう口実するかを考えるカップルのやり取りは、まさに今のネット時代という感じ。だけど、「堂々としたい」と二人の交際を公表したがる彼氏(アーティスト)と、「ファンが悲しむから嘘を通さないと」と主張する彼女(女優)のどちらの言い分も真っ当なもの。バカップルのような嫌な感じのする二人ではなかったから、事務所の裏のつながりとか世間体のキープとか彼らを取り巻く環境の腹黒い一面はいろいろと絡んできたけれど、お互いがお互いの立場・力をうまく利用して、結果的に編集部との関係も穏便。二人が幸せそうでよかったです。芸能人も、普通の人ですからね。

 

Q編集部のデスクで黙々と魔術の研究をする卓郎さんが、ついにできたと死者を蘇らせる魔術に成功し死者を召喚して、熊の妹が現れ、彼女と仲良くなろうと卓郎はプーさんの恰好をしたり高校生のはやりを勉強し始めたりする。それを見てQ編集部のみんなは怪しく思っていて、オカルトの雑誌をやってるのにいざ目の前の卓郎がおかしな行動をとるようになってもなかなか信じない。受話器が浮いたり、棚の書類が飛んで、熊姉妹しかわからない質問のやりとりに、初めて事態を信じることとなる。そうして、実現するはずのなかったオカルトが、そしてバニーガールのグラビアが、二つの編集部を繋いでいく。

 

一條と熊

熊の妹の霊が編集部のオフィスに現れたことをみんなが認識しても依然として笑いの方向に持っていこうとする脚本は、卓郎により証拠が揃ったのにオカルトを信じようとしない一條とどこか相通じるものがあった。そしてそんな一條の冷静さは、私はよくは知らないけど岡田彩花さんの繊細な気質とも通じているように思った。ボケの多いQ編集部のツッコミ役はパワーを使ったと思う。声は細いが、1月に観た時よりはきちんと台詞が聞こえるようになっていた。まだ年齢的に若いからか「新人記者」ということ設定らしいが、見事に演じていた。祖父を失くしてオカルトを信じなくなり、拒みながらも最後には信じようと笑顔を見せる一條の役を、岡田彩花さんが引き受けていることを嬉しく思った。

そして熊。北澤さんは人気雑誌の編集部にいることもあり経験のある記者という役どころのようだが、めがねをかけただけでその風格が見て取れたのは何だったんだろう。妹を思うあまり陰鬱としてしまう長女らしい感じ、ひとつのことを追求する姿勢まで、どこかその姿から伝わってくるものがあった。

実行する勇気が持てない口先だけだった熊が、霊として現れたことで妹の死(の可能性)を受け入れて、卓郎と妹の霊に導かれて妹が埋められた場所へと向かうところ。実際に調査をして「遺体が出ました」と編集長に報告をした次の一言が「書いてもいいですか?」だったところ。その熊の態度にはもう口だけじゃなく行動を起こす勇気を得ているように見えた。好きなように書けと背中を押されてデスクに向かう姿は吹っ切れていて、かっこよかった。子どもの頃にはベランダに張って下着泥棒をとっつかまえたくらいの執着をもともと出せる人だし、スイッチを入れたらがっつり仕事できるんだろうなぁ…と想像させる。役の人柄が出で立ちや仕草にまで表れる、北澤早紀さんの役への入り方は半端ではない。

最後には、熊も一條も一皮むけたように明るい表情を見せるようになる。さっきまでもふざけては楽しそうに笑っていたけど、それとは違った清々しい笑顔。一條も熊もそれぞれ身内に関する重たい事実を背負ってるしそのことに変わりはないけど、幕が下りた後もあの笑顔が続いてほしいなと思いました。

 

超常現象っていつの時もあるないって議論が終わることないですけど、それが本当にあるかないかなんて多分どうでもよくて、その人の人生が豊かになるほうを信じて気持ちを楽にできるのならそれが一番だし、編集部の人たちもそう思って雑誌を作っているんだろうな…と思いました。最後になりますが、Qの編集長の語りがすごくよくて、文夏編集長と対照的にくたびれた感じがしていい味出しててとても好きでした。

彩花ちゃんと早紀ちゃんの出演情報が出て反射でチケットを買ったけれど、観に行ってよかったです。おもしろい舞台でした。ありがとうございました(´ω`)

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スポットライト(BACK STAGE STORY)~2018【20181208 13:00- @築地本願寺ブティストホール】

はてなブログに移行して初めての記事です(´ω`)よろしくお願いします。

今年2月の「猫犬」ぶりにあやなんが立つ舞台でした。年明けには猫犬きっかけで「篠崎さんで」と主演オファーのあった舞台も控えていて、今ノリノリのあやなんです。

会場は築地本願寺内にあるブティストホール。こんな場所があるなんて…。開演まではお寺を散策したり、信号わたってすぐの築地市場でおなかを満たしたり。12月の週末ということもあるのかかなり賑わっていたし、雰囲気的にももう年末だなぁと気持ちがホクホクしました。

 以下、感想です。ある程度辛いことも書きますし、ネタバレふくみますのでご容赦。

 

【ダイヤ版】
鈴木寿永吉、滋野由之、仲村修夫、五十嵐勇紀、いざわこうへい、井川達也、大山剛、原めぐみ、牧野美千子、都合マリ子、亀石侑里、松田侑子、asAhi、瀧澤優子、大屋海、神谷奈津子、夏川未羽、玉木文子、森井愛音 / 石橋正次山本哲也イルファ / 野崎徹 / 一谷伸 / 新大久保鷹 / 田村 / 中馬さくら / 篠崎彩奈 / 高橋淳子 / 相原愛

作・演出 是枝正彦

 

舞台の舞台

スポットライトというタイトルとは裏腹に、この演劇は「舞台の楽屋裏」が舞台です。

ステージ奥にはクロゼットや冷蔵庫、ステージの手前には壁沿いに並ぶ鏡とメイクスペースを模した長い簡易な机が置かれ、楽屋を作っていました。鏡をのぞき込む演者の顔なんて見たことないし、おもしろい空間の作り方。オフの時間を逆に舞台にしちゃおうっていうのがおもしろい。

ステージ上下には小さな空間があって、下手は常に座長室、上手は常にこの舞台の案内役になる歌手の女性が出てくる舞台になって、下手は花道みたいに伸びた形をしていて、上手は少しせり出していました。この日は最前列の上手端で鑑賞でしたが、うっかりするとステージに荷物置いちゃいそうなくらい近かったw

この劇の時代設定は「今から30年くらい前、携帯電話もなかった時代」という説明だったので、ちょうどバブルの頃だったのかな。歌手の方はパブなんかのショーで歌っていそうなくらい、とにかく華やかでした。あやなんが演じる「あやちゃん」は劇団の若いメンバーの一人で、馬場くん(やっちゃん)と付き合ってる設定。

 

お話としては、開演50分前の女性楽屋、男性楽屋、座長室が描き出されます。本番前に人が行ったり来たり、伝言しにきたり、物を探しに来たり…。ぶっきらぼうに部屋を去って行ったり、唐突に人が現れたりよくわからない話をしたりしますが、それもこの劇を50分前からの時系列で3場面を順番に観ていくと、そういうことねと納得ができる。

ただ、場面転換の暗転が後半になると回数が増えるし、3回のタイムトラベルの往復は疲れたw 座長室が下手側に常設されているけど、暗転下サイレントで演じたり静止したりっていう演出にはしなかったんだなと不思議に思った。あるいはこの演出も時代なのかしら。

舞台の案内が出た時から、出演者の年齢層が高めなことについて声がちらほら聞こえましたが、この時代(しかも楽屋の「オフ」の空気)を描くにはこのキャスティングじゃないと時代感は出ないんだろうなと思いました。台詞や登場人物の振る舞いのベースにある男女観もまた時代という感じだったけど、悪い感じはなかった。時代。

 

コメディしかも楽屋がメインなので、結構な際どい発言も飛び交ったりしまして、エッジの利いた笑いと言いますか、劇団の裏話としてありそうな雰囲気というかw

「昨夜座長がみどりさんをタクシーに押し込んだ。方向的には目黒へ。きっと目黒エンペラーだわ…」→「みどりさんダブルキャストだから少しでも自分が演じたいからベッドの上でお願いしたのよ…」「目黒エンペラーなら馬場君とあやちゃんも行ったことがあるらしいよ」→次の瞬間その場で「座長みどりさん馬場君あやちゃんが4人で乱交パーティ!?」となったリレーはさすがに笑いました。こうやって伝言で話が歪んでいくのね…。

座長室のシーンで明らかになりますが、団員には隠しているけど座長とみどりさん、実は叔父と姪で親戚同士という事実。でも知らない人にはそういう関係に見えてしまうという罠。こうやって見えない部分を、目に見えた現実とかけあわせて勝手に解釈して、勘違いしたまま事実と受け取ってしまうのってちょっと虚しい…と思った。

で、断片的にそのリレーを耳にした馬場くんには「座長とあやちゃんが…」と聞こえてしまい、カッとなってしまって座長殴っちゃったり…。鳩サブレの缶のぼこぼこ具合がその力の強さを物語っていました、鳩サブレ…。この流れも何度かリフレインして、そのたびにあやちゃんが「座長はあなたの顔を見てないから!」とフォローを入れるって流れもおもしろかった。さすがコメディ。

 

「やっちゃん…これ。」

このブログなので篠崎彩奈さんについて書きたいのだけど、まー!いい演技!AKBメンバーから暴露されるあやなんの舞台裏としては、本番前まで「やばいできない」と言ってるダメダメエピソードを耳にすることが多いですが、この方がすごいのはステージでは絶対ヘマしないところなんですよ。セリフはばっちり言いますし噛まない。

男性楽屋で、座長が居合わせたあやちゃんと一緒に舞台の場面を演じます。病を患って余命の短い父(祖父だっけ?)とそのことを知らない娘がバス停にいて、父が通りがかりの出前持ちに時間を聞いて「10時5分だよ」と答える、別れのシーンの再現。出前持ち役の人はこの親子の設定を知ってるが故にものすごい感情移入してしまって、泣きながら時間を答えてしまうからその点を座長から注意を受けます。

顔をくしゃくしゃにして涙を答えながら「10時…5分、だよ…」と答える出前持ち、すごい剣幕で演じていたんですけど、あやちゃんは彼の感情がそのまま鏡に映ったみたいに目をウルウルにしてたんです。はいカット!で座長が注意し始めるときちんとあやちゃんに戻るんですけど。共演の牧野美千子さんが「声の揺らぎがいい」とあやなんのことを書いていましたが、感情の揺れが声や表情に出るところがとても良い。

そして何より、やっちゃん(馬場君)との関係がとてもかわいい。

若い女子のグループの中で楽しそうにやっちゃんとの恋の話をしているあやちゃんも、女子女子しててかわいいんですけど、何よりも私が度肝抜かれましたのは、自分の衣装にはかけないアイロンをやっちゃんが着る衣装のYシャツにはかけてあげて、それを男性楽屋に入って「やっちゃん……これ。」と差し出すステージ奥の些細な演技。

楽屋に突然入っていって半歩脚をつっこんで、手に持ってきたYシャツを馬場君の胸の前につきだして「やっちゃん…これ。」と言う時の、惚気や恥ずかしさを押し殺した感じがたまらなく可愛らしかった。AKBINGO!の収録を終えた村本さんに「篠崎彩奈の元カノっぷりが輝いていた」*1と称されたことがありましたが、あれだ。あやなんから醸し出されるあの彼女感は一体何なのだろうか…。やっちゃんと二人で目黒エンペラーに行ったらしいという劇中の事実よりも、何気ない場面のほうがずっとドキドキしました(?)。

あと、あやなんと仲良しの松田侑子さんも明るいキャラクターで観ていて元気が出ましたが、役で着ている青ジャージ×パーカーがとても似合っていて、本当にこういう劇団員の人いそうだなと思いましたwあやちゃんの上下ピンクのジャージ(スウェット?)も着こなせている感じ。あれは私物だったりするのかしら…?とても楽屋感出てる。

 

スポットライト

終始コメディーだけど、座長が語る芝居をしていたある男の話に舞台のタイトル「スポットライト」がかけてあり、深い話になっていました。連絡船に乗った男が酒に酔って海に落ち、灯台の灯りをめがけて懸命に泳いだが溺れて死んでしまった話。端っこの役ばかりだった彼には、灯台の灯りがスポットライトを浴びているように思えて、嬉しくて泳ぎすぎてしまったのではという解釈…。

そしてこの舞台の最後は、本番後楽屋裏から外に出てきた団員たちが一言ずつ何か言って帰路に着く…というものでしたが、お金に困っても結婚できなくても芝居をやめられないよねという、演劇にすべてを注ぐ彼らの熱いメッセージでした。舞台裏、役を演じていない楽屋の団員たちを描いた物語にスポットライトを宛てた舞台が、この「スポットライト(Back Stage Story)」という演目なんですね。

座長が最後恋人に別れを告げられて悲しむシーンがありましたけど、どんなに苦しい生活やつらい境遇でも、こうやって好きなことに打ち込めることができるって立派な「しあわせ」だなと思いました。というか、ある種の人たちってそちら側を選ばないと「しあわせ」を満足に感じられないんですよね、きっと。

ライトの当たるところと当たらないところみたいに温度差も躁鬱もあるけど、それでもそのことばかり考えてその話ばっかりして、夢中になっちゃうんですよね。そういうものって演劇でもどんなものでも、人生を豊かにすると思います。

12月の築地で出会うのにぴったりな舞台だったなと思います。すごい笑ったし、楽しかったです^^ありがとうございました。

 

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謝罪

先日11月2日に公開した記事「ゆうなぁについての考察」について、傲慢な態度であり、過剰な言葉遣いがあり、不適切な表現がありました。
読まれた方が大変不快な思いをされて、怒ったり、悲しんだりされたと思います。私が感情に任せて、状況の確認や校正を不十分なままで公開をしてしまったことが原因です。最低の記事でした。
本当にごめんなさい。

当該記事の内容は全文削除しました。
記事にいただいたコメントは残しており、すべて拝読しました。この状況でもご丁寧に書いてくださって、ありがとうございます。ブログだけでなくツイッターの使い方、ゆうなぁについての言及、創作についてのご意見もすべて受けとめました。反省しています。

これからはこのようなことは、ブログにもツイッターにも二度と書きません。

先月のマジムリ学園舞台で、リリーが「感情で喧嘩したら暴力。憎しみを生むだけ」とアヤメを宥めていたのを私は客席から観ていたのに、自分のものにできなかった。本当にダメなやつです。自分の弱さとか勇気のなさがすべてかけ合わさって、このような状況にしてしまいました。

ブログもツイッターも使い方を変えます。今までに嫌な思いをさせてしまったすべての方、本当にごめんなさい。

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追記 2018/11/13

はてなブログ移行に伴い、はてなダイアリー「優しい気もち」全記事を本はてなブログにインポートしました。
本記事で触れている11月2日に公開した記事は、本文が0文字のため、頂いたコメントを含めてインポートすることができませんでした。

円盤観ました(岡田奈々ソロコンサート〜私が大切にしたいもの〜 20180116@TDCホール)

※本ブログには若干のアンチ要素が含まれている可能性がございます。岡田奈々推しの方、なぁちゃんを好きな方等におかれましては閲覧の際は十分ご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。(ちょっと編集しました最後のところ 12/17)

観終わりました。今年の1月16日、ゆうなぁおしめしのせいで(一生言い続ける)発熱して岡田奈々さんのソロコンサートに行けなかったのですが、円盤化の声が大きくなってハッシュタグができた時、リリースされたら絶対に観てブログを書きますと言っていた約束を果たしたいと思います。これであの日の悔し涙が報われるだろうという気持ちで、円盤を再生しました。

当日会場にいなかった私、映像作品としての鑑賞になるので、いつものブログ以上にそんな偉そうなことを書いてはいけないと肝に銘じてはおるのですが、冒頭にお断りしたようなことを書く可能性がありますので今一度ご留意願いたい。

先に1つ書いておくと、安心した。とても好評で神格化されたコンサートだったから、どんなけ化け物になっているんだろうと物怖じしていたのだけど、ちゃんと2018年1月16日時点の岡田奈々さんでよかった。

まずこの方、とても音感がいいと思った。私の推しメンは歌に物言わす方が多いので「歌が上手いアイドル」には触れてきているつもりだが、岡田奈々さんは抜群に音程を取るのがうまい。考える人の歌い出しもそうだし、命の意味のアカペラでの歌唱も。周りの音なしであれだけ長く歌っているのに、どのパートの歌い出しも音程がぶれず、その後も例えば半音ズレたままフレーズが進んでいくということがまったくない。テンポやフレーズの区切り、次の歌い出しとすべてをコントロール出来ていた。音を当てる能力、喉の調子もきっちり整えてきたのだろうという、この機会にかける意識が垣間見えた。それはよく言われる彼女の「真面目」な気質に由来するプロ意識だと思った。

発声はやっぱり現状「歌の上手いアイドル」ではあるが、確実な実りをするであろう希望的な萌芽だと思った。河西さんだって歌の上手いアイドルから今もうすごいから(語彙力)いくらでも化けていく可能性があると思った。そして何より、48・46グループ楽曲もアニメの歌も音楽のこともとても愛していて、セトリのバランスが最高に好き。

まずは憂鬱な日々に元気をくれるナンバーから、月曜日の朝、スカートを切られたの止まってしまいそうな弱弱しい歌唱がうまい。衣装を引き剥がしながら歌ったり、スカートの小さな鞘から取り出した小さなハサミで衣装のリボンを切ったり。あの演出はもうアイドルじゃないですね。そして曜日繋がりで火曜日の夜、水曜日の朝に繋げるのがうまい。10クローネとパンはソロの歌唱だとストーリーが散漫にならずこんなにもまとまって聞こえるものなんだなと、違った曲に聞こえたし、昔話のような世界観が他の楽曲と違ってアクセントになってた。I'm cryingは座って倒れ込むようで、末尾の歌い方とかもう疲れ果ててしまっているようで、世界への入り方がすごい。命の意味もまた重ためですが、イントロだけ流し1Aメロから完全な無音の中でのアカペラは心の中に入り込んで問いかけているのを聞いているような心地。赤い目隠しをした真っ白なワンピース衣装のダンサーさんも出てきてとても神秘的な演出。1ハーフで歌う楽曲が多い中、歌詞を尊重してか2番から歌唱するものもあったりしたのだが、まあ見事に間違えることなく歌っていて、そこにも地道な彼女の成果を感じた。

続いてアレンジを施した楽曲たちのパート。ピアノアレンジのだらしない愛し方はかなり痺れた。普通にこの曲のビッグバンドの雰囲気やモダンなピアノのイントロが好きだから、そこを大切にピックアップして表現してくれたのが嬉しい。誰のことを一番 愛してる?はギター伴奏になると一気に素朴な感じになって、誰を殺せばいいのだろう?とか言われても坂道AKBで聞くような殺気に満ち満ちた雰囲気がなくて、こんなに曲の印象って変わるんだなと思いました。また あなたのことを考えてた君についてはさっきまでの自問自答、悶々とした空気感が一変して、乙女のようなかわいらしい表情を見せる。そんでもってファンサでチョコミントのお菓子投げるために真っ白なニーハイに悪魔のしっぽ生やしてななきーとかやっちゃうわけ。なんなんだこの人は。できることのふり幅がすごい。

真っ赤なドレスに着替えたら、峯岸4の目を開けたままのファーストキス、珠理奈の赤いピンヒールとプロフェッサー、高橋Aの従順なSlave、M.Tに捧ぐ公演からShe's gone…楽曲のかたまりの作り方と衣装がとても合っていていい。MT楽曲ってなかなか誰のものにもなってないけど、She's goneは嬉しかったね。Slaveも彼女だから自然に取り込めていると思った。

本編ラストはさや姉ソロの月影。アンコールはGLAMOROUS SKYDon't say "lazy"MDAYSと、アニメ・漫画由来の楽曲を披露。白いTシャツに黒のジャケットのロックな衣装ととても似合う。そしてここに麻友ソロの紛らしているを紛らしてくるのが見事。雰囲気や言葉の世界観が合ってる。プロの演出家たちと話し合いを重ねて順番などセトリを作ったとは思うんだけど、岡田奈々という世界観にすべてが集約され昇華していくのがすごい。

そしてラスト、そのニュースだけで私を号泣させたイキルコト。前までのMCで見せていた笑顔と裏腹にこれから生きていくことに対する不安とか憂鬱を話していて、それに対するアンサーとして歌われたように思った。すべての歌詞が糸でつながっていてカットできる部分がないのがこの歌のすばらしいところだから、フルサイズだったのが何より嬉しかった。なぁちゃん歌唱でさらに歌詞がまとまった1つの物語になっているから、ここにその素晴らしい歌詞を並べるよりも、この機会にぜひこのなぁちゃんの映像を観て知ってほしいナンバー。

選抜メンバーにのぼりつめてソロコンの機会まで勝ち取った彼女だからこそ、ひとりでポツンと立って歌う歌詞の1つ1つが刺さってくる。イキルコトはさよならクロールC/Wの篠田チームA楽曲です。麻里子やたかみなが率いるこのチームが歌うからこその影を、なぁちゃんはうまく継承している。2番サビ前で見せた身体の素振りが、どことなくMVの田野を彷彿とした。

ラスト1フレーズで、それまでの鎖を引きずるような苦悩した歌い方が晴れたような気がした。まぶしい朝日のようなライトの向こうにはけて消えていったなぁちゃんがとても神々しい。闇を抱えながらもしっかりと自分を持っているところが。


はぁ…曲名全部挙げるつもりなかったのに結局全部出してしまった。

次回がある時は絶対にもっとパワーアップして、美学をさらに磨いて歌を届けてくれるのだろうなと思うと、このコンサートに行けなかった個人的な悲しみとか結構どうでもよくなりますね。だって岡田奈々さんはこれからも歌ってくれるでしょうから。そのことがとてもよくわかるコンサートでした。

CAUTION

岡田奈々

DVD&Blue-rayが発売されると情報が出た時、正直、憂鬱になりました。だって、いよいよあの人の歌と向き合わなきゃいけないんでしょ?だって、絶対好きになっちゃうもん。

素直すぎて裏を知れば知るほどただのメンヘラなくせに表舞台ではずっとかわいい顔でニコニコしててかっこつけたりして、ゆうなぁの首謀者であって彩希ちゃんのことを誰よりも知り誰よりも愛してる彼女を、私が好きとか言うわけないでしょ。絶対に。この機会だからあえて言っとくけどね、多分私あなたのこと嫌いだよ。いっつもゆうなぁ見せつけやがって。笑顔で強がりやがって。はっきり言って大っ嫌いだよ。

だけどね、言いますけどね、岡田奈々ってシンガーは最高ですよ。その感想はまちがいなく、あの日会場でこのステージを目撃したすべての人と同じ気持ちでいられていると思う。繊細ゆえの不安定さが、憂鬱があなたを輝かせる一助になっていると確信した。繊細な心でそれを持ち続けることはとても苦しい。死にたくなる。でもあなたはこれからもそれを明るいパワーに変換して、歌い続けてくれるだろうことも確かに感じた。それは誠に勝手ながら、我々聴衆が抱いている希望。「闇」のなかには音があるんですよ。白い闇の中の黒い光。そういう存在だと思ったんです、岡田奈々の歌っていうのは。ステージに立っていてくれてありがとうと思いました。

和田アキ子50th ANNIVERSARY 「WADA fes 〜断れなかった仲間達〜」【20181018 18:00- @日本武道館】

↑こんなカテゴリが並ぶブログを書く日がくるとは…。
和田アキ子さんの芸能活動50周年を記念したフェス「WADA fes」に、AKB48からの選抜メンバー「AKO選抜」が出るとの情報。アッコさんは河西さんが同じホリプロ所属なのでテレビとかライブ観に行ったりとかでお世話になっているのです。それで、AKO選抜のメンバーを追ってみたところ、

AKB48(AKO選抜)
大家志津香 / 柏木由紀 / 加藤玲奈 / 小嶋真子 / 後藤萌咲 / 込山榛香 / 坂口渚沙 / 下尾みう / 高橋朱里 / 中野郁海 / 峯岸みなみ / 宮崎美穂 / 村山彩希 / 茂木忍 (以上AKB48) / 山内鈴蘭SKE48) / 荻野由佳(NGT48) / 板野友美 / 河西智美

( ゚д゚)!!!! 逝かなきゃ!!!*1
というわけで、この情報を見た昼休み中に、もう発売開始していたチケットと有給休暇をとったのでした。で、フェスということなので出演者をよく調べてみたのですが、

和田アキ子 / Toshl(X JAPAN) / GACKT / DA PUMP / 氣志團 / EXILE SHOKICHI / AKB48(AKO選抜) / BOYS AND MEN / 祭nine. / BOYS AND MEN研究生 / MACO / 武田真治 / 岡本知高 / Shiho / 竹内涼真 / and more…
MC:さまぁ〜ず
主催:ホリプロ/ディスクガレージ

( ゚д゚)

ホリプロって私推しなの?(支離滅裂な発言)

他の出演者ほぼ見えなかったんだけど、落ち着いて見てみたらめちゃめちゃ豪華()なにこれ() アッコさんのところには老若男女凄い人が集まってくるんだなぁ。

会場散策(回想あり)

せっかくお休みをとってたのでちょっと早めに会場の武道館へ。個人的な話になりますが、私もともとモーニング娘。のファンで紺野あさ美さんを好きだったころはまだ子どもだったので年に1回ライブに行ければ良いほうってレベルの在宅だったんですね。それで受験前、モーニング娘。の春紺を観に行ったのがこの日本武道館でした。あの時も天空席に座ったけれどめちゃめちゃ高くてステージは遠くて、武道館ってすごく広い会場だな!って思ったんです。それが2005年()

あの頃はメトロを使って東京に出てくることなんてなかったから慣れない道のりでした。皆さんのご想像どおり大変躁鬱の激しいメンヘラちゃん(当時メンヘラって言葉はなかったけど)だったから、自分のことでいっぱいいっぱいで周りなんて見えなかったんですよ。九段下駅を出るとお掘り沿いの道は銀杏のにおい。イチョウ並木だったんですねここ。

坂道を進み、立派な門を抜け、うねうねとなだらかな螺旋の道を進んでいくと物販の簡易テントが。列は全然なくて、気になった人が通りがかりに覗いていました。この気軽にグッズ買い求められる雰囲気、お祭りみたいですごく好き。出演者別にもグッズが売っていて、私は氣志團のTシャツを買ってしまいましたw20th AnniversaryのTシャツでした。かわいい。今度着よーっと。物販テントから時計台に向かって歩いていくと、正面の1階席入口。そのさらに奥が2階席の入口。その近くにまた簡易テントがあって、アッコさんの50thのロゴシルエットに出演者たちが落書きしたものが展示されていました。サービス精神旺盛。

入場すると場内はアッコさんの曲がずーっとかかってて、私でも知ってるナンバーも多くて、ポンキッキーズ世代にはたまらない「さあ冒険だ」とかもかかってて、早く来てゆっくりしててよかったなーと思いました。開演20分前、10分前にはアッコさんのものまね芸人さんによる影アナ。すごく似てておもしろかった。開演前からアッコさんの"人が集まってくる人柄"のようなあたたかみをひしひし感じていました。

この日着席したのは2階席南東のステージ上手側で相変わらずの天空席でしたけど、13年ぶりの武道館はあの頃よりステージが近くにはっきりと見えました。…13年…() どのアーティストのステージもとても楽しかったんですが、ちょっと上記最大フォントでお伝えした私の推しメンたちの話をしたいのでちょっとお付き合いくださいね。

氣志團

あまり書いたことがなかったかもしれませんが、JK時代の私にとって氣志團はかけがえのないロックバンドでありました。完全在宅でしたけど彼らの音楽には大変支えられました。アイドルソングばっかり聞いていた、勇気もなくぐれたくてもぐれられない私の心の隙間を言葉にして歌ってくれているかのような音楽を奏でる、大好きな方々です。ライブに行ったことは一度もなかったんですが、なんという巡り合わせでしょう、WADAfesで初めてそのステージを観ました。開演前からステージ奥にセットされてたドラムセットのドラムの柄が氣志團のマークだったので、早めにくるのかな?と思っていたらボイメンファミリー、MACOさんの次の3番手で登場。予感はしてたけどまだ心の準備ができてない。

映像で登場して円陣の掛け声、最後は「せーのーでニャ-!」あああああああああああああああああああああああああ知ってるううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!(落ち着け。からのステージ登場。そこにしっかり翔ちゃん(赤い人)と光ちゃん(しゃべらない青い人)が写ってたしトミーばっかり追ってたから全然気づかなかったけど、歌い出したのが学ランにリーゼントで変装したさまぁ〜ずという() 本当にこの人たちは()

私が氣志團を追っていたのは2006年頃までだったと思うので、最近どんな活動をされててどんな音楽をしているのか全然知らなかったのですが、自身のナンバーから我ら思う、故に我ら在りと、アッコさんのカバーアルバムでカバーしたShut Up!を披露。上手側でギターを弾いていた209cm長身、紫カラーの学ランを着ていた西園寺瞳さんが、私は昔から大好きなのです。Shut upのギターソロがかっこよかったな……ソロを弾き終わるとほっとしたのかニヤッとすっきりした笑顔を見せていたのがかわいい眩しい。ああ好き。やっぱり一人だけ大きいなそして顔が小さい。

そして曲終わり、ドラムの刻みが続いてああこれは!!翔ちゃん「行こうぜ、ピリオドの向こうへ…!」やってくれるのですね!!One Night Carnival!!!トミーのギター導入で始まるイントロ、そして翔ちゃんの「俺んとここないか?」あああああああああああああああああああああああああああああああああああCDとDVDで何度聞いたかわからないこの曲が!!!!!!カラオケで何度となく披露したこの曲が!!!今数十メートル先のステージ上に!!!!!!!!!!音速の天使たち!!!!!!!!!木更津の妖精たちとともに!!!!!!!!!いる!!!!!!!!!!!!(激しい感銘を受けながら翔ちゃん光ちゃんと同じダンスを黙々と踊っている私)。サビでぱぁっと明るく拓ける感じ、武道館で体験できて本当によかった。途中のギターソロも、ピンクパープルのライトに照らされるトミー(西園寺瞳さんのニックネームです)本当にかっこいい…

これだけ盛り上がったからもう終わりかーと思ったら、光ちゃんが早乙女の言語で翔ちゃんに話しかけて「One Night Carnivalでいまいち盛り上がってなかった?ちょっと古くないか??」などとひともめしてリーゼントで背負い投げされて、「17年前の2001年にプチヒットしたOne Night Carnival」を歌い続けている件について頭をさげ、楽器を置いたメンバー達も頭を下げ、團長の翔ちゃんは「おまえら…」となり「氣志團、生まれ変わります。新曲を披露させてください」とか言って始まったのが、One Night Carnival 2018。あのね、あなた方最高よ…。ほんとエンターテイナー。ただ歌って弾いてじゃ終わらせないの。さっきまでエレキ持ってバリバリに弾いてたのに楽器置いてDA PUMPのU.S.AとミックスさせてOne night carnival歌ってるんだよ?振付でワン・ナイ・カーニバルとか言って「O.N.C」の形を腕で何回も作って踊ってるんですよ?本当に最高。トミーのUSAダンスにくぎ付けでした。團員みんなのこと見たくて一瞥したけどほんとごめん、やっぱりトミーしか見えなかった…。あんな多摩の大巨人がカッコつけてこなれた感じに踊ってるのが愛しすぎる……。

AKB48(AKO選抜)

AKB48は比較的後半の登場でした。何だろう、全体の出演順がとてもうまく編まれていて、そろそろくるかな?の予感が高確率で的中。あたたまったあるいは落ち着いた会場の空気を壊さず次のアーティストに繋がる感じ。

いつものovertureでメンバーが登場すると、まずはフライングゲット。見ただけで何の曲かすぐわかる見慣れた陣形ですが、そのセンターはともちん。そして左右に柏木、河西。うおおおおおお熱い!!!というかすぐ近くの上手側に彩希ちゃんがおる!!!河西さんもおる、え彩希ちゃんもおる!!!え!!!を何度となく繰り返していました。

言い訳Maybeポニーテールとシュシュはとても懐かしい。Yes,篠田チームAのウェイティング公演。maybeとか久しぶりに聞いたからなおさら。酷暑だった夏が終わってやっと涼しくなった今にぴったり。河西さんと彩希ちゃんを交互に観ていたはずなんですが、やっぱりこういう場になると彩希ちゃんを追いかけてしまうのは自分が何よりもAKBのヲタクだからなんだろうなと思いました。離れて観ていても手足の振る舞いとか移動の時の動き方とかでわかりものですからね。

OGとして結構いい扱いを受けている河西板野は、AKO選抜フロントメンと中央ステージへ。その中には彩希ちゃんもいるというか河西さんの前歩いて移動しているが!??!??!?なんなら中途半端なところで立ち止まってお手振り始めちゃうから河西さんがしぶしぶ合間縫ってサブステに進んでいったが?!!?!?!() おもしろすぎる。

そして、ヘビーローテーション。1ハーフで攻めるねぇ、もう4曲目だよとAKBの凄みにニコニコしていると、近い。河西智美村山彩希が限りなく近いそして、同じマイクで歌っていた。あれは見間違いじゃない。多分。衣装見ればオフショルダーの河西さんは一発でわかるんだけど、なんてったって茶髪のポニーテールがめちゃめちゃいたから(河西宮崎加藤など)。けどまあ一夜の幻と仮定して夢を見させていただくことが許されるのであれば、

ユイリチャント( ゚д゚)カサイサンガ

イッショニ( ゚д゚)ウタッテル

カオガ( ゚д゚)チカイ

…のに、1つのマイクで一緒に歌ってるのに 全 然 絡 ま な い () 人見知り×人見知りのダブルコンボがすごくて笑ってしまった。が、そんな2人がマイクスタンド脇にしゃがんだ時に鳴り響いた歌詞が「こんな気持ちになれるって僕はツイているね〜♪」だったことは忘れずにいたい。それな…僕はついているよね本当に。

そろそろラストかな?と思いきやまだ続く。友智が捌けて現役メンバーでの365日の紙飛行機。AKO選抜での歌い出しは我らが柏木由紀。披露した中では最新の、朝ドラ主題歌として有名になったナンバー。こういう歌謡祭的な場にはぴったりですね。落ち着いて彩希ちゃんを拝めました。ちょうど上手側を向いて立って歌っていたからよく見えました。指を伸ばした時の目線がきれいなんですよね、この方は。

MCではワタナベエンターテインメント所属のしーちゃんがいかにして言い訳maybeのセンターポジションを勝ち取ったかについて「ホリプロの西尾さんと仲良くしているからです!」と大変生々しい話を()。AKO選抜は基本AKBメンバーで構成されていますが同じホリプロ所属の現役メンバーも含まれていますし、AKSメンバーよりいいポジションで歌っていましたから、事務所の強さをまざまざと見せつけられたように思いました。でもそれもそんなに悪い感じはしなくて、事務所の繋がりがあったからこそ呼ばれた舞台だったと思いますし、仕事仲間としての繋がりとかポジティブなほうの事務所の強さを感じました。
OGとして出演してるともちんと河西さんも話を振られたのですが、河西さんは「ともちんと同じ名前のともみ、河西智美と申します!覚えて帰ってください!」と新人さながらの腰の低いご挨拶。河西さんはアッコさんの45周年ライブを観に行ったりとアッコさんをとても慕っております。同じ事務所の大先輩の背中を見ている態度だなぁと言うのを、今思い出してみると感じます。詳しくは後述。

恋するフォーチュンクッキー

AKO選抜も締めに入り「最後の1曲は、この方々と一緒に歌って踊りたいと思います。どうぞー!」で登場したのはなんと黒地に白基調の刺繍の入った学ランに身を包んだ氣志團5人。そして始まる恋するフォーチュンクッキー

( ゚д゚)

このブログの読者の皆さん。こんにちは。私が何て言っているかわかりますか。村山彩希さんと、河西智美さんと、西園寺瞳さんが、同じステージで、一緒に、恋チュンを、踊っているんです。

( ゚д゚)夢?

氣志團の本当にすごいところは、年下のアーティストにもへりくだるその姿勢だと思うんですよ。自分たちよりデビューも遅く年下の女の子のアイドル集団に対してもそれをできるところ。氣志團万博にも呼んでくださったり、以前テレビ番組でコラボレーションで一緒にONC歌った時に「長くやってたらAKBとコラボできたよ!みんなも一緒に頑張ろうぜ!」みたいなことを落ちサビ前のセリフに言ってたんですよ翔ちゃんが。自分たちの立場を飾らない、自分たちの境遇を人を楽しませるための笑いやおもしろさ、味に変えられる勇気が氣志團の本当にすごいところだと思います。

で、河西さんの恋チュンダンスもまたレアだったわけですが、彩希ちゃんを見て、サブステに視線を移すとどうしても209cmのギタリストが黙々と踊っているのが気になってしまってあまり観られなかったのが昨日唯一の悔い…。しかし河西さんのトレードマークともいえるオフショルに脚を映えさせる後ろ長め&黒レースのついたスカートというThe 河西智美 powered by オサレカンパニーなフェロモンばっちりな衣装で恋チュンっていうのはかなり異色だったと思います。
メインステージのメンバーは手前に一列に並んでいるのですが、彩希ちゃんは上手側がポジションだったのでよく見えました。実質"神手"である。おにぎり作る時の手がぎゅっぎゅって絞ってるみたいで潔いんですよ、彩希ちゃんの恋チュン。そして、トミーの作るおにぎりが大きすぎるんだが……あんな大男のおっさん(※永遠の二億才です)がおにぎり作って踊ってるんだが…そのサイズと形はおにぎりじゃなくてサッカーボールなんだが…かわいすぎる……

…で、

( ゚д゚)

放心しました。私のメンタルがピリオドの向こうに行ってしまいました。アーティストさんが後半戦も代わる代わる、そして時間が経つにつれて大物が登場してくる。でも私の推しメンと私の推しメンと私の推しメンが共演しすぎていた件についてはとんでもないインパクトがありましたので、EXILE Shokichiさんとか岡本知高さんとかTOSHIさんとかものすごい方々の音楽に浄化されながら完全に放心していました。

ふと思ったこと

会場の雰囲気。いろんな界隈のヲタクが集まっているのはわかるんだけど、客層は女性ファンがかなり多くて、年齢層は比較的高めかなと見ていたのですが、私の周りには若い男女のカップルとか、自分と同年代〜上の1人でいらしてる女性ファンも多くて驚きました。親子連れとかもいましたね。アッコさんの求人力がすごい。
でも何より驚いたのは、悪口を聞かなかったんですよ。ああいうフェスの場だと自分の好きなアーティストを誹謗中傷して笑う声とか、「私あの人嫌い」みたいな暇つぶしの声が絶対に聞こえてくると思ったのに、全然聞こえてこない。むしろ氣志團の茶番ステージに笑ってくれて、前列にいたDA PUMPファンなんてU.S.Aのミックスを聞いて大声で笑ってくれていたし、AKBにはかわいいとか懐かしいとか言って楽しんでくれていた。考えてみてくださいよ、5年前だったらDA PUMPのヲタクとAKBのヲタクが同じ会場に共存してるとか奇跡だからな?(何があったとは書かないけどな?)。無名だったり全然知らない曲だったりしても、すごいねといって拍手を送る。そして推しが出てくるのを待つ。そのことに驚きました。
周りにいるのは自分と同じ別の界隈のファンで、誰が自分の発言を聞いているかわからない。どの出演者にも彼らを好きな人が同じ空間に必ずいる。この状況に対するリテラシーは、もしかしたらSNSの発達に伴ってかなり健全になってきているのかもしれない。なんてことを思った。

アッコさん

最後に登場したこの日の主役。ずっとテレビでお見掛けしていた方だし、河西さんがとても慕っているから、何気に楽しみにしていたんですよ。登場したらまず古い日記を歌唱。私ほんと疎いのでタイトルだけじゃわからなかったんですが、歌い出し聞けばわかるよ。古い日記っていうんだ。Shokichiさんもさっきカバーで披露していたけど、なんかもうまったく違う曲に聞こえた。カバーされても名曲なんだけど、アッコさんにしか歌えない歌があるって思った。「あの頃は〜♪」の声の音圧。武道館の天井の国旗まで揺らしそうなほど。手でバランスを取りながら喉から声を絞り出すように歌うのとかすごいかっこいい。

ゲストの竹内涼真さんが登場すると女子の歓声がすごくて、会場が一気にジャニコンか?くらいの空気に変わるくらい人気者だったんですが、アッコさんと「笑って許して」をデュエット。\アッコ―!/と\涼真―!/してきました。竹内さんはカラオケバー程度でしか歌ったことなくてお客様の前で歌うのは初めてだと話していましたが、高身長の大きな身体、歌声は太くて初めてとは思えないくらいしっかりした歌声でした。そこにサックスの武田真治さんも加わり、Uptown Funkを披露。ここはジャズバーかって思うくらいの空気。ノリノリ。最高にかっこよかった。武田さんのサックスは凄まじくて、楽器が喜んでいそうなくらい鳴っていました。

あの鐘を鳴らすのはあなたはCMで使われた時に初めて聞いて大好きになった曲です。まさか私の生涯で生で聞く機会に巡り合えるなんて……それこそ、いろんな出演者を集めてフェスを開いてくださったアッコさんのおかげですね。「阿久悠さんからこの曲の歌詞を頂いた時、「"あなた"って誰ですか?恋人ですか?友達ですか?家族ですか?」と訊ねたら、阿久さんは今まで出会った人たちを思い浮かべて歌いなさいとお答えになった」というエピソードも。歌い出しからは優しく、サビは雄大に力強く。この曲を知ったCMがいつも朝テレビで流れていたからサビになると朝もやの黄色い光が思い浮かんだりして、ちょっと懐かしいんです。推しメンたちのステージ後燃え尽きていた私は、あの鐘を鳴らすのはあなたで骨抜きになりました。

今あなたにうたいたいのサビ、マイクを外しての歌唱は本当にすごかった。2階の天空席でもはっきりと聞こえましたよ。声が大きいだけじゃなくて発声や発音がクリアで歌詞まで聞き取れる。あれは本当にすごい…。技術的な凄みだけじゃなくて、歌いたいと歌う大物歌手のがむしゃらさがすごかった。50年も活動を続けていても、気持ちの根幹は同じなんだ。翔ちゃんがMCで「18歳でメリケンサックをマイクに持ち替え、大阪から2.5歩で上京した」などとアッコさんの武勇伝を語っていたし、やっぱり体の大きな人なんだろうなと思ったけど、ステージに登場した時あまりそれを感じませんでした。天空席であまりに遠かったこともあるんだけど、なんかもっと大きい人だと思ってた。日本中、世界中が知ってるような超大物。どんなオーラまとってる人なんだろうとおもったら、ひとりの女性だった。他の出演者とは声の圧も重みも段違いに違ったけど、歌手としての美しさの分だけ影も深かったような気がした。

歌い始める前、いろんなジャンルから集まってグッズやサイリウムを振る観客に向かって「皆さんの好きなノリ方で聞いてください」と声をかけるアッコさん。デュエットでの演奏後は、「真治のサックスと涼真の歌が聞けるなんて、今日来てよかったね」と客席に話しかけていたアッコさん。年功序列とかしきたり関係なく、みんなのステージであたためてくれたこの会場で歌えることがありがたいと、自分より後輩の出演者全員に敬意を表す態度のアッコさん。
EXILE Shokichiさんは「こんな僕に対してでも、アッコさんはリハーサルの時に「お先に失礼します」のメッセージカードを置いていってくださる」とエピソードを披露していました。出演メンバーが決定した時のアッコさんのコメントでは、氣志團万博に出てフェスの楽しさを知って、若者の文化だと思っていたけどやってみたいと50年の節目でチャレンジなさったそう*2

MCでみんなが代わる代わるアッコさんの姐御エピソードを披露するものだから、さて最後に主役は何を語るんだろうと思ったら、びっくりするくらいすごく腰が低いんです。50周年記念の武道館はこの日がラストだったみたいで、そのこともありとても感傷的で、泣きながら話す場面も。「普段はこんなこと言わないんですけど、テレビ局、ラジオ局、メディアがいなかったら私はいない」と何度も感謝を述べて、深々と頭を下げていました。ISSAがトークの中で話したことについて「バカだねあいつ」なんて笑い飛ばしながらも、竹内涼真さんに「あんた言ったよね?」と過去の発言を問い詰めながらも、総じてアッコさんがこんなにも物腰が柔らかな方だと思わなかった。

ラストはもう一度ふたりで歌いたい。今日の出演者がステージに再登場して全員ステージに並んでの合唱でした。改めて並んでみてもやっぱり豪華な出演者。終演後は一瞬暗転して何だ!?と思いきやメインスクリーンにアッコさん手書きのメッセージ。縦書きでとても丁寧な謝辞。明日もあなたに希望の鐘が鳴りますように…という趣旨の素敵なメッセージでした。

アッコさんの人の良さ、腰の低さ、もちろん実力に、これだけの人たちが引き寄せられてくる。私もそれに引き寄せられたと言いますか、あんなに素晴らしい自分の推しメンたちの夢のようなステージを観させてもらっちゃったら、惹かれないわけないでしょう。実力、事務所の力、明るく強い力を持つとこんなにも可能性のある舞台を作ることができるんだという希望。テレビで見るような偉ぶってる"キャラ"じゃないアッコさんを観ることができて本当によかった、とても素敵なフェスでした。

これが「ファミリー」なんだなと思いました。自分の力を若者たちにそっと分けてあげて、もっと明るい力に変えることで、昨日よりも可能性のある舞台を作ることができる。なんて素敵なんだろう。AKB48も河西さんもともちんも氣志團もその近くにいることがファンとして嬉しいし誇らしいし、河西さんに至ってはその姿をとても尊敬しているのだろうなというのを、河西さんのソロ活動の節々を思い出しながら思いました。そしてただ1人の観客にすぎない自分も今日このWADAfesに参加したことでアッコファミリーを取り巻くほんの一部になれたような気がしていて、それはとても幸せなことです。

WADAfesは公式SNSもたくさん頑張っていて、新しいことを取り入れているところもかっこいいって思いました。舞台裏には出演者用のフォトスポットもあったみたいだし、出演者もたくさん写真を撮ってくれて、そのおかげで終演した帰路でもまた幸せを分けてもらうことが出来ました。最初から最後まで本当に夢みたいなフェスでした。そして、そんなアッコさんだからこそ50年も芸能活動を続けてくることができたのでしょうし、これからもずっと続いてほしいなと思いました。本当におめでとうございます。素敵な時間を本当にありがとうございました。

*1:意図せずこのような変換ミスをしたのですがこれはこれでおもしろいので生かしましたし結果的に逝きましたので強ち事実と相違ありません。

*2:http://www.wws-channel.com/music2/89701.html?view=more