シュガー・ラッシュ

Sugar Rush観てきましたー(*´ω`*)2D・吹替版です。
4月入ってすぐのレディースデイに行ってきたのですが、考えが甘かったです。
春休みの子どもたちばっかりで(ヽ´ω`)
映画館のエントランスを入った瞬間のあの絶望感は、サニーサイド幼稚園のいもむし組の実態を目の当たりにしたバズ・ライトイヤー一行のそれに近かった。
キッズ特有の甘い香りが場内に漂っておりました…。
視覚と聴覚に加えて、嗅覚までシュガー・ラッシュを楽しめたのかもしれません(´ω`)



短編「紙飛行機」

同時上映の短編は、アカデミー賞の短編アニメーション賞を受賞した作品です。
駅のホームで偶然出会った一組の男女のストーリーですが、台詞なし、映像はモノクロで彼女の口紅の赤だけが色彩を帯びてます。
紙飛行機のCG感は「ファンタジア2000」のベートーヴェン(確か)にも似た図形っぽい映像を思い出したりしました。と同時に、おかしくって思わず笑ってしまったけどww
モノクロ、サイレント、設定も今ではない古めかしいアメリカ。日本で昨年話題になった映画「アーティスト」へのオマージュのようなものを感じました。
音楽と物語が密接に織り合わさった、伝統的なディズニー映画のスタイルです。



おはなし

ものを壊す悪役を演じてひとりぼっちでいることをみじめに感じている主人公ラルフが、
ヒーローになるために必要なゴールド・メダルを獲得すべく、他のゲームの世界へ飛び出していって、
迷子になった先々で様々なストーリーが展開する。という内容。


しかし、ネタバレを気にするディズニー映画って、これまでには殆どなかったなあと感じます。
最近は童話やリメイク作品に加えてオリジナルが増えたとはいえ、それにしても。
それだけひとつひとつの設定が複雑に絡んでいて、その物語を体験していく中でも“謎解き”による驚きとか発見とかの感覚が重要なんだなという印象を受けます。
メリダは結果的にその要素を十分に発揮できる構成になってなかったなって思う部分があり(尺の配分の問題で)、今回もちょっと後半がつめつめで次々にいろんな要素が出てくる感はあったけど、
そのめまぐるしさも含めて、映画の内容とマッチしていたところがありました。


映像は、3Dで観たらレースや戦闘のシーンはとても迫力があるんだろうなあ。
要所要所でスローモーションでキャラクターの重要な表情を映していましたが、ゲームやテレビのハイライト映像のようで効果をうまく使っていました。



おともだち

主人公のラルフが迷い込む世界に、コントローラーのマシンガンで敵を倒していくバーチャルSFシューティングゲーム「ヒーローズ・デューティー」があって、
サイ・バグという増殖する寄生虫のような敵キャラがいて、映画のストーリー展開にも深く関わってきます。
ビジュアルはかろうじてノミくらいに留まってるんですけど、その寄生・繁殖の設定イメージがもう完全にゴキブリなのですわ…(´Д`)
3Dで観ようとしてもあいつらまで迫力帯びてくるのかと思うと若干の抵抗感w


(※単語を出すのもおぞましいので以下「おともだち」と差し替えてお送りします(´ω`))


いつからか作中に害虫が出てくる作品を頻繁にみかけるようになりました。
魔法にかけられて」のお掃除のシーンでは衝撃的なアクションを連発しますし、
「ファンタジア2000」のショスタコーヴィチにもちょこっと大量出演してますし、
WALL・E」に出てくるおともだちには名前まで付いてます。
今ではキャラクターとして大人気のエイリアンのスティッチだって、動きや設定(水に弱い)がおともだちと似通っているところがあります。


甘いお菓子だらけの世界とおともだちが隣り合わせに描かれるなんて、考えただけで身震いしてしまうところですが
昔の作品はもっぱらネズミでしたよね。もちろんミッキー・マウスの短編ではネズミが英雄なわけですけどもw、「ハーメルンの笛吹き」の大量のネズミは気持ち悪いし、1匹だけだとしても「わんわん物語」とかでは害虫として出てくるし。でも今ではネズミと言われても都会の街中や逆に古い家屋で遭遇するくらいだし、おともだちのほうが身近にいる。


過去のディズニー映画にもたくさんの嫌悪感やアイロニーが描き込まれているんだけど、我々が今組むことができない感覚がいっぱいあって、そのひとつにこの害虫の表現があるのでしょうね。
我々の感覚がおともだちの気色悪さ、あるいは甘いお菓子やソースのベタベタした感触、ゲームの様々なCGを知っているから、ものすごい刺激されているんだろうなって思います。
アメリカの美術館が所蔵品にゲームソフトを加えるというのが最近ニュースになりましたが、この映画をみてたらその理由もはっきりと掴めた気がします。ゲームが創造した世界観は本当に大きいし、そこに掛けられた労力も大衆文化っていうにはクオリティーの高いものになってる。


きっとこれから何十年先にこの2000年代の作品に出てくるおともだちをみて、キモチワルイと感じる鑑賞者がいるかどうかも実際わからないし、ネズミ、おともだちと継いでもっとキモチワルイ生物が誕生しているかもわからない。
そう考えると、今現代の嫌悪感をまあうまいこと引き出しているわけです。


それにしても……きもちわるくて震える…ww





感想

AKB48が世界共通のテーマソングになった=日米のゲームカルチャーがコラボ、ってことにはならないけれど
日本のサブカル色は確かにとても濃く編み込まれていました。


考えてみれば、「モンスターズ・インク」なんかも巨漢と幼女が主人公になってるけど(マイクもそこにいるからトリオになるけど)
ヴァネロペはラルフのことを「おじさん」って言うし、
ラルフはヴァネロペに「まだまだ子どもだな」って言う。
吹替版のセリフでは、レーシングカーを「2人で作るの!」とかバリアのせいで外界に出られないシーンで「痛い!痛いよおじさん!」とかあったしww
“おじさん”と“幼女”、この組み合わせは……狙ってるな…(´ω`)


でも考えてみれば、ディズニーに性を彷彿させる要素が入り込んでる作品ってかなり希有ですよね。
どんなに二次創作な仕様を徹底しても、画面を原宿系のマッドな色遣いにしてみても、
それでもやはり“不健全”な要素を避けて通れない日本のサブカルチャーって驚異だなって、逆に感心してしまいましたww


そういうチャレンジした作品の世界共通の主題歌にAKB48が起用されるって、名誉だなと思った半面、
これも自然の成り行きで避けられないものだったのだなとも思えました。


Sugar Rushは作品の出来不出来という評価を度外視しても、
間違いなくディズニーアニメ史に残る作品だなというのが感想です。