優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

ゆうなぁ単独コンサート〜かけがえのない時間〜【20200122 18:30-@TDCホール】

行ってきた。迷ったけど、観た後で書いておきたいことがあったから書く。連番はあやなん推しのFFさん。声かけてくださってありがとうございました。

出演:村山彩希岡田奈々


overture(Gacharic Spinのバンド演奏でスタート)
M01. LOVE修行(バンド)
M02. てもでもの涙(バンド)
M03. 君に会うたび恋をする(バンド)


M04. なんか、ちょっと、急に…(岡田ソロ、バンド)
M05. Stoicな美学(岡田ソロ、バンド)
M06. 僕だけのValue(岡田ソロ、バンド)
M07. わかりやすくてごめん(村山ソロ)
M08. 水の中の伝導率(村山ソロ、BD)
M09. 点滅フェロモン(村山ソロ、BD)


寸劇「りんご姫」
出演 りんご姫:村山
   なな王子:岡田
   継母兼りんご売りのばばあ:峯岸みなみ
   あやなん王子:篠崎彩奈
   4人の子どもたち:髙橋彩香、歌田初夏、平野ひかる、多田京加
劇中歌 ガラスのI LOVE YOU(子どもたち)
    毒リンゴを食べさせて(BGM)
    おしべとめしべと夜の蝶々(りんご姫・なな王子)
    ラスベガスで結婚しよう(全員)


M10. タブーの色
M11. メロディーズ *GAM
M12. I'm sure


ゆうなぁリクアワ
3位 M13. 涙の表面張力(岡田、村山、向井地美音茂木忍
2位 M14. ハートの独占権
1位 M15. 友達でいられるなら


M16. コイントス(村山ソロ)
M17. それでも彼女は(岡田ソロ)
M18. 大声ダイヤモンド(客席にて)
M19. ジャーバージャ(客席にて)
M20. You should know it... *DIVA


E01. 1/2(バンド) *川本真琴
E02. sprinter(バンド) *Kalafina
E03. レインボーローズ(バンド) *山本彩
 岡田⇒村山にお手紙
E4. サステナブル
WE. ずっとずっと

知らない曲がいくつもあったから歌詞重視で聞いてたけど、恋愛楽曲揃い。サウンドは爽やかなものから、ちょっとシリアスなものまで幅広。この二人が歌うとLOVE修行ですらニュアンスが変わるのだから、ゆうなぁの世界観って強いんだなと思う。

なぁちゃんソロのなんか、ちょっと、急に…がすごくよかった。個人的に大好きな曲だし、なぁちゃんはこの歌詞を聞いて彩希ちゃんを思い浮かべるだろうなってくらい、彼女にぴったりな歌だと思ってたから。
この方は感情を歌に乗せるのがものすごく上手くて、いつもかっこいい方に振り切れたがるけどこのかわいい歌をかわいらしく歌ってくれたことが嬉しかった。多分昨日みた洒落た恋愛映画 軽く影響受けちゃったのかもね……ってまるで誰かに話聞いてもらいながら照れてるような顔して。甘酸っぱいのに切ない。また観たい。自分も遊んだ帰り道に一人でこの曲を聴いて目頭を熱くするタイプの人間なので、多分、気持ちわかる。明日からも一緒にいたいだけ。

歌にかけた岡田さんに対して、村山さんはダンス。やっぱりそうなりますよね。
点滅フェロモン以外初見だったとおもうけど、よくあれこれ見つけてくるね。どれも良い楽曲だった。わかりやすくてごめんが可愛くて好きだった。最後まで会場歌唱で観たかったけど…あの映像は新体感ライブ向けの企画か何かだったのかな? 席が最果てだったから、振り返ったところにある小さいモニターでしか見られなかったけど、ちゃんと観たいな。ソロ後半の2曲はダンスがセクシーで挑発的。攻めたね。身体の見せ方よくわかってる。痩せすぎて骨浮いてたけど骨の動きも綺麗だった。リクアワの時から気になってたけど太ももが好きだった。彩希ちゃんだなって思った。伝わらなくていい。

メロディーズもやってほしかったから嬉しかった。アイドル百合楽曲の古典、ハロプロのあやみきです。最初は座って歌ってたし、立ち上がってからも本家オリジナルままの振付ではなかったので、ビジュアル的にエッチな要素はあんま感じなかった。歌詞はコテコテに同棲カップルですけど、ハモリで魅せるデュエット曲なので声の重なりが綺麗。二人の歌唱で聴けてよかった。

I'm sureの上が彩希ちゃんってのは沸いたね。いつもはなぁちゃんがエスコート役をしたがるように見えていたけど、リターンマッチとかおしめしでさえ常にゆうなぁのポジション逆だろって思ってる界隈なので、折り合い次第ではワンチャンと期待してました。やってくれましたね!!
上いいね!!なぁちゃんを見下ろして膝立ちになってるの、背の高い彩希ちゃんの方が権力握ってそうに見えたからあの圧の出し方はすごい。目がねえ…誘って微笑んでるの。妖艶な笑みというやつなのか。あんな目で見下ろされたらなぁちゃんも相当いい怯えの顔をしていたんだろうな。本当にすばらしい演者。サビに向かう音の高鳴りとともに、勢いよく(引力任せに見えたのもいい)床に手をついた瞬間の非日常なステージにすんごいドキドキした。上手側だったので頭側が見えたけど、彩希ちゃんの細い肩が綺麗だったし、腰のうねりとその反動からくるペチコートの揺れが生々しくて…キタ…。曲中つかの間のエロスは永遠のように長く焼きついた。モニターは全然見えなかったから表情は見てないけど。
成人コンおしめしは嫌がって説得された末の披露、全ツ4公演ではI'm sureを断ったというのに、この日は意を決して振り切れてましたね。プロだわ。

寸劇「りんご姫」の話ですけど、上手の最果てだったので下手側の袖が丸見えだったんですね。壁際の陳列棚が見えるくらい丸見えだったんですが、りんご姫と子どもたちが本ステにたどり着いてワチャワチャしてる時、下手袖になぁちゃんの隣にもう一人、少し背の低い見慣れた風貌の子が出てきた。双眼鏡を覗いてみますと我らがあやなんでして、相当緊張しているらしく、なぁちゃんに軽くハグされたりして励まされていました。

偽王子とか言われて汚れ役だったけど、あやなんが出てきたら面白いのになーと思っていたし、一方で叩かれるのが怖くて出てこないかな…とも思ったから、出てきてくれたことが嬉しかった。それも、彩希ちゃんとの大事な人間関係(ゆいなん)をきちんと引き入れた上でのゆうなぁ寸劇だったから、人権がちゃんとあって良いと思った。なな王子に張り合えて成り立つのはあやなんなんだ!って公式に出してくれたことも誇らしかった。

ゆうなぁゆうなぁ言われてる中でもゆいなんを尊重してくれたし、ずんりー/ゆうなぁずんのずんちゃんも関西弁のきくストーリーテラーにしてくれて、尊敬する先輩としてみぃちゃんも、かわいい後輩の4メンバーも揃ってて、二人の世界に閉じこもる感じじゃないのがよかった。キャストも最高だったし、セリフのテンポや間合いも抜かりなくて笑えたし、おもしろい寸劇でした。
成人メンバーコンサートで一度披露したおしめしをここにさらりと入れて最後まではやらない、キスは寸劇としてっていう構成もよかった。うまい。
ただ一つ注文をつけさせてもらうなら、なな王子とあやなん王子のBLが欲しかったです。残酷な雨アレンジいけたんじゃないですか?需要ありますよ(こういう話も3次元百合としては本当は鍵アカとかSSサイトですべきなんですけど、この際この話題なんで書きましたよ)。

途中客席に出て歌ったジャーバージャ、一緒に選抜入りしたこの曲は二人にとって大切なんだろうな。ただ普通にしっぽり聞きたかった。そのくらい良い歌唱だった。彩希ちゃんがなぁちゃんが歌うパートを歌ってるのも、everybodyをそれっぽく言ってるのも貴重。いつもと違うアレンジを楽しんでいるのが伝わってきました。

彩希ちゃんのコイントスは、なぁちゃんのそれでも彼女はとのシャッフルでした。コイントスのオチサビ、泣くのかなってくらい言葉を詰まらせて歌いだしたように聞こえて、表情も揺らいでいてドキッとした。仕掛け方がうまいなって思った。セトリもただ普通に持ち曲をやるんじゃなくて「お!」って思わせる工夫をしてくるところが良かった。熟考されたセトリだと思った。

なんといってもYou should know it...がパーフェクト。彩希ちゃんがこの曲にハマってると人づてに聞いていたし世界観も二人にマッチするからやるかなと期待してたので、イントロ鳴った瞬間にキターって言っちゃった。推しメン増田有華さん作詞のDIVA楽曲、アルバムに収録されてますのでぜひ。

彩希ちゃんが才加パート、なぁちゃんが増田パート。彩希ちゃんは何かと秋元ポジをやったことがあるし、岡田さんはゆうなぁヒグラシも、僕夏の脳パラも、4全ツのMARIAも(多分)増田ポジだったし、増田岡田って何かとハマるのね。わかるよ。「このまま堕ちていくだけの運命なら終わりにしよう 私から」をなぁちゃんあなたが歌ってくれた。至高。増田さんの世界観はビターですよ。曲調もEXILEとかにありそうな感じ。
今まで散々ラブラブイチャイチャを見せつけてきた本編ラストにこの落とし方は痺れる。岡田⇒村山のお手紙に時々「つらい」とあったその一抹の憂鬱、二人がこれだけ恵まれた環境にありながらどこか帯びている憂いが、セトリ中このYou should know it...の存在に凝縮されてたように思う。情が籠っていたし、百合的に見てもこういう楽曲をきちんと織り交ぜてくるのは核心をついていて、逃げてない。最高だった。

アンコールは1/2とかいう懐メロ。楽しそうにニコニコと歌ってました。サビの「愛してる」で彩希ちゃんのほうを向くなぁちゃんに対して、わざとそっぽ向いたまま次の「愛してる」を歌う彩希ちゃんが平常運転で好きでした。Kalafinaは彩希ちゃんのチョイスかな。

レインボーローズも素敵だった。高い音の伸ばしが本当に綺麗なの。声がしっかりとしてて、きちんと彩希ちゃんの歌になってた。1年前のソロコンからみても遥かに上手。音楽に関することはよくわからないけど、少なくとも私は普通にアーティストのライブみたいな感じで終始聞いていられたから、それはきっと彩希ちゃんの歌唱がとても安定しているということなんだと思う。生歌最高。いっぱい自信持ってほしい。彩希ちゃんの歌をこれからもっと聞きたいと思った。

MCでは話題に出るのは尊敬する柏木さんのライブのトークのことだったりして、着替えで入れ替えになって1人でMCする時もちゃんと話せていたし、おもしろくて楽しい時間でした。普段立ってるステージとはいろいろ違うから、生バンドでの歌唱も、曲が終わるときに腕をまわして巻いてからジャンプするのも、MC中に水分補給するのも、客席からの「お水おいしい!?」も新鮮だったみたいで、ひとつひとつのことを楽しんでいました。ソロコンの時よりリラックスできてるのは、場数を踏んで自信がついたり気を付けるところがわかったこともあると思うけど、一人じゃない安心感もあったのかな。

なぁちゃんもなぁちゃんで、いつもの神々しい印象がちょっと和らいでというかなんというか、イヤリング?が取れたり衣装とれたり肩にかけたタオル落としたりと抜けた部分が見えたのが、私の目には新鮮でした。彩希ちゃんは落ちてしまったタオルを、グッズを投げながら歌い続けるなぁちゃんの肩にそっとかけ直してあげていました。拾ったイヤリングはMCでなぁちゃんが話し終わったいいタイミングで手渡してあげたり。浅井七海さんが最近メールで触れていたように、お互いの欠点をさりげなく補い合えるのがゆうなぁだというのが垣間見えました。

アンコールラストも二人が選抜のサステナブル。ダブルアンコールはずっとずっと。これからもずっと好きでいてねっていう、会場に向けたメッセージのように感じた。どちらもいい歌。最後の最後で振りコピできたし、明るく終わって楽しかったです。終演後はお見送りもありました。

手紙を受け取った後のMCでも話していたように、選抜についても考えが振り切れたところがあって、メンバーやAKBのために自分が大きくなると決めた彩希ちゃんは、最近はテレビの仕事も選抜仕事も堂々と楽しんでいる。
迷いがなくなってるように見えるから、観ているこちらも苦しくなくて楽しむことができたと思います。当日は終演まで何やるんだろうってずっと緊張してたからめちゃめちゃ疲れたけどw後々思い出しても観られてよかったコンサートでした。行くことができて本当によかったです。ありがとうございました。

ゆうなぁコンを観て思ったこと

ここからは辛いことも書くのでご容赦。

2018年岡田ソロコン、2019年村山ソロコンではそれぞれ歌なりダンスなりのパフォーマンスを極めて魅せた。けど今回2020年ゆうなぁコンは、ソロパートの数曲に絞っていて、メンバーを呼んでの寸劇や百合楽曲などエンターテイメント性が追及されていた。
もちろん歌もダンスも文句なく上手いし、やりたいことをやった最高級のエンターテイメントで百合曲もあるレベルまで昇華できるパフォーマンススキルを存分に発揮してた。けど、彩希ちゃんもなぁちゃんも百合に媚びなくたってあなたたちは魅せられる人たちなのに、二人で見せる世界の作り方は(言葉が硬いけど)芸術的に表現を磨いて深くすることからは離れていってるように思えた。

例えばメロディーズ、オリジナルを知っているのでやってくれたことが嬉しくて沸いた。けど、歌い方に個性が出ていたらあのパートの歌い方がよかったと思えたと思うけど、私にとっては歌自体の印象が弱かった。そういう意味ではI'm sureなんかはエンタメ性重視だからちょっとジャンルが違うけど、百合を匂わせる楽曲はどれもメロディーズと同じでゆうなぁコンでやること自体に意味があり、その表現に磨きをかけて高めようとしてる感じはあまり強くなかった。歌詞の物語から二人の関係性が妄想できればよくて「(精神的にも肉体的にも)エッチなのが見られれば満足なんでしょ」みたいな、見限りがあるようにも思えた。

エロスに頼るとインパクトでそのものの本質を見てもらえなくなることがある。
22歳でいろんな表現に挑戦して「大人になる」のはいいけど、大人になる=性を尖らせるでは必ずしもないし、もっとあなたを生かす表現はあるってことは思ったので、ここに書かせて。

拡散されたそれは、百合どころかゆうなぁに嗜好のない人たちの目にも触れ、ゆうなぁ推しでも岡田推し村山推しでもない第三の立場にはただの性の見世物になってしまったりして、別の角度から煽られる。アイドルなので仕方ないと言われたらそれまでだけど、推しが性の目で楽しまれる形で広まっていくのは、やっぱり心が痛む。

百合をやってこそゆうなぁだ!という人もあるかもしれないが、村山彩希岡田奈々がそれぞれ選抜なり劇場公演なりで高め合ってきて、その努力があって今の関係と実績があるのだから、一人一人で立っているゆうなぁのほうが強く出ていたら嬉しかったなと個人的な感想として思う。
メンバーたちすら「ゆうなぁ婚」って騒ぐくらいの親密度、二人で一つの感が強いけど、なぁちゃんは総選挙で右肩上がりの着実な信頼を得ていて、彩希ちゃんは劇場公演に熱を注いでシアターの女神を目指して支持を得ているのだから、そんな二人がペアを組めば当然売れるので、「"ゆうなぁ"だから人気」だとはファンにも世間にも本人たちにだって認識してほしくない。1月22日は二人がどんな歌を聴かせてくれるのか、"ライブ"のつもりでTDCに来たというファンが、私の他にもたくさんいた。

百合としてのゆうなぁ

百合はどうしてもセクシュアリティの伴う嗜好で、ゆうなぁをその路線で魅せてくるのであれば受け取る側の好き嫌いは必ず出てくるし、距離を取るファンだってもちろん出てくる。
いくら「好きになってほしい」と望まれたとしても、本来、百合はそれを好きな人が自分から拾いにいって能動的にひっそりと嗜好するもので、こんな大々的に打ち出されて受動的に楽しむものではないから、無理なんだ。タバコやお酒を他人に強要しないのと似ている。
だから、百合的色合いが強くなったゆうなぁを運営が推して活動拡充していきたいなら、彩希ちゃん・なぁちゃん単体で推してる人たちの全員を味方につけたままでいることは不可能で、切り捨てられる層のヲタクは潔く切り捨てられるしかないと思っている。

私も百合は好きなのでゆうなぁは好きだけど、私の目に見えて私の頭の中にある美しいゆうなぁが好きなだけで、百合的思想でアイドルを応援するのは胸が痛いし解釈違いの喧しいヲタクも無理だから、自分は切り捨てられる側の人間という自覚でいる。「"どっちの味方"かわからない」と思われるだろうが、そんなの物事次第で私にだってわからない。それだけいろんな考え方の人がいる。

エロスの印象は強烈だから、一度付けた印象を戻したり他の印象に色に変えたりするのは相当難しい。ゆうなぁ二人のステージに割り切りは見えたから"戻す"という表現が正しいかわからないけど、不可能に近いくらい難しい。二次創作がスタンダードになってるマーケット内ならまだいいかもしれないが、AKB48はアイドルであって、百合以前に大切に守るべきものがいくつもある。
百合を許容するアイドルファンも増えてきて、文化・価値観が変わっていく過渡期にあるのかもしれないけど、それでもCP違い・解釈違いの論争は永遠に終わらない。だから1つの百合的アプローチに全員が賛同できるわけがない。そのくらい、とてもデリケートな嗜好だから。

現状と今できそうなこと

ファンやメンバー・運営も含めた外野の人間は、自分らがゆうなぁを求めるほど二人の首が絞まることを心しないといけない。彩希ちゃんだけじゃなくて百合好きななぁちゃんでさえ、力加減を間違えて絞めあげてしまったら死んでしまう。今の雰囲気を見ていると、いつかそうなっていくんじゃないかという不安が拭い去れない。

「二人の仲が良いこと(プライベート)」と「ゆうなぁをどう魅せるか(仕事)」は違う話だから、本人にはプライベートを切り売りするようなことは絶対にしないで、もっと自分たちを大切にしてほしい。外野の人間(ファン・メンバー含む)だって楽しいことばかりに浮かれてないで、守らないといけない節度がある。

ファンは基本的に何もできない。ただただ応援していくだけ。だけどできることだってある。例えば、自分だけに教えてくれた話には際どい話題もあるだろうから、人目に晒され拡散される場所には載せないとか。それを見かけた奴も、何かみたことを匂わせる投稿を我慢し、いいねも押すのを我慢し、RTなんて当然しちゃいけない。SNSで2ショット載せてくれとせがんだり、話を根掘り聞き出したりする行為は目も当てられない。

一人一人が百合の(というか人を尊重する最低限の)モラルを守ることは、彼女たちを守る。いたずらにメンバーのプライベートが晒されるべきではない。街での目撃情報もそう。つい話されてしまった暴露話もそう。SNSで瞬時に拡散される今の時代、有名であればあるほどそのリスクは高くなる。ストーカー被害やもっと残酷な事件にだって繋がる。

昨年はNGT48の件でかなり荒れたが、芸能という仕事をしている以上、彼女たち、彩希ちゃんやなぁちゃんは明るい場所に出て笑っていなくてはいけない。そのためには、この業界とそれを飽きず監視している世界の中で、無事に守られ、守ってもらえないならば守り合いながら、生きなければいけない。

2次元の百合だったらいいのかもしれない。でも3次元は違う。彼女たちは人間で、今このくそ長いブログを読んでくれているあなたと同じ、この世界で生きている。だからそのプライベートは守られなければいけないし、そのためにメンバーも運営もファンも、本人たちでさえ守らなければいけないモラルがある。それは彼女たち自身のためでもあるし、ゆうなぁの関係性ではなく歌やダンスのステージを観て彼女たちについてくるファンのためにもなるはず。


ユイリマン

最後に。コンサートのMCで二人も触れていた会場の横断幕(&ロビーのスタンドフラワー)は、岡田・村山コミュニティの合同企画でした。百合としてのゆうなぁ推しじゃない、非百合ヲタクのゆう/なぁ推しの人たちだって、ちゃんと彼女たちを見て、応援してる。
あと、アンコール発動したのがどなたかはわかりませんが、「ゆいりー」「なぁちゃん」コールだったのも現場を先導してくださるファン層の一端を見た気がしました(Wアンコールは自然にゆうなぁコールが沸いてましたが)。

何かお祝いすることがあった時、みんなの目に見える形で、記憶にも記録的にも残る形で華やかさという愛を添えているのはこういうファンの方々なんですよ。ゆいりー推しもゆうなぁ推しも名乗り、百合についての思想に関わらず、彼女が彼女として映える最善を考えて盟友たちもきちんと尊重して、行動を起こすことができる。

そして三年前の2017年1月16日、13期公演のきっかけを作り、盛り上げ、AKB48に影響を与えたのもこの人たちだということ*1。13期公演が実現していなければ、彩希ちゃんが仲間と意見をぶつけながらコンサートを作ったり、セトリ作りのためにたくさんの楽曲を聞いたり考えたり、プロデュース公演のお仕事で才能を発揮したり、衣装の超早着替えに磨きがかかったりすることはなかったかもしれない。
13期公演がなかったら、今の村山彩希さんはなかったかもしれない。
大げさに聞こえるけど、傍から彼女を観ているとあの公演を実現させるまでの時間はそのくらい大切なものに思えて、その中にはファンの存在が少なからずあると思う。

有志のことはあまり書かないようにしているけど、こればかりは。彩希ちゃんが歩いてきた彩希の道の脇で、彩りを与えている熱いファンがいることは忘れないでほしい。You should know it.

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*1:鈴木初日『13期生公演はいかにして実現したのか』第1・2・3回 https://ch.nicovideo.jp/48journal/blomaga/ar1289286