警察24時ならぬ転スラ24時と言わんばかりに、前夜に転スラアニメシーズン1*1を見始め、開場前ギリッギリ滑り込みで23話まで見ての転ステ観劇でした(´ω`)
アニメではNintendo Switch「ファイアーエムブレム風花雪月」でお世話になった古川慎さん(シルヴァン)、花守ゆみりさん(メルセデス 愛称はメーチェ)が重要キャラで声を当てられていて沸きました。リムルの器のでかさ、采配のセンス、シズとの絆など、心に残るシーンも多く素敵な作品なんだなとわかりました。
さて、今回の転スラ舞台、またの呼び名を「転ステ」はチケットのお値段がいつもの舞台と違って高額な設定だったので、S席で1公演観劇してきました。
2.5次元舞台は苦手意識がありましたが、コメディでまず安心。そして先に書いた通りアニメが面白かったのでこれをどう舞台に調理できるのか、人気作品であるだけにきっと期待に答えてくれるだろうなとワクワクしながら会場にむかいました。花火大会があるとかで行きも帰りも賑やかなリア充に揉まれて死ぬかと思いました。
8/14の大千穐楽はAbemaのストリーミング配信*2で視聴しました。
告。このブログの感想は、アニメ、舞台ともに作品のネタバレを含みます。先に進みますか?
リムル=テンペスト:尾木波菜(≠ME) ベニマル:仲田博喜 シオン:吉川友 シュナ:篠崎彩奈(AKB48) ゲルド:宮下雄也 ガビル:松田岳 ランガ:小南光司 シズ:七木奏音 ゴブタ:杉咲真広 ソウエイ:北村諒 ハクロウ:萩野崇 大賢者:豊口めぐみ(声の出演)
アンサンブル:赤江耕之助、石川鈴菜、石澤友規、小川隆将、佐久間貴生、末髙伊織、杉山湧哉、高野雄貴、新張将洋、山﨑紫生、山田隼人
原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載)
脚本・演出・作詞:伊勢直弘
舞台音楽 :こおろぎ
殺陣指導 :奥住英明
stage-ten-sura.com
24時間新規の感想(まずは辛いのから)
そんな24時間で転スラアニメ、転ステを観た完全新規の目線でも思うところはある。
キャスト陣、上演時間を見るに、シズが面倒を見た子どもたちの学校に旅に出るくだりはないだろうなと。王国の王とカイジンさんとのやりとりも口頭説明だけで省略でしたね。でもねそれでもね、シズさんのシーンもっと欲しかったあああああんんんn
※ブログ主は ファイアーエムブレム風花雪月 メルセデス(CV花守ゆみり様)のファンです作品一番の推しキャラですし、シズの中にも優しいメーチェの面影を感じずにはいられませんでした(ヲタク特有の早口
なんてったってアニメ第1話オープニングがシズの回想シーンだったではありませんか。でも舞台中では本当はこのシズさん自体がカットできてしまう、出演させるとしても途中で通過してしまうストーリー(シズさんの夢を叶えるための旅までは描けない)だったと思うから、リムルが人間の姿を得るための存在って扱いになってしまうのは仕方ないんだけど。24時間新規の私でもシズさんがとても大切な存在であり、大切な話であり、この異世界と魔法を使える主従の摂理をよく表している切ない物語だから、それを描けないのは惜しいなあと思いながらステージを観ることとなりました。きっと作者や脚本家など製作陣も惜しいと思われたことだろう……と花守CVを脳裏に甦らせながら
シュナかわいいソウエイかっこよ鬼族最高ってなってた。
一人二役
あやなん演じるシュナは後半(開演から60分)からの出演なので、OPの後は1時間近く出てこないんですね。シュナ演じるあやなんは前半に旅人として登場していました。そのパーティで魔法を使える女の子、エレンの役でした。
転スラは登場キャラクターや種族がとても多いので、他にもそんな主要キャラのキャストさんも多くが一人二役されているのを大千穐楽の映像配信で確認しました。萩野さんめっちゃいい声。さすがリザードマンの長。そしてアンサンブルのキャストさんでは一人で7役されてる方もいらっしゃるなど。皆さんすごいなあ。
鬼族(オーガ)、豚頭族(オーク)、蜥蜴人族(リザードマン)
この舞台は鬼族をメインに描いてて、リザードマンとの連携とオークとの戦いが山場に設定されていました。
そんでソウエイね…。舞台が進めば進むほどかっこよさが沁みてくる。リムルが「やだイケメンッ」って悶絶してしまうのがよくわかるくらい。ソウエイ見れば見るほどかっこよくて無理…。花火大会じゃなくて転スラ観にきてくれてありがとうの気持ちを込めたアドリブシーンでは、花火の音真似を口笛で表現してくれましたが見事に笑ってしまって何発か外していましたw アフタートークでも見事に笑って外しておとしてくれました。
アニメを見た後だと、オークの王が闇堕ちするに至ったエピソード、リザードマンから追放されつつも愛されてるガビル、最後にはゲルドを許す寛容なベニマルなど、名シーンが本当に多いストーリー部分。アニメも最高だったけれど、舞台では演者さんの気迫がすごくてこれはこれの良さがあるなと感じました。
みなさんそれぞれ殺陣があったけど、リザードマンのガビルは特に迫力あってすごくかっこよかった。アニメだと本当にしょうもない3枚目の日和キャラだったけど、松田さんの高身長と鉾使いとアクションが最高にカッコよかった…。
蹴られてステージ端に転がっていくところとか勢いよく転がりすぎててショックの階段落ちるやつかよと思うくらい勢いがあったし、殺陣の途中で舞台セットの上下を繋ぐ階段を飛ぶようにして降りたりととてもパワフルでした。
あとゴブタ君のおちゃらけたセリフやアドリブ最高でしたw w大千穐楽で叫んだ「なんで俺のブロマイド譲渡ばっかりなんすか」はもう声出して笑いました。花火大会のネタも上手く取り込んでいたし、たくさん笑わせていただきました。
おぎはなちゃん
声がリムルだった…。24時間新規の私の耳には完全にリムルのお声に聞こえました。かわいいけどどことなく少年みもあって良き。笑顔もかわいい。
最初は黒子の衣装で出てきて、プロジェクションマッピングと合わせてスライムの感触を表現。スライム(物理)を抱いて旅を進め、シズとの出会い(別れ)を経て人の姿になるスキルを得るなど。スライム(物理)だけがスッとステージに出てきて鬼族をびっくりさせるシーンはつい笑ってしまいましたが、リムルの存在がこの作品をコメディにしてくれるキーなんだなとつくづく。
一人のキャラクターでもいくつもの形に擬態するからいくつもの表現が求められて、座長でありながらさらに大変な役だったことと思います。素敵なリムルに出会えたと思います。あやなんのSHOWROOMやYoutubeにも出てくれたし、ありがとうおぎはなちゃん。
※あやなんのYouTubeチャンネルで女性キャストの楽屋の様子を収めた動画が公開されてるから見てね!!!
シュナとエレン
登場する順に。
エレンは、リムルとシズの大事なシーンの後ろでずっとワチャワチャと肉食べてたね。暴走するシズとの戦いでは、エレンが繰り出すアイシクルランスをリムルが取得して止めるんですよ。それで亡き後のシズさんを弔うように、シズさんを捕食して人間の姿を得たリムルに怪訝そうに問いかけつつ、人型リムルに抱きついて「本当のお姉ちゃんみたいに思ってた」って旅のお礼を言うの、なんて良いシーンなの…。エレン、今にも泣き出しそうに潤んだ目をしていた。
このシーンのおかげもあってエレンのキャラクターをとても好きになれたし、舞台でのシズの扱いも腑に落ちて成仏できたように感じました。ありがとうエレン。
そしてシュナ。鬼族の姫で、武器ではなく魔法の力で戦います。なのでオークとの戦いには出陣せず、拠点で織物などのお留守番。アニメで見てこういう役どころかと理解はしていましたが、あやなんの殺陣を観てみたかったなとやっぱりおもう。
そんな反面「あやなんの殺陣」って限りなく存在しない日本語に近い日本語のような気がしてもいる(disではありません)。レイザーマーガレットのレイラはかっこよかったんだけど、転スラの鬼族のように和の武器を持ってバッサバッサ血を浴びながら敵を斬るイメージが湧かなかったから、いろんな意味であやなんにぴったりな役だったなと思います。お兄ちゃんいるし姫様だし。身長もこうして写真で並んでみるととっても小さい。
河西智美さんがセーラームーンのスーパーライブに出演した際の裏話で、「オーディションで身長は非常にジャッジが厳しかった」と言ってたのを思い出しました。
どんなにキャラが合っていたとしても、こうしてパーティが並んだときの身長差が原作と異なっていてはいかんということなんだと思います。こればかりはオーディションに臨む側も誰も干渉できない部分なので、いいのか悪いのかって思うところはあるんだけど(先日ブログに書いた映画「リトル・マーメイド」のような雇用問題のことも脳裏によぎります)。
でもこの転スラ舞台に出演するにあたって、シュナはあやなんが演じるベストキャラクターだったと思います。シュナのポジションについたからこそ、エレンという素敵なキャラも演じられたわけだし。シオンさんとのリムル様の奪い合いもおかしかったし、リムルがシオンの用意した食事をとると選んだシーンの「えええ!?(濁点多め)」は、あやなんの全力を感じてすごい笑っちゃいましたし、大千穐楽でもすごい顔が画面にしっかり映っていてそこもまた笑ってしまいました。コメディの舞台は気軽に見られるからいい。
最後の応援グッズOKの歌唱タイムで、シオンさんにどつかれてびっくりして笑ってるシュナちゃんがいたのもしっかり見えてましたw シオンさんめっちゃ塩対応だけどきっと仲がいいんでしょう…w アニメシーズン1しか見ていかなかったのでまだ聞いたことない曲だったけど、スススススマイル♪って頭に残るし、キレよく踊ってるし(さすがAKBだなって思ったよ!)客席の練り歩きも楽しんでいたようです。
S席だったので前の方だったこともあるんですが、席がちょうどカーテンコール以降にあやなんが立つ位置とゼロズレだったこともあり、「今目合ってるかな…」と思いながらうんうんと頷いたり相槌を打っていました。やっぱりこの人かわいいなと思ったり。シュナが似合ってる。
私的な感想
今回の観劇、木村昴さんの劇団にあやなんがお呼ばれした「ダディーフー?」から実に10ヶ月ぶりでした。河西さんは絶賛育児中だから、あやなんのお芝居を待つばかりの生活です。お芝居が観たいの一心で下尾くんが出演した映画「美男ペコパンと悪魔」を見に行ったくらいです(ブログ別途書きます)。
私が舞台ファンであることをあやなんは知ってくださっているのですが、実はお話会のたびに「今年は1つしか決まっていない」「転スラに賭けている」と話を聞いていました。そんな中で個人的に2.5次元の苦手意識から1公演しか行けなかったことは、見終わった後となっては大変申し訳ないという気持ちになりました。
でも、同じ人が10回行くよりも違う人10人が1回ずつ行った方がいろんな人にあやなんの立つ舞台を観ていただけるし、AKBはzepp yokohamaとか武道館でライブめっちゃやってて出費えぐいし、今回は特に出演キャストさんも豪華なのでこれが私にできる最善かなと(ちょっと無理矢理ながら)落とし所を見つけつつこのブログを書いています。
あやなんはAKB48で活動しながらいろんなお仕事をされていますが、お芝居に関してあやなんが今歩いている道に、ふと河西さんと似たものを感じました。
小さな劇場でヒロイン、主演で実績を重ねる。そして実力者が揃うキャスト陣に混ざって、いわゆる「ちょい役」や重要だけれど出番の少ない役を演じるというのは、河西さんが辿ってきた道と同じだなと思いました。といってもあやなんと河西さん、境遇や描いている夢はそれぞれ異なるものだからまったく同じではないけれど。
あやなん、頑張っているなあ。
転スラ舞台に出演してくれてありがとう。素敵な作品をまたひとつ知ることができました。
そしてこれはまた別のブログで書くことになると思うんだけど、AKBは今大きな体制変革があってメンバーの卒業発表が続いたりしてる過渡期。同期の早紀ちゃん、茂木さんの卒業発表を受けてあやなんも思うこと、考えていることはたくさんあると思います。でもやっぱり私はあやなんのお芝居をまた観たいなと強く思いました。ステージのお芝居、映像作品関わらず。あやなんのペースでいいので…楽しみにしててもいいですか。
久しぶりの観劇楽しかったです。ありがとうございました!
*1:転スラアニメはAmazon Prime Videoで見ました
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07HXRPBLN/ref=atv_dp_share_cu_r
*2:8/14 17時からの大千穐楽公演はAbemaのストリーミングで、8/21いっぱいまで見逃し配信もあるみたいなのでぜひ
https://abema.app/H62B
これから買う人はこちらから→https://stage-ten-sura.com/streaming.html