優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

村山彩希&AKB48 2021雑感

推しについての雑感を書こうとしたら、AKBの活動全体の振り返りみたいになってしまった。それだけ大活躍だったってことですね。どうも日記みたいな感じになっちゃうのでいつもと記事の様子が違います。ご容赦。

 

メンタルが地底だった2020

ツイートを遡って自分でびっくりしたんですが、2020年はほとんど「彩希」って単語をツイートしなかったみたいです。それが2021年の5-8月くらいで決定的に、推しに対するメンタルが変わっていくのを感じました。

コロナ禍2年目とはいえ現場の数が増えましたよね。まだ発券待ちのチケット含めて、年明けだけでもすでにいくつも現場が控えているし、オンラインお話会もある。今までの現場数を当たり前だとしたらそれよりは減っているんだけど、「楽しいこと」がたくさんあったって印象の方が強いです。楽しい一年でした。

 

リハビリ上半期 〜 ユイリマン

今年4月以降、急にバンバン現場が増えた記憶。リハビリを兼ねてチケセン投げて、僕夏公演に2回入れた。瑞葵ちゃんの現場から慣らしていくつもりで舞台フラガールを楽しみ、AKB AUDISHOWなるイベントを楽しみました(田口サイコー!)。振り返ってみると「楽しい」がたくさんあったから、あれまだ今年の出来事だったんだ?もっと前のことな気がするのに…っていう、ちょっとした驚きがあります。

 

5月の単独コンサート前、所用があって村山界隈の方とお会いしてグッズを受け取る約束をしていた時のこと。遅れてしまって大急ぎで待ち合わせ場所に向かったら、皆さんまだ待っててくださったんですね。久しぶりのリアルな現場だったから皆さんお話ししていたのだと思うけど、それにしても皆さんが待ってくれているその光景に、人柄の良さを感じたと言いますか。委員長さんともご挨拶をして、ああ、やっぱりこの人たちは彩希ちゃんが好きでその気持ちや仲間を大切にしてる人たちだ…って、すごい嬉しかったです。

推しの活躍だけでなくて同じ村山推しの皆さんのおかげで、モチベーション取り戻したところがあります。ありがとうございました。

推しを応援するにあたって周囲のヲタクたちってとても大事な要素なんだなと。その節はありがとうございました。今年は何もお手伝いできませんでしたが、またよろしくお願いします。

 

劇場公演と24歳生誕祭

劇場公演は8人、あるいはゆうおん公演のような2人公演に限定されたイレギュラーな活動体制ではあったけれど、回数としては活気を取り戻しつつあって、村山さん個人としては劇場公演出演1100回を数えるまでに活動されていました。

6/15の推しの生誕公演に入ったのが今年最後の劇場公演でした。が、2020年と比べるとオンデマンドを観る機会もまた増えてきたからか、そんなに不足している感覚はあまりなかったなあ(なんなら仕事とチケセン投げられるタイミングが合わないことがよくあって、たまに配信で見るくらいの生活もちょうどいいななどと思ったりはした)。

 

24歳の村山生誕、入れて本当によかったです。まだブログを出せていないのですが、本当に楽しかった。何より彩希ちゃんが本当に楽しそうで、チーム4大好きっていうのが伝わってきて、ああ素敵なチームになったなっていう喜びがすごかった。

相変わらずの8人公演でしたが、人数が減った分ひとりひとりがしっかりしたというか、粒がしっかりしていた。1つのポジションを「任されてる!」っていう責任感みたいなものからくる輝きというか。そして生誕祭でのスピーチ。劇場を大切にしつつ外仕事に「お出かけ」して、いろんなことをやってみたいと。そしてついに「愛されてる」ことを自覚してくれた喜びと言ったら、言葉にできないです。本当に本当に嬉しかった。

推しがAKBを楽しめていると、私もちゃんと楽しいんだなと改めて思いました。

 

いま年越しの晩酌をしてしまったから語彙が出てこないんだが、これが劇場公演の素晴らしいところだっていうくらい楽しかったです。(ブログ絶対書くよ!!)

 

マジムリ学園LOUNDNESS 〜 根も葉もRumor

マジムリ舞台は正直みにいくのが怖かったけど(何が怖かったのかわからない)、まあもちろん、観てよかったです。村山さんも山内さんも本当にさすがでした。演技も殺陣もかっこよくて、久しぶりにみるステージに立ったAKBは輝いてたな。

マジムリ舞台のキャストにいわゆる若手メンバーがたくさん入ってきたこともあったし、「根も葉もRumor」のAKBメンバーのみで組まれた選抜(外仕事のアンダー含む)もそうでした。

テレビだけでなく雑誌や番組企画にも出てくるようになって、映像を見ても、外仕事を終えたSNSの様子とかを見ても、みんな自分に自信を持ってキラキラしているじゃないですか。ドラ2メンとか本当やっっと。長かったね。本当に頑張ったよ。

レコード大賞の根も葉もを見たんですが、ひたすらかっこいい岡田さんに、ダンスの美しくてハンドサインでAKBと失恋、ありがとうアピールしてくる瑞葵ちゃんに、笑顔がクールな彩希ちゃんとか、なんかもう、AKBすごくね?

根も葉もでテレビに出るたびにハッシュタグツイッタートレンド入りするのを見ていると、「2021年のAKBは輝いてる」っていろんな人が呟いてる。

 

昨年思うように活動できなかった反動もあるかもしれないけど、AKB48メンバーだけで選抜を組んでのシングルリリースに踏み切ったことが大きかった。今までのAKBも素敵だったけど、今年は特にメンバー一人一人がそれぞれシングルのポジションなりそのアンダーなり、公演・外仕事・舞台などなど自分のポジションを持って活動していて、生き生きしている。表情が明るいもの。

 

勇気ある一歩を踏み出した2021年のAKB。いやー…大好きです。見ていて元気になれるAKBでした。

 

「お出かけ」

さて、推しの話に戻る。

根も葉もRumorでテレビ仕事も相変わらず引っ張りだこだし、なんだか知らんがSASUKEにも出演が決まったとかいうし。生誕祭で宣言した「お出かけ」がすごい充実している感じに見えた。

なのでお話会でのこと。テレビとか外のお仕事がんばってね、と普通に激励を飛ばしたのですが、推しは不服そうに「うーん…」と言ってそれで終わった10月(笑)おいおい。次一ヶ月後なんだが?

 

ケーニッヒの演技が素晴らしかったことも伝えた。テレビの仕事大活躍だねとも伝えた。SASUKE絶対怪我すんなよとも伝えた(もう肉離れしてた)。

でも、私は気づいた。私が本当に伝えたかったのはこんな話だったのか? と。

自分の体調との兼ね合いで全ての活動を見ることができずにいたから、自分が"見ることができた"彩希ちゃんの感想に必死になっていた。でも私が好きな場所も好きな彩希ちゃんも、きっと変わっていないはずなんだ…

…ということで、自分の思いを素直に伝えたんです。「無事にお出かけから帰ってきてほしい」と。そうしたら彩希ちゃんは答えて、話してくれました。そうだよねえ。嬉しかったです。本当に芯が強い子です。

 

AKBの若い子たちをみていて思うのは、AKBでは19歳がスタート地点、20代前半はみんなそれぞれが本当にいろんなことに悩む、20代後半が近づくとだんだん自分を悟って輝き始める。いろんなメンバーがいるけど大きな方程式はAKBが何年続いても変わらないし、もっと大きく見れば、これが人として生き始めた少女たちを待ってる凸凹道なんじゃないかなと。

彩希は彩希の道を行ってるわけですけど、変わってなさそうです。というのが嬉しかったのでそれを書きたかっただけです。2022年も応援させてください。ありがとう2021年。

 

2019雑感から2年。長かったのか短かったのか。

一時期より離れてるしすべてを追ってるわけじゃないんですが、AKB48を推してて、今とても楽しいです。

 

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推しが結婚したその後に考えていたこと

最後に。書くかどうか迷ったのですが、ブログの読者さんに嫌な思いをさせご迷惑をお掛けした過去もあるし、それについて今でも引き続き考えていることもあったので、その後として少し書かせていただきたい。

推しが結婚した件についてというブログを上げたのは今年5月。河西智美さんが結婚されたことを受けて、その発表があって私も参加したFCイベントの記事にこのようなタイトルをつけて公開しました。

 

私が2021年雑感にこの章を設けたのは、河西さんの結婚後今日まで、彼女の旦那さんについて"不快感"を覚えることが全くなかったからです。不快に感じるどころか、むしろ旦那さんが公にしているインスタグラムやチユウチャンネルの映り込みに好感を覚えるくらい。忍者の如く徹底的に姿を隠している姿に「そこまで気配消さなくてもいいのにな」と思ったりすらした。

自分で自分の反応にびっくりしてます。本当に。

それはおそらく河西さんが、仕事とプライベートをきっちりと分けるタイプであることと、「旦那さんと一緒に公の場に出ることをするつもりはない」と公言・実行していることが理由なのだと思っています。

本当に愛に溢れた人なので、結婚発表自体まずはファンに伝えたいと言ってFCイベントの場を設けてくれたこともあるのですが、その後ファンクラブのFaniconのチャットや配信でも、河西さんと旦那さんとの関係が「ファンにどう見えているか、ファンがどう感じているか」をとても気遣っているとわかることが度々ありました。時には動画をわざわざ修正してアップしなおしたり、「ファンの子からこんなメッセージをもらったけど…」と考えを伝えてくれることもありました。

河西さん本人が、自分自身も旦那さんも、ファンも、全ての人との関係を大切にしているからこそ、「彼女が大切にしてる人を私も大切にしたい」と思えているのかもしれない。ファン個人としての努力というよりは、河西さんの振る舞いの全てに救われているというのが確かなところなのかもしれません。

 

ynについては私が自分の記憶で振り返ることができるのはせいぜい2020年1月のゆうなぁコンのあたりまでですが、その頃までのynには上記のような配慮は感じられませんでした。2人が仲が良くかけがえのないパートナーであることはもちろん承知の上で、そんな大切な関係(自らのプライベート)を切り売りしてファンを喜ばせようとしているようにしか見えなくて、それを全面に押し出して甘い蜜吸ってる運営にも憤った。ynがまるで「ただの百合ヲタの餌」になっているのが嫌で仕方がなかった。この当時に感じて思ったことはゆうなぁコンの記事に書いています。

 

さて、この差は何だろう?

性別の違い? 否。

現役か卒業したメンバーかの違い? どうだろう。

振る舞いの問題だったんじゃないかと、この雑記では結論づけたいと思います。

現に2021年末の今、ynを以前よりは見ることができるようになってきたので。失恋、ありがとうのMVをやっと視聴できたのはリリースから1年半経った今年秋でした。いつyn絡みがくるかわからないから、"動く推し"を見るのが怖かったんですね。

 

でも、岡田さんの活動について私は何もウォッチしていないのですが、今のヲタクの盛り上がり方からして一時期よりはだいぶ落ち着いたのかな?と想像しています。運営のゴリ押しも落ち着いたし、選抜仕事なんかの機会が常態化して一緒に活動できる時間が増えたこともあったでしょう。

ついでに、私の情報受信の精査が上手くなったという説もある。公演とか動画とかテレビも雑誌、興味あるものは見てるけど全ては追ってない。それでメンタルバランス取れるようになっただけということもあるんですが。

 

なんにせよ2人が仲良く活動できているならそれが良いです。年明けの組閣でチームがついに離れてしまいますが、戦友であることに変わりはないですから。その関係はこれからも2人で大切にしてほしいです。

 

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舞台版「斬舞踊」【20211128 18:00-@オルタナティブシアター】

河西さん出演の舞台版「斬舞踊」を観劇してきました!簡単にですが感想書かせていただきます。

前日に全キャストを確認するまで(おい)気づかなかったのですが、主演の中井さんってゾロの人じゃん…!!!!ええ…!!?!ワンピの推しキャラなんだが!!!??となりました。しかも、熊谷さんは年明けに瑞葵ちゃんと六番目の小夜子の舞台に出演するキャストさんだし何かとご縁を感じつつ、河西さん、着実に出演舞台のグレード上げてるなあと感慨深くなったり。

 

個人的に「声優さんが出演する舞台」と聞いて、数年前に痛手を被ったことがあるので(イノレ三ナス)アウェイ戦かなー……と不安を感じていたのですが、今回はプロ中のプロの出演者・スタッフが揃っていることもあってか舞台自体とても面白く楽しめました。

それに客層もかなり落ち着いていて、私の頭の中にあった"アニヲタ"(声優ヲタ?)とは随分違いました。劇場のエレベーターの開ボタンをずっと押す役をしていたら、降りる時に何人もの人がはっきりめの口調で「ありがとうございます」って声かけてくれたんですね。今までもエレベーターで会場まで行くタイプの劇場にあちこち行ってきたけど、みんなにこんなに御礼を言われるのは記憶になくて、印象的な体験でした。

観劇中の振る舞いも、客席からの反応があって良さそうな部分でも笑いが起きなかったり、歌のあるシーンが終わった時の拍手もワンテンポ遅れていたりと、いつも観ている舞台とは全然違っていました。千秋楽はオンデマンド配信で視聴しましたが、そこではキャストが客席に同意の拍手を求める場面があったりはしたけど、それでやっと客席からパチパチと聞こえてくる感じ。

考えてみれば、ここにいるのは彼らの声の演技を楽しみに来ているお客さんたちで、そうしたら客席からの笑い声や拍手で演者の声を邪魔してはいけないという考え方なのかもしれないですよね。いつどんな発言を推しがするかわからないから、拍手でさえも音を発することに慎重になっているのかもしれない…など、ちょっと裏かきすぎかもしれないけど。こういう文化もあるんだなあと、興味深く考えてました。

 

キャスト
スサノオ役: 中井和哉クシナダ役: 伊藤かな恵 / ヒスイ役: 成家義哉 / アマテラス役: 上原すず / アシナヅチ役: 峯村大喜 / テナヅチ役: 鈴村博美 / 村長役: カワモト文明 / クスヒ役: 熊谷魁人 / シュサ役: 河西智美ヤマタノオロチ役: 暁矢薫、石岡美羽、高橋風香、髙橋茉里奈、Nao、愛太、風太、鈴木郁海 / パフォーマンス: G-Rockets / ボーカル: まみよ / Rap: RamBaar / ステージミュ一ジシャン: 遠山哲朗(Gt.)、須藤満(B.)、ただすけ(Key.)、齋藤たかし(Ds.)
スタッフ
脚本・演出助手: 土屋涼子
演出: 田中優

zanbuyou.kojiki-project.com

舞台演出、朗読劇の表現

ヤマタノオロチの逸話を声優さんの朗読で舞台にする、というものだったんですが、ステージ手前には大きな球体のジャングルジムみたいなオブジェを中心に拓けていて、何人ものダンサーさん達がコンテンポラリーダンスをしている。

演技パートになると、声優たちの朗読を頼りに、ダンサーたちが走ったり手を振ったりずっこけたりとそのシーンを再現する。

ダンサーたちは黒子とまではいかないけど無個性の衣装を着ていて、その全身の動作だけでそのキャラクターの所作を伝えてくる。

普段我々がアニメ作品で慣れ親しんでいる「音声」の感覚と「視覚情報」の感覚を存分に頼りにして、シーンを伝えてくる演出。ほお、こんな表現があるのだなあというくらい新鮮で、ヤマタノオロチという顛末を知っているお話しながらも刺激的で終始楽しめる舞台でした。

 

声優と俳優

声優さんとして皆さん舞台に立たれているけど、中井さんはあまり表情は変えないんだなーというのが意外でした。

以前ジブリの「千と千尋の神隠し」の食事のシーンで、沢口靖子さんが実際にケンタッキーにかぶりつきながら演技して収録する映像を見たことがありました。プロの俳優さんでもアフレコとなると、実際にものがないと演技って難しいんだなーと子どもながらに感じた記憶があったんです。

それを声を生業にされているプロの声優さんは、目の前にどころか手元に何もなくても、美味しそうにご飯を食べているんです。お腹が空いていたから飛びつくようにかっくらって、もぐもぐしながら話している演技から、あれは大きな握り飯かな〜なんて想像しました。とにかく美味しそう。

でも顔の表情は大きくないんです。舞台俳優さんなら顔に出すような表情、全身で表すような表現まですべてを声に一点集中で込めているのかしらと思いました。ヤマタノオロチと戦う時のスサノオ、ヒスイの気迫たるや、なんというか、台本を持って立つあの体勢からすると尋常じゃないパワーが溢れていました。クシナダとシュサ(←河西さん)も、男子と話している時と、女子同士で水浴している時とで声色が違ったりして、声色ってこんなに色鮮やかなものなんですね。

 

河西さん

河西さんも今までアニメや映像作品の吹替のお仕事をされてきたことはあったけれどそれももう何年も昔のことなので、俳優として舞台経験を積んだ2021年の今「声」の演技も相当な経験を積んできたんだな!と今回の観劇で思いました。

河西さん演じるシュサは、周りのキャラクターたちより年下で妹的な存在なんですが、彼女の甘いもともとの声色が存分に発揮されて、かつアニメキャラのようなハキハキした感じもしっかりあって、かわいらしい女の子でした。あとクシナダ曰くシュサちゃんお胸が大きいみたいでとてもに気にな(自重)「声に華が欲しい」と言ってたけど、色艶があって唯一無二の、素敵な声だと思うんですよね。

個人的な見解ですが、「アイランド」を始めとしたミュージカル座の演劇やセーラームーンスーパーライブあたりの怒涛のミュージカル出演で、その発声がどんどん磨かれていったのを感じています。今YouTubeで河西さんが普通におしゃべりしているのを見ていても「ああ、舞台の人だ」と思う声の出し方をされるんですね。うまく説明できないんですが、口の中が広い感じというか。そういう無意識のところにも「舞台の人」という貫禄が出ていて、それってすごい素敵なことだなって思います。

そしてさらに小さなシュサちゃんからうさぎちゃんだったり、おね様だったりで声の演技は全然異なるものなんですよね。キャラクターが違うから当たり前なんですが、声の仕事と考えるとバリエーションがあるって凄いことだなぁ

これまでの河西さんのミュージカル・舞台での経験が、歌唱だけでなく同じ声を使う「声優」というお仕事にも影響しているのかなーって。今までの河西智美の経験がたくさん詰まった斬舞踊でした。

 

そして最後、カーテンコールで座長の中井さんがバンド紹介をされて、凛とした表情で客席に頭を下げている姿に目頭が熱くなってしまい、カーテンコール号泣おばさん発動してしまいました…。なんでだろう。かっこいいんですよね。堂々としていて、逞しい。

声優さんってすごい!!というありきたりな感想に終始してしまって申し訳ないのですが、とても新鮮だったし、声の演技の凄みを十二分に堪能した舞台でした。ありがとうございました!

 

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朗読劇「星と光の旅」【20210704 15:00-@R's アートコート】&丸美屋食品ミュージカル「アニー」【20210815 16:00-@東急シアターオーブ】

感想というには取り留めがなく、短すぎて、話が脱線しまくっている何かです。この夏に観劇した舞台です。

 

朗読劇「星と光の旅」

【キャスト】星(せい):河西智美、光:平井亜門、ハナ:上大迫祐希、タクシー運転手:蘭乃はな、照:(しょう)竹内寿、ルミ:翠千賀

【演出】池畑暢平

【脚本】千葉暁史 逢澤みちる 

hoshitohikarinotabi.themedia.jp

 

河西さんはともちんの代打としてこの舞台の出演が決まりました。朗読劇なんてとても久しぶり。有華ちゃんの消しゴムの時以来かな。

新大久保といえばIWAくらいでしか行ったことがない場所でしたが、それとは反対方面にまっすぐ進んでいって一本裏道に入ると静かに佇む会場。看板出てなかったらKPOPヲタと若者たちの喧騒にかき消されるところでした(?)

 

ストーリーと人々

物語は思ったよりもヘビーだったけれども、そこまで重たく感じなかったのは生まれつき目が見えない主人公・照の健気な姿勢と、ややライトノベルっぽい(うまくつながりすぎてるという意味で)ぶっ飛んだ設定のためでしょうか。息子・照を目が見えない体に生んだ自分を責める母親。点々とする彼らを線で結んでいくアイドル少女と、タクシー運転手もまた、陰りのある登場人物たちを明るいほうへと手引きするようにポジティブな存在。そのラノベ的ぶっ飛び具合のおかげで、ヘビーなだけでない前向きなストーリーになっていたと思う。

河西さん演じる星は、事故で視力を失った電飾技師の彼氏・光を亡くした。彼がどんな体験をしていたのかを追いかけたくて目が見えないフリをして杖を持って歩いてみていた。その彼が愛読していたサンデグジュペリ『星の王子さま』がストーリーのキーとして登場します。星の王子さまの中でも名句として人気の「大事なものは目に見えない」はさまざまな作品で繰り返し引用されているけど、「目が見えない」身体の登場人物が歩んでいくストーリーの締めにはぴったりな言葉だった。ステージを完全に暗転させて光のない中で演じる演出というのも、なかなか客席で経験できるものではない。天井に星のようなオブジェが吊り下がっていたけどそれが揺れた時の反射もなくなる。

 

目が見えない、目に見えない

もはや舞台の感想じゃなくて個人的な回想でしかないのだけど、河西さんが以前立った舞台とちょっと縁があるかなと思ったので。当ブログ恒例の大脱線。

なんの光もない暗闇を私が初めて体験したのが沖縄のガマだったんです。修学旅行で行きました。それまで真っ暗というと、目を閉じた時の状態のことだと思っていました。それでも日の下に行けば肌の血潮で赤っぽく見えたりして、外光は入ってくるもの。だけどガマの中は全然違いました。ガチの真っ暗。すぐ横の友達も見えない。自分が目を開けているのか閉じているのかもわからなくて、何をどう頑張っても何も見えなくて、結果的にまつ毛の上下する感覚を瞼の肌に覚えるような。
この体験は衝撃でした。暗闇ってこういうことなんだなと理解した。

そして「目が見えない」身体で生きている人というのはあの暗闇と対峙しているんだなと、その時学びました。弱視の方はある程度の光を感じられると聞きますが、照はきっとこの暗闇と一緒に生きている人だろうなと思いましたし、そういう黒さが完全に暗転した劇場にはありました。

 

ただ、それでも母に連れられて海に行った照はそこで「青」がどんな色なのかを知ったと言います。色と光は不可分だけど、彼には色がわかる。でもきっと照が理解した「青」は、私たちが見ている「青い色」とはちょっと違っていて、照の青は照にしか味わうことのできない色なんだろうなと。それって素敵なことだと思うんですよ。

ちょうど先月朝日新聞全盲の男性の美術鑑賞に関する記事が出ていましたが*1、一つのものでもそれを言葉で伝えようとすると三者三様の説明が飛んでくる。いろんな人のいろんな視点から一つのものを見るから、目が見えなくても「ものを見る」ことができる。

大切なものが目に見えないんじゃなくて、頑張って頑張って大事なことを探していくと、辿り着いたそれは"見ようとした人の目にしか見えない"色とカタチをしているんじゃないかと。

母との関係にモヤモヤを抱えていた照はそのことを本能的に理解していたから不幸ではなかったし、星との出会いをきっかけに母との柵を解消して変わっていくことができたんじゃないかなと思いました。

ヘビーな役でむず痒いほど女の子だった星も、照との出会いで今まで見えなかったものが見えるようになったんじゃないかな。照と接しながら「光がない」=絶望ではないんだと、光の分まで理解しているようで。切ないことに変わりはないですが、舞台の幕が降りた後でも2人が大事なことを見失うことはないだろうな、と思えるポジティブな終わり方でした。

 

あと、これまで頑なに「演劇のグッズ物販なんて…!」と思っていたブログ主が、終演後に河西さんのお写真セット買いました。以上です。

 

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丸美屋食品ミュージカル「アニー」2021 東京公演千穐楽

8/15 16:00公演 チーム・バケツ
荒井美虹(アニー)、藤本 隆宏(ウォーバックス)、マルシア(ハニガン)、笠松はる(グレース)、栗山 航(ルースター )、河西智美(リリー )、 山﨑もも(モリー)成瀬綾菜(ケイト)、木内彩音(テシー)久野純怜(ペパー)、藪田美怜(ジュライ)、大谷紗蘭(ダフィ)、イエヤス(サンディ)

アンサンブル:鹿志村 篤臣、谷本充弘、丸山田加賜、森雄基、矢部貴将、太田有美、木村つかさ、濵平奈津美、横岡沙季

脚本:トーマス ミーハン
作曲:チャールズ ストラウス
作詞:マーティン チャーニン
翻訳:平田綾子
演出:山田和也
音楽監督:小澤時史
振付・ステージング:広崎うらん
美術:二村周作
照明:高見和義
音響:山本浩一
衣裳:朝月真次郎
ヘアメイク:川端富生
歌唱指導:青木さおり
演出助手:小川美也子、本藤起久子
舞台監督:村上洋康 *2

www.ntv.co.jp

 

 

荒井アニーとイエヤス氏

チームモップのチケットだとばかり思ってたんですが、都合よく取れたのはW主演の荒井さん率いるチームバケツのほうだということに会場ロビーで気づきました(´ω`)← 

荒井さんのアニー、德山さんとまた全然違うアニーでびっくりしました。

喜怒哀楽がはっきりとしていて未成年の子どもらしいアニーだなと、荒井さんの演技から感じました。呼んでも来てくれないサンディにイライラして、地団駄を踏むみたいにアクションするとやっとサンディがトコトコやってくるんです。ずっとニコニコ腕を広げてサンディを呼んでいた德山さんとは全然違っていた。

演者によって同じ役でも変化があることは重々承知してるけど、経験を積んで大人になってから強く個性が出てくるのかと思ってました。ごめんなさい、子役侮れないですね。パートナーのイッヌの性格とか相性もあるのかもですが、感情表現という結構根本的な演技からこんなに個性が出てくるなんてほっこり。脱帽でした。

 

ウォーバックスの部屋着

今回は前の方の列(下手寄り)で今回は観ることができたんですね。前のほうに行けば行くほど双眼鏡使ってしまうマンなので、今回はウォーバックスの衣装を見てみたのです。

部屋着のローブと言うのでしょうか。黒字にゴールドの紋様だとばかり思ってたら、玉虫色に輝いてるんですわ。よく見ればベースは黒なんですが青緑紫黄色赤、翻るたびいろんな色に見えるんです。大富豪にふさわしい豪華絢爛さ。遠くからでは気づけなかった装飾でした。

 

固まるハニガンさん

終盤で、確か大統領が目の前にいることにびっくりしたシーンで。口をぽかんと開けた表情がおかしくて双眼鏡で見てしまった() 後ろの段差に腰掛けられてしばらくそのままという背景でのお芝居なんだけど、技術が本当にすごい。本当にピクリともしないし瞬きひとつしないの。しばらくずっとそうしてて、何かのタイミングでフリーズが切れて我に返ってきてやっと目をぱちぱち…すごいよ。演技とは言ってもあそこまで文字通りのフリーズをコントロールして演じられるなんて尋常じゃなかった。

悪役なんだけど親しみを持てるマルシアさんの演技に河西さんも憧れてると話していたことがありますが…技術も人格も確固たるものを持っておられる…こりゃ凄いよ。また共演の機会があるといいですね。

 

肘まである黒い手袋

前のアニーのブログで肘まである黒い手袋*3が当時の最先端…というような書き方をしたのですが、ちょっと補足。

オペラグローブ*4の項目によれば、17世紀頃から肘以上まである手袋が流行っていたそうです。ただし色に関しては「すぐ汚れてしまう手袋は頻繁に変える必要がある→裕福の象徴」「黒い手は労働者の象徴」とみなされていたようなので、リリーの生きた1930年代には黒もポジティブに受け入れられてたと捉えて差し支えないでしょう。

その「当時の最先端」と書いた根拠は、トゥールーズロートレックが描いたポスター版画(1892-1893年)に、この肘まである長い黒いグローブを付けた女性が描かれていたからなんです*5。このロートレックの作品の画面左上に、体しか描かれてない女性がステージに立っているのですが、宣伝すべきポスターなのになぜ顔が描かれてないのかというと「肘まである手袋をしているだけで(当時ポスターを見た人たちは)誰が描かれてるかを理解できたから」ということらしいです。それだけ個性的なアイテムであり、ファッションとして受け入れられた目新しいものだったんでしょう。

そしてリリーが付けた黒い手袋をした腕、すごく目を引くんです。ブロンドの髪からドレスまで色鮮やかなものばかりということもあって艶のある黒一色は目を引くし、腕から指先までシルエットがはっきりするからか、より細くスラッとして見える。白だったらこういう見え方はしなかっただろうな。

もしかしてココ・シャネルがファッションの既成概念ぶっ壊してたのも同時代…? リリーもおしゃれで黒い手袋を身につけてたのだと思いますが、コンパクトでメイク直して流行りのフィンガーパーマに毛皮のショールで派手に着飾るような個性の彼女に、黒の手袋はある意味ピッタリなトレンドだったのかもしれませんね。

今回もごめんなさいね、言わせてくださいね。

ご唱和ください

世紀末サイコー!\(^o^)/

* 世紀末芸術 - Wikipedia

 

途中中止になってしまった公演があったものの、8月末の名古屋公演の大千穐楽まで走り切れて本当によかったです。本当に苦しいことがいくつもあったと思いますが諦めないで最後までやり切ってくださったことに感謝。

厳しい時世はまだまだ続きそうだけど、華やかでハッピーなミュージカル、ゆったりと思いをめぐらせられるような演劇は絶対に人々を豊かにすると信じて。次回の舞台も楽しみにしてます。ありがとうございました^^

 

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*1: 全盲の男性が美術鑑賞を変える あの日のデートが広げてくれた世界 - 朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASP983SQ8P96ULEI003.html

*2:4月の公演でこの情報チケットサイトかどこかから引っ張ってきたのですが出典わからず…。8月公演で変わってるところあったら情報掲載先求む

*3:手袋 - WikipediaWikiって百科事典だからそりゃああるのは当然と言っちゃ当然なんだけど、「手袋」の歴史がまとめられてるってすごいことですよね…)

*4:オペラグローブ - Wikipedia

*5: ディヴァン・ジャポネ - アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック — Google Arts & Culture

舞台「マジムリ学園-LOUDNESS-」【202100828 13:00- / 20210829 18:00- @ステラボール】

"お出かけ"した推し*1が主演枠というとんでもねえ舞台でありながら、「1回観られれば良いか」とヌル様もびっくりのぬるい気持ち*2でチケセン投げたところ全落。絶望していたところ声をかけていただき&忘れてたキャン待ちが当選で、最後の土日に28日昼公演、29日千秋楽を観ることができました。感謝。感想は2公演一緒に書いていきます。

 

ネロ:岡田奈々、ヌル:岡部麟、ケーニッヒ:村山彩希

<荒地工業高校>バラ:向井地美音、クインビー:武藤十夢、ゾンビ:福岡聖菜、クロウ:茂木忍、ドラゴン:岩立沙穂、ハイエナ:佐々木優佳里

嵐ヶ丘学園生徒会>タウゼント:小田えりな、イーリス:山内瑞葵、シュナーベル:下尾みう、エルガー:千葉恵里、リヒト:北澤早紀、シャッテン:西川怜

<アンサンブル>長友彩海、稲垣香織、黒須遥香佐藤妃星、多田京加

<日替わりゲスト>8/28 13:00 宮崎美穂&大家志津香、8/29 18:00 齋藤陽菜&藤園麗

<全公演 前説&前座パフォーマンス>稲垣香織、黒須遥香、長友彩海

<STAFF>
原作:秋元康
脚本:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)、米山和仁(劇団ホチキス)
演出:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し
演出補:長谷川景
音楽:伊真吾(OVERCOME MUSIC)
振付:伊藤今人(梅棒)
アクション:加藤学
制作:ポリゴンマジック
主催:舞台「マジムリ学園LOUDNESS」製作委員会

舞台「マジムリ学園-LOUDNESCS-」公式サイト

 

まず劇団鹿殺しの丸尾さんですね。前回のマジムリ舞台2018だけでなく、その後偶然観劇していた「山犬」でも脚本・演出をされていました。さっほー・めぐ・たなおちゃんが出演していた舞台です。

セリフに情景やストーリーを語らせるThe演劇なスタイルを強く感じることができた。冒頭にやや抽象的にハイライトを演じてから、それから本編に入っていく導入は山犬の時もまさにそうだったな。ヒール荒地vs闇落ちヒール化した嵐が丘vs新登場のヒールケニたんという、いわゆるヴィランズが戦いを繰り広げるダークサードonlyな話だから丸尾さんの味が強くなったのかもしれない。

 

ケーニッヒ

ケーニッヒが上手から走って登場してきたのウルっときちゃった。マジすか5の時に「怒るよりも笑う演技が難しい」って言ってたんだけど、ケニたんずーっといやぁな笑み浮かべてるじゃない。狂ってんだよなあ笑い方が。楽しそうに喧嘩してるの。最高よ。

メンズーアのビラが配られて読み上げられている中、あるところでニターッっと口が裂けんばかりの笑みになって私が勝つ!とワクワク興奮していて生々しかったですね。子役の頃の演技の経験は彼女の中にしっかり根付いていたんですね。

喜怒哀楽どれをとってもおっかない奴でした。モナルヒを取られて「くそう!」と拳で地面と殴る時でさえ、悲しみより怒りが強い。そんなケーニッヒが唯一優しい顔をするのがお母さんの話をする時。何がどうなってこうなったのかケニたんスピンオフ作品待機している民ですが、モバメで”母”を語っていたくらいだからこの役の重要なエッセンスだったんですね。これまでの数々のエピソードでも存在感が大きいことがわかるし、岡田さんの言葉を借りて「産んでくれたお母様、本当にありがとうございます*3」と言いたくなるくらい、ケーニッヒは生まれてから今までの村山彩希でできていると言っても過言ではないでしょうね。

 

感情の起伏とその熱量がほかのキャラクターよりも特に激しい役でした。それがミニライブパートに移った途端に間奏でリズムを口ずさみながらニコニコで踊っているんだから、何面相やねんってくらいの演者ですね。(握手とかオンラインで話していると、もしかしたらこの子は村山彩希という役を演じてるんじゃないかな?アイドルだなあ、と感じる時があるんですよね。まあ余談ですが)

 

いろんなお仕事が彼女のもとへ打診されに来ていることだと思いますが、一度にあれこれといろいろ挑戦するんじゃなくて自分で「やる」と決めたことに集中して、満点以上で打ち返してくる。本当にかっこいい。久しぶりにステージに立って演じて歌って踊る機会ということもあって前向きだったのかな?もやもやしてた霧からすっかり抜け出した演技。

昨日はモデルとしてランウェイも歩いていた。今の彩希ちゃんは応援していて楽しいです。彼女が輝く舞台がこれからもたくさんありますように。お出かけ楽しんでいってらっしゃいね。

 

イーリス

嫌われ役って書いてあったけれどなるほどね。でも気高くて美しいんだよなあ。親友のために財布のお金全部叩いた子がこうもヒールになったバックグラウンドストーリーが見たい。

すごくプライドが高そうな目してた。メンズーアは無の表情で眺めているし、自分が何か言って気分良くなった後に他の人に言い返されるとすんごくウザそうな目で虚空を睨みつけるのね。ああいうキレ方って若者特有というか、おっさんがやったら目の奥の筋肉つっちゃいそうな感じ(伝われ(伝わらない。

 

そんでもって高笑いが怖いのよ。ちょうど下手側に来てその演技だったから、笑いながらのけぞってるの目の前だったんだけどいや…気味悪くて。すごいなあこの子。

オンライン蹴り上げ会は何部の券とればいいんでしたっけ?

ヌルには申し訳ないんだけど、後輩たちにボコらせといてトドメの一撃は自分の脚で下す。あのシーンほんとかっこよかったわ……マジムリ界のリリー・フランキー。そしてレッツゴーで右足エビデンスやってた伏線をここで回収(多分どっちも違う。

 

先日のSHOWROOM*4で瑞葵ちゃんがイーリスの裏話を話してくれました。イーリスは「冷酷で心のない女」ということで根っからのヒール。そして元々が彩夢ちゃんということもあり、実はそんなに喧嘩が強くない。自分が勝てると思った時しか手を出さないので「殺陣では全然活躍してない」のだとか。ヌルを仕留めた時も最後もう絶対に反撃されない状態になってからでしたね。そういうハイエナ的な部分も悪役の感を強めてたのかもしれないですね。いやー名演技でしたよ。強がった笑みと束の間にみせた高笑いに瑞葵ちゃんの実力が詰まってた。

 

生徒会の楽曲(レーヴェ)などクールな曲では髪を振り乱して踊っているし、アイドル曲では髪が顔にかかることもなく踊っていて、「髪の先まで神経がある」ようなパフォーマンスをするのは河西さん以来と言って過言ではないでしょう…。そしてマジジョテッペンブルースのパラパラ、あなたが踊ると崇高なのよ。高尚なパラパラ。

 

キャスト

ネロ様ってXIII機関のかたでした…? 

喧嘩から足を洗って知的好奇心を満たして勉強に励むネロ。青春、青年って感じですね。いいなあ。その感じを掴めたらもう世界が輝いて見えるようになるからそれはそれは宇宙工学は楽しいだろうな。マジムリ2018の時とは振る舞いも声のトーンも全然違う。それこそ別人みたいに。でもただの知的な人ではなくてしっかりと正反対な過去を背負っているネロ。ハマりますね岡田さん。黒いマントにフードかぶって本読みながら歩いてる姿はXIII組織の人にしか見えなかったけども。マールーシャを短髪にしたらこんな感じの美しい青年になるのだろうか…(わしはデミックスが大好きなんですけどね舞い踊れみずたちいいいいいいジャジャーーーン)

ドラゴンとハイエナは激しい演説で舞台の幕を開けたり、喧嘩をしなくなって負かされてるネロに吹っかけていったりして、いい脇役でした。二人が知ってる昔のネロもこんな仲間思いの優しい人だったのかな(吹っかけてたけどw)

 

ヌルはなー…恐怖で狂っちゃうのが切ないけど、こういう歴代の王様っているからね。王族の家系でもなるんだから、平民から成り上がっていった立場だったら尚更恐るだろうね。誰もが夢見て立てる場所でも、誰もがそこに立ち続けることができるわけじゃないんですよね。

それで、ヌルの側近二人がチーム8で構成されてるのがグッと来ました。秋元康、慧眼だからなんだかんだで今のAKBもきちんと「見る」ことができてて、メンバーの個性をうまく汲み取って役にしている。丸尾さんもまたキャストを見ながらキャラクターを作っていくのがお上手なんですよね。"このメンバーがこの役を演じる意図"が見えるといいますか、違和感なくすっと観ていられると言いますか。推しのケーニッヒもイーリスもそう感じました。なので

下尾先輩に時代劇のイケメン剣士役を…!そして山内瑞葵さんにシャンプーのCMを…!!

 

降板を余儀なくされたメンバーの代打で出演した俳優・北澤早紀の話をしよう。

いい仕事されるんです北澤さん。スポット当たってない時でもヌルの言動に怯えたり、ギョッとして考え込んだりして豊かなんですよ。パフォーマンスパートでも、気づけば早紀ちゃん追ってたってこともしばしばあって目を引きます。マジムリの世界観というか要素って「旋律テロル*5」を思い出すものがあって、テロルの早紀ちゃんはそれこそ一人称僕みたいなキャラクターだったのでなんだか懐かしくなって、また観たいなと思った。ブログ残してなくて本当にごめん。下書きはあるんだ。

そして水を得た茂木。こんなにヤンキーが似合うメンバー未だかつていたかよ…茂木さんの出ているストレートプレイの舞台を1公演だけ見にいったことがありますが、主演でAKBからやってきただけあるしっかりした演技をされていたのですけど、あれは脚本も共演キャストも悪かった(タイトル伏せますけど)から彼女の良さが生きた感じではなかったんですよね。そういう意味ではタナカガさん意識の今のキャラクターとビジュアルは彼女の"らしさ"が出ているのかもしれないですね。とにかくヤンキーの方でした。

 

あとゲストについては込み入ってますので一言だけ。

宮崎美穂&大家志津香と書いて「天才」と読みます。

 

 

コロナ禍のマジムリ

マジすか学園・マジムリ学園シリーズはいずれもAKB48で活動する少女たちの中にあるどろどろとした闇の部分をパワーに変えたドラマだと思っているんですが、今回もコロナ禍の不満をぶつけてきているように感じました。喉痛めちゃうんじゃないかな?ってくらいの声を張ったり、あざだらけになって殺陣の練習したり、体を犠牲にしてというか何というか。この1年何もできずにいた鬱憤を晴らしてるみたいに。

いつでもそこにある劇場公演も休館と再開をくりかえしていてまだまだ安定しない。クラスターがまた発生する可能性だってあるし、このマジムリの舞台だってコロナ感染で涙を呑んで降板したメンバーが何人もいた。誰もが「もしかしたら自分もそうなるかもしれない(="次"がないかもしれない)」と思わざるを得ない環境だったからこそ、今ある魂を全てぶっつけてくるような演技が観られたのかなとも思いました。

綺麗な姿を見せるアイドル(idol)が、血生臭い人間と化して現実の怒り・不安を突きつけてくる。マジすか・マジムリの醍醐味ですね。

 

 

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*1:20210615 村山彩希24歳生誕祭にて。本当に素晴らしい生誕公演だったから必ずや備忘録ブログ出します

*2:千秋楽公演ゲストの楽屋エピソードより応用。

*3:【速報版】 村山彩希 19歳の生誕祭レポート - AKB48@メモリスト

*4:20210903 20時半ころ〜22時前まで配信

*5:LIPS*S 2018 Spring Musical 『旋律テロル』 | 新宿村LIVE

AKB48 THE AUDISHOW【20210611 13:00- / 20210613 17:30- @TDCホール】  

 

新しいことに挑戦し続けるAKB、今度は劇中でオーディションをやってその結果をライブパートに反映させるという演出の舞台「AKB48 THE AUDISHOW」。笑顔、動き、カラオケでそれぞれ番長を決めてライブのポジションに反映させるという試みの企画。私は回替わりであやなん・彩希ちゃんが出演している公演を観てきました。

この舞台がどういうものかよくわかってなかった(てか調べてなかった)から、瑞葵ちゃんのライブパートを観られなかったことが悔やまれましたが。階段駆け上がってKKBオーデイション!っていうのすごいかわいかったっす。あれはつっこみたくもなるかわいさ。

  

AKB48 THE AUDISHOW【20210611 13:00- First Generation @TDCホール】

【レギュラー】岡部麟、小栗有以、田口愛佳、倉野尾成美、浅井七海、岡田奈々、山内瑞葵
【回替わり出演:First Generation】入山杏奈岩立沙穂大家志津香岡田奈々加藤玲奈込山榛香佐々木優佳里篠崎彩奈、谷口めぐ、中西智代梨福岡聖菜宮崎美穂武藤十夢村山彩希茂木忍
【ソロミニライブ】田口愛佳
【前座&前説】長友彩海、大盛真歩、齋藤陽菜
【レギュラーゲスト】バッドボーイズ佐田正樹清人
【ゲスト】おかずクラブ

 

前座
注意事項& M01. 初めてのジェリービーンズ(大盛、長友、齋藤)
M02. Confession(田口)
M03. ライダー(田口)

 

オーディショーパート
M01. AKBフェスティバル
M02. 言い訳Maybe
 ①EKB48 オーディション(E笑顔がK可愛いB番長)→茂木と間違われさっほーさんと間違えられながらも早口言葉完遂で最高の笑顔をみせる佐々木◎
M03. 君のことが好きだから
M04. 会いたかった
 ②UKB48 オーディション(U動けるKキレてるB番長)→村山からの武藤◎
M05. NO WAY MAN
M06. ウッホウッホホ
 ③KKB48  オーディション(KキュンとするKカラオケB番長)
 M06-1. マリーゴールド(中西)◎
 M06-2. 気まぐれロマンティック(小栗)
 M06-3. 女々しくて(大家)
M07. 365日の紙飛行機
M08. マリーゴールド 
 ④芸能人限定AKB48 オーディション →ゲスト:おかずクラブ
  トークからの漫才披露
M09. ヘビーローテーション

ライブパート
M00. Overture
M01. だらしない愛し方
M02. LOVE TRIP
M03. 戸惑ってためらって(茂木、村山、宮崎、中西)
M04.すべては途中経過 (入山、福岡、佐々木、篠崎)
M05.月の仮面(谷口、込山、加藤)
M06.アクシデント中 (武藤、岩立、大家)
M07.月と水鏡(岡田)
M08.#好きなんだ
M09.君はメロディー
 特典当選者発表コーナー(浅井、田口)
 MC・ご挨拶
M10. 恋するフォーチュンクッキー(全員)

田口の懺悔やべえ

もうどうしましょう。なんだかんだで研究生公演からAまで彼女を定期的に見ているが愛佳はいつからこんなに歌上手くなったの。かっこよ。しっかり可愛いんだけど、歌うと選曲と味つけがかっこいいほうに寄るのが良い。ライダーもいい。ハイトーンがしっかりしててさわやかで心地いい。彼女もそれを自覚しているのか自信もってステージに立てている感じがしたのもいい。ソロミニライブ、なんの情報もなく言ったら運よく聞けた愛佳の回。ありがとう神様。もっと聞きたいです。待ってます。

どうやらこのオーディショウのライブパートは、2021年1月に中止になってしまったTDCコンサートの「年代別」セトリを踏襲しているらしく、First Generationの回は2016-17年。わ、わかんねえ……劇場公演しか見てなかったからわかんねえ…。あやなんのやったすべては途中経過がかろうじて楽しめたくらい。この曲大好きなんだろうなーってのが伝わってくるくらい楽しそうでねあやなん。自分の担当パート以外も口ずさみながらパフォしてました。これは相当気に入ってるな。いい曲です本当に。

村山さんは赤い衣装が似合いますね。それで踊ると白い四肢が映えて綺麗。NO WAY MANで確かセンターでやっぱりダンス楽曲を引っ張っていく姿はかっこいいっす。こないだの単独コンの感想にも少し書いたけれど、体を動かしてる時の彼女はいつよりも生き生きして見えるし自信をもってるのが振る舞いから伝わってきて本当にかっこいい。

全体楽曲ではゆいなんのポジションが近かったみたいで、彩希ちゃんのほうを向く振付のときはあやなんがとにかく絶対絡みにいって笑いあったりしてて微笑ましかったです。

月と水鏡は書こうか迷ったのですが…以前、彼女のソロコンサートDVDの感想を書いたこともあったので、今の彼女の歌について書き残したいとおもいますがいかんせん都合のいい部分だけをコピペなりスクショなりされてしまうことが怖いのでこうしてだらだらと句点・改行なしであえて読みにくく書かせていただきたいと思いますのでご容赦くださいませそれでこの日の月と水鏡は本来岡田さんと柏木さんの二人で歌唱予定だったそうなのですけど、柏木さんが報道のとおり急遽休養になったため岡田さん一人でのソロ歌唱となったそうですM.T.に捧ぐ公演をやっていた当時から私はこの重たい歌を岡田さんの声で聴いてみたいと思っていましたしその旨の高ぶった気持ちをツイートしていたこともありましたそれが3年越しに叶ったのでとても嬉しかった…はずなのですが、実は感想が当時想像して思っていたものと違ったのです彼女の歌唱力は非の打ち所がないですしもちろんお上手なんですが、私が聞きたかったような彼女の「憂い」は影を失くしていたので思ってたんと違うと感じたというのが正直な感想であります憂いを背負ってステージに生きているあなたが歌にそれを発散させるのが情に訴えかけてきて力があって好きでしたこのような変化はもちろん彼女のポジションや環境が大きく変わったことが関係しているしそのような変化は咎めるべきことではないですが、「どんなに恵まれても一番手に入れたいモノは手に入れることができない」というトラジディに惹かれるのが人間なので、それを手に入れた(ように傍からは見える)今の彼女にこの歌を神髄まで歌うことはできていないと感じました「あなたに逢えるならすべてを失い二度と月など見えなくていい」という歌詞がありますが、今の彼女は明日も月が自分の隣で輝いていることを知っているのですだからといって今のその幸せを手放せとは毛頭思っていませんし彼女の心が満たされていることを願っていますただし一つだけ、ひとつだけ言わせていただけるのなら「渇き」がない、今あなたの夢はありますか?AKBを支えたい…は"あなたのための夢"ではないんですよ、誰かと叶える夢ではない、まだ言葉にして宣言する必要のないあなた個人の夢です、ありますか? 考え方によっては、決してポジティブでないにしてもこういう感想を持たせる彼女の歌にはやはり魅力とパワーがある(少なくとも私はそう感じる)ということなのですけどね

 

あと、EKBで名前を二度も間違えられた佐々木さん、強くなったね。すごい繊細な方だから昔の彼女ならすぐ傷ついてしまっていただろうと思ったけど、この日のゆかるんはそれでは折れることなく、早口言葉を完璧に言えた後の笑顔を見事にやってのけ首位を獲得しました。何年も見ているとこういう変化が起こるからおもしろいですね。 頑張ってね。

 

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AKB48 THE AUDISHOW【20210613 17:30- チームA @TDCホール】

【レギュラー】岡部麟、小栗有以、田口愛佳、倉野尾成美、浅井七海、岡田奈々、山内瑞葵
【回替わり出演:チームA】入山杏奈、岡部麟、小栗有以、加藤玲奈、佐藤美波、下尾みう、篠崎彩奈、鈴木くるみ、田口愛佳、千葉恵里、西川怜、古川夏凪、道枝咲、宮崎美穂向井地美音、吉田華恋
【ソロミニライブ】西川怜
【前座&前説】長友彩海、大盛真歩、齋藤陽菜
【レギュラーゲスト】バッドボーイズ佐田正樹清人
【ゲスト】鈴木亜美

 

前座
注意事項& M01. 初めてのジェリービーンズ(大盛、長友、齋藤)
M02. ハート型ウイルス(西川)
M03. そばかすのキス(西川)

 

オーディショーパート
M01. AKBフェスティバル
M02. 言い訳Maybe
 ①EKB48 オーディション(E笑顔がK可愛いB番長)→ご飯?お風呂?それとも私?で昭和のおじさんたちを元気にした篠崎◎
M03. 君のことが好きだから
M04. 会いたかった
 ②UKB48 オーディション(U動けるKキレてるB番長)→キレキレダンスの下尾◎
M05. NO WAY MAN
M06. ウッホウッホホ
 ③KKB48  オーディション(KキュンとするKカラオケB番長)
 M06-1. 赤いスイートピー(宮崎)
 M06-2. マリーゴールド(田口)◎
 M06-3. Pretender(向井地)
M07. 365日の紙飛行機
M08. マリーゴールド
 ④芸能人限定AKB48 オーディション →ゲスト:鈴木亜美
  トークからのBE TOGETHER披露
M09. フライングゲット
M10. ヘビーローテーション

 

ライブパート
M00. Overture
M01. PARTYが始まるよ
M02. Dear My Teacher
M03. 記憶のジレンマ(岡部、加藤、鈴木、吉田)
M04. アイドルなんて呼ばないで(千葉、西川、古川、道枝)
M05. MARIA(入山、小栗、宮崎)
M06.涙の湘南(田口、佐藤、向井地、下尾、篠崎)
M07.ビバ!ハリケーン
M08.RUN RUN RUN
M09. 未来の扉
 特典当選者発表コーナー(浅井、田口)
 MC・ご挨拶
M10. 恋するフォーチュンクッキー(全員)

 

あやなんのオフショルはダメですおじさんもうだめです(開演5秒)

くっそ似合ってんじゃねーかよ……あやなんの衣装オフショルにした衣装さん誰だよ… ノーベル平和賞だよ……。衣装のおかげでテンション上がってるのか、EKBに選ばれたこともありポジションがいいところだからか、スイッチばりばりにオンになっていたのでとにかくニッコニコで終始楽しそうなあやなん。かわいい好き。楽しそう好き。好きぴ。デコルテラインばっくり出過ぎとるやろ今日SDN公演じゃないんやぞ綺麗すぎやろ勘弁してくれ

EKBで首位をとったあやなんのセリフ、たまらんでしたね。マスクの下で一生ニヤニヤしてたので(不審者)マスクmustの風潮に感謝しました。

あやなんは本当にチームAにこられてよかった。ポジションによっては尊敬する小嶋さんのところだったりしたのかな?メンバーにも愛されてとにかく楽しそうで堂々としていてね。元気になっちゃいますよこちらも。あと、何かの全体曲の落ちサビ前間奏でダンスしながらずっとぶつぶつとカウントを口ずさんでいて何だろう?と思ったら一列になった時に自分がポーズをとるタイミングわからなくならないようにやってたみたいでくっそ愛しかったです。お疲れ様です好きです。

UKBでは瑞葵ちゃん、「どうにでもなれー!」と音楽に合わせて屈伸を笑顔でずーっと続けるの大好きです。しっかりした美しい体を持つ彼女ですがたまによろけたりするところも大好きです。よろよろしながら下手掃けする情けないところもかわいくて好きですw 今までだったらこういう部分は見せなかった彼女なので新鮮でした。半分バラエティーみたいな企画のステージではいつもは見れない一面が見られて楽しいもんですね。

それで、KKBはみゃおの赤いスイートピー!?なんて神回なんだ……

え?

田口愛佳のマリーゴールド

天才か…語彙くれ…この歌大好きだからまた聞けて嬉しかった。いい声。百合ヲタなので花畑でこっちを振り返る麦わらの帽子の瑞葵が見えた気がしました…。あいみょんの歌自体すばらしい作品だからってこともあるけど、情景が浮かぶような歌唱ができる今回の歌い手愛佳の実力もすばらしいということで。Confession・ライダーの時も感じたけれど、歌うことにまっすぐ向き合う姿勢と情熱を持ってる。これからまたたくさん彼女の歌を聴けるのが楽しみです。

オーディションといいつつある程度の筋書きがあるのは垣間見えたけど、それでもそのポジションに若い有望メンや実力のあるメンバーををぶちこんで光を当てているのはとてもよかった。「AKBに足りないヒリヒリ感」を解消するような競争ではなかったけど、その点はオーディショウじゃない別の機会に預けたほうがいいでしょうね(全何日公演じゃなく単発のステージがいいだろうな)。

そして小栗有似がすばらしい。演技でプログラムを進行させる重要な役、しかもアドリブでトークが盛り上がっていてもそこをぶったぎって進めなければいけない役割。こりゃ大変ぞ。でも忖度することなくグイグイ引っ張っていて、その勇ましい姿に会場から笑いやら拍手が起きるほど。SNSが発展してみんながオフの自分をさらけ出す中であって、どんな時も「アイドル」であろうとする落ち着きをもつ彼女は本当に頼もしい。瑞葵ちゃんがIxRで一緒に活動できていることがとても有難く感じられたほど。MARIAの増田ポジも堂々たるもの。衣装とっても似合っていました。梅田ポジを固めるあんにん、河西ポジで美声をみせるみゃお…いいものを観させていただきました。

 

PARTYが始まるよ→オフショルあやなんのセクシーさが際立ってしまうDMT→横Aで観た記憶のジレンマは一時期さんざん見てたのにとても久しぶりだったな→からのひまわり組繋がりでアイドルなんて呼ばないでで今イケイケにナウい恵里をもってくる。MARIAからの涙の湘南、田口が偉い!!!!!!!!!!!偉いよ!!!!あやなんもいるよ!!!

コロナ禍で声援禁止の公演・コンサートの場数も増えてきましたが、拍手の調子を語感に寄らせてMIX、コールを打つという新しい文化を見ました。「か・し・わぎ・ちゃん!」で有名な涙の湘南のコールも、拍手で再現されていて私も無意識No予習でやっていました。楽しい。MIXはちょっとワードが多いから無理を感じたけど、歌中でコール入れるところはこのやり方もおもしろいですね。

それで皆さん、暗転したステージのメンバーの陣形とポーズで声が出たビバ!ハリケーン、イントロでぶちあがるRUN RUN RUN

なんてこった!テンションぶち上げよ!

いやあ楽しい…俺の青春がそこにあった…。神回か(2回目。締めの未来の扉、PARTY公演の楽曲は16期研究生公演で…いや、8公演でも見たことあるんだった。下尾さんのパフォに思い入れを感じて思い出したよ。いやあ、いい。先日First Generationの楽曲とは毛色が全然違っていて、秋元康の作詞史みたいなものも感じました。半年で劇場公演が新しくなっていた当時、人気の曲数が桁違いだったと思いますがすばらしいセレクトのセトリでした。

ということでめちゃめちゃ笑顔で終演。いやー、チームAはいい。箱推しできる楽しさ。ありがとうございました。

 

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雑感 AKB48単独コンサート~好きならば好きだと言おう~【20210523 18:00-@ぴあアリーナMM】&17LIVEアーカイブ配信

つい先日大掃除をしていて、バスルームの壁にマグネットがくっつくことを知った。このアパートに住んでもう何年も経ってるというのに初めて。たまたまパチンとくっついて気づき、マグネットでくっつくバスケットやiPadを固定するフレームを購入した。

今までそのままにしていたちょっとした不便が、こんなにもすっきり解決して心地よさにまで昇華するなんて。「先に言えや」の気持ちでいっぱいである。

新しいものを知らないって、もったいないっすね。

 

現場

さて、5/23日曜日コンサート当日。開演前からなぜが緊張していたし、開演前はずーっと愚痴聞いてもらってたくらいには自分が不調だった。そのせいかコンサート中にずっしり疲れてしまって、終演後もちょっとごめんってくらいメンタルを介抱された。

終演後このコンサートの評価が高いことがちょっと信じられなかったくらい「まじかよ?」って感じだったし、ステージを観ていてがっかりした部分もあった(めっちゃマイルドに書けた)のだけど、ヲタクと話し合って感想を聞く中で「確かにそうだな」って思い直すことができた。帰りの電車ででかい声出してほんと申し訳なかった。某氏に大変感謝する。

 

17LIVEアーカイブ

落ち着いてTwitterを見ていると「現場と配信で体感が全然違うと思う」という意見もあった。そして、17Live +の無料アーカイブ配信(ライブ全編よ)を観て帰り道の感想戦で話したことをさらにしっかり腑に落とすことができた。何事も悪い面より良い面を見ていた方が穏やかな感想を持ちやすいし、それだけ自分の見方が偏っていたこともわかった。某氏偉大。

 

作業用BGM

第一の感想としては「作業用」だった。これが令和か。ナウい

作業用BGMみたいな何時間もある動画があるように、AKBのメンバーが変わるがわる歌い踊り続けている。ノンストップで楽曲披露、MCは一切なしの2時間半。アーカイブ配信をみてそんな感想を持った。

音楽を"BGM"と呼称することに違和感はあったが、在宅時間やオンラインで人と関わる場が増えて、無音の空間がなかなかにしんどいのを痛感し、バックグラウンドに流れているミュージックの有り難さを知ることとなった*1。かくいう私も大掃除したり仕事しながら、単独のアーカイブ5周はしたしな。

 

演出

コンサート翌日の夜に柏木由紀ユーチューブチャンネルで生放送があり、自身が初めて担当したという演出の裏話があれこれ語られました*2。某氏と話したこと、違和感を覚えたセットリスト・演出などが次々納得できた。

人数でいえば会場にいる人<配信を見る人なわけで、2020年コロナ禍以降のネットでビデオを使った交流が盛んになっている今なら当然そこの視聴者の反応を気にして準備するわけで。最強ツインテールのモニター映像に突然Tiktokの画面が出てきた理由も、なるほど面白い。自分Tiktokはわからないんだ、音が大きくて苦手だから全然知らなくて。あと小池が終わって暗転する中で両手ピースする恵里とかナウかった。

 

映像作品として

実際、映像で見た方がメンバーの表情や細かい表現がよく見えるから、同じステージでも2階席から引きで見る景気とは感じられるものが全然違う。ゆいゆいセンターの僕たちは戦わない→彩希ちゃんセンターの近いのに離れてるも会場で観た以上にすごくすごくよかった。

こんなに彼女が舞う姿を見たのは、松戸の野蛮な求愛以来だろうか…あの時の不敵な気持ち良さそうな笑みを思い出させるほどの腕捌き。そういうパフォーマンスを見せつけられると、このかたは本当に体を動かすのが好きなんだなと思う。表情も良くて、配信を見直して泣いてしまった。このコンサートが開催できてよかったねと。

 

AKBがみんなの日常にいるような

とは言いつつ、現場で終始を見て腰が限界を迎えていたし、こういうノンストップセトリなんだったら自宅で配信見るほうが合ってたわ…というのが、正直な自分の気持ちではあった。

極端な私は「そんな人ばかりになったら逆に有料客(チケット購入)は減ってしまうのでは?」と考えてしまう質だが、そうして減った分だけ今のAKBを現場で見たいという人たちが現場に行くから、結果的にプラマイゼロ乃至プラスに繋がるということなんだろう。

瑞葵ちゃんが言っていた「みんなが自然とAKBの話をして、日常生活にAKBがいる」ような未来を思い描くなら、今の時代、スマホからアクセスできるネットで配信して「作業用」で見てもらって、気になる曲・気になる子を見つけたらそこから調べて知ってもらう…このサイクルを意識するのは理に適ってる。

これがプロかぁ。あっぱれ、参りました。

 

チームのこと

そういえば今回のコンサートで組閣発表はきませんでしたね。

単独コンでチームごとの披露を見ていて、AはA、KはK、BはB、4は4とチームの色をかなり濃く感じました。こみちゃんや当初はK異動が意外だったメンバー達もすっかりパフォーマンスがKの子になってたし、さっほーの声はB楽曲にこんなにもマッチしていたっけ……など。

現在のチーム体制は2018年春からスタートしているので、今4年目に突入したことになります(昨年は活動制限がありイレギュラーではあったけど)。これだけ同じチームが継続されるは、ひまわり組活動期をふくめ最初期に次ぐ長さ。

それでも気持ちのどこかで「組閣」を待っていたのは、チーム替えを望む一方で公演の演目を新しくしてほしいという希望もあったから。いっそチームはこのままでいいから、セトリを替えて新しい演目に…。

 

あ。

これってもしかして「秋元さん見て!」って、チームをアピールする時がきてるのかもしれないな?チャンスなんじゃないか?

高橋みなみが「チームは最低でも2年はやらないと醸成されない」と言った倍近い時間を、現行チームは共にしているだけあって、チームそれぞれのまとまり、顔ぶれの見慣れた感じはだいぶ強まったし。推しの夢は「卒業までにオリジナルの公演をすること」だし。もう今の状況から前向きに未来を考えていくしかない。

 

拝啓 秋元康先生

秋元先生、お願いがございます。チーム4に新公演を書いていただけませんか。あなたがTDCホールで13期公演を笑顔でご覧になってから*3、それでも彼女はを作詞されてからもう何年も経ちますが、村山彩希さんはいまや劇場公演を頑張っているだけの人じゃないんですよ。1000回の公演出演を達成したシアターの女神としてだけでなく、チームキャプテンとして、選抜メンバーとしてグループを支える存在です。ユーチューブやEX大衆の連載でも一生懸命活動されています。劇場公演に立ちたがっていた彼女が外の仕事に出ることを腑に落とした時、「メンバーのためになるなら」と彼女は言っていました。

村山さんのパフォーマンスや熱意を見てAKBを再び好きになる人が、ファンだった知り合いだけで何人もいます。村山さんのことを興奮した様子でツイートしていたり、中にはわざわざ私にDMを送ってくる方もいます。彼女はそれだけの魅力と影響力を持っています。そんな村山さんと村山チーム4をぜひご覧になってください。初めてのオリジナル公演をチーム4に、彼女の名前を歴史に残してください。よろしくお願いします。

 

 

あれ…やすす宛てのをてがみになっちゃった…そんなつもりじゃ…

 

 

最後に一言

あと話反れるんですけど一言いいですか。

 

安 西 水 丸 さ ん の 壁 画、 見 忘 れ ま し た orz*4

 

M00 Overture
M01 愛の存在
M02 大声ダイヤモンド
M03 サステナブル
M04 ずっとずっと
M05 法定速度と優越感
M06 胡桃とダイアローグ(チームA)
M07 君に会うたび 恋をする(チームA)
M08 イニチノサン(チームK
M09 スクラップ&ビルド(チームK
M10 To goで(チームB)
M11 呼び捨てファンタジー(チームB)
M12 猫アレルギー(チーム4)
M13 目を開けたままのファーストキス(チーム4)
M14 47の素敵な街へ(チーム8)
M15 黒い天使
M16 だらしない愛し方
M17 小池
M18 Faint
M19 ごめんね、好きになっちゃって...
M20 1994年の雷鳴
M21 最強ツインテール
M22 遠距離ポスター
M23 誘惑のガーター
M24 ロマンス拳銃
M25 僕たちは戦わない
M26 近いのに離れてる
M27 流れ星に何を願えば良いのだろう
M28 桜の木になろう
M29 ビーチサンダル(D3)
M30 抱きつこうか?(16期)
M31 僕の太陽(D1&D2&馬嘉伶)
M32 Two years later(14期&15期)
M33 Beginner(12期&13期)
M34 背中から抱きしめて(3期&4期&5期&10期)
M35 抱きしめちゃいけない
M36 Seventeen
M37 ファースト・ラビット
M38 LOVE TRIP
M39 ハイテンション
M40 Only today
M41 ポニーテールとシュシュ
M42 君と虹と太陽と
M43 夕陽を見ているか?
M44 ファンレター
メンバー順に礼・退場しアンコールと見せかけて超早着替えしてひこうき雲がはじまる
M45 ひこうき雲
M46 永遠より続くように
M47 重力シンパシー
M48 真夏のSounds good!

 

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AKB48劇場公演 備忘録【20070507-20210517】

  • 人生のだいたい半分
  • #あなたのAKBどこから 
  • K3rdの備忘録
    • 200705-06
    • 20070622
    • 運命の風はいつも 生まれた日から
  • 北山さきりんご ソーシャルディスタンス公演 北澤早紀生誕祭【20201227 19:00-】
    • MARIA
  • 2019-2020下書き供養(出演メンバーメモりたいだけの備忘録)
    • 牧野アンナ「ヤバイよ!ついて来れんのか?!」公演 女性限定公演【20190330 18:30-】
    • 岩立チームB「シアターの女神」公演女性限定公演【20190716 18:30-】
    • 岩立チームB「シアターの女神」公演女性限定公演【20191027 17:00-】
    • 岡部チームA「目撃者」公演女性限定公演【20190908 17:00- 】
    • 岡部チームA「目撃者」公演 篠崎彩奈 生誕祭 【20200218 18:30-】
    • 村山チーム4「手をつなぎながら」女性限定公演【20200118 15:30-】
    • シアターの女神って
    • 誰のための1000回記念
  • 劇場公演雑感 
  • 私は劇場公演が好きだったのか...

人生のだいたい半分

これまで当はてなブログにはAKB48に関するいろんな感想を書いてきた。

その中で「この曲は"あの時あの推しがやった曲"だ!」など、ほかの推しと関連づくことが最近増えてきた。推したちに偶然の共通点があるというだけじゃなく、それだけ私がヲタクとして観てきたものが蓄積されてきたってことだとも思う。

 

2018年を最後に選抜総選挙がないから、最近は投票後アンケートで「ファン歴は何年ですか?」と問われることもなかった。でも大きく振り返ってしまえば私の人生のほぼ半分にはAKB48がいる。さらに厳密に言えば、人生のだいたい半分に「AKB48劇場がある」ということになる。

リクアワも総選挙も傍観していたくらいで、大箱のコンサートもほとんど行かない。私が好きなのはAKBじゃなくて劇場なんじゃないかと思うくらい、"推しを通じたAKB48劇場と劇場公演の一部"しか知らない。

 

はてなブログ(旧・はてなダイアリー)を始めたのもAKBを好きになった時期と偶然にも重なっており、振り返ってみると本当にしょうもない覚書からいろいろと残してきた(なんなら推しに対して辛いこと書いてたりもする)。AKBを好きになってから長い年月がある程度経ってしまったという事実を避けることができなくなってきた。著名なヲタクのようにグループ全体を俯瞰できるスタイルなら良かったんだが自分はそのようなタイプではないので、このブログが個人的な備忘録であり続けることをあらためて断っておきたいと思った。

今書いているこの記事は下書き供養も含め、私がみてかんじてきたことを残すためのとても個人的な備忘録です。そのためお世辞にも読みやすさはなく、ただただ長いです。断じて嘘(フィクション)は記しませんが記憶違いや勘違いもあるかもしれない。その点はご容赦ください。

 

#あなたのAKBどこから 

年明け、Twitter#あなたのAKBどこからハッシュタグがトレンド入りした。メンバー、関係者、ファンがどんどん投稿していた。自分も便乗してツイートした。

私が初めて公演に入ったのは2007年5月7日のチームK脳内パラダイス公演だった。

 

K3rdの備忘録

200705-06

チームK 3rd「脳内パラダイス」公演、千秋楽まで1ヶ月半を切っている時期に初めて観た。そこから3回しか入ってないのだけど、今でも振りコピと劇場の沸き立つ感覚を体が覚えている。劇場公演の経験の大きさ、鮮烈さ、楽しさを感じる。

そして、当時の振りがいかに「覚えやすい」ものだったかを知ることにもなった。メンバーにとっても覚えやすく、ヲタクも真似しやすい。公式グッズにサイリウムはなくて百均のペンライトは生誕など特別な時に使うという感じだった当時、そりゃヲタクは振りコピに徹することになる。だって楽しいもん。みんな一緒にMARIAで十字切ってたんだから。6/3にAKB劇場初めての女性限定公演もこの時のK公演だった*1

初めての公演に入る前すでに「夏海がかわいい!」コールの存在は聞いていたが、大箱のライブ文化だったら定着しないだろうと思った。250人キャパでヲタク一人一人の顔をメンバーも運営もファン同士も見知った中だったからこそ定番になっただろうなと思う。

 

20070622

K3rd千秋楽の日、本当はロビーは公演当選者のみしか入れなくて入場規制されていた。けど今井優、高田彩奈の二人の卒業公演。デビューからずっと一緒にやってきた2期生16人のチームK最後の日でもあった。そんな大切な日、落選したヲタクはもちろんじっとなんかしていられなくてドンキにやってきた。運営に「たまるな」と言われてもゲーセン階にたまり続けるから、渋々ロビーが解放されて8階に上がれるようになった。

その当時、確か7階(多分)が卓球ができる有料施設になっていたから「ロビー入れないならもう1階分推しに近づいたところで音漏れ聞こうぜ!」的なヲタクが楽しそうに卓球をやっていた。そしてロビー規制が解かれてエスカレーターを上がっていく人々に、「卓球やろうぜ!」って言ってたのをなぜか覚えている。

公演MC中、ロビ観してるヲタクが劇場扉に寄っていくとタイミングを見て係員が扉をちょっとだけ開けて、その隙間からでっかい声でメンバーの名前コールして場内沸かせていたのはすごい記憶に残っていたりする(記憶に残ってるのは奥様推しのヲタク)。

草原の奇跡でロビーのヲタクたちが肩を組んで揺れていた。TAKADAは腹筋しながら山手線一周言っていたような気がする。入場していた友人は優ちゃんの「ありがとう」のCDを貰って出てきた。*2

 

今の「ヲタク」からは想像つかないくらい個性豊かで強烈な方々だった。

話しかけていただけて嬉しくなって「よくいらっしゃるんですか?」なんて軽率に聞き返そうものなら、「殿堂入り3回してるんですよ」とか言って壁のプレートを指されたこともあった。

そんな次元の違うヲタクの方々ばかりだったから、新参者の私がお知り合いになれそうな人は誰一人いなかった。強いヲタクの皆さんに追いつけない私は隅っこから見ているだけだったけど、でも現場のあの感じが大好きだった。ここからおもしろいことが始まるんだろうと感じた。

 

運命の風はいつも 生まれた日から

変化のスピードが上がって街も人もどんどん変わっていく中で、秋葉原ドンキホーテの8階はあの頃のままある。メンバーは入れ替わって体制を変えてもAKBは会いに行けるところにいる。こんなに長くAKBを観ることになるとは思わなかったけど、この愛着は年数を重ねるごとに強くなる一方。本当に。

どうして脳パラのことを書いたかというと、昨年12月末に入った北山さきりんご公演で10年以上の時を経てMARIAと草原の奇跡を観ることになったから。出演二人の公演なので全然条件は違ったけど、でもやっぱり、推しが推しの曲やってるのは純粋に嬉しかったです。

 

北山さきりんご ソーシャルディスタンス公演 北澤早紀生誕祭【20201227 19:00-】

北山さきりんご公演に関して知ってたのは「出演が2人のみ」「曲数が通常より少ない」「最後は草原の奇跡を歌う」以上。それだけ。

なら今の私でも観に行けるかなと思ってチケセン投げたのが11月。BIG ONE GIRLSもアマゾンの封筒から出してようやく読んだ。そうして向かった劇場ロビーで「関係者に新型コロナウイルスの濃厚接触者が出た」と公演の延期が決まったことを知らされた。11/30 開演1時間前だった*3

 

それから1ヶ月後の2020年末。厳しい状況は続くけど無事年内、1ヶ月後に開催することができた。本当によかった。

生誕委員からのロビーの花は違うデザインになっていた。配布物(うちわとフライヤー)は、廊下の先のロビーで事務机に並べられたものを一人一人が取る形式。フライヤーは演出指示が変わっても対応できるような4ページ+とじ込み1枚になっていて、配慮が見えた。BOGに北山さきりんごが特集されたこと、早紀ちゃんが立ったステージ・演劇など仕事の一つ一つを丁寧に振り返っている内容で、みんな早紀ちゃんが大好きなんだと伝わってくるフライヤーだった。とても久しぶりに感じた気持ちだった。

 

センブロ最後列下手1ずれあたりの席。MIXのないovertureは初めて劇場公演を見た時と同じだった。幕が開いて見えてきた。ああ、上手側だね。わかるよ後ろ姿で。目頭が熱くなった。まだ始まってもないのに大好きを実感する。それがこの場所。「この劇場公演が最後になるかもしれない」と思った。全部を焼き付けてやろうという気持ちで楽しんだ。

 

北澤早紀村山彩希

 

01. シアターの女神
02. 女神はどこで微笑む?
自己紹介MC
03. 夜風の仕業(村山)
04. 君のC/W(北澤)
05. MARIA(村山)
06. 黒い天使(北澤)
07. それでも彼女は
MC
08. 摩天楼の距離
09. すべては途中経過
MC(じゃんけん勝負 二度あることは三度ある vs 三度目の正直)
10. 草原の奇跡
早紀ちゃん生誕祭(しきりで茂木忍登場)
お見送り

 シアターの女神で始まるのか。B公演で観た早紀ちゃんと、1月に特別披露で観た彩希ちゃん。そこから次のイントロが鳴る直前まで客席のファンに愛嬌たっぷり手を振っていたのに、女神はどこで微笑む?が1音鳴った瞬間に一気に表情変えるのだからかっこいい。僕夏公演でもやっているけど衣装が違うだけでこんなにも印象は変わるんだな。上下の花道に別れてスタート→ステージに戻っていくイントロはやっぱりかっこいい。

ここで前半2曲でMCをはさみ、ユニット5曲は変わらず。衣装替えは全然ないんだな。

村山さんの夜風の仕業、よかったな。柱で見えなくなった時、下手の壁に横顔の影が映っていたのだけどそれがとても綺麗で「どんな気持ちかな?微笑んでるかな?」とか想像しながら聞いていたら、シルエットに表情が見えてきたんだからすごい。横顔で語るとは。

早紀ちゃんのソロはまず君のC/W。この日を境にやっとこの曲覚えられた気がする。サビでボックス踏みながらターンするのが綺麗でもっと観ていたかった。前半戦で観ていてやっぱり透き通っていて白いなあと感じていた。

MARIA

そして彩希ちゃんによるMARIA。K3rd公演以降、何かとオリジナルと比較されてしまい披露されなくなった曲。プロデュース公演の流れでSKE48 KIIの0 start公演でセトリに組み込まれたり、HKTが脳パラ公演をやったりしたが秋葉原では機会が巡ってこず。レッツゴー!研究生公演でもユニットの候補には入るも最終的にその枠はクロスになったし。

だからまさか、秋葉原の劇場でまたMARIAを観られるなんて思いもしなかったよ。

 

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劇場でのMARIAは約13年ぶりだったと思う*4。推しと推しのユニット曲を推しがソロで。さらには一人での披露とはいえ振り付けはオリジナルのまま。足なしのマイクスタンドもステッキさながらにしっかりと持っての披露。ライティングは機材が変わったこともあるだろうし変更は加わってるはずだけど、違和感なくあの頃にひたれた。

レッツゴー公演プロデュースの時から変わらずオリジナルへの敬意がある。そのまま演った演出や振り付け、マイクスタンドを蹴り上げるのも、この劇場で演ることに対するリスペクトを感じた。ただ個性を持っている村山さんのパフォを持ってしても、河西増田(そして梅田かもしれないし大堀かもしれない)の姿がちらつくくらいだったのでそれだけオリジナルのインパクトが強い楽曲なのだろうとも感じた。

 

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そんな中で、最後の決めポーズ。マイクを握りしめて下向きになった。おや?オリジナルから変えてきたんだ。私の記憶としては最後スタンドマイクを手に持って膝をつき斜め上向きにポーズして終わるので、ちょっと新鮮だった。調べてみるとHKT脳パラ公演では上向き、ただしSKE 0start公演では下向きのポーズを取っていた。個性の強い栄なのでアレンジを加えてきたのかな。なんにしろ面白い変更。

推しメン曰く、さきりんご公演に際してはオリジナルの映像を劇場監督から観せていただいて練習したということだった。正誤を言いたいわけではないのに若干ムキにさせてしまってごめん推しメン。でも最後どうして上向きなのかは当時から少し不思議に感じていた部分でもあったし、さきりんご公演で下向きで終わるMARIAは、マイクを握り目を閉じる姿は祈りを捧げているようで綺麗でしたよ。

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 (この感想書きたかったからこのくそ長い記事出したまであると言って過言ではない)

 

からの早紀ちゃんの登場とポーズよ。かっこよ。エンターテイナー北澤降臨。ソロ2曲目が黒い天使は意外だった。C/Wとのギャップよ。そして思い出すつもりなくても思い出されるのが、劇場おばけの推しの面影。峯岸アンダーの村山がすっ飛ばした帽子が思い出された。小朝公演であった。 *5

二人で歌唱するそれでも彼女は、微笑みながら歌うとは思わなかった。劇場公演を愛する彼女を投影して書かれた曲、嬉しそうな反面でプレッシャーに感じることもあったんじゃないかと思うけど、劇場を支えるツートップの歌唱はいいね。曲の雰囲気に似つかわしくなく笑みを見せるのは楽しい時の彩希ちゃんに見られる気がしてるよ。

彩希ちゃんの摩天楼の距離、どこかで観たことがある…あおきーだ。楽しそうに舞うあやなんの姿も思い出されるし、13期公演のメドレーでもやっていたな。イントロで「これ好きだった曲だ」となったけど確証が得られずサビでやっと納得したすべては途中経過。爽やかで前向きでいい歌。彩希ちゃんと早紀ちゃん二人の声がとてもよく似合う。これは確かサムネイル公演で覚えたな。真子ちゃんと朱里が出演してるのをオンデマを観て一発で好きになった。あやなんが出演した時だったっけな?

…好きなメンバーを追っているだけでも結構わかるもんだな。私、AKBのこと大好きだったんだな。

そしてラスト。あっち向いてホイで決める最後の曲の歌い出し。Twitterバチバチしてたけど、今日はなんかそんな気がしていた。仲間の生誕公演でじゃんけん勝ちがちなドル明け時代の村山さんだったし何の根拠もなく今日は勝てるって信じてたんよ。そしてやっぱり村山さんの勝利。ママに勝つ方法を相談して掴んだ作戦勝ちでした。

草原の奇跡もまた脳内パラダイス公演ぶり。劇場公演でまだ観られるなんてね。じゃんけん勝てるってなんかこの日は根拠もなく信じていたんだよ。才加の歌い出しを推しが気持ちよくやってくれるなんてね。二人とも上手くて澄んだ声してるから合うの。

TDC見逃した公演でもみた。何か機会があるたびコンサートでも観てきた。でもやっぱりこの250人の小さな箱で観る草原が味が濃い。ドンキ8階の暗くて狭い劇場から未来が広がって光が射すような。当時はまだチームからがなく緑のイメージはなかったけれど、チームKのグリーンが草原を拠り所にしているように感じることも多い。MARIAも草原も、大事な歌を歌い継いでくれてありがとう。

お見送りでメンバーの立ち位置が変わりすごい奥まっててちょっと笑ってしまったけど()最後まで楽しい思い出に残る公演でした。 

 

 

 

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