優しかった気持ち

人がつくったものが好きです。AKB48劇場公演。

山内瑞葵1stミニソロコンサート Magic words Lucky Zucky 1部【20230924 14:00-@KIWA TENNOZ】

(2023/10/27公開)

とても素晴らしいイベントだったので備忘録として記事に感想残します。あっという間に時間が経ってしまいましたが……瑞葵ちゃん直々に編集中のイベントの動画よりは先にブログ出せましたw(´ω`)

 

ずっきーこと山内瑞葵さんのオフィシャルファンクラブ開設したてほやほやで行われた初イベントです。9月24日に2公演で、私は先の1部の方に当選したので行ってまいりました。体調絶不調だったのでサイリウムとか準備する時間もなく、地蔵のつもりで行ってしまったのですが、自分でも信じられない良席でなんとまあ…最前でした。下手側です。

 

山内瑞葵1stミニソロコンサート Magic words Lucky Zucky 1部セットリスト

M01. 愛の存在
M02. チーム坂
- MC、撮影タイム
M03. 向日葵
M04. 純愛のクレッシェンド*1
M05. 遠距離ポスター
M06. 根も葉もRumor(ダンスのみ披露、撮影可能)
- MC ビンゴ大会
M07. BINGO!
M08. ずっとずっと
M09. アリガトウ

 

ファンクラブのソロイベントって練り歩きだったりトークだったりに比重が置かれることが多いですが、"ミニソロライブ"としたのは瑞葵ちゃんらしいなと思いました。そのライブも歌ってくれた歌はどれも思い入れのあるものばかりでとても幸せな時間でした(´ω`)

 

愛の存在でクールに始まったと思えば、岬へ続く道全力走ろうか!とチーム坂で会場が一気に熱くなる。瑞葵ちゃんもまた楽しそうな笑顔で踊るんですよ。レッツゴー研究生公演、楽しかったものねえ…というヲタクフィルターもかかってはいるんですがそれにしても楽しい。

ファンクラブのイメージにも使っているから、もしかして?と期待していたら大好きな向日葵を歌ってくれました。本当に大好きなメッセージソングなので瑞葵ちゃんが歌ってくれてとても幸せ。大人な雰囲気の純愛のクレッシェンド、から笑顔弾ける遠距離ポスターまで、AKB楽曲を瑞葵ちゃんソロで聴けるという幸せ。そして新鮮。

根も葉もRumorは撮影可能タイムだったので動画を撮らせていただきました。
曲前MCを聞いた瞬間に(面倒だな…)って気持ちが正直あったんですが、今まで経験したどの撮可タイムよりも良席だったので「幸運にも最前席に座らせていただいた定めだ」と、腹を括って撮影することにしました。
YouTubeにアップしたので埋め込みます。スマホの素人撮影なのでご容赦。

 

マイクを置いてポジションにつく時の手つき、仕草、深呼吸と真剣な眼差し。プロの仕事を感じました。集中の領域に「入っていかれた」というのがわかり会場も静かになって、息を飲みました。

ダンスが始まるとうごきが激しいのと腕を振ることも多いので、マントが腕に絡まってちょっと邪魔そうに見えたけど、どんな衣装でも笑顔で軽やかに踊っているのが本当にすごい。そして動画のコメント欄でも盛んに言われているけど、このヒールで根も葉ものハードなダンスを踊りきっているところに、彼女の実力とか経験とか身体能力の高さを再認識せざるを得ない。そして脚がいい。右足エビデンスって本当だったんだなって意くらいの肉体美(村山P天才)。「肉体美」っていうとなんだか硬いですけど、パフォーマンスする彼女を観ているとそこに惹かれているんだなと思い知らされる。人間の美しさの極限のところがもう仕上がっている。

カメラのレンズばかりが向いていてもやりにくいだろうなと思ったので、スマホを構えながら肉眼でステージを見るようにしていたら途中で目があって驚いたように微笑んでくれました(脳内かもしれませんが動画に映ってます)。本当に何から何まで完璧の究極のパフォーマーさんでした。

 

youtu.be

 

ひたすら踊った後のビンゴ大会では、私物のハンディーファン、ずきちゃんが選んだ猫のグッズ、直筆サインなどの景品で大盛り上がりでしたが、ビンゴマシンで引いてくれる数字がびっくりするくらい当たらなくて(一つ違いとかばっかり)、2つしか穴開けられないという逆の奇跡が起きてまして(´ω`)用紙持って座ってるだけなのに恥ずかしくて帰りたくなりましたw w

 

 

一刻も早く帰りたい私に瑞葵ちゃんが捧げるBINGO!。ねえ瑞葵ちゃん。AKBのさ「僕の太陽」公演、出てみないかい?君が出たらきっと最高だよ……あなたのことを考えるたび息をするのも苦しくなってくる……………。

からのずっとずっと。抑えどころをわかっておられる。チーム坂に続きレッツゴー公演のエモい選曲。最後はアリガトウ。ライブがもう終盤であることを明るく元気にささやかに伝えてくれる優しい選曲たち。

大大満足のコンサートの終わりには、瑞葵ちゃん自らお見送り。サイン入りのポストカードを手渡ししてくれました。動画撮影可能でしたがカメラがなぜか横向きになってしまってちょうどアップで綺麗に撮れませんでしたw(´ω`)剥がしは強めだったので瑞葵ちゃんの目を見てありがとうを言えただけで満足です。

 

本当に楽しかった。瑞葵ちゃんらしいソロイベントで最高に楽しかったです。まだまだ始まったばかりの瑞葵ちゃんのファンクラブ、これからも楽しみにしています!そしてこの日のイベントの動画も公開を楽しみに気長に待ってますw 瑞葵ちゃんありがとうございました!

 

 

 

 

*1:第2部では披露楽曲が純クレ→モニカ、夜明けだに変更。

倉野尾チーム4「サムネイル」VR会員限定公演【20230808 18:30-】&「サムネイル」公演【20230901 18:30-】

 

ユニット備忘録:倉野尾チーム4「サムネイル」VR SQUARE AKB48+チャンネル会員限定公演【20230808 18:30-】

2ヶ月ぶりの劇場公演(´ω`)当たりました。VR限定は初めて。ありがたいことに定期的に入れている公演なので、感想ブログも粗々になってきてしまって申し訳ないのですが今回も備忘録です。

 

この日の公演、七瀬、るんば、みっさーの三人にとってスケジュール的に最後のチーム4公演とのこと。

 

3人にとっての大切な節目の公演、出演メンバー8人のうち5人が8メンということで、コールやら熱量やらが凄まじかった。正直、もうちょい黙れない?()って思うくらいには賑やかでしたが、以前の公演はこんなもんだったかなーなどとも思うし、コロナ禍で声援自粛していた約2年の影響を感じます。

 

岡田梨奈・川原美咲・行天優莉奈・黒須遥香・高岡薫・村山彩希吉川七瀬・吉田華恋
前座ガールズ:秋山由奈・成田香姫奈(君と僕の関係

 

いつからかコールがされるようになったコイントス。そんなファンの声に負けじとしてるのか、彩希ちゃんの声量が大進化してました。でも力んだり無理してる感じはなく、声量がアップして迫力が増している。劇場全体が歌声で包み込まれ、震わされてるような圧倒的な空気。すごい。これが彩希ソロの凄みよ。

 

ひび割れた鏡も相変わらずのパフォーマンスに歌の磨きがかかってて良きステージを観せていただいた。ドレスに飾られてる鏡の破片がキラキラ反射するのが綺麗。

のだが、落ちサビ前にふっと正面を向いた時の表情が曲の切なさによりきれてない、アンニュイな表情というかシリアスにスイッチしきれてない不思議な表情になっていて、ちょっと笑ってしまった。まあそんな日もあるしいいのだが、あの顔はなんだったんだろう。正面に変なヲタクでもいたのだろうか。

 

白おかりな×黒みっさーの過ち。キャプテン不在の時に入るおかりなさんが大好き。そしてこのペアで観るのは最初で最後。おかりなさんが楽しみだったけど川原さんもいいなあ。歌もいいんだが二人の顔面が強い。金のギャルと銀のギャルが渋い曲歌うの最高。

 

 

 

 

倉野尾チーム4「サムネイル」公演【20230901 18:30-】

通常公演に入れるありがたさよ(´ω`)発表されている通りチーム4サムネイル公演は2023年10月3日が千秋楽。これが最後かなと毎回噛み締めながら観てきましたが、本当にこれが最後になりそうだな。

今日すごく楽しかった。劇場公演の楽しさが詰まった1日だった。

 

岡田梨奈・行天優莉奈・黒須遥香・多田京加・谷口めぐ・長友彩海・村山彩希・吉田華恋
前座ガールズ:迫由芽実・成田香姫奈(君と僕の関係

前から思ってたんだけど、私と前座こひなさんの遭遇率すごくない??(3回目)。いや、こひなさんが出演回数多いだけか…?いろんな18期メンを見るチャンスでありながらこれだけこひさんに遭遇するとなると、彼女の実力もあるのでしょう。確か地方から秋葉原に来てくれたメンバーさんだったので、この場に賭ける熱い思いも感じます。

 

動物ヘアスタイルとツノ

さてチーム4ですが、MCでも大盛り上がりした件の「ツノ」の日です。

お立ち台から眺めるとそんなにサイズが大きく見えなかったので、ピカチュウみたいでかわいいなーって眺めてました。*1 ただ彩希ちゃんのメンバーへの絡み方が、二本の「ツノ」でメンバーさんに突進するような形をとっていたもので、鬼とかツノっていうよりあんたはカブトムシか?w w wとなった。カブトムシorピカチュウという振り幅。

曲中の絡みであやみんが思いっきり握ったりしてて、崩れない!?大丈夫!?って心配して見てたんだけど、丈夫なのね。すごいわ。自己紹介MCとか何か合間があると、はーちゃんが彩希ちゃんの「ツノ」はじめメンバーみんなの髪型を気にして整えてあげてました親切。

 

青くさいロックのダンスがいちいち好きだというのに気づいた。イントロの手の動きとか好き。ランナーズハイのサビは彩希ちゃんが一番上手側に来てくれるのでよく見えました。逆に一番下手側にいくこともあるんですが、お立ち台から対角線でバッチリ見える。有難いことにいろんな位置から見ることができた公演だけど、ちょっと離れてるけど視界の良好な場所から全体を見渡すというのも劇場公演の面白さだったりしますね。(観劇も全体見たい人なので、前方よりは後ろの席の方が好みだったりはする)

 

ユニット。件のピカチュウ頭がチャイナっぽい服を着てのコイントスは、逆にもうコスプレですね?ってビジュアルになっていましたが、いつも通りかっこよかったです。声量で圧倒しながらも、Cメロなんかでは少し穏やかな歌い方で表情をつけてくる。この人は本当にうまいなあ。

本人がMCで叱責するくらい「表情管理ができない」なんてことはなかったぞ*2。こういう出来事って、本人が気にしてる以上に周囲は気づいてなかったり気にしてないものだよね。っていうこと結構ありません?

 

さて、髪型でいうと「羊」を選んでアップにしていた行天さんがとっても綺麗でした。MCでもどこか清楚というかいつもよりおとなしい印象を受けたんだけど髪型の影響あったりするんだろうか。ドミニク・アングルのご婦人の肖像画にこんな髪型の美人さんがいた記憶がある。

あとそれと対照的に、猫耳ヘアで可愛く決めてきた吉田めくってめくってカレンダー氏については、遠巻きに見ると猫耳というよりは金髪頭にサングラスをさしているように見えて、終始チャラいお姉さんに見えてしまいちょっと面白かったです(面白かったです?)

 

拝啓 岡田梨奈様

過ちは白おかりな、黒おめぐ。めぐちゃんってこんなお歌うまかったっけ。これが公演の醍醐味だったりしますが、サムネイル公演の回を重ねるごとに、見れば見るほど上達しているのを感じた。おかりなの強い歌声ともマッチしていて、見慣れた二人の過ち、過去一じーんときました。二人はきっとお互いの髪型で笑ってはいけない選手権するのに必死だったと思うんだけど、視力弱atお立ち台は普通に楽しかったです。

バケットのイントロで打つパンケチャ(パンは弱めに調整)ほど気持ちのいいものはない。楽しいなあって眺めていたのについ込み上げてきてしまって。私もしかしたら自分で思ってる以上におかりなさんのこと好きになってたのかもしれない。お話会もとったことないし公演で一方的に好きでいるだけだから、コールなりケチャなりするのもおこがましいなと思っておかりなさんを眺めていたのですが。無責任に本音を申し上げると、もっとAKBにいてほしかった。惜しいよ。静かに熱い目頭を押さえていました。

 

後半戦に戻ります

上手側で落ち着いて全体を眺められたのはとても幸運で、上手の柱の外側のポジションで歌う時の彩希ちゃんもきちんと見えて、特にだから君が好きなのかのサビはだいぶよく見えました。2サビでダンスがペアになるところ、手を組み合って力強くなるところが好き。表情も素敵ですね。
メンバーとの他愛もない絡みも楽しそうなんだけど、この曲に限らず全体的に結局「ツノ」ジェスチャー気に入ってるじゃんよw wかわいいw 確か二番ではおかりなさんも上手にやってきてくれた。よき。

LOVE TRIPピカチュウかっこいいよ。柱の影からちらちら見える多田先輩がかわいい。センターのピカ山さんのキメ顔もちゃんと決まってたよ。オチサビの「LOVE TRIP」で指差し決めるところとか相変わらずカッコよかったよ。もしかしたら客席でツノしてくる人たちと戦ってたのかもしれないけど。

この日の公演は結果的にそれで盛り上がってたし楽しくてこれが距離の近い小さい劇場の醍醐味だなーって感じたけど、反対を言えばこれが近さゆえにデメリットになったりもするので、こんな平和な公演が守られていってほしいなと思いました。そしてあの日の自分も上手で結構よく見える。Cメロの「絶対会えるよ」のところ大好き。彩希ちゃんらしい、大好きな微笑み方をしてくれる。村山4手つなの「遠くにいても」を思い出す景色*3。あの透き通る一瞬が大好き。

 

誕生日TANGOで首まわし確認。下手がよく見える終盤、スカートを捲り上げるかのように(フェイクで)焦らすように裾を揺らすのが、魅せ方うまいなあってなった。知ってたけどやっぱり上手いなって。君はメロディーではカブトムシ突進を行天にくり返してちょっかいをだす村山さん。行天ごめんね…ほんとごめんね。もし下尾くんだったらあのちょっかいは多分怒ってたよw この曲だったと思うんだけどパートでおかりなと彩希ちゃんがシンメになって、歌声が強くなる。いいなあ。

翼はいらないであやみんとニヤニヤしてるのが可愛い。ベンチの後ろから飛び出してくるはーちゃんもいつもと違ういじりっぽい絡み。最後のほうのサビでニコニコと歌う「自分が持ってる物だけで幸せになれるんだ」も大好き。

どういう偶然かわからんがサムネイル公演において彩希ちゃんが歌唱するパートの歌詞がどこも好き。好きでお気に入りのパートを歌う彩希ちゃんを、この目でしっかり見納めることができて本当によかったです。

 

倉野尾4の思い出、感想の総括はこのあと公開することになるKT zepp yokohamaでのチーム4ファイナルコンサートの記事に譲ることにします。

 

過去の入場履歴を振り返ってみると、チーム4が圧倒的に多いんですね。自分では全く気にしていなかったんだけど。2015年にまりんちゃんが卒業して彩希ちゃんを推し始めてから、劇場公演に真剣に入場したいって気持ちが強くなって、たくさん投げてたくさん落選して、時々当選しては楽しむようになった。公演は好きだけど、ファン歴が長いだけで公演入場回数は全然な私です*4。彩希ちゃんのおかげでいろんな公演を劇場で楽しむことが出来ました。ありがとうね。

彩希ちゃん、AKBの皆さんは劇場公演のあり方が変わっても、きっと変わらず真摯にステージに向き合ってくれると信じています。

 

 

 

*1:これは偶然ですが翌日に入場した田口K逆上がり女性限定公演もお立ち台のまったく同じ位置から観ることになりました。別途ブログ上げます。

*2:ここで先述の8月VR公演のひび割れた鏡の謎なタイミングで見せたアンニュイな表情が、こういう観客のガヤで笑ってしまったりしたのかな?と思い当たるなどした

*3:「遠くにいても」でヲタク特有の神秘体験をした日の感想→
村山チーム4「手をつなぎながら」公演 佐藤妃星生誕祭【20180817 18:30-】 - 優しかった気持ち

*4:これはただの言い訳ですが、2011-2012年を中心に日常的にロビ観実況してた経験が無意識に残ってるってのはあるような気がしてる。あの三年間はマジでさっぱり当たらなかった。

備忘録:田口チームK「逆上がり」女性限定公演【20230902 18:00-】

(2023/11/15公開の備忘録です)

 

9月1日のチーム4サムネイル公演の翌日のK女限だったのでどうかなと思ったら、二日連続で当選させていただくことができました*1。待ちに待ったK逆上がり女限です。

 

アユーとひなこちゃんを劇場公演でお目にかかれるのはこれが最後になりました。茂木さんはまだもう一度くらいお目にかかるチャンスがあると信じたい。

ビンゴ抽選ですが見事に干されまして(あと1人ずれてたら1巡だったんだけどな!)、なんと前日の4公演と同じポジション。お立ち台の全く同じ位置から観ることになりました。こんなことあるんだねえ

 

奥原妃奈子・小田えりな・髙橋彩音茂木忍・山内瑞葵・山根涼羽・山邊歩夢・湯本亜美

 

最近は寸劇やらないでが始まるパターンが多いのね。からの逆上がりー!はい最高!1番と2番でサビの振り付けが全然違うのを瑞葵ちゃんはずっと楽しそうに大きく踊っていて元気もらえますね。上手花道の瑞葵ちゃんが見えないのでいろんなメンバーを眺めましたが、ずんちゃん。ずんちゃんのいるKを見たかったのよよかった観れて。否定のレクイエムイントロの表情切り替えずきちゃんがゾクゾクするくらいかっこいい。はあ好き。

 

山内瑞葵の虫バラ

ユニットなんですが、虫のバラード、田口Kは去年のひなな生誕以来でちょうど一年ぶりの入場でしたが本当に、本当に美しい。さらに磨きがかかっていました。

 

ソロ楽曲というと「歌」で勝負を仕掛けてくるか? しかも歌い出しの「俺は」でわかるようにこの曲の世界観と瑞葵ちゃんのキャラクターが見事に反するものなので、これを劇場公演を繰り返す中でどう向上させてくるのか? 彼女にとって難しくチャレンジングな楽曲だと最初は思っていました。

でも瑞葵ちゃんはそれをしっかり彼女の色にした。歌いながら昂るとマイクスタンドを薙ぎ倒し、心配になるくらいに悶え苦しむ表情を浮かべて歌う泥臭い姿。これが山内瑞葵の虫のバラードなんだと、貫き続けたスタイルが完成されているのを観て改めて実感しました。

演技力が瑞葵ちゃんの虫バラを支えているように見えました。欲を言えば歌唱はもっともっと上にいけると思っているけど、か細さは消えて声は安定しているし、瑞葵ちゃんが自信をしっかり持って歌っているのは伝わってきたからそれがとても嬉しかった。今の彼女なら、これからのステージや仕事を経験する中で成長していってくださることでしょう。それはとても嬉しく、楽しみなことです。

 

いろんなメンバーが挑んできたけど他の誰でも観たことのない、瑞葵ちゃんにしかできない虫のバラードでした。もっと劇場で観たかったなあ。また観られる機会がありますように。

 

フリしてマネして

さて、フリしてマネしてが大好きなんですが上手側に行ってよかった。あんな素晴らしい光景を拝めるとは。2番Bメロ「あなた 困っちゃうでしょう」のパート、上手柱の外側に瑞葵ちゃんがいます。

「あなた」で指差ししてから、両手の細い指で「 」のような形にする手振りでロックオンされます。まずそこにドキッとします。それまでが比較的淡々とした静かなダンスなので、こんなにふいをつかれる振り付けだったっけ?なんて困惑しながら。そしたらつづく歌詞の「困っちゃうでしょう?」で不敵な笑みを浮かべるんですよ。秒の表現。歌わない演技。歌中のストレートプレイ。

 

あんなんされたら堕ちますよ。堕ちました私。山内瑞葵かっこいい。いつの間にあんなことできるお姉さんになったのあの子。なにそれ知らない聞いてない。

オンデマはライブ定点映像ばかりでアーカイブではあまり見ないからわからんけど、あの瞬間が確実にカメラに抜かれることはあるのかな。でもカメラと向いてる向きが逆だから、あの横顔の美しさは劇場の上手側からじゃないと見られないな。

柱の影に隠れてしまうポジションでもあれだけの凄まじいオーラでパフォーマンスする。ステージの上、カメラの前、観客を前にして決して気を抜かない彼女の意識の高さを改めて感じました。本当に美しいものを観ました。

 

満足したので記憶力が終わる

気持ちとしてはもう大満足したので帰れるんですが(帰るな)、まだまだ続く神公演逆上がり。もうお腹いっぱいになってしまったので、アンコールの本当に最後まで楽しみましたが備忘録はここまで。

最後に。街角のパーティの最後のクラッカーで瑞葵ちゃんのが不発で「あれ?!?!」って驚いた顔してて、隣で茂木さんに笑われてたのが可愛かったです。

 

 

ずんちゃん写真感謝

ずんちゃん写真感謝2

 

*1:さて。触れるつもりはなかったけど触れておくべきと思った話をひとつ。
昨今、MVPを目指してあれやこれやの方法で劇場公演を当選させて入場する人々がいます。システムが違えど以前からこの手の行動をとる人はいるので非難をするつもりはありませんが、私自身はそのような方法で劇場公演に入ったことは一切ないということをここに書き記しておきたい。
私は、自分が100回目の劇場公演を楽しむのは一体いつになるだろう?その時には誰を推しているんだろう? MVPで入場するのは何公演だろう? 劇場自体やお馴染みのスタッフさんはどうなっているかな?……とAKB48の変化をのんびり楽しみながら、公演を観たいと思っています。
一時期に無理して追いかけると嫌になってしまう性なのでそうなりたくないというのもあるけど、私はAKB48劇場が大好きなんです。いろんな変化が起きてますが今がすべてじゃないと思っています。もし100回いけなかったとしてもそれはそれで私の人生。1回1回観て楽しませていただいた劇場公演を愛してる、それがいいです。
どうやら名前が印字されてないチケット(〜2011年)はMVP確認の際カウントしてもらえないと風の噂に聞きましたので、あともうプラス10数回は頑張らないといけません(´ω`)つらw w その頃にはもう孫くらい歳の離れたメンバーさんを推していることでしょう…それもまた楽しみです。

舞台「転生したらスライムだった件」【20230812 18:00- @日本青年館ホール】

警察24時ならぬ転スラ24時と言わんばかりに、前夜に転スラアニメシーズン1*1を見始め、開場前ギリッギリ滑り込みで23話まで見ての転ステ観劇でした(´ω`)

アニメではNintendo Switchファイアーエムブレム風花雪月」でお世話になった古川慎さん(シルヴァン)、花守ゆみりさん(メルセデス 愛称はメーチェ)が重要キャラで声を当てられていて沸きました。リムルの器のでかさ、采配のセンス、シズとの絆など、心に残るシーンも多く素敵な作品なんだなとわかりました。

 

さて、今回の転スラ舞台、またの呼び名を「転ステ」はチケットのお値段がいつもの舞台と違って高額な設定だったので、S席で1公演観劇してきました。

2.5次元舞台は苦手意識がありましたが、コメディでまず安心。そして先に書いた通りアニメが面白かったのでこれをどう舞台に調理できるのか、人気作品であるだけにきっと期待に答えてくれるだろうなとワクワクしながら会場にむかいました。花火大会があるとかで行きも帰りも賑やかなリア充に揉まれて死ぬかと思いました。

8/14の大千穐楽はAbemaのストリーミング配信*2で視聴しました。

 

 

告。このブログの感想は、アニメ、舞台ともに作品のネタバレを含みます。先に進みますか?

 

リムル=テンペスト:尾木波菜(≠ME) ベニマル:仲田博喜 シオン:吉川友 シュナ:篠崎彩奈AKB48) ゲルド:宮下雄也 ガビル:松田岳 ランガ:小南光司 シズ:七木奏音 ゴブタ:杉咲真広 ソウエイ:北村諒 ハクロウ:萩野崇 大賢者:豊口めぐみ(声の出演)

アンサンブル:赤江耕之助、石川鈴菜、石澤友規、小川隆将、佐久間貴生、末髙伊織、杉山湧哉、高野雄貴、新張将洋、山﨑紫生、山田隼人

原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社月刊少年シリウス」連載)
脚本・演出・作詞:伊勢直弘
舞台音楽    :こおろぎ
殺陣指導    :奥住英明
stage-ten-sura.com

 

 

24時間新規の感想(まずは辛いのから)

そんな24時間で転スラアニメ、転ステを観た完全新規の目線でも思うところはある。

キャスト陣、上演時間を見るに、シズが面倒を見た子どもたちの学校に旅に出るくだりはないだろうなと。王国の王とカイジンさんとのやりとりも口頭説明だけで省略でしたね。でもねそれでもね、シズさんのシーンもっと欲しかったあああああんんんn

※ブログ主は ファイアーエムブレム風花雪月 メルセデス(CV花守ゆみり様)のファンです作品一番の推しキャラですし、シズの中にも優しいメーチェの面影を感じずにはいられませんでした(ヲタク特有の早口

なんてったってアニメ第1話オープニングがシズの回想シーンだったではありませんか。でも舞台中では本当はこのシズさん自体がカットできてしまう、出演させるとしても途中で通過してしまうストーリー(シズさんの夢を叶えるための旅までは描けない)だったと思うから、リムルが人間の姿を得るための存在って扱いになってしまうのは仕方ないんだけど。24時間新規の私でもシズさんがとても大切な存在であり、大切な話であり、この異世界と魔法を使える主従の摂理をよく表している切ない物語だから、それを描けないのは惜しいなあと思いながらステージを観ることとなりました。きっと作者や脚本家など製作陣も惜しいと思われたことだろう……と花守CVを脳裏に甦らせながら

シュナかわいいソウエイかっこよ鬼族最高ってなってた。

 

一人二役

あやなん演じるシュナは後半(開演から60分)からの出演なので、OPの後は1時間近く出てこないんですね。シュナ演じるあやなんは前半に旅人として登場していました。そのパーティで魔法を使える女の子、エレンの役でした。

転スラは登場キャラクターや種族がとても多いので、他にもそんな主要キャラのキャストさんも多くが一人二役されているのを大千穐楽の映像配信で確認しました。萩野さんめっちゃいい声。さすがリザードマンの長。そしてアンサンブルのキャストさんでは一人で7役されてる方もいらっしゃるなど。皆さんすごいなあ。

 

鬼族(オーガ)、豚頭族(オーク)、蜥蜴人族(リザードマン)

この舞台は鬼族をメインに描いてて、リザードマンとの連携とオークとの戦いが山場に設定されていました。

 

そんでソウエイね…。舞台が進めば進むほどかっこよさが沁みてくる。リムルが「やだイケメンッ」って悶絶してしまうのがよくわかるくらい。ソウエイ見れば見るほどかっこよくて無理…。花火大会じゃなくて転スラ観にきてくれてありがとうの気持ちを込めたアドリブシーンでは、花火の音真似を口笛で表現してくれましたが見事に笑ってしまって何発か外していましたw アフタートークでも見事に笑って外しておとしてくれました。

 

アニメを見た後だと、オークの王が闇堕ちするに至ったエピソード、リザードマンから追放されつつも愛されてるガビル、最後にはゲルドを許す寛容なベニマルなど、名シーンが本当に多いストーリー部分。アニメも最高だったけれど、舞台では演者さんの気迫がすごくてこれはこれの良さがあるなと感じました。

 

みなさんそれぞれ殺陣があったけど、リザードマンのガビルは特に迫力あってすごくかっこよかった。アニメだと本当にしょうもない3枚目の日和キャラだったけど、松田さんの高身長と鉾使いとアクションが最高にカッコよかった…。

蹴られてステージ端に転がっていくところとか勢いよく転がりすぎててショックの階段落ちるやつかよと思うくらい勢いがあったし、殺陣の途中で舞台セットの上下を繋ぐ階段を飛ぶようにして降りたりととてもパワフルでした。

 

あとゴブタ君のおちゃらけたセリフやアドリブ最高でしたw w大千穐楽で叫んだ「なんで俺のブロマイド譲渡ばっかりなんすか」はもう声出して笑いました。花火大会のネタも上手く取り込んでいたし、たくさん笑わせていただきました。

 

 

おぎはなちゃん

声がリムルだった…。24時間新規の私の耳には完全にリムルのお声に聞こえました。かわいいけどどことなく少年みもあって良き。笑顔もかわいい。

最初は黒子の衣装で出てきて、プロジェクションマッピングと合わせてスライムの感触を表現。スライム(物理)を抱いて旅を進め、シズとの出会い(別れ)を経て人の姿になるスキルを得るなど。スライム(物理)だけがスッとステージに出てきて鬼族をびっくりさせるシーンはつい笑ってしまいましたが、リムルの存在がこの作品をコメディにしてくれるキーなんだなとつくづく。

一人のキャラクターでもいくつもの形に擬態するからいくつもの表現が求められて、座長でありながらさらに大変な役だったことと思います。素敵なリムルに出会えたと思います。あやなんのSHOWROOMYoutubeにも出てくれたし、ありがとうおぎはなちゃん。

あやなんのYouTubeチャンネルで女性キャストの楽屋の様子を収めた動画が公開されてるから見てね!!!

 

シュナとエレン

登場する順に。

エレンは、リムルとシズの大事なシーンの後ろでずっとワチャワチャと肉食べてたね。暴走するシズとの戦いでは、エレンが繰り出すアイシクルランスをリムルが取得して止めるんですよ。それで亡き後のシズさんを弔うように、シズさんを捕食して人間の姿を得たリムルに怪訝そうに問いかけつつ、人型リムルに抱きついて「本当のお姉ちゃんみたいに思ってた」って旅のお礼を言うの、なんて良いシーンなの…。エレン、今にも泣き出しそうに潤んだ目をしていた。

このシーンのおかげもあってエレンのキャラクターをとても好きになれたし、舞台でのシズの扱いも腑に落ちて成仏できたように感じました。ありがとうエレン。

 

そしてシュナ。鬼族の姫で、武器ではなく魔法の力で戦います。なのでオークとの戦いには出陣せず、拠点で織物などのお留守番。アニメで見てこういう役どころかと理解はしていましたが、あやなんの殺陣を観てみたかったなとやっぱりおもう。

そんな反面「あやなんの殺陣」って限りなく存在しない日本語に近い日本語のような気がしてもいる(disではありません)。レイザーマーガレットのレイラはかっこよかったんだけど、転スラの鬼族のように和の武器を持ってバッサバッサ血を浴びながら敵を斬るイメージが湧かなかったから、いろんな意味であやなんにぴったりな役だったなと思います。お兄ちゃんいるし姫様だし。身長もこうして写真で並んでみるととっても小さい。

鬼族の皆様

河西智美さんがセーラームーンのスーパーライブに出演した際の裏話で、「オーディションで身長は非常にジャッジが厳しかった」と言ってたのを思い出しました。
どんなにキャラが合っていたとしても、こうしてパーティが並んだときの身長差が原作と異なっていてはいかんということなんだと思います。こればかりはオーディションに臨む側も誰も干渉できない部分なので、いいのか悪いのかって思うところはあるんだけど(先日ブログに書いた映画「リトル・マーメイド」のような雇用問題のことも脳裏によぎります)。

でもこの転スラ舞台に出演するにあたって、シュナはあやなんが演じるベストキャラクターだったと思います。シュナのポジションについたからこそ、エレンという素敵なキャラも演じられたわけだし。シオンさんとのリムル様の奪い合いもおかしかったし、リムルがシオンの用意した食事をとると選んだシーンの「えええ!?(濁点多め)」は、あやなんの全力を感じてすごい笑っちゃいましたし、大千穐楽でもすごい顔が画面にしっかり映っていてそこもまた笑ってしまいました。コメディの舞台は気軽に見られるからいい。

 

最後の応援グッズOKの歌唱タイムで、シオンさんにどつかれてびっくりして笑ってるシュナちゃんがいたのもしっかり見えてましたw シオンさんめっちゃ塩対応だけどきっと仲がいいんでしょう…w アニメシーズン1しか見ていかなかったのでまだ聞いたことない曲だったけど、スススススマイル♪って頭に残るし、キレよく踊ってるし(さすがAKBだなって思ったよ!)客席の練り歩きも楽しんでいたようです。

S席だったので前の方だったこともあるんですが、席がちょうどカーテンコール以降にあやなんが立つ位置とゼロズレだったこともあり、「今目合ってるかな…」と思いながらうんうんと頷いたり相槌を打っていました。やっぱりこの人かわいいなと思ったり。シュナが似合ってる。

 

私的な感想

今回の観劇、木村昴さんの劇団にあやなんがお呼ばれした「ダディーフー?」から実に10ヶ月ぶりでした。河西さんは絶賛育児中だから、あやなんのお芝居を待つばかりの生活です。お芝居が観たいの一心で下尾くんが出演した映画「美男ペコパンと悪魔」を見に行ったくらいです(ブログ別途書きます)。

 

私が舞台ファンであることをあやなんは知ってくださっているのですが、実はお話会のたびに「今年は1つしか決まっていない」「転スラに賭けている」と話を聞いていました。そんな中で個人的に2.5次元の苦手意識から1公演しか行けなかったことは、見終わった後となっては大変申し訳ないという気持ちになりました。
でも、同じ人が10回行くよりも違う人10人が1回ずつ行った方がいろんな人にあやなんの立つ舞台を観ていただけるし、AKBはzepp yokohamaとか武道館でライブめっちゃやってて出費えぐいし、今回は特に出演キャストさんも豪華なのでこれが私にできる最善かなと(ちょっと無理矢理ながら)落とし所を見つけつつこのブログを書いています。

 

あやなんはAKB48で活動しながらいろんなお仕事をされていますが、お芝居に関してあやなんが今歩いている道に、ふと河西さんと似たものを感じました。

小さな劇場でヒロイン、主演で実績を重ねる。そして実力者が揃うキャスト陣に混ざって、いわゆる「ちょい役」や重要だけれど出番の少ない役を演じるというのは、河西さんが辿ってきた道と同じだなと思いました。といってもあやなんと河西さん、境遇や描いている夢はそれぞれ異なるものだからまったく同じではないけれど。

あやなん、頑張っているなあ。

転スラ舞台に出演してくれてありがとう。素敵な作品をまたひとつ知ることができました。

 

そしてこれはまた別のブログで書くことになると思うんだけど、AKBは今大きな体制変革があってメンバーの卒業発表が続いたりしてる過渡期。同期の早紀ちゃん、茂木さんの卒業発表を受けてあやなんも思うこと、考えていることはたくさんあると思います。でもやっぱり私はあやなんのお芝居をまた観たいなと強く思いました。ステージのお芝居、映像作品関わらず。あやなんのペースでいいので…楽しみにしててもいいですか。

久しぶりの観劇楽しかったです。ありがとうございました!

 

旅人御一行。エレンの写真嬉しい…

シュナ! ありがとう!




*1:転スラアニメはAmazon Prime Videoで見ました
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07HXRPBLN/ref=atv_dp_share_cu_r

*2:8/14 17時からの大千穐楽公演はAbemaのストリーミングで、8/21いっぱいまで見逃し配信もあるみたいなのでぜひ
https://abema.app/H62B
これから買う人はこちらから→https://stage-ten-sura.com/streaming.html

倉野尾チーム4「サムネイル」公演 村山彩希生誕祭【20230615 18:30-】

5/24の僕太での彩希ちゃん25歳生誕で1巡入場を果たしたブログ主。1ヶ月たたずに投げたサムネイル公演での彩希ちゃん26歳生誕はキャン待ち。僕太で運を使い果たしてしまったか…と大いに落胆。精神の旅と称して舞台みたり映画みたりなんだり自分探しに出てからの、2023年6月15日。雨の秋葉原

キャン待ちが繰り上がって対外で入れました!!!劇場の神様ありがとう。

キャン待ち当選各位の苦渋の判断があったと思うのですが、こういうことがあると雨の日も悪くないですね…。最終的にキャンセル待ち43番まで延びたそうです。感謝。

そして、もういつ見納めになってもおかしくないチーム公演。本当に感謝。

 

歌田初夏・大森美優・岡田梨奈・行天優莉奈倉野尾成美佐藤妃星村山彩希吉川七瀬

 

キャンセル待ちなので250番までが入場した後の入場。上手立ちの最後方に入りましたが、前に立ってたお客さんが劇場慣れしてない方々だったらしくて動く動く()。下がってきたりしてすごく近い()。

ただそれでも「入れない」と思ってた公演に対外で入れた感謝のおかげで、この日の私は仏のような清らかな気持ちでステージを観ることができたし、何より曲の「今ここを見たいんだ!」って時になると前の方々と見たい方向が違うのかちょうど人と人の間が開けてステージ中央がよく見えたんですよね。

それに上手側も中腹あたりにいたので、上手柱の外側にやってくるメンバーは真正面によく見える(オンデマにはあんまり映らない)し、この日もちゃんと楽しむことができました。劇場公演って最高なんだよ。

 

そういうわけでコイントスもよく見えた。もうすっかり彩希ちゃんの印象が強い1曲になりました。歌い方とか表情の作り方も自分のものにしている感じがする。

過ちは白なるなると、黒おかりな! 以前見た時は白おかりなさんだったので、これでおかりな過ち両ポジを観ることができました。相変わらず胸に手を当てて静かに歌うのは同じですね。いいなあ。

…というのを、下手側の柱の鏡に写るのを眺めながら思っていました。ギリギリ写って見えたんですよ。

AKB48劇場は構造が特殊すぎる劇場ですが、こういう工夫がされてるのがいいんですよね。なんというか、限られた条件下でスタッフの皆さんの試行錯誤が見えて。これだから劇場公演はたまらない。っていうのをこの日の1公演で何度も噛み締めました。私の前にいた件のお客さん(若い男性ファンと「はっつがかわいい」ってずっと言ってた付き添いのおじさん)もこれに懲りずにまた劇場に来てくれたらいいなと思いました(誰目線)。

 

そんなこともあって鏡繋がりでひび割れた鏡の流れがよかった。そして気づく、1サビ前。彩希ちゃんのソロをやっと正面から肉眼で拝むことができました…。座りの席ならセンブロからでも見えますが、結構横のほうからの角度になってしまうので、ようやくしっかり正面から観られました。「どうしてでしょうか」で語気を強める音の迫力よ。かっこよ。バケットもいい。サビの振り付けがかわいいっていつも思ってる。デッサンする時の指ですよね。いい。なるみかわいい。

お久しぶりだった行天。LOVE TRIPでなるちゃんと顔見合わせるのが相変わらずかわいいし、村山4からの馴染みのメンバーさんでもあります。誕生日TANGOでは今日もちゃんと首まわせてるねの安全確認をして、君はメロディでは行天が彩希ちゃんにすごい絡まれるので大変そうにしてたと思う…なるちゃんは対等にやり合ってる感じがしてすごいキャプテンだなと思いました。絡みといえば翼はいらないのおかりなさんとベンチで並んで座る時の絡みが好きよ…。

ヲタクと話してて知ったのですが、新曲披露ではなくて劇場公演のセットリストでこのベンチを使って翼はいらないを披露するのはチーム4サムネイルだけだと。かつて行われていたサムネイル公演(選抜総選挙に出場したことのあるメンバーだけが出演できるって条件だったかと思う)ではそうじゃなかったと。
終演後の写真をベンチありで撮影してたりするし、DMMのサムネもベンチありだし。ある意味であのベンチは、倉野尾4のアイコンのような存在になっているなと思いました。

 

そしてまたやってきたどうしても君が好きだタイム。私がこの曲の劇場披露を観たのはこの日が最後でした。可変MIXはあいかわらずの気持ちよさ&楽しさ。これからは大箱のライブなどで披露される機会を楽しみにしたいと思います。

 

 

26歳生誕とそれを受けたヲタクのポエム

さて生誕祭。スピーチでこんなにも弱さを直球でぶつけてくるとは思いませんでした。
「多分大丈夫だろうなじゃなくて、ゆいりーに構ってあげてほしい」って*1。今まで聞いたことない甘え方、弱みの見せ方してくるじゃない。6月までにいろんな変化があったし卒業発表をすでにしたメンバーも多かったから、彩希ちゃんの中でもいろんな思いや葛藤があったことと思います。

 

かくいう私も彩希ちゃんを長く応援させていただいていますが、たくさんの新しいファンがついて、自分が行かなくてもいいやって思う現場が増えていました。仕事にかこつけてチケセンのチェックが甘くなったりもしました。自分が行くより新しくファンになった人やもっと熱心に現場に通ってる方が観にいくほうが彩希ちゃんのためになるという思いもあったからです。

でもこの日のスピーチを聞くに、そうじゃなかったっぽいということがわかりました。あの場でこの話を聞くことができて本当によかった。

 

振り返れば、2020年頃にしばらく離れてから、コロナ禍とオンラインお話会を経てから、彩希ちゃんの対応が変わったなと感じたことは本当に何度もありました。

2人公演だったか8人公演だったか。終演後に、自分のファンを探して客席に向かって一生懸命手を振っていたこと。その時に私を見つけたらしく手を振っていたけどこちらはびっくりして信じられなくて、「私?」って指をさして聞いたら「うん」って頷いて改めて手を振ってくれたこと。オンラインお話会で名前が表示されるようになったこともあると思うけど、名前をたくさん呼んでくれるようになったこと。リアルお話会で名札作ってきてほしいってSNSで言ってたから作って行ったら「ごめん、もう覚えてる」って苦笑いされたこと。もっと話したい(話し足りない)って言ってくれること……

本当にいろいろと彩希ちゃんは変わったと思います。それをファンである私はとても嬉しく思っていたし、それだけの大きな社会の変動がこの数年で起こったんだなというのを感じずにはいられない。その激動の3年を経た今、今度はAKBに新しい変化が起きようとしている。

 

この日の生誕祭を経てそんな回想をしたので、週末の幕張メッセでのリアルお話会(2023/6/17-18)で思いの丈をお伝えして「宣言」をしてまいりました。その時の反応とかけてくれた言葉も大変嬉しいものでした。言葉にしなくてもちゃんと思いは伝わってるよっていう話です。人の喜ばせ方をよく分かってる彼女だから今までだったらリップサービスかなって思ったりすることもあったけど、この時は素直に受け取らせていただきました。

彩希ちゃんは本当にいい人なんです。本当に優しいです。

 

本人にも伝えたし、気心知れたヲタクにもこの話をしたら「彩希ちゃんにそう言っちゃったんだから東京のファンミ来いよ*2」って言われたりしてるので、もう後戻りはできないというか言質取られた感じ(言い方が悪い)なので、ここでも宣言しておきましょう。

 

全力で推させていただきます、村山さん。いろんなことがある中で生きているので私にできる「全力」ということになってしまうけど。ずっと劇場公演を観てきて、ずっと彩希ちゃんのパフォーマンスを観てきて、誰にも負けないくらい彩希ちゃんのことを好きな自信は勝手に持ってるから。全力で推させていただきます。

 

 

 

*1:【速報版】村山彩希 26歳の生誕祭レポート - AKB48@メモリスト

*2:自分は応募→落選してるのでまとめ出ししか参加できない民で行ったことない会場に行くの渋ってるからこんなことを言われたという経緯。

第5回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 個人戦決勝大会【20230303】&ファイナリストLIVE【20230725】

超備忘録です(2023/8/16公開)。

 

 

第5回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 個人戦 決勝大会【20230303 18:30-@日本青年館

村山さんは2月24日開催予定だった生誕祭の劇場公演を急遽中止にするほどに、首の痛みに悩まされて療養中の時期。十夢の卒コンなどなど重要なイベントを休演するほどだからよほどのことだと思うのですが、ダンスの激しい動きがないということで歌唱力No.1決勝戦には出演してくれました。

 

決勝大会 出演メンバー:池田裕楽(STU48)、村山彩希AKB48)、浅井七海(AKB48)、李始燕(NMB48)、岡村梨央(STU48)、豊永阿紀HKT48)、秋吉優花HKT48)、岡田あずみ(STU48)、峯吉愛梨沙STU48)、大盛真歩(AKB48)、加藤夕夏NMB48)、坂本愛玲菜HKT48)、久留島優果(STU48)、澤田奏音(SKE48)、小島愛子(STU48)、大竹ひとみ(AKB48)、水野愛理(SKE48)、田口愛佳(AKB48)、江籠裕奈SKE48)、小田えりなAKB48

 

覚えておきたいこと

おそらく生の江籠ちゃんを初めて見ました…輝いてたわ。普通にお歌上手かった。坂本さんは選曲が前回大会に対してチャレンジしたみたいでそれが功を奏さなくて惜しかったけど、彼女の歌が聞けるのはやはり至福。私の好みです。李始燕さんも相変わらずうまい。一生懸命MCで話していたことも含めて、こみあげてくるものがあった。STU48という歌唱力軍団も相変わらず素晴らしかったですが、岡村さんの歌唱は手の振り付け含めて印象に残っています。本当にみんなうまい。何も言うまい。裕楽ちゃんの優勝は圧倒的で、まごうことない。

愛佳はなんか舌出して不敵な笑みでステージに出てきたのでどうした?wってなりましたが、最終的には審査員特別賞を受賞してファイナリストライブへの出演が決定。愛佳の歌は前からずっと大好きだったので、こうしてスポットライトを浴びる機会が来たことがとても嬉しい。まだ若いからこれからどんどん伸びてほしい。

決勝に進んだ浅井七海さんの「僕が死のうと思ったのは」(中島美嘉)が頗るよかった。とんでもなくよかった。衝撃的な楽曲タイトルがまず意外だったのですが、「前回の決勝大会で古畑さんと希望曲がかぶってしまいじゃんけんで勝って譲ってもらったのに、決勝まで進めず歌えなかったので、今年リベンジで歌った」のだと。1曲目もそうだったのですが、前大会で観た時よりも自分の歌唱を手にしていたというか。悩みの影がなくて、殻をぶち破って自信にあふれたなーみんだった。なーみんが満を持した歌を聴くことができたと感じた。よい歌を聴きました。

それでいうと、小田えりなさんの歌唱も前回大会より好きでした。前回はリスペクトしているというaikoの歌い方にかなり寄せていたのですが、今回はしっかり小田さんの歌を聴くことができたように感じました。

 

村山彩希さん

本当にいい声。澄み渡っていく。1曲目の「別の人の彼女になったよ」(Wacci)が後半にいくにつれて歌詞の通りの感情移入がやってきて、あーこの人は上手いなと舌を巻きました。感情のこめ方が本当にうまい。

2月のお話し会で「1曲目が全然決まらないんだよね」「(私)え、もうすぐじゃない?」「そうなの…早く決めないと」と話してくれてました。岡田さんとの相談もあったようですが結局これになったのね。

進んだ決勝歌唱の2曲目は「私は最強」(Ado)。彩希ちゃんが「2曲目はもう決まってる」と言っていたのがとても納得しました。これで勝負賭けてきたんだなと伝わってきたから、首のけがが本当に惜しかった。でも村山彩希にできる最善のことをこのステージで魅せてくれたのは十分に伝わりました。

 

座ってた席の都合で上手袖が奥の方まで見えたのですが、1曲目の歌唱前、袖で待機してる村山さんが見えました。まっすぐ立って前(ステージの方)を向いて動かず、時を待っていたのが印象的でした。首を痛めてるのでそれを庇うために静かにしていたのかもしれないけど、その戦前の立ち姿すらかっこよかった。というのはここに書き留めておきたかった。この時の印象が、7月のファイナリストLIVEの感想に繋がったのかもしれない。

 

 

 

 

 

第5回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストLIVE【20230725 18:30-@立川ステージガーデン】

開演ギリギリにバタバタと立川に到着したので、知り合いのヲタクの皆さんの横をたくさん通過したような気がしたのですがご挨拶できずすみませんでしたと思いつつ、気持ちを切り替えるのに必死でした。

というのもおそらく仕事の疲労だと思うんだけど、青と白のライトが眩しくて見ていられないほど辛かったんですよ。うつの症状が久しぶりにはっきりと出ていて、ステージのライトもサイリウムも、青と白になると眩しさで目を開けてられないくらいになるんです。だからこの日はいつも以上に記憶がぼんやりしていますが…

 

池田裕楽(STU48)、李始燕(NMB48)、秋吉優花HKT48)、浅井七海(AKB48)、村山彩希AKB48)、岡村梨央(STU48)、豊永阿紀HKT48)、澤田奏音(SKE48)、田口愛佳(AKB48)、三村妃乃・清司麗菜・新井りりの(NGT48)

 

覚えておきたいこと

これまで以上に知らない曲が多かったので、先に初恋サイダーに沸いた話しますね?

夏のフェスとかでは定番曲らしいですがそういう現場にほとんど行かないので、懐かしの名曲はさすがに沸いてしまいました。さっき薬師丸ひろ子熱唱してたのと同じ人とは思えなかったよ池ちゃん

全然テレビ見ない民なので知らなかったんですが、ドルヲタではない妹も「池ちゃん」の歌を褒めてくれてました。テレビ番組で一人で歌っていたみたいで、わざわざ動画を送ってきてこれ見てくれ!って推されたくらい。前大会で見ていたから彼女の圧倒的歌唱力は承知していましたが、こんなにも歌える楽曲のバリエーションが多いとは。強い。

 

豊永さんと愛佳目抜き通り椎名林檎トータス松本)も最高だった。MCで二人も言っていたけどこんなに声質が合うことってあるんですね。二人が合ってるし、楽曲世界ともマッチしてる。古畑奈和さんが不在になった今大会、あの不動の「独自の世界観爆発」枠を豊永田口ペアが埋めてくれたように思いました。ハモリ頑張った愛佳偉いよ。偉いえらい。

 

浅井さんのアルトサックスがかっこよかった。しれっと楽曲参加(複数)してるのがめっちゃかっこよかった。リード楽器の中でもサックスは音を出しやすい楽器ですが、音を出しやすい分、音色を綺麗にしたり音程を安定させたりする技術の向上が難しいと聞きます。自分は吹奏楽を何年かやっていたので吹奏楽バンドのサックスしかわからないけれど、浅井さんのサックスの演奏はステージで通用するだけの技量だと思いました。歌唱も演奏も自信に満ち溢れててよかったなあ、なみんちゃん。

 

浅井さん・村山さん・三村さんアイドル(YOASOBI)に、B5th公演のキャンディーの三人(佐藤亜美菜河西智美増田有華)に似たバランスを覚えました。
なーみんと彩希ちゃんが高音で旋律を駆け抜けるのを、三村さんが支えてくれている感じ。これはキャンディーの三人のバランスととてもよく似ていました。(なおサビになるまでこの曲だって確証が持てなかったけど、「瑞葵ちゃんがTiktokで踊ってた曲だ!!一番星の生まれ変わりのやつだ!!」って認識←)。アップテンポだしハイトーンだし、それをしっかり歌い切る彩希ちゃんとなーみんの技量よ。いいもの聞かせていただきました。

村山さんソロシンデレラボーイ(Saucy Dog)で相変わらず私の知らない曲でしたが、あなたタバコの出てくる歌好きねえ。こういう切ない情景を描く曲が好きなのかしら。MCでは「前回「タバコ」を歌いましたが今日は「タバコが大嫌い」と歌わせていただきました」とのこと。偶然だろうけど意識してたんかい(笑)。愛佳に「タバコは大嫌い?」と振られて「大嫌いです」って返してたのも面白かったし、ありがとう愛佳ってなりました。そうよね、あなたは柔軟剤の匂いが好きだって言ってた繊細な人だからタバコは嫌いだよね…となりました(´ω`)エモ

*1

 

村山彩希さん

首を痛めて休養したり、3月の決勝大会に首を十分に動かせない中で出演したことが影響しているのかはわからないんだけど、真っ直ぐに前を向いて歌うようになったなと思いました。

審査員特別賞をいただいた時の大会では、声を振り絞るように体を横に向けて思いっきり歌っている印象を受けましたが、この大会ではそういう素振りがなく、常にまっすぐ前を向いて歌っていました。このこと自体にはあんまり意味とかないかもしれないけど、以前のように歌に対する不安や謙遜が払拭されて堂々としているように見えたし、実際パワーアップした彩希ちゃんの歌を聴くことができました。

 

ライブの最後に「これからも歌と向き合っていきたい」という主旨のコメントをしてくれたことも嬉しかった。歌う姿勢の変化と同じように、心境の変化も感じました。どちらが先かはわからないけど、彩希ちゃんの歌に対する意識や取り組み方は確かにいい意味で変わっていってると思いました。

これからも彩希ちゃんの歌が楽しみです。

 

究極のアイドルの皆さん

スタンドフラワー撮ってる愛佳の前を通過する村山彩希さん(愛佳Twitterより)

*1:セトリがわからなかったので下記の記事やメンバーさんのツイートを参照させていただきました。
https://www.date-navi.com/future/20230722/index.html

リトル・マーメイド(2023)の感想

ありえん素晴らしかったので思いがけず新規ページを開いている。と言いつつも、何が素晴らしかったって全部すばらしかったから何から書き出したらいいのかわからんから取り留めもなく感想を書いていく。

 

当ブログの性格上、ストーリーや演出など含めて感想を書いていきますので、
以下ネタばれ注意でよろしくお願いします。

 

 

 

 

リトル・マーメイド(2023)

きっかけとして

SNSで活発になっていた議論(というのは名ばかりの中傷)。そんな中で視聴したレロさん×山本さんのウェビナー*1。そして、同じくディズニー好きの家族の絶賛。

これは映画館で目撃したほうがよさそうな作品だと、イクスピアリへ。

 

なお、レロさん×山本さんのお話を受けた今、「実写版」と形容するのは齟齬があると感じているのでこの呼び方は避けたい。
そのため当記事では便宜上、公開年に由来させる形で、ディズニー制作のアニメ映画「リトル・マーメイド」を「1989」、それに対応して今回公開された実写キャストによる「リトル・マーメイド」を「2023」と呼ばせていただく。(リメイクとか色々言い回しはあるのだけど、私自身があまりまだ使い分けできてない単語なので回避)

 

映画冒頭の伏線

アンデルセンの人魚姫の文言がスクリーンに写し出されるのが憎い。実写を痛感する。

「人魚は涙を流さない。それが余計に辛かった」

はっとさせられる一文。

もし人魚の涙腺(というか上半身)の仕組みが人間と同じだとしたら、涙を流さないわけではないだろう。「人魚は涙を流しても気づかれない」ということ。この映画を見る人間のひとりとしてはこう解釈するのがしっくりきた。これはとんでもなく辛くて切ないことだ。

この伏線はエンディングでしっかり回収されている。素晴らしい。アリエルは人間になったのだ。

 

変わった点 セバスチャンとフランダー

2Dアニメから、実写&3D作品としてリメイクされました。それに伴ってセバスチャンはカニになり、フランダーもまるまるぷっくりしたボディが魚らしいぺたんこな小魚さんに。スカットルは鳥の種類が変更になりました。

 

見た目の違和感はすぐに見慣れた。あとはどうして種類が変わったのか?これはツイッターとネット記事のおかげでスッキリ。動物倫理の観点からの再検討も考えられると*2。おもしろいですね。

個人的にセバスチャンに音楽家という肩書きがなかったのが気になりましたが、以下の「文字」の項目ともちょっと関わりがあるのかなと思いました。

 

変わって気になった点 アンダー・ザー・シー

バリトンのシンガーなぜいなくなった(すごい好きだったのに

人員の問題でしょうか…1989のアンダーザシーで大好きだったポイントが、要所要所で入ってくるベースボイスだったのです。

2023ではバリトンボイスがなくなっていて、代わりに入ってくるのは低くてもトロンボーンくらいの音域でした。アリエルが歌で入ってくるようになったからそことの兼ね合いなのかしら。音楽のことはわからないけど。

これは余談ですが、アンダー・ザ・シーってセバスチャンが色んな楽器を登場させながら海の底が楽しいことをアリエルに諭す名シーンですけど、すごい不思議なのは、音もそれを奏でる音楽も「陸」の文化なんですね。矛盾してるとかそういうことではなくて、「陸」と「海」っていつの時代もうまく関わり合いながら良いところを受け入れて発展させてきたのかななんて思ったりしました。

 

実写で気になった点 引力と海水

水中の引力おかしくね???っていうのが、1989版より遥かに気になってしまった。2023のたとえばアースラが薬品を調合している魔法の鍋。水中であんなにすんなり鍋にものが入っていくわけがない。それにしたってあまりにも無重力(というか宇宙みたい)になったら、鑑賞者の感覚に訴えかけられないし。

アニメ版をこのブログを書くにあたって見返したら、アリエルが「愛してる、愛してない」の花占いをして花びらが落ちていくとかすごい気になってしまったけど()そのシーンは2023にはなかったし、引力が気になってしまうシーンは極力減らしてここが妥協点なのかなという感じ。うまく作られていますね。

 

変わって気になった点 文字

アースラの話が出てきた流れで…。アースラとの契約が「契約書」の形をとっていませんでした。アリエルやトリトンがそこに署名をするという描写もありません。(フロジェイは声帯のないただのウツボになってるし、アズールくんも契約書のアイコン無かったら破綻しない?オクタヴィネル大丈夫そ?(ヲタク特有の早口(このブログでは話題にする機会なかったですが、2022ハロウィンイベからツイステッドワンダーランドのNRC監督生してます(´ω`)))

つまり海の中に文字がないのかしら? どうしてそうなったのか。

おそらく、アリエルが名前を伝えるシーンにヒントがあるのかなと。2023では、エリックが航海士は星で方角を見るんだと夜空を指差しながらアリエルに語るシーンがあり、そこでアリエルに近い発音の星座が出てきたことからアリエルの名前をエリックが知るという下りがあります。

もしもですが、声を出せないアリエルが文字を書けたとしたら、まず文字で自分の名前を伝えようとするでしょう。その文字をエリックが解読できるか(陸と海で使用してる言語が異なる可能性がある)、そしてその文字をきっかけに「こんな言語は見たことがない。アリエルはどこからきたんだ?」の詮索が始まってしまったら、ストーリーが筋書きから外れていってしまう可能性がある。

だから今回海の底の世界では文字に関する表現を落としたのかなと考えました。あくまでも個人の感想なのでご容赦。

 

(セバスチャンの音楽家の肩書きが外れて気になったのは、スコア(楽譜)を持たなくなった点。文字ではないけど、記号を記した書物が存在しないという点)

 

変わって気になった点 「火」を表す絵

ラ・トゥールの《マグダラのマリア》じゃねえ

油絵ではなく、本(おそらく写本)の挿絵になっていました。あれも何か実在する作品なのだろうか…。ただこれも、「本や文字は人間(陸)のもの」という考え方をすれば、2023に適した表現になってるのかもしれないですね。

 

水の表現

ディズニーが極めている水の表現。

私の印象に残っているのは、クラシック作品でいうと「ファンタジア」の魔法使いの弟子で汲まれ続けて部屋を水浸しにしてしまう水、「ピノキオ」での水中の水の揺らぎや、モンストロに追いかけられる時の波や飛沫の表現。いかにも手描きという、当時の最善の仕事を感じさせるものです。

それがCG作品になってからも極められていき、「カーズ」で水溜りの水を飛ばしながら走るツーリングのシーンに、ディズニーが極めようとしている部門の片鱗を見た気がします。そこから「アナと雪の女王」「モアナと伝説の海」「ラーヤと龍の王国」と、水・氷・海がメインの舞台、大切なエレメントとして描かれる作品が多くなってきました。特にラーヤの雨、川の表現には自然・人工様々な「水」が描かれていて素晴らしいものとなっていました。モアナの波の表現も大変研ぎ澄まされたものになっている。

それが、今回の実写&CGで撮影されたリトルマーメイドにも生かされていると感じました。私の個人的な見解ですが、ディズニーにとって「水」はある意味で当時にできる最善の方法で描かれた表現だと思います。

この記事を書いている7月は、連日30度を超える猛暑が続いていますが、そんな中で水の音や、青を基調とした風景はとても癒されるものがあります。そこに素敵なストーリーが付いてきたら最高の保養です。

 

トリトンとアリエルの姉妹たち

トリトン王がただただイケおじ

あんな王様いたら一生ついていくわ…。七つの海を跨ぐ姉妹たちという設定みたいで、姉妹といいながら演者の人種がさまざまだったのは興味深かったし、この映画のマインドがそのまま形になっている設定だと思いました。

トリトンのかっこよさは1989から変わらず、象徴的なセリフやシーンもそのままだったのは嬉しかった。変えちゃいけない部分はちゃんと抑えて制作されているのもまた愛を感じた。

 

エリックとコレクションルーム

いい!!いいよおお!

船が火事になってマックスを助け出そうとするシーン、1989では「マックス飛び降りるんだ!」と叫んでマックスを自分の元に呼ぶのですが、2023のエリックはそれをせず(できず?)自らがマックスのいるところまで助けに向かいます。その後海に放り投げられたマックスが救命ボートまで懸命に泳ぐのを、アリエルが下から手で促して助けてあげるのも印象的でした。

私このシーンでなぜか泣いてしまいまして(笑)なんでかは自分でもわからんけど、このエリック絶対に優しくていいやつだと悟った。

そして案の定、義理の息子として就いた王子という地位に悩みながら、航海への憧れや童心を忘れない青年として描かれていました。1989の彼よりも人間味があって、おとぎ話に描かれるような「王子様」ではない。イラストじゃなくて生身の人間が演じてることも影響してるかもなんですが、とにかくエリックの人物設定がよかった。これだけしっかり人格が形成されていたら、ソロ曲を1曲与えられるだろうよ。納得のソロ。

 

そして、エマ・ワトソンが出演した「美女と野獣」(2017)の図書室のシーンでも思ったんですが、

骨董品が陳列されたコレクションルームはずるいのよ

ワクワクしちゃうじゃない…。エリックの人柄、この部屋に出ちゃってるじゃない。アリエルと絶対に仲良くなれる環境。「僕と同じじゃないか!!」ってなるじゃない(作品が違うしややこしくなるからやめろ)。そしてこの映画を作った人たちの愛情もあふれ出ちゃってる……。なんなの。最高。

翡翠でできた人魚の置物も、ちょっとしたキーアイテムとしてたびたび出てきました。はあ好き。ありがとう。

 

アリエルの賢さ

コレクションルームでのシーンは二人の叡智の象徴のような場所でしたが、それだけじゃなく、アリエルの賢さがわかる展開が2023にはいくつもありました。

沈没船でサメに追いかけられるシーンも、船の中にあった鏡でできる虚像を利用してサメを罠に嵌めて難を逃れていました。「キス・ザ・ガール」のシーンで夜空を眺めながら星座の話をするのも1989には無かったもの。アースラを倒すラストでは、沈没船の舵を取るのはエリックではなくアリエル。最初の出会いのシーンで影からエリックが舵を操作して岩礁を避けようとしているのを見ていたから、それを覚えていたんでしょう。

王子様を待つだけじゃない、自ら解決の道を切り開いていくプリンセス。どれもとても素敵なシーンでした。ありがとう。

 

1989のアニメ版映画を好きじゃない理由

実は1989のリトルマーメイドを私はあまり好きではないんです…劇団四季もリトル・マーメイドは観に行ったんですけどしっくりこなかった。というのが私の正直な気持ち。

その理由は大きく2つあり、①作画がアメリカのTVアニメみたいで美しさを感じない、②ストーリー展開に重要ではないコント的なコメディのシーンが、ひたすら長く感じられた(例:シェフvsセバスチャンみたいな)ということ。大人になってから見返すと時間的にはそう長くもないなと思うんだけど、でもやっぱりこの茶番要る?と思ってしまう自分はいる。

 

しかしながら2023のアリエルでは、この2つの点が解消されていた。テンポがよい。アースラが人間の女性バネッサに姿を変えて、エリックに魔術をかけて結婚までもっていくまでが割にスムーズ。かつエリックも「自分が謎だ」と言うくらいで自分を見失うほど操られている感じがしなかったのは、彼のキャラクターがしっかり構築されているからこそだったかもしれない。

 

ハリー・ベイリー

そしてなによりアリエル。かわいいの。

人魚の彼女もかわいいんだけど、人間になって生活しているのが楽しいことがたくさんで、城の使用人にも市場でもみんなから優しく振る舞われて、踊ったりして。そんなシーンがたくさんだったことも楽しくて大好きだったポイント。

声ができずに話せない中、セバスチャンやスカットルに相槌を打ったり頷いたりするのがとてもかわいい。アニメでも可愛かったけど、実写でやると幼さが特に濃く出てくるらしく、かわいい。もうすっかりベイリーに夢中です。

 

ハリー・ベイリーが演じることが告知され、予告動画が公開されると、1989のアリエルを愛する根強い人々(ファンとは呼ばないでおく)が大反発。ツイッター上では誹謗中傷が絶えず、ハッシュタグまでできた。

その時の私の感想は、まだ映画作品を見ていないのだから何も判断ができない。ただそれだけだった。

 

結果的に、2023のリトル・マーメイドは素晴らしい作品として世に受け入れられたと思う。朝日新聞が何度か反響を追う記事を出したが、喜ぶ子どもたちの反応がすべてじゃないだろうか*3

キャスティングに疑問を持っていた人たちも「最高だった!」と好意的気持ちを持って映画館から帰ってきて感想を教えてくれて、きっと多くの人が同じような反応だったのだろうと思うしそうであって欲しいと思った。

 

彼女のインタビュー動画を拝見したところ、アリエル役のオーディションを受けるベイリー自身も、アリエルに対して「真っ赤な髪、青白い肌」*4のアリエルのイメージを強く持っていて自分が演じる権利をとりに行こうとしていることについて葛藤があったことを明かしている。

 

過去にディズニーが与えてきたイメージの影響を、ディズニー自身が覆そうと躍起した結果がリトル・マーメイド(2023)。「南部の唄」や「プリンセスと魔法のキス」で触れてきた人種差別の課題とは異なり、現実に基づかない想像上の海の王国アトランティカを舞台にした人種差別の課題への取り組み。

リトルマーメイド2023のメッセージは、シー・モンスターと人間が別々の世界で暮らす、でももしかしたら自分の隣に異なる種族が住んでいるかもしれないと仄めかした「あの夏のルカ」にも通じるものがあった。

ディズニーが作り出す映画・映像はこれからもどんどん変化してくし、ディズニーのテーマパークで取り組まれる雇用による変化も起こるだろう。でもそれに対して「やだ!」「好きだ!」ではなくて、これが今現在に人が作り出した作品としてどんな意味があるか?メッセージや価値があるか?を観る目を、私は持ち続けていきたいと思いました。

リトル・マーメイド2023、海やアイランドのトロピカルな雰囲気が好きな方、水の音に癒されたい方、そうでなくてもおすすめの映画です。どうやらまずは映画館での上映が先行しているようなのでまずは映画館へ。配信が始まったらディズニープラスでぜひ、見てみてください。

*1:Zoomウェビナー「中村香住×山本恭輔 多様化するディズニープリンセス〜日本の「ディズニー」と人種〜」(2023年4月21日19:00~21:00開催。ツイッターハッシュタグ #wezzymeeting )

*2:この方のツイートと記事URL、連なってるツイート合わせて参考にさせていただきました。https://twitter.com/shintak400/status/1673838110449475585?s=20

*3:朝日新聞デジタル「リトル・マーメイドのアリエル役に批判 潜む「プリンセス=白人」像」https://www.asahi.com/articles/ASR6V5RGHR6RUCVL02S.html

*4:https://twitter.com/westergaard2319/status/1681319661374410752?s=20